車を購入する際、新車の魅力には目がいきますが、将来のことも考えてリセールバリューを気にする方も多いのではないでしょうか。新車時は人気の車でも売るときにリセールバリューが低いと、次に車を購入する際の足しにすることができません。
この記事では、トヨタヤリスクロスのリセールバリューについて解説します。人気のカラー、高く売るためのコツ、そしてなぜヤリスクロスはリセールバリューが高いのかを解説します。ヤリスクロスのリセールバリューがどのようになっているか知りたいという方は参考にしてみてください。
この記事でわかること
- ・リセールバリューとは?
- ・ヤリスクロスの人気が高い理由
- ・【グレード別】ヤリスクロスのリセールバリュー
目次
リセールバリューとは?

リセールとは再販売や転売のことで、バリューは価値を指します。車のリセールバリューは、単純にいえば、将来その車を再び売るときの価格や価値を表す言葉です。高いリセールバリューは高い売却価格や下取り価格を意味します。高いリセールバリューの車は、値落ちしにくい車といえるでしょう。
一般的に、リセールバリューは「購入価格の〇%で将来売却できる価値」を示し、%で表現されます。たとえば、新車が300万円で、3年後のリセールバリューが50%なら、3年後には150万円で売れることを意味します。
ヤリスクロスの人気が高い理由

ヤリスクロスは、優れた燃費性能とコンパクトなサイズが人気の車です。ここでは、ヤリスクロスの人気の理由を詳しく解説していきます。ヤリスクロスの魅力を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
トップクラスの優れた燃費
ヤリスクロスは燃費において傑出した性能を誇ります。その中でも、特に注目すべきはハイブリッドモデルの低燃費です。2WDのXモデルは30.8km/L、E-Fourモデルでも28.7km/Lと、コンパクトSUVの中でもトップクラスの数字を誇ります。
これは、燃費効率の向上を追求した結果です。ガソリンモデルも、2WDのXおよびX“Bパッケージ”モデルで20.2km/L、4WDのXおよびX“Bパッケージ”モデルでも18.5km/Lと高い燃費性能を備えています。
スタイリッシュで上質な車内
ヤリスクロスのインテリアデザインは、アクティブな日常を送るために必要な機能性と、快適な乗り心地を両立させています。車内のデザインが洗練されつつも、実用的で使いやすくなっています。
特筆すべきは、上質な車内空間を演出するために採用された配色です。ヤリスクロスの内装は、誰もが心地よく感じるであろう落ち着いた色合いで統一されており、洗練された雰囲気を醸し出しています。これにより、長時間のドライブでも快適に過ごせるでしょう。
収納力が高め
ヤリスクロスはコンパクトSUVでありながら、高い収納力を備えています。荷室容量は390Lで、荷室幅も1,400mmと広々としており、大型の荷物をラクラク詰め込むことができます。
さらに、ハイブリッド車のHYBRID ZとHYBRID G、ガソリン車のZとGモデルには、4:2:4で分割可能なリアシートが標準装備されており、アレンジによって荷室スペースの広さを調整できます。
リアシートの中央を倒すことで、後部座席のスペースを確保しつつ、大きな荷物を積むことも可能です。
走破性の高さ

ヤリスクロスは、走破性の高さが評価を受けています。ガソリン車モデルに搭載されている「マルチテレインセレクト」は、路面状況に合わせて最適な4WD性能を発揮する機能です。
砂地路では「MUD&SAND」モード、舗装のない凸凹道路では「ROCK&DIRT」モード、通常の走行時には「NORMAL」モードなど、状況に合わせて最適なモードを選択できます。
「ダイナミックトルクコントロール4WD」は、ガソリン車モデルに採用されており、前輪駆動と4輪駆動を電子制御によって自動的に切り替えることが可能です。
機能が充実している
ヤリスクロスの充実した機能は、快適な運転体験をもたらし、乗る人の気分を上げるでしょう。
たとえば、ハンズフリーパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能・予約ロック機能付)が搭載されていて、手を使わずにバックドアを簡単に開閉可能です。
ハイブリッド車のHYBRID Zとガソリン車のZには、運転席6ウェイパワーシートが標準装備されています。さらに、ハイブリッド車のHYBRID GとHYBRID X、ガソリン車のGとX/X“Bパッケージ”モデルでは、メーカーオプションとして運転席ターンチルトシートが選択可能です。
【グレード別】ヤリスクロスのリセールバリュー

ここでは、ヤリスクロスのリセールバリューを経過年数とグレードにわけて紹介します。具体的な残価率をチェックしてみましょう。
1年後
グレード | 新車価格 | 平均買取額 | 残価率 |
ハイブリッド Z | 2,584,000円 | 230万円 | 89% |
Z | 2,463,000円 | 200万円 | 81% |
G | 2,020,000円 | 220万円 | 108% |
ヤリスクロスのグレードのリセールバリューは1年後でも大きな差が出ます。ハイブリッド Zは、新車価格が260万円円近いですが、1年後には平均買取額が230万円になってしまいます。これにより、ハイブリッド Zの1年後の残価率は89%となります。
一方、Zグレードは新車価格が245万円近いですが、1年後の平均買取額は200万円となり、81%の残価率を維持しています。このグレードもリセールバリューが安定していると言えるでしょう。
Gグレードは新車価格約200万円で、1年後の平均買取額は220万円となり、むしろ新車価格を上回って108%の残価率を達成しています。これは中古車市場でのGグレードの需要の高さを示しています。
2年後
グレード | 新車価格 | 平均買取額 | 残価率 |
ハイブリッド Z | 2,584,000円 | 275万円 | 107% |
ハイブリッド G | 2,390,000円 | 271万円 | 113% |
G | 2,020,000円 | 195万円 | 97% |
ヤリスクロスのリセールバリューは、2年後も魅力的でむしろ残価率が100%を超えることもあります。
ハイブリッド Zグレードは新車価格が2年後の平均買取額は275万円で、107%の残価率をキープしているのがわかるでしょう。これは、2年間使用しているにもかかわらず、車の価値が上昇したことを示しています。
同様に、ハイブリッド Gグレードも非常のリセールバリューも高く、新車価格が約240万円なのに対して、2年後の平均買取額は271万円となり、113%の驚くべき残価率を達成しています。
一方、Gグレードも2年後の平均買取額は195万円と、ほとんど100%の97%と高い残価率を誇ります。
3年後
グレード | 新車価格 | 平均買取額 | 残価率 |
ハイブリッド Z | 2,584,000円 | 236万円 | 91% |
ハイブリッド G | 2,390,000円 | 210万円 | 88% |
G | 2,020,000円 | 180万円 | 89% |
Z | 2,463,000円 | 203万円 | 83% |
ヤリスクロスの3年後のリセールバリューをみると、ハイブリッド Zグレードは平均買取額が236万円となり、91%の高い残価率を維持したままです。ハイブリッド Zが高い需要と価値を持つことを示していることがわかるでしょう。
同様に、ハイブリッド Gグレードも3年後の平均買取額は210万円、残価率88%と満足できる水準をキープしています。
Gグレードは3年後の平均買取額は180万円と、残価率が89%と高いです。これは、Gグレードの信頼性と中古車市場での需要の高さを反映しています。
ヤリスクロスの今後のリセールバリューの予想

ヤリスクロスのリセールバリューは市場の需要と供給に左右されます。一般的な相場として、1年経過すると約200万円、2年経過で約180万円、3年経過で約150万円程度です。今後のヤリスクロスのリセール予想は、引き続き高水準を維持すると見込まれています。
1年後は約80~90%の価値を保つと予測され、3年後でも約60~70%、5年後に至っても約50%のリセールバリューを維持する可能性が高いでしょう。ヤリスクロスはその高い品質と信頼性から、高いリセール価値を維持する車種の1つです。
リセールバリューの高いヤリスクロスの特徴

リセールバリューは、経過年数だけでなく、さまざまな要素によって変動します。ここでは、リセールバリューが高いヤリスクロスの特徴を紹介します。リセールバリューに関わる要素をチェックし、購入時の参考にしてください。
人気のグレード
ヤリスクロスのリセールバリューを考えるなら、どのグレードを選ぶべきなのでしょうか。結論から言うと、最上位のZの2WDがリセール前提なら最適です。
Zは、最上位グレードです。上位グレードはオプションが豊富で、品質が高いため、高いリセールバリューを期待できます。
また、4WDモデルは輸出需要が高く、国内での需要はあまりありません。リセールバリューを高くしたい場合は避けた方が方が良いかもしれません。ただし、低走行の場合は、国内でも需要が高くなるため、リセールバリューが高くなることもあります。
人気のカラー
ヤリスクロスのリセールバリューが高いカラーはパールホワイト、ベージュ、クロの順です。
特にパールホワイトはリセールバリューが高く、注目されています。一方、ベージュ系のカラーは通常リセールバリューが低い中で高値で取引されており、注目すべきカラーといえるでしょう。
一般的には、パール以外のカラーのリセールバリューには大きな差がありません。そのため、好きなカラーを選ぶと良いでしょう。
人気のオプション
ヤリスクロスでは、リセールバリューに大きな影響を及ぼす特定の装備はありません。
一般的に、以下のオプションは多くの車両に装備されています。ただ、これらのメーカーオプションを追加しても、1リセールバリュー向上にはつながりにくいでしょう。
・ハンズフリーバックドア
・パノラミックビューモニター
・BSM+パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)
ヤリスクロスはオプションに関係なく、高いリセールバリューを維持する優れた車です
リセールを意識したヤリスクロス購入のポイント

ここからは、リセールを意識したヤリスクロスの購入ポイントを紹介します。新車購入時と中古車購入時のそれぞれのポイントを解説するため、ぜひ参考にしてください。
新車購入を購入する際のポイント
ヤリスクロスをリセールバリューを意識して購入する際、以下のポイントを考慮することが重要です。
・グレード
・カラー
・オプション
・ガソリンモデル
リセールバリューを意識するなら、グレードはZを選びましょう。また、人気色であるパールホワイトなどの明るいカラーは、リセールバリューを向上させるでしょう。オプションはハンズフリーバックドア、パノラミックビューモニター、BSM+パーキングサポートブレーキなどがおすすめです。
ガソリンモデルは短期でも長期でも安定したリセールバリューを誇るため、選択肢にいれても良いでしょう。
中古車を購入する際のポイント
中古車のヤリスクロスを購入する際、以下のポイントを考慮することが重要です。
・高年式を狙う:リセールバリューを意識するなら、高年式の車(1年落ち以降)を検討しましょう。ヤリスクロスは1年後のリセール落ちが大きいため、1年落ちや2年落ちの車は新車価格に比べてお得に購入できます。
・リセールバリューの安定性:ヤリスクロスはどの年式でもその後のリセールバリューが安定しているため、中古車を購入しても大きな損失を心配する必要がありません。
これらのポイントを考慮し、中古車市場で最適な条件のヤリスクロスを見つけましょう。
リセールバリューの観点からヤリスクロスを売却するならいつ?

ヤリスクロスをリセールバリューの観点から売却するのであれば、1年から3年の比較的短期間での乗り換えが最適です。
この期間内で売却すれば、リセールバリューが比較的安定している状態で売却できるでしょう。現在、ヤリスクロスは発売から3年未満のモデルが主流であり、3年落ち以降のリセールバリューは予測が難しい状態です。
しかし、1年落ち〜3年落ちで大きく価値が低下することはほとんどなく、しばらくは安定すると考えられます。
ヤリスクロスを競合者とリセールバリューで比較

ここでは、ヤリスクロスの競合車のリセールバリューを紹介します。ヤリスクロスの競合車には、ヴィゼルやXV、CX‐3などが挙げられます。それぞれの残価率や特徴を比較していきましょう。
【ホンダ】ヴェゼル

・シンプルなインテリア
・多彩な安全装置を搭載
・オープンカーのような室内空間
ガソリン車
経過年数 | 平均残価率 |
2年 | 106% |
3年 | ‐ |
5年 | ‐ |
7年 | 43% |
10年 | 35% |
ハイブリッド
経過年数 | 平均残価率 |
1年 | 101% |
3年 | 107% |
5年 | ‐ |
7年 | ‐ |
10年 | ‐ |
ガソリン車の場合、2年後には平均残価率が106%と高く、3年後でも良好な状態を維持します。しかし、7年後には43%に低下し、10年後には35%に減少するでしょう。
一方、ハイブリッドモデルは1年後に平均残価率101%を維持し、3年後には107%に向上します。
ヴェゼルはハイブリッドモデルのリセールバリューが特に注目されており、初年度から高い残価率を示しています。この車は、将来的にも高いリセールバリューが期待されます。
【スバル】XV

・5人乗りのクロスオーバーSUV
・アウトドアにも最適
・コンパクトで都市部も走行しやすい
ガソリン車
経過年数 | 平均残価率 |
2年 | 69% |
3年 | 69% |
5年 | 64% |
6年 | 60% |
7年 | 47% |
ハイブリッド
経過年数 | 残価率 |
3年 | 76% |
4年 | 55% |
8年 | 45% |
10年 | 29% |
11年 | 24% |
XVはガソリン車の場合、初年度から2年までの間は高い残価率を維持しています。しかし、5年後以降下がりはじめ、7年後には47%となります。
一方、XVハイブリッドは3年までの間に高い残価率で、その後も相対的にリセールバリューが安定しているのがわかるでしょう。10年後には29%、11年後には24%の平均残価率を維持します。
XVのリセールバリューは、車種と燃費形式によって異なりますが、特にXVハイブリッドは長期的な運用に向いていることがわかります。
【マツダ】CX-3

・小回りが利くボディサイズ
・デザイン性が高い
・上質で機能性が高いインテリア
ガソリン車
経過年数 | 平均残価率 |
2年 | 87% |
3年 | 68% |
4年 | 65% |
ハイブリッド
経過年数 | 残価率 |
2年 | 67% |
3年 | 51% |
8年 | 63% |
CX-3のガソリン車は2年後に87%の高い残価率を維持し、3年後でも68%と高い残価率を維持します。4年後には65%となり、リセールバリューは非常に優れているといえるでしょう。
一方、ディーゼル車は2年後に67%と高い残価率で、3年後には51%となります。しかし、8年後に再び63%の高い残価率に戻ります。ディーゼルモデルのリセールバリューは3年後に低くなりますが、長期的にみても安定しているといえるでしょう。
【トヨタ】ライズ

・迫力のあるボディデザイン
・ゆとりのある座席
・力強さと小回りの良さを両立させた走行
経過年数 | 平均残価率 |
2年 | 92% |
3年 | 70% |
4年 | 83% |
5年 | 78% |
ライズは新車から2年後に92%の高い残価率を維持していて、3年後には70%と高いまま維持し続けます。4年後に83%、5年後に78%と、リセールバリューが安定してることがわかるでしょう。
ライズは都市部で使用するのに適しており、コンパクトなサイズでありながら外観がスタイリッシュです。この高いリセールバリューには、トヨタの品質と信頼性に裏付けられていると考えられます。
【スズキ】ジムニーシエラ

・シンプルかつ機能性が備わったインテリア
・先進の安全性能を搭載
・多彩なアクセサリーで自分好みに
経過年数 | 平均残価率 |
1年 | 111% |
3年 | 105% |
4年 | 102% |
5年 | 101% |
6年 | 88% |
ジムニーシエラは非常に高いリセールバリューを誇る車種です。新車から1年後には111%の残価率を維持し、3年後でも105%と高い数値を示しています。
4年後には102%、5年後には101%の残価率をキープしますが、6年後には88%まで減少します。ただ、88%でも十分高いです。この高いリセールバリューから、ジムニーシエラの人気が高く、需要があることがわかります。また、オフロード性能があるため、アウトドア愛好家や冒険心旺盛なドライバーから特に人気です。
スズキの信頼性と耐久性もリセールバリューの維持に一役買っています。ジムニーシエラは新車購入後も価値を保ち、中古車市場でも非常に魅力的な選択肢だと言えるでしょう。
ヤリスクロスを高く売るコツ

グレードや経過年数以外にも、車の査定に影響があるポイントがあります。ここでは、ヤリスクロスを高く売るコツを紹介します。できるだけ高く買い取ってほしい方はぜひ参考にしてください。
買取相場を調べておく
ヤリスクロスを高く売るためには、ディーラーに行く前に中古車の買取相場を調べておくことが重要です。
これにより、ディーラーの査定が妥当なものかどうかを判断できます。中古車の相場を調査する際には、同じ年式、グレード、走行距離の車両の価格を比較しましょう。
オンラインの中古車販売サイトや専門のアプリを活用して、市場の相場を把握するのがおすすめです。ディーラー交渉時にも有利な立場に立てるでしょう。
複数の査定方法を比較する
中古車を高く売却するためには、複数の査定方法を比較し、どこに売るかを決めることが重要です。
・買取業者
・ディーラー
・オークション
ヤリスクロスを売却する際、まずは買取業者に依頼すると良いでしょう。買取業者は比較的高い査定額を出してくれます。次に、ディーラーに下取り査定を依頼しましょう。査定額は納車時期まで保証され、急いで売却しなくても大丈夫です。
車を高く売却するのであれば多くの場所で査定してもらい、高いところで売却することが重要です。
まとめ

リセールバリューとは、車を売却する際の価値を示したものです。リセールバリューが高い車は価格が落ちにくい車だと言えます。ヤリスクロスは燃費に優れ、機能性が高いうえ、デザイン性にも優れた車として人気です。ヤリスクロスのリセールバリューは高く、数年後も安定していることが予想されています。
人気のヤリスクロスをより高い価格で売却したい方は、この記事を参考に、グレードやカラーを選んでみてはいかがでしょうか。
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