義務ではない中古車にも、全車OBD検査。
カーセブン※が
『目に見えない安全』
にこだわる理由
ボディのキズやタイヤの溝なら、目で見て分かります。けれど現代の車を支える“電子制御”の状態は、外から眺めても分かりません。義務の対象外でも全車に検査を行うカーセブンの現場を取材しました。
OBD検査を実施
※一部対応していない車種もございます
では、電子部品はどうでしょうか。現代の車は、その動きの多くを電子制御に頼り、“走る精密機械”とも呼ばれます。電子部品も少しずつ劣化しますが、外から眺めても、試乗しても電子制御の状態を確認するのは困難です。
とくに中古車は、車体ごとにコンディションの差が出やすく、より正確な安全性能の評価が求められるようになってきました。そこで必要となるのが、OBD検査と呼ばれる、車載式故障診断装置を利用した新たな自動車検査手法です。
法律では2020年代につくられた新型車が対象ですが、カーセブン※では、義務の対象ではない車両も含めて全車にOBD検査を実施しています。いち早く全車検査に取り組んだ神奈川県の相模原陽光台店で、検査のようすをくわしく教えてもらいました。
取材したのは、いち早く全車OBD検査に取り組んだカーセブン相模原陽光台店です。
この記事でわかること
- 電子制御化が進んだ今の車にとって、OBD検査が重要な理由
- 車検でのOBD検査の対象になる車・ならない車の見分け方
- カーセブンが全車検査にこだわる経緯とその方法
今の車は、走行にも電子制御が欠かせない
車の安全と聞くと、ブレーキやタイヤのような部品を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし最近の車は、その「止まる」「曲がる」「走る」という働きそのものを、電子制御が支えています。OBD検査が電子制御にどう関わるのか、まずは基本を聞きました。


車の電子制御装置に故障がないかを調べる検査です。今の車には、各装置の状態を自分で見張って記録しておく「自己診断機能」が備わっています。これをOBD(車載式故障診断装置)と呼ぶのですが、この記録を読み取って、異常がないかを確かめるのがOBD検査です。

専用機器と車をケーブルでつないで、コンピューターに記録された情報を読み取ります。今の車は、エンジンも含めて電子制御が一般的になっているため、何か不具合があれば電気の信号として記録に残るんです。それを読み取って、異常がないかをチェックするというのがOBD検査の一般的なやり方です。

警告ランプが点灯する前でも、車は潜在的なエラーを検知していることがあります。だから警告灯で異常を知るよりも、早い段階で異常に気付けるのが、OBD検査の長所ですね。

自動ブレーキや車線を保つ機能など、車には安全性や快適性を追求した機能が増えていますよね。これらは電子制御で動いているので、もしエラーがあると本来の働きができないだけでなく、誤作動して事故につながる恐れもあります。ただ、エンジンの異音やタイヤの溝のように外見で分かるものではありません。誰の目にも明らかな異常が出てからでは遅いので、コンピューターを使って中身を読み取る必要があるんです。

いいえ、比較的新しい車だけが対象です。国産車では2021年10月以降の新型車のみで、それより古い車や、車検が残っている中古車だと対象外のものも多いです。ただし対象でなくても、これからますます大事になっていく検査だと思っています。電子制御に頼る車はこれからも増えていきますから、OBDをつないで中身を確かめる意味は、大きくなっていくはずです。
必須ではない車にも、検査を行う意味
店頭に並ぶ中古車のすべてで、OBD検査が義務づけられているわけではありません。それでもカーセブン※では原則として、扱うすべての車で実施しています。次々に入庫した車のOBD検査を担う下山さんに聞きました。


新しく車をお預かりした際の一連の作業に組み込まれています。店頭の中古車はすべてWebサイトに掲載するので、洗車して、きれいな状態で外観や内装を撮影します。この作業中にOBD検査機器をつないでおくわけです。だからWebに掲載される前に、必ず一度は検査を通すことになります。
始めたころは工程が増えたなと感じましたが、洗車や撮影中に自動で検査が終わるので、特別な時間を取られている感覚はないんですよ。むしろ先にチェックしておいたほうが、お客様にも私たちにも安心。気持ちもラクなんです。

見つからなかった不具合が購入後に表れて「なんだか調子が悪い」とご連絡をいただくよりも、販売する前に分かっていれば、必要な修理などの対策ができますから。結果的にお客様も、販売する私たちも困らないわけです。だから、やっておいたほうがいいんです。

新卒だった私が就職先としてカーセブンを選んだ理由にも通じます。会社説明会で社長が強調していた、安心を追求する姿勢に惹かれて入社を決めました。OBD検査を徹底するのも、その延長にあると捉えています。カーセブンには「当たり前にやろう」という空気があるんです。

社長は「お金には色がついている」とよく言います。同じ金額でも、安いからと選ばれたお金と、「カーセブンなら安心だ」と期待して選んでくれた方のお金は、違うと。安心も含めて私たちを選んでくれたお客様は、きっとまた戻ってきてくださる——そう受け止めています。

まだまだご存知でない方のほうが多いです。異常がなかったことを示す証明書を1台ずつ車内に入れていますが、こちらからアピールはしていません。ただ、くわしいお客様が「OBD検査までしてるんですね!」と気付いてくださることもあります。声をかけていただけると、やっぱり嬉しいですね。
OBD検査の流れ
実際に新しく入庫した車をサンプルに、OBD検査のようすを見せてもらいました。操作はとてもシンプルです。
足元のコネクタに機器をつなぐ
運転席の足元にある検査用の差し込み口(コネクタ)に、専用ケーブルで検査機器を接続。差し込み口の形状は統一されていて、輸入車やEVでも同じ機器で読み取れます。

アプリで車種を選ぶ
スマートフォンのアプリを立ち上げ、検査する車種を選びます。操作はこれだけ。あとは機器におまかせです。

自動で診断(約5分)
あとは機器が自動で診断します。所要時間は5分ほど。スキャン中は待つだけで、車両データが次々に読み取られていきます。

「故障コードなし」を確認
各システムの結果が一覧で表示されます。「故障コードなし」が並べば、異常なし。問題が見つからなければ、次の工程へ進みます。

証明書を出力して車内へ
検査結果は証明書として出力し、車内に収めておきます。店頭に並ぶ中古車には、このOBD検査済みの証明書をお付けしています。

エラーが見つかったときの、見極めと対処こそが大事
少ないながらも、エラーが報告される車もあります。しかし、それですぐに修理が必要になるわけではありません。各店舗で再チェックしても異常がなくならない場合は、新佐枝さんに報告が集まります。出てきたエラーにどう対処するか——その見極めには、経験がものを言います。


そうとは限りません。典型的な例として、明るさを検知するセンサーは、雨の日や夜間に検査するとエラーを示すことがあります。でも明るさを確保して再検査して異常がなくなれば問題ありません。再テストでもうまくいかない車だけが、私のところに上がってきます。

何百台と見てきましたから、エラーの内容を見れば、ほぼ見当はつきます。より精密な検査機器を本部から持っていってもう一度調べ、それでも異常が検知されるなら、どこかに原因が隠れていることになります。ここで大事なのは、軽い処置で済むのか、提携する修理工場で大きく手をかける必要があるかを見極めること。きちんと対処して、はじめて売り物として店頭に並ぶわけです。


店舗スタッフの私たちだけだと、これは大丈夫かと判断に迷う場面もあります。そんなとき、新佐枝さんに見てもらえれば白黒をつけてもらえるのが、本当に心強いですね。

責任の重さは感じています。エラー項目には、自動ブレーキや運転を支える装置にかかわるものも含まれる可能性があります。普通に走れていても、いざというときに作動しなければ意味がありません。肝心なときに必要となる部分ほど外からは判断しづらいので、軽く流すわけにはいかない。検査そのものが目的ではなく、自分で納得できるところまで確かめるしかないと思っています。

お客様にとっては、新車以上に「本当に大丈夫なのか」という気持ちが生まれやすいですよね。だからこそ、目に見えない部分までこだわって確認していると言い切れる状態にしておきたいんです。プロの目から見た安心保証をお付けできることが、日々検査を続けている意味だと思っています。
車って、何台も買うものではありませんからね。大切な1台を、安心して長く乗っていただけたら。私たちも、安心できる車だけをお売りしたいです。

あなたの車は、OBD検査の対象?早見表
車検でのOBD検査には、対象となる年式があります。まずは下の表で確認してみましょう。
発売された新型車
発売された新型車
かんたん確認ポイント
よくある質問
QOBD検査とは何ですか?+
車に搭載された電子制御の状態を、専用の機器をつないで読み取る検査です。目に見えない車の内部にエラーがないかを調べます。
Q私の車は、OBD検査を受けるべき対象ですか?+
車検でのOBD検査は、国産車については2024年10月から始まりました。対象は2021年10月以降に発売された新型車です。輸入車については1年遅れて2025年10月から始まり、対象は2022年10月以降の新型車となります。お手元の車検証の備考欄に「OBD検査対象」と記載されているかで確認できます。
Q中古車でも、OBD検査は受けたほうがいいですか?+
対象外の年式の車や、車検が残っている車は義務ではありません。ただ、電子化が進んだ今の車は外見だけでは不調が分かりにくいため、購入前に検査されていると安心につながります。
Qカーセブンの中古車は、OBD検査を受けていますか?+
はい。カーセブン※では、義務の対象かどうかにかかわらず、OBD検査を徹底しています。
※一部の店舗では対応していない場合もございますので、詳細はご利用の店舗へお問い合わせください。
Q検査で異常が見つかった車は、どうなりますか?+
見つかった内容に応じて、修理して販売する、専門の工場で対応するなど、1台ごとに判断します。状態を確かめたうえで店頭に並びます。
お話を伺った方

新佐枝 輝しんさえだ ひかる
株式会社カーセブンデジフィールド
直営・流通事業部 業務管理課

下山 開生しもやま かいせい
株式会社カーセブンデジフィールド
直営事業部 カーセブン相模原陽光台店
※一部の店舗では対応していない場合もございます。
※本記事は取材時点(2026年)の情報に基づいています。OBD検査の対象や制度は今後変更される場合があります。最新の情報は車検証の記載や各機関の案内をご確認ください。
※掲載写真はイメージです。実際の車両・店舗とは異なる場合があります。



