システム・サービス事業 事例紹介

【smart-sign】ネクステージが認めた中古車取引の契約書電子化の威力とは?一回で複数のメリットを得たコツを導入担当者に直撃!

2023.05.24
ネクステージ_スマートサイン
smart-sign(スマートサイン)導入事例

カーセブンデジフィールドが開発、販売しているAppFieldの数々のシステム商品。

そのシステムを使いこなしているユーザー企業様に、各商品をどのように使いこなしているかをインタビューしていくこの企画。

今回は株式会社ネクステージ様にお伺いいたしました。ネクステージといえば、皆さんご存じ、中古車業界の大手の一角です。そのネクステージの買取の電子契約書が実はカーセブンのスマートサインシステムを使っていたってご存じでしたか?

今回は、導入の経緯や背景、実際の検討内容や、ネクステージでスマートサインを使って起こった変化・効果などを、導入をご担当された中道様にお聞きしました。

企業紹介株式会社ネクステージ
利用システムsmart-sign(買取スマートサイン販売版スマートサイン
インタビュー実施2022年10月 ※文章内の記述は全てインタビュー当時のものです。

ネクステージがsmart-sign(スマートサイン)の検討にいたるまで

(中古車販売の)大手のネクステージが、カーセブンのスマートサインを導入した理由は何ですか?

中道様:
弊社の現行業務である、中古車の買取と、中古車の販売における契約書の電子化を検討していた時に、現行の法律に定めがない事項も含めて、自社でスクラッチして(システムを)構築するより、カーセブン様のサービスを利用すれば、構築期間を短く、かつ安定的に利用できるのではないかと考えたのが1番の理由でした。

コンプライアンス遵守のため、契約書の電子化を検討

そもそも、なぜ契約書の電子化に取り組もうと思われたのですか?

中道様:
紙・書面の契約書での運用には、さまざまな課題がありました。
例えば、印刷した契約書面から再度データ入力したりする手間が2度手間になりますし、紙の保存についても、紛失も含め、いろんなリスクがありました。 特に買取の場合は、お客様宅で契約を結ぶことがあるので、書面だと、事前に店長が承認できないという課題がありました。
ですが、契約書を弊社のシステムに取り込んで電子化すれば、遠隔地でも店長がチェックした上で、お客様との契約を交わすことができます。また、書面では記入漏れが起きやすいので、電子化によってそれを防ぐことや、セキュリティの強化など、統合的に考えた上で、システム構築を進めたいと考えていました。

では、ミスが多かったり、お客様に持っていく書面の店長の事前確認・承認ができない点について、改善要望があったのですね。

中道様:
そういった要望が本部の管理部門から、寄せられていました。
紙の契約書では(外部持ち出しが必要で、)社員が意図せずとも契約書紛失等によって個人情報漏えいが起きうる環境など、さまざまな課題があったため、弊社の社員を守るため、お客様の利便性も含めて、電子化を検討するにいたった次第です。

業務上、販売員が冊子を持ち出さざるを得ず、個人情報の紛失リスクがあったのですね。

事故防止のために、契約書の冊子管理と書損管理が必須でした。
(契約書の)差し替えも、従前の書面だと、再度お客様のご自宅に行かねばならなくなったり、郵送して送り返していただく手間がありました。電子化すると、お客様に新しいURLを送付して再度サインをいただけばよいので、効率化できるようになりました。

スマートサインを選んだ決め手は「カスタマイズ性の高さ」

スマートサイン導入時に、社内ではどういった検討を経ましたか。

中道様:
弊社は非常にスピード感のある会社です。
(システムの)構築に長期間かけることはむずかしく。 そこで比較・検討の上、自社構築より安全、かつスピーディに対応できるとのことで、カーセブン様のサービスの採用にいたりました

他にも電子契約サービスはありますが、カーセブンのサービスを選んでいただいた理由は?

中道様:
一番は、対応の柔軟さです。
当然、安全性もあった上で、一番の理由は、我々が実現したいことをカーセブン様がフレキシブルに考慮・対応してくれた点です。 通常のクラウドサービスだと、決まったフォーマットで、決められたやり方でないと使えない形態が多いかと思いますが、カーセブン様は弊社のニーズを十分ヒアリングの上、改修・カスタマイズをしてくれたところが一番良かったです

定型業務とはいえ、独特な中古車買取り契約にフィットさせ、かつ御社向けのカスタマイズも提供したのですね。

中道様:
はい。弊社用にかなりカスタマイズしていただきました。
単純に、契約書の文言だけでなく、それ以外のところでもカスタマイズに対応してくれました。 具体的には、弊社の中古車販売の契約書では、お客様にサインのほか、確認事項にチェックが可能になるようにして頂きました。

――重要事項確認書のようなものですか?

中道様:
そうです。たとえば、スペアキーの有無などの説明に関する確認項目の実装など、個別にすべて対応してくれました。 これは、他の通常のクラウドサービスでは、なかなか実現できないと思います。

――確かに。会社によって、確認すべき事項やプロセスは異なるはずですよね。御社独自の業務に合わせた構築なんて、スクラッチ開発に近いですね。

中道様:
たぶん、カーセブン様側も、だいぶ苦労されたと思います。 現状、弊社も色々と変わっていくのですが、それについてもスピーディに対応してくださるので、僕としては非常に助かってます。

――対応できるのは(カーセブン)1社だけだったのですね。

中道様:
そうです。

スマートサインのカスタマイズ イメージフロー

スマートサインを導入して分かったのは、自社システムかのような違和感のなさ

中道様:
カーセブン様のサービスが(弊社の仕組みに)うまく組み込まれているので、弊社従業員、販売員も、他社システムではなく自社システムだと思っているようです。

――あたかも、ネクステージのシステムのように自然に溶け込んでいる、ということですね

中道様:
シームレスに使えていると思います。
そういったことまでできる形で(システムを)組めたのは、作業をされるシステムエンジニアの協力がなかったら、できなかったことだと思います。

スマートサインの導入で、スマートフォン1台で商売が成り立つ仕組みが構築できた

システム導入後、中古車の買取と販売のそれぞれの業務フローについて、具体的にどう変わっていったのかをお聞きします。

中道様:
買取は、お客様のご自宅で契約を結ぶ形がほとんどです。電子化による情報連携によって買取業務がスムーズになりました。
以前は、お客様のご自宅で査定をしたら、査定システムを開いたあと、査定結果を一度契約書の書面に記入する工程がありました。さらに、販売員が契約書を店舗に持ち帰り、データを入力することで本部のシステムに登録されるという業務の流れでした。
それが、スマートサインを導入したあとは、お客様宅で車を査定したら、査定システムから弊社システムに連携、その情報を現地の契約書とも連携し、全てリアルタイム・データ化された状態で業務を行えるようになり、大きく効率化できました。

――しかも、システムでログが追えるようになっていますね。

中道様:
(取引が)多い所は、当日ではなく、翌朝に契約書が届きがちでしたが、今は当日中にリアルタイムに契約データが上がってきます。 なので、オークションに出品する車輛は、即オークションに出品手続きができます。

――今まで一両日かかっていたのが、ほぼリアルタイムでの処理できるのはビジネス的には大きいですね。

中道
加えて、車両運送の改善も実現しました。契約が完了し承認されたものについては、自動的に配車できる仕組みを作ったことで、リードタイムは非常に早くなりました。

――これまでに、御社のシステム化の進行もあったと思いますが、そんな一端を担えているということですね。ほかにメリットはありましたか?

中道様:
もう1つ、 契約書と別途リサイクル預託金を記載する書類が必要でしたが、それを契約書の中に取り込むことで別途書類が不要になりました。
また、電子契約化を行うことにより、電子契約では収入印紙は発生しません。本当に、スマートフォン 1台で商売が成り立つ、そういう仕組みを構築してもらいました。

――事務の方の工数はどうですか?

中道
事務員業務については、契約書の入力作業が完全になくなりました。 今までは、契約書の入力後に、買取でお客様に振り込みする時に、必ず原本を確認していたため、原本はすべて本社まで郵送していました。スマートサインでは、一切、その工程が必要なくなり、リアルタイムに画面で確認できるようになりました。弊社システム上の電子契約書のボタンをクリックするだけで、確認画面が表示できるようになっています。その辺で、本社側でもかなり(助かっています)。振り込みのリードタイムも、以前より短縮できました。

――中古車販売のフローの変化はいかがでしょうか?

中道
買取のシステムから構築を始めた後、販売のシステムを構築しました。
中古車販売では、基本的にお客様は来店されます。したがって、電子契約のお客様には、自身の携帯ではなく、店舗のiPadで作業していただく仕組みにしました。
「URLリンクを送信→開封」ではなく、弊社システムからスマートサインにAPI連携し、画面を立ち上げる形に。連携方法はまったく違いますが、この仕組みも改めて構築してもらいました。
現場では自社システムから契約を呼び出すかのようにスマートサインを利用しています。
また、販売契約書も今までは200円の収入印紙が必要でしたが、当然不要になりました。ほかにも、印刷コストなど、色々な面で、かなりの工数削減を実現できました。

現場管理者は管理工数減を評価。お客様の戸惑いはマニュアルの作りこみで対応。

導入後の現場の評価はどうですか。

中道
まず、(現場の)管理者から、特に契約書の持ち出しがなくなって、管理の手間が大きく削減したと聞いています。 あとは、データ入力に関して。今までは書面に記入し、さらにそれを入力しなくてはならないという、ある意味、二重の作業をしてたのが、データの自動連携によって、かなりの工数削減になったのが大きいと評価されました。

――お客様からの評価は、いかがでしたか。iPadの使用や、デジタル移行に関して、不安や戸惑いの声などはありましたか?

中道
やはり当初は、そのようなことがありました。販売員が慣れてないこともあり、お客様の利用がなかなか浸透しませんでした。 最初によく見られた課題は、契約書の差し替え時の(URLを添付した)SMSやメールの未着です。当然、弊社で差し替えの依頼はしていても、お客様からサインをいただけないことも、導入当初はよくありました。

――それには、どのように対応されましたか。

中道
さまざま原因があり、結局、販売員が慣れることで、対応できるようになっていきました。お客様側で何らかの形で処理が止まり、SMSやメールの未着の発生、またはブロックされていた、などがあり、落ち着くまでに数ヶ月程度かかりました。

――中道が販売員にシステム導入・移行のサポートをする際に気をつけていたポイントがあれば、ご教示いただけますか。

中道
弊社では、マニュアル作成を担当する部署が(従業員への)落とし込みも担当しており、その部署との連携に、かなり気を使いました。
マニュアルの内容は、通常の流れだけではなく、イレギュラー含め、特定の状況下での対応方法を提供することにより、システムの使用が浸透しやすくなったのかなと思います。

総括:業務のスリム化とセキュリティ強化が二大メリット

――今回、電子契約システムの導入にとどまらない、業務の電子化プロジェクトの一環になるかと思います。全社的に俯瞰しての視点をお伺いします。全般的に、良かったと思われる点は、何ですか?

中道
会社全体でみると、電子化による業務のスリム化が実現しました。
ほかに、書面だと誤った対応をしてしまう場面があり、電子化によってセキュリティ強化ができたのも良い点だと考えています。業務後の作業、たとえば、書面の保管の手間もかなり削減でき、管理部門は非常に助かっています。当然、契約書はすべて7年間保管しておりますが、(今では)全体からみると一部でしかありません。

――総合的に、システムの利用の面において、契約書に関するミスや困りごとは、ありませんでしたか?

中道
最初の頃は、きちんとお客様からサインが頂けていないということがありました。そういった問題に対しては、確認をきちんと行いながら運営していきました。トラブルではないのですが、そのようなことはたくさんありました。

――紙の契約書で生じていたミスは、(電子化によって)削減できたのでしょうか。

中道
中古車の買取は、今までは手書きだったので(そこで起きていたミスは)なくなりました。
販売員によっては、記載欄の誤り、記載すべき項目の抜けが起きることもありました。しかし、電子化・システム化によって、抜け漏れがなくなり、書き損じ、書き間違えによる差し替えも、大きく減少しました

今回は、ネクステージ様にて、スマートサインについてお話を伺いました。
大手なのにすごいスピード感でお仕事をされている点にまず驚きました。大手なら既に固まっている効率化された業務フローがあるのが通常ですが、前後のシステムとも連携してそこに自然な形で入り込むことが出来る点をご評価いただきました。よく、デジタル化の失敗として、「システムが乱立してしまい、色々なシステムを使いこなそうと思うと結局ミスが多発したり工数が増えたりする」という事例を聞きますが、「自社システムかのように使えている」ことがデジタル化による業務改善の一番のポイントなのかもしれません。

カーセブンのスマートサインは、
1.他のシステムとの連携が容易
2.中古車取引に特化した重要事項説明などのフローが既に確立されてる
という2点が業務改善に大いにお役に立つかと思います!
デジタル化による業務の改善を検討されている方は、ぜひお気軽に資料請求ください!

スマートサインやシステム連携についてお気軽にお問い合わせください!