更新日2024.04.26

ビートルの維持費はどれくらい？税金や車検費用・維持費を安く抑える方法について解説

ビートルは、フォルクスワーゲンが1938年から2020年まで生産していた小型自動車です。生産台数は累計2,000万台以上にもおよんでおり、伝説的な車といわれています。現在でも中古車市場で人気があり、多くの人に愛されている1台です。

ビートルの購入を検討している方は、車両の購入金額だけでなく維持費も気になるのではないでしょうか。ビートルを維持するには、さまざまな費用が必要です。この記事では、ビートルの維持費の内訳や、維持費を安く抑える方法について詳しく解説します。

またビートルの維持費を安く抑える事は大事ですが、それだけでは限界があります。維持費だけに囚われるのではなく、自動車関連の費用を抑えるには、乗り換えの際に、いま乗っている車を高く売るなどの工夫が必要です。
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この記事でわかること

・ビートルの維持費
・ビートルの維持費の内訳
・ビートルの維持費を安く抑える方法

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ビートルの維持費内訳

ビートルを維持するためには、主に下記6つの費用がかかります。

ビートルの維持費内訳

・自動車税
・車検費用
・ガソリン費用
・任意保険
・メンテナンス費用
・その他必要に応じてかかる費用

それぞれ詳しくみていきましょう。

自動車税

自動車税は、毎年5月末までに支払わなければならない税金です。4月1日時点の車の所有者が支払う義務があり、対応してしまうと延滞金が発生したり、最悪の場合差し押さえられたりします。税額は排気量によって異なり、排気量が高いほど税額も比例して高くなります。

自動車税の税額は以下のとおりです。

排気量	自動車税（2019年9月までに購入）	自動車税（2019年10月以降購入）
660cc以下（軽自動車）	10,800円	10,800円
1,000cc以下	29,500円	25,000円
1,000cc超1,500cc以下	34,500円	30,500円
1,500cc超2,000cc以下	39,500円	36,000円
2,000cc超2,500cc以下	45,000円	43,500円
2,500cc超3,000cc以下	51,000円	50,000円
3,000cc超3,500cc以下	58,000円	57,000円
3,500cc超4,000cc以下	66,500円	65,500円
4,000cc超4,500cc以下	76,500円	75,500円
4,500cc超6,000cc以下	88,000円	87,000円
6,000cc超	111,000円	110,000円

ビートルの排気量は年式やモデルによって異なります。1,200ccの場合は税額が30,500円、2,000ccの場合は36,000円です。

なお、2019年の税制改正により、自動車の購入時期によって税額が変更されました。2019年10月以降の購入に対しては新しい税率が適用されますが、それ以前の購入については従来どおりの税金額が適用されます。

車検費用

車検とは、車を安全に運転するために、必ず受けなければならない定期点検です。新車登録後は3年度に、その後は2年ごとに受ける必要があります。車検費用には主に以下の2つの費用が含まれています。

車検に含まれる費用

・法定費用
・車検基本料金

それぞれ詳しくみていきましょう。

法定費用

法定費用は、車検を受ける際に必ず支払わなければならない費用です。法定費用には、以下の3つの費用が含まれています。

法定費用に含まれている費用

・自賠責保険料
・自動車重量税
・印紙代

それぞれ詳しく解説します。

自賠責保険料

自賠責保険とは、車の所有者が必ず加入しなければならない保険です。自賠責保険に加入することで、交通事故における被害者への補償や運転者の損害を補償できます。

自賠責保険の税額は以下のとおりです。

加入期間	普通車	軽自動車
12ヶ月	12,700円	12,500円
13ヶ月	13,310円	13,150円
24ヶ月	20,010円	19,730円
25ヶ月	20,610円	20,310円
36ヶ月	27,180円	26,760円
37ヶ月	27,770円	27,330円

ビートルは普通車に該当するため、24ヶ月で20,010円、16ヶ月で27,180円の税額となります。自賠責保険に未加入で走行した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられるので必ず納付しましょう。

自動車重量税

自動車重量税は、自動車税と同様に必ず支払わなければならない税金です。税額は、車両の重量と新車登録からの経過年数によって決められています。

具体的な税額は以下のとおりです。

車両重量	エコカー	エコカー外
車両重量	エコカー	新規登録から13年未満	新規登録から13年経過	新規登録から18年経過
軽自動車	5,000円	8,200円	11,400円	12,600円
〜1,000kg	10,000円	16,400円	22,800円	25,200円
〜1,500kg	15,000円	24,600円	34,200円	37,800円
〜2,000kg	20,000円	32,800円	45,600円	50,400円
〜2,500kg	25,000円	41,000円	57,000円	63,000円
〜3,000kg	30,000円	49,200円	68,400円	75,600円

ビートルの車両重量は、1,300kgなので税額は2年で24,600円です。また、新車登録から13年経過後と18年経過後には税額が上がるため注意しましょう。

印紙代

印紙代は、車検証を発行するために必要な手数料です。車検業者や車両サイズによって少し金額が異なります。

車検業者	車両サイズ	印紙代
認定工場	普通自動車	2,300円
	小型自動車	2,200円
	軽自動車	1,800円
指定工場	普通自動車	1,800円
	小型自動車	1,800円
	軽自動車	1,400円

ビートルの場合は、認定工場に依頼すると2,300円、指定工場であれば1,800円です。自分が依頼する業者がどちら該当するか事前に確認しておきましょう。

車検基本料金

車検基本料金は、車検を依頼する代行業者に支払う費用です。金額は業者によって異なり、主に以下のような費用が含まれています。

車検基本料金に含まれている費用

・定期点検料
・測定検査料
・車検代行手数料
・書類作成費用
・引取り費用
・納車手数料
・代車費用
・人件費

ビートルの場合、これらの費用を合わせると5万円程度です。ただし、依頼する業者によって金額が異なるため、事前に見積もりを取得しておくと良いでしょう。一般的に、ディーラーでの車検は、ガソリンスタンドや車検業者よりも高くなる傾向にあります。

ガソリン費用

ガソリン費用は、車の車種や燃費、ガソリン価格、運転の仕方によって大きく異なる維持費です。ここでは、ビートルのグレード別の燃費と走行距離別の年間のガソリン費用について詳しくみていきましょう。

ビートルのグレードごとの燃費

ビートルのグレードごとの燃費は以下のとおりです。

ベース	17.6km/L
デザイン	17.6km/L
デザインマイスター	17.6km/L
Rライン	18.3km/L
Rラインマイスター	18.3km/L
2.0Rラインマイスター	13.4km/L

ビートルの燃費は、13.4〜17.6km/Lと比較的燃費効率は悪くないでしょう。しかし、燃費性能は車種だけでなく車両の状態や使用環境にも左右されます。たとえば、タイヤの空気圧が適切でないと燃費が悪化したり、重い荷物を不必要に積載していると燃料効率が下がることもあります。燃費は参考程度としておきましょう。

走行距離別ガソリン代シュミレーション

ここでは、走行距離の年間のガソリン代をシミュレーションしていきます。以下の走行距離別に詳しくみていきましょう。

走行距離別ガソリン代シュミレーション

・年間走行距離3,000kmの場合
・年間走行距離5,000kmの場合
・年間走行距離8,000kmの場合

シミュレーションの条件

・使用燃料種別：レギュラーガソリン
・ガソリン単価：170円/L
・想定グレード：ベースグレード
・燃費：17.6km/L
・計算式：ガソリン代（円）＝走行距離（km）÷燃費（km/L）×ガソリン代（170円/L）

それぞれ詳しく解説します。

年間走行距離3,000kmの場合

年間走行距離が3,000kmの方は、近場での買い物を中心に車を利用する場合が多いでしょう。ビートルで年間3,000kmを走行した場合、ガソリン代はおよそ28,977円かかります。

年間走行距離3,000kmの場合のガソリン代

3,000km÷17.6km/L×170円/L＝28,977円

年間28,977円となると、1ヶ月でかかるガソリン代は2,415円です。年間走行距離が3,000km以内であれば、家計を圧迫するほどの負担にはならないでしょう。

年間走行距離5,000kmの場合

年間走行距離が5,000kmの方は、通勤や近場での買い物、月に1回程度の遠出などで車を利用する場合が該当します。ビートルで年間5,000kmを走行した場合、ガソリン代はおよそ48,295円かかります。

年間走行距離5,000kmの場合のガソリン代

5,000km÷17.6km/L×170円/L＝48,295円

ガソリン代が年間48,295円となると、1ヶ月でかかるガソリン代は4,024円です。年間走行距離が5,000km以内であっても、大きな負担にはならないでしょう。

年間走行距離8,000kmの場合

年間走行距離が8,000kmの方は、通勤や遠出、ドライブなどで頻繁に車を利用する場合が該当します。ビートルで年間8,000kmを走行した場合、ガソリン代はおよそ77,272円かかります。

年間走行距離8,000kmの場合のガソリン代

8,000km÷17.6km/L×170円/L＝77,272円

年間77,272円のガソリン代となると、1ヶ月でかかるガソリン代は6,439円です。年間走行距離が8,000kmとなると大きな支出になり得ます。しかし、運転方法など工夫することでガソリン代を抑えることも可能です。

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任意保険

任意保険は、ドライバーが任意で加入できる保険です。自賠責保険とは異なり、加入義務はありませんが、自賠責保険の対象外の損害に対しても補償してもらえるため、加入しておくと良いでしょう。

保険料は、加入するドライバーの年齢や等級、免許の色、車両保険や特約の有無によって数万円単位で異なります。ビートルの場合は、車両保険なしの場合は約5万円、有りの場合は約10万円が相場です。自分に適した会社やプランを選び、加入しましょう。

メンテナンス費用

車にはメンテナンスが必要です。定期的にメンテナンスを行わないと、車が劣化し、大きな故障につながります。メンテナンスには主に以下の2つの費用が必要です。

ビートルのメンテナンス費用

・洗車費用
・消耗品費用

それぞれ詳しくみていきましょう。

洗車費用

定期的に洗車を行うことで、塗装の劣化を防ぎ車を長持ちさせることができます。洗車方法は大きく分けてセルフ洗車、洗車機利用、手洗い洗車サービスがあります。

セルフ洗車は最もコストが低く、数百円から1,000円程度での洗車グッズを揃えだけで可能です。洗車機は手軽さが魅力で、300円〜1,000円が相場になります。一方、手洗い洗車サービスは一定のクオリティーが期待できますが、2000円〜数万円と費用が高めです。

洗車は車の見た目を美しくするだけではなく、劣化を防ぐことができるため、必ず定期的に行いましょう。

消耗品費用

車を乗り続けていると部品が劣化していくため、修理や交換をする必要があります。特にビートルの場合は、以下の部品やオイルを定期的にチェックし、必要に応じて交換しましょう。

ビートルの主な消耗品

・エンジンオイル
・タイヤ
・バッテリー
・ウィンドウォッシャー液
・ワイパーブレード・ゴム

それぞれ詳しく解説します。

エンジンオイル

エンジンオイルは、エンジン内部の部品間の摩擦を減少させたり、冷却効果によって過熱を防いだりするために必要なオイルです。定期的に交換しないとエンジンの性能低下や故障のリスクが高まります。

エンジンオイルは5,000kmから10,000kmごと、または6ヶ月に1度ごとに交換が必要です。費用は使用するオイルの種類によりますが、3,000円から10,000円の範囲で変動します。適切にメンテナンスすることにより、エンジンの寿命が延び、安心して運転できるでしょう。

タイヤ

タイヤは自動車の走行性能と直結する重要な部品で、適切な状態を保つことが安全運転には不可欠です。タイヤの摩耗はグリップ力の低下を招き、スリップ事故が起きたり急ブレーキ時の制動距離が延びやすくなったりします。

タイヤは、摩耗の程度や使用年数によりますが、5年または走行距離が4〜5万kmに達した時点での交換が推奨されます。交換費用はタイヤのブランドや性能によって異なりますが、一本あたり約8,000円から20,000円程度が目安です。定期的なチェックと適時の交換で、安全なドライブができます。

バッテリー

自動車のバッテリーは、エンジンを始動させるために必要な部品です。バッテリーが劣化すると、エンジンがスムーズにかからなくなったり、全く動かなくなったりするトラブルが発生します。

バッテリーの寿命は約3年から5年とされており、この期間を過ぎると性能の低下が見込まれるため早めの交換が必要です。交換費用は、一般に10,000円から40,000円程度で、車種やバッテリーの種類によって異なります。定期的な点検を行い、適切なタイミングで交換しましょう。

ウィンドウォッシャー液

ウィンドウォッシャー液は、運転中の視界を確保するために必要です。フロントガラスに付着した汚れや虫などを除去し、クリアな視界を維持してくれます。定期的に補充する必要があり、長距離運転する際や虫の多い季節には特に消費量が増加します。

補充費用は比較的低く、500円から1,000円程度で、自分で簡単に補充可能です。安全に運転するためにも、定期的にチェックし足りなければ補充しましょう。

ワイパーブレード・ゴム

ワイパーブレードおよびそのゴムは、雨天時や雪天時の視界を確保するために極めて重要な役割を果たします。時間と共に劣化し、効果的に水をはじく能力が低下します。性能が落ちると、フロントガラスがうまく拭き取れず、視界の確保が困難になるでしょう。

一般的に、ワイパーの交換は1年から2年ごとが推奨されます。交換費用は2,000円から5,000円程度で、自分で作業できます。定期的に交換することで、あらゆる天候条件下でも良好な視界を保つことができます。

その他必要に応じてかかる費用

ビートルでは、その他必要に応じて以下のような費用が必要になります。

その他必要に応じてかかる費用

・高速代
・駐車場代
・修理代

これらの費用も踏まえて予算管理を行いましょう。

高速代

高速代は、高速道路を利用する際に発生する費用で、距離に応じて料金が異なります。料金は車種や時間帯によっても変動するため、事前に地図アプリや料金計算サービスを利用してどれくらいかかるかを知ると良いでしょう。

また、ETCを利用することで割引が適用されるため、頻繁に高速道路を利用する方はETCを取り付けると経済的です。ETCの装置自体は数千円程度で、取り付け工賃を含めても1万円程度です。

駐車場代

自宅に駐車場がない場合は、月極駐車場を契約する必要があります。駐車場代は車を停める場所によって大きく異なり、都市部では高いです。

また、商業施設や公共施設では無料で利用できる場合もありますが、観光地では高額な料金設定がされている場合が多いです。長時間の駐車する場合は、料金の安い駐車場を事前に調べておくと良いでしょう。

修理代

修理代は、車両の故障や事故による損傷の修理に必要な費用です。修理の範囲や部品の価格によって費用は大きく異なります。軽微な修理であれば数千円で済みますが、大きな損傷や重要な部品の交換が必要な場合は、数十万円以上かかることもあります。

定期的なメンテナンスで故障を未然に防ぐことや、適切な自動車保険の加入で急な修理費用の負担を軽減できる場合があります。高額な修理費用を負担しないためにも、事前に対策できることはしておきましょう。

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ビートルの維持費総額

ビートルの1年間にかかる維持費総額をまとめました。

自動車税	30,500円
車検費用（1年分に換算）	50,000円
ガソリン代（年間8,000km、燃費17.0km/L）	77,272円
任意保険	50,000円
維持費合計（1年）	207,772円

ビートルの年間の維持費は、およそ207,772円です。ただし、この費用以外にも、駐車場代や高速代、メンテナンス台などが必要に応じてかかります。さらに車両保険の有無やガソリン価格によっても維持費が大きく変わるでしょう。

ビートルを維持するためにはさまざまな維持費がかかることを踏まえ、支払えるかどうか考えてから購入すると良いでしょう。