フランチャイズ事業

買取事業参入で査定の1割強のお客様が販売へ。お客様との対話を重視し好循環を構築したガソリンスタンド経営社の買取参入

2023.08.22
導入

1949年に創業し、石油製品を中心に扱うエネルギー事業と、サービスステーション経営、新車販売などを行うカーライフ事業部を二本柱として成長してきたモリカワグループ様。買取事業には1998年から参入、カーセブンにも「安心宣言」や現在好評をいただいている各種のシステム導入前の段階からFC加盟いただきました。

買取事業に参入する前は正直不安もあったと語るカーセブン京都乙訓店の梅田店長。しかし現在は、カーセブンを選んで本当に良かった、と言っています。その過程にはどのような環境、心境の変化があったのでしょうか?

運営会社:株式会社モリカワ・カーライフ京都

買取価格だけで決まるイメージだったが、お客様との対話が大事と気づいた

モリカワ様の事業内容、御社の社風を教えてください

梅田店長:
当社は京都でガソリンスタンドの経営を約70年にわたって続けてきました。またホンダの正規ディーラーとして新車・中古車販売店も35年ほど前から展開しています。

会社の特徴としては、社員ひとりひとりの自主性を尊重する社風が挙げられると思います。営業面においても上から徹底的に管理する、ということはほとんどなく、基本的に担当者任せです。言い方を変えるなら、現場の人間を会社が尊重しているということですね。その点は同業他社と異なる長所だと感じています。

買取事業に新規参入した動機、カーセブンを選んだ理由は何だったのでしょうか?

乗り換えで新車ディーラーに来店されたお客様の下取車を、上手く流通に乗せることが目的でした。新車ディーラーでは同銘柄の車なら高く買い取ることができますが、他銘柄だとどうしてもオプション的な扱いになってしまっていたんですよね。

当社には長年、お客様のカーライフをトータルにサポートしたい、という思いがありました。カーセブンに加盟すれば、それまで展開してきた新車販売、ガソリンスタンド、車検などの事業だけでなく、車の買取、中古車の販売もできるようになる……当社のビジョンとうまく合致するだろう、ということで、買取事業への新規参入を決めました。

私はその頃、ガソリンスタンドの事業を担当していたのですが、カーセブンが関西地方での新規店舗開拓に力を入れていた時期でもあり、条件も良かったので加盟を決めたと聞いています。

新たに買取事業を始めるにあたって、不安はありませんでしたか?

梅田店長:
実は、始める前は買取事業の部署に異動するのが本当に嫌でした。ガソリンスタンドの仕事が好きだったこともありますし、買取営業=提示する買取価格がすべて……というイメージがあったので、誰が営業しても結果は同じじゃないか、という思いがありました。

ただ実際に始めてみると、その考えは変わりました。もちろん、お客様が車の売却先を決める上で提示金額を重視する点は相違ありませんでしたが、中古車には相場価格があり、同じ車を査定する以上、金額面で他社と大きな差がつくケースは少ない。それなら営業力、あるいは会社の信用で当社を選んでいただくこともできるだろう、と思ったのです。

私はもともと新車ディーラー出身でもあります。商品の魅力を訴求するだけでなく、お客様と十分に会話した上で納得してもらい、購入いただくという新車営業のプロセスは、買取営業にも活かせると考えました。早い段階でそのことに気付けたことは良かったと思っています。実際に始めて見ると、当初思っていたような嫌なイメージはなくなりました

「安心宣言」の導入が大きな転換期に

カーセブンの企業姿勢で共感できた部分は何ですか?

梅田店長:
会社として目指す方向性が合致したのでカーセブンにFC加盟したのですが、本社に対する印象が大きく変わったのは、2015年の「安心宣言」導入のタイミングでした。井上社長をはじめ、中古車買取業界全体の意識が「安心宣言」によって大きく変わっていったのをよく覚えています。

提示金額が同じなら必ず当社を選んでもらえる、仮に金額が少々低かったとしても“信頼性”で選んでもらえるような買取営業を実現したものが「安心宣言」だと理解しています。お客様に寄り添った営業を目指してきた当社のスタンスと相通じるものがあり、「安心宣言」導入以降はいっそう、自信をもって営業できるようになりました。

カーセブンの「安心宣言」について

カーセブンの特徴でもある安心宣言は、車の知識が乏しい若手でも、安心宣言を軸にトークを組み立て買取成績をあげることが出来たり、集客面でもカーセブンのブランドイメージに寄与しています。

「安心宣言」によって客層は変わりましたか?

梅田店長:
丁寧に話を聞いてくださるお客様が増えた、という印象がありますね。提示金額ではないところで評価いただけているので、トラブルになることが非常に少ないのです。

実際、お客様からクレームをいただくような案件はほとんど発生していません。スタッフからの説明をよく理解いただき、不安のない状態でお取引できることがトラブルの少なさにつながっているのだと思います。

5つの「安心宣言」の中で、どの部分をお客様に評価いただいていますか?

梅田店長:
お客様への訴求力が最も高いと感じるのは「ご契約後の減額は一切しません」という項目ですが、それ以外の項目、たとえば「7日間までキャンセルできます」「キャンセル料は一切かかりません」といった、キャンセルペナルリティのリスクをなくしたことも高く評価いただいています。

「お電話一本でキャンセルできます」という項目も、キャンセル時に店頭で気まずい思いをすることがないので、お客様にとって安心材料になっているでしょう。5項目を通してトータルでの安心感につながっていると感じます。

業務効率化のためにカーセブン独自のシステムをフル活用

買取事業における最近の動向について教えてください

梅田店長:
以前は一括査定サイトからの流入が多かったのですが、最近は自社サイト経由での査定依頼件数が増えた気がします。ただし、自社サイトで申し込まれる方でも、他社に同時に査定依頼しているケースもあるので、その場合は一括査定と同じように、当社の優位性、安心感を丁寧にご説明する必要があり、気を抜くことはできません。

「安心宣言」以外でカーセブンのFCの強み、魅力だと思う部分は何ですか?

梅田店長:
特にCOREとインスマートシステムを連携させることでお客様や車両の情報が共有され、スマートサインでの契約締結時にもCOREから情報が抽出されて自動入力してくれる機能は大変助かっています。

クラウド型自動車販売・整備管理システム「JOCAR(以下、ジョーカー)」を利用しているのですが、COREとジョーカーの連動もスムーズです。

すべての買取業務をカバーするシステムについて

顧客とのアポ取りから査定、商談、契約まですべての業務をカバーできる包括的システムはカーセブンがもつ強みのひとつです。ヒアリングしたほぼすべての加盟店様に非常に高く評価いただいております。ここでは、カーセブンのシステムをより深く理解するための記事をご紹介します。

営業活動がシステム化されたことで、どのようなメリットがありましたか?

梅田店長:
第一に労働時間の削減ですね。正確に測ったことはないですが、システムを導入したことで相当の時間が削減されているような気がします。それまでは契約書などほとんどが紙ベースで、社員個人がファイルで管理していたので、書類に記入するのに多くの時間を費やしていました。

そのため営業活動そのものに時間がかかり、車検や整備、点検の御案内といった顧客フォローが手薄になってしまっていた時期がありました。しかしシステム化されてからは十分な顧客フォローができるようになっています。残業をできるだけ少なくし、定時に仕事を切り上げることができるようになったのもメリットです。

もうひとつのメリットは個々の営業活動がデータ化され、情報として共有できるようになったことでしょう。先ほど「安心宣言導入以降、提示金額だけで勝負する必要がなくなった」という話をしましたが、新人などに対しても「こんなに早い段階で金額の話をしなくても良いんじゃない?」などとアドバイスできるようになりました。

好循環を実現したことで管理顧客数も増大

買取事業を始めたことで、他事業にはどのような影響がありましたか?

梅田店長:
買取で査定を申し込まれた方の多くは、単に車を売却するだけでなく“乗り換え”のお客様です。そうした方に当社での新車・中古車の購入をご提案することで、大きな相乗効果が生まれています。査定依頼の中で乗り換えの方がおよそ6割、その中で当社から車を買っていただける方がおよそ2割。つまり10%強ほどは新たに当社の顧客になっていただいている実感があります。

当社の場合、買取から新車・中古車の購入で顧客となってくれた人の情報をCOREからジョーカーへと移動しているのですが、管理顧客数は買取を始める前よりも着実に増えています。今では正規ディーラーを展開しているホンダ車はもちろん、トヨタ車、日産車も積極的に取り扱っています。

さらに車検や整備のフォローをすることで、念願だったカーライフのトータルサポートが可能になりました。買取で出張査定に伺ったお宅で、別の車の車検を注目いただけることもあるんですよ。

従来から行っていた新車販売、ガソリンスタンド、車検整備などの事業に加えて買取事業を加えることでお客様にリーチできる機会が増え、カーライフを切れ目なくサポートすることができるようになった……と語る梅田店長。

モリカワグループ様が大切にしてきた社風とカーセブンの「安心宣言」が見事に同調したお話、システム化により業務効率が改善し、社員の労働環境も向上したお話が印象的でした。