「車をぶつけられた際は、事故を起こした側が対処するんでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、被害にあった側にもやるべきことはあります。
また、車をぶつけた本人が逃げたり(当て逃げ)、正しい対処法を知らない可能性も考えられます。
ぶつけられたときに適切な対処を知っておき、万が一車をぶつけられた状況になった場合でも冷静に対応できるにしましょう。
この記事でわかること
- ・車をぶつけられたときの対処法
- ・車をぶつけられたときの過失割合
- ・車をぶつけられたときの保険適用

車をぶつけられたときに売却か修理のどちらかで迷ったら、カーセブンに相談してください。あなたのお車にあった方法をプロが一緒に考えます。
目次
車をぶつけられたときの基本的な対処法
車をぶつけられた際には、以下のことを行います。

事故にあったときは冷静さを保ち、必要に応じて迅速にこれらの対応を進めましょう。
第一にケガ人などがいないか確認する
事故が発生した場合、第一に「人命を優先する」ことが大切です。
自分や同乗者だけでなく、ぶつけた相手や周辺の人々にケガがないかを確認しましょう。
ケガ人がいた場合は、安全な場所に移動させたり、必要な場合は救急車を呼んだりする必要があります。
ただし、気を失っているなどの場合は動かすことが危険なこともあるため、119番に連絡して医療機関の方の指示や正しい対応を確認しましょう。

路上で事故が起こったときには、車を路肩などの安全な場所に駐車し、ハザードランプをつけるなどして、ほかの事故が連鎖しないようにすることも重要です。
警察に連絡する(連絡先:110番)
「警察を呼ぶと、時間がかかって面倒くさそう」「キズが軽いから」などと考えて、示談で終わらせようとなるかもしれませんが、基本的には警察に連絡する必要があります。
警察への通報は、道路交通法第72条第1項により義務付けられており、通報しなかった場合は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます(道路交通法第119条第1項)。
そのため、ケガ人がいなかった場合でも、事故が起こったときはどちらかが警察を呼ばなければいけません。
さらに、人身事故であった場合は、警察を呼んで現場検証してもらうことで実況見分調書(事故の状況をまとめたもの)が作成されます。(※物損事故の場合は、物件事故報告書を作成)
実況見分調書は原則として閲覧できませんが、検察による起訴・不起訴のどちらかが決定した後で、状況によっては閲覧やコピーできることもあります。事故の過失割合を決定するときに重要な証拠になるので、必要な場合は問い合わせましょう。
現場の写真・動画の撮影をする
事故が起こったときには、現場の状況を記録しておくことも重要です。
ドライブレコーダーがついている場合は、一定時間を超えると自動でデータが消えてしまうタイプもあるので、マイクロSDカードを取り外します。
また、ドライブレコーダーがついていれば大丈夫と思っているかもしれませんが、細かな部分が写っていない可能性もあります。
そのため、事故が起こったときにどのような状況であったかがわかる写真を撮影して、現場の状況を記録しましょう。
以下のようなものが撮影箇所として挙げられます。
- ぶつけられた箇所
- 道(スリップ痕・ブレーキ痕など)

以上のものがあれば、警察や弁護士、保険会社などに状況を説明する際にも役立つでしょう。
さらに、事故の目撃者がいた場合は、証言をメモしたり、その方の連絡先を聞いておいたりすることで重要な証言をしてくれる可能性もあります。
保険会社に連絡する
車をぶつけられたときにも、自分の加入している保険会社への連絡が必要です。
基本的に、事故の示談交渉は保険会社同士が行います。保険会社を介さないと、示談交渉や問題が複雑化する恐れがあるためです。保険会社同士が交渉し、決定した示談金に納得すれば交渉が成立します。
車が動かない状況であれば、提携しているロードサービスを活用できる可能性もあります。
相手と連絡先を交換する
もし相手側がぶつけてきた場合、相手から謝罪などの対応が行われることが一般的で、その際に連絡先を交換します。
しかし、相手がそのような対応をしない場合や知識が不足している場合には、自分から連絡先を交換するよう伝えましょう。
思わぬ事故に面倒くささや苛立ちを感じるかもしれませんが、相手の「名前・住所(自宅と勤務先)・電話番号・勤務先・ナンバー・自動車保険や自賠責保険の会社名」を押さえておくことが重要です。
万が一、相手が逃げた場合でも追跡する手がかりになります。

ただし、ひとつ注意点があり、保証や金銭などに関しては保険会社が決定する事柄なので、一切話し合わないようにしましょう。
車の修理を依頼する
車にキズがついても乗り続ける場合、重要な部品に欠陥があるときには修理が必要です。
損傷が大きい場合、多額の費用がかかることもありますが、車をぶつけられた場合であっても、過失割合(事故の責任がどちらに何割あるのか)によっては修理費が満額出ない可能性もあります。
実費で負担する可能性も踏まえたうえで、損傷部分を修理するか検討しましょう。
また、保険会社提携の整備工場などがあれば、保険会社を介して依頼することで代車無料のような特典を受けられるケースもあります。
車の修理費が高い場合は売却も手段のひとつ
車をぶつけられた場合であっても、過失割合によっては自己負担で補わなければいけないこともあります。
エンジンなどの重要な部分に損傷があれば、交換などに多額の費用がかかることもあるでしょう。
そのような場合であれば、車を売却して新しい車を購入するのもひとつの選択肢です。

カーセブンでは売却しても7日間まで無料でキャンセルできます。査定だけの申し込みもできるので、お気軽にご相談ください。
病院で診察を受ける
事故当日は無症状のように感じてても、数時間後や数日後にむち打ちなどの症状が出てくる可能性があります。
事故の後に早めに診断を受けておかないと、「事故との関連性がない」と判断されることもあるため、念のため医師に診察してもらいましょう。
また、自動車安全運転センターから人身事故の交通事故証明書を受け取るためには、医師の診断書が必要です。
交通事故証明書は、保険金の請求や裁判を起こすときに重要になるので、事故のあとは必ず病院に行きましょう。
駐車場で車をぶつけられた場合
駐車場で車をぶつけられた場合、その駐車場がどのような管理形態かによって対応が異なります。
個人の駐車場や月極駐車場の場合:
これらの駐車場は道路交通法の対象外になるため、警察を呼ぶ義務はありません。
ただし、死傷者が出ている場合には警察に連絡すべきです。
それ以外の駐車場(スーパーマーケットの駐車場など):
お店の駐車場のような、不特定多数が自由に出入りできる場所においては、道路交通法の対象になる可能性が高いです。
通常の車をぶつけられた場合と同じ対応を取ることになるでしょう。

車をぶつけられた駐車場がどちらに該当するかわからない場合は、警察に連絡するといいでしょう。
車をぶつけられて、相手に当て逃げされた場合の対処法
以下のようなケースでは相手がいないため、通常の事故対処とは異なります。
- 車をぶつけられたが、相手に逃げられてしまった
- 駐車場に停めていた車がぶつけられて、凹んでいた・キズがついていた
このような場合、次の対処をしましょう。
ナンバーや車の特徴を記録する
目の前でぶつけられて逃げられた場合には、ナンバーや車の特徴などできるだけ詳細に記録しておくことで重要な証拠になります。
1番確実な方法は、手持ちのスマホで録画することです。
ドライブレコーダーが設置されていれば記録が残っているいる可能性もありますが、カメラの角度によっては相手の車の詳細が映らないこともありえます。
スマホの動画モードで録画しておけば、事故の全体像を証拠として確保するのに有効でしょう。

もし録画できなかった場合でも、車内でナンバーや車の特徴を大声で言うことで、ドライブレコーダーが音声を拾ってくれて、参考資料として提出できる可能性もあります。
警察に被害届を提出する
当て逃げされた場合は、警察に被害届を提出します。
当て逃げが解決するケースは、警察による検挙(犯人の特定)か相手の自首のどちらかです。どちらの場合でも、被害届を出しておけば、警察からの連絡などがスムーズに進みます。
事故があった管轄の警察署に「〇〇という事情があり、被害届を出しにきた」といった旨を伝えれば、警察官が対応してくれるでしょう。
防犯カメラの映像などを確認してもらう
自分での撮影やドライブレコーダーでの映像記録がうまくいかなかった場合、防犯カメラや周囲に駐車している車のドライブレコーダーの映像を確認することで手がかりを得られる可能性があります。
ドライブレコーダーの映像は時間が経つと消えてしまうものもあるため、できるだけ早く確認しなければいけません。
ただし、防犯カメラの映像は個人で依頼しても確認させてもらえない可能性があるため、警察に依頼するほうがいいでしょう。
車がぶつけられたときの過失割合
車が完全に停止しているときにぶつけられた場合は、基本的に10:0で相手側に過失があると判断されます。
ただし、停止している場合でも状況によっては過失の割合が変わる可能性もあります。
たとえば、「自分が必要性・緊急性のない急ブレーキを踏んでしまい後ろの車に追突された」というケースでは、7:3で停まっていた側に30%程度の過失があるという判断が下されている事例があります。

過失割合に関しては、お互いの保険会社が話し合って決めるため、ルールがあるわけではないと覚えておきましょう。
車をぶつけられたときの保険適用
車がぶつけられたときは、過失の度合いや状況によって保険の適用が異なります。
加入している保険によっても特約などが異なるため、自分の契約内容を確認しておくことも大切です。
相手に10:0で過失がある場合
自分の車が完全に停止しているときにぶつけられたなどの自分側にまったく非がないことが明確な場合、相手が任意保険に加入しているのであれば、そこから補償が受けられます。
もし相手が加入していない場合は、加害者本人から賠償金を受ける必要があります。
ただし、その際には注意しなければいけない点もあり、相手に100%の過失がある場合は、自分の保険会社は示談交渉してくれません。
もし示談の金額などに納得できないのであれば、弁護士に相談することを検討しましょう。

加入している自動車保険に弁護士特約があれば、弁護士費用を補償してもらえます。保険会社によっては、300万円まで負担してもらえるものもあるので確認しましょう。
当て逃げされた場合
車を当て逃げされた際に自分自身の車両保険を適応して修理することもあるでしょう。
その場合、原則として保険の等級が3つ下がり、3年間はそのままの等級&翌年から保険料が高くなってしまいます。
そのため、修理費用が少額であれば実費で修理したほうがトータルで見て安くなる可能性もあるので、計算してみるといいでしょう。
ただし、某保険会社であれば、当て逃げの加害者が特定でき、加入している保険に「車両無過失事故に関する特約」がある場合には、車両保険を使って修理したとしても、翌年の等級が下がらないというものもあります。
車をぶつけられたら売却時に損する?
車をぶつけられてしまったときは、その事故経歴が売却時に影響を及ぼす可能性があります。
通常であれば損をしてしまう場合でも、対処すれば損失を回避できる可能性もあるので、確認しましょう。
修復歴がつくかは大きなポイント
車をぶつけられた際に大きく査定に影響するのは「修復歴がつくかどうか」です。
修復歴とは、車の骨格であるフレームが損傷し、交換や修理を行った経歴のことを指します。
修復歴があると、査定をしてもらうときにマイナスポイントになってしまいます。
修復歴に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
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事故減価額証明書を取得することで、保険会社から補填がある可能性も
事故減価額証明書とは、事故前と事故後(修理後)の時価額の差額を出す査定をし、どの程度車の価値が落ちたか(価値落ちともいう)を証明する書類です。
保険会社は支払う補償をできるだけ減らしたいと考えて、価値落ちを認めないケースもありますが、この書類を取得し保険会社に提出することで、差額を受け取れる可能性があります。
ただし、事故減価額証明書の発行には査定士による確認が必要で、条件に該当しなければ認められないこともあると覚えておきましょう。

事故減価額証明書の取得は、近隣の日本自動車査定協会の支所で申請できます。
修理か売却か迷ったらカーセブンにご相談ください
車をぶつけられてある程度の損傷がある場合、修理するか売却するかどうかを迷う方もいるでしょう。

そんなときはカーセブンに相談してください!
カーセブンでは、5つの安心宣言を掲げています。

この安心宣言があるため、「売却したのに契約金が支払われない」「契約後に減額された」「高いキャンセル料を要求された」などのトラブルを防止することができます。
また、契約後でも7日間までキャンセルできるので、「やっぱり修理して乗り続けたい」となった場合でも安心です。

事前に修理する費用を聞いておいて、修理と売却のどちらがお得か確認しましょう。カーセブンでは査定だけの持ち込みもOKです。
よくある質問
基本的には連絡すべきです。ただし、月極駐車場や個人の駐車場で車をぶつけられた場合は、道路交通法の範囲外になってしまう可能性が高いため、連絡する義務はありません。
もし道路交通法の対象外の場所での事故で死傷者がいる場合であれば連絡すべきです。
警察への通報は、道路交通法第72条第1項により義務付けられており、通報を怠った場合は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます(道路交通法第119条第1項)。そのため、ケガ人がいなかった場合でも、事故が起こったときには加害者か被害者のどちらかが警察を呼ばなければいけません。
私有地以外の場所で車をぶつけられたときは、警察に連絡する義務があります。また、車をぶつけられた時点では何の問題がなかったとしても、後でケガなどの症状が出る場合もありえます。その時点でケガがない場合であっても、相手の連絡先や住所、勤務先などの情報を確認しておきましょう。
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