更新日2024.03.21
ローンが残っている車が事故に!廃車や一括返済できない場合の対処法
ローンで購入した車でも、事故により全損した場合など、廃車にしなければならないケースは起こり得ます。その際、「ローンが残っていても廃車にできるのか」「ローンの残債はどうなるのか」などの疑問を抱く方もいるでしょう。
結論として、ローンが残っている車でも廃車にすることは可能です。ただし、車の所有者がローン会社やディーラーになっている場合は、名義変更の手続きが必要です。
廃車ではなく売却や修理して乗り続ける手段もあるので、その点も踏まえたうえで対応方法を確認していきましょう。
この記事でわかること
- ローンが残っている車で事故を起こした際の対応
- ローンが残っている車を廃車にする方法
- ローンを一括返済できない場合の対処法
目次
ローンが残っている車で事故を起こしたら廃車になる?
ローンが残っている車で事故を起こした場合の対応方法は、ローンを一括返済するか否かによって以下のように異なります。
ローンを |
ローンを返済して廃車にする |
ローンを返済して売却する |
|
ローンを |
修理して乗り続ける |
廃車にしてローンを払い続ける |
|
売却・乗り換えしてローンを払い続ける |
|
新たに購入する車のローンに上乗せする |
事故により車が損傷し修理不能となった場合、廃車にすることになるでしょう。ただし、車の状態によっては、売却や乗り換えも選択肢に含まれます。
ローンを一括返済する場合
一括返済とは、ローンの残債を一括で返済することで、全額返済や完済と呼ばれることもあります。一括返済する場合は、以下の2つが選択肢になります。
ローンを返済して廃車にする
事故にあった車が修理不能なほど破損している場合、廃車にすることになるでしょう。
ローンで購入した車は、所有者がローン会社やディーラーになっていることが多いです。この場合、廃車にするためには所有権を移すための名義変更が必要です。

手続きの流れについては「所有者がローン会社の場合の廃車手続き」で詳しく解説しています。
ローンを返済して売却する
事故により車が破損しても、修理して再販売できる場合や、部品としての価値がある場合は、売却も選択肢になります。ただし、廃車にするときと同様に、所有者がローン会社やディーラーの場合は名義変更が必要です。
車の所有者が誰になっているか不明な場合は、自動車検査証(車検証)の所有者欄に記載されている名義を確認してみましょう。
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ローンを一括返済しない場合
ローンの返済状況にもよりますが、残債を一括で返済するのが難しいケースも考えられます。一括返済しない場合は、以下の4つが選択肢になります。
所有者が自分の場合は、ローンが残っている状態でも廃車や売却を自由にできます。しかし、所有者がローン会社やディーラーの場合は名義変更が必要です。

「ローンを一括返済できない場合の対処法」で詳しく解説しています。
修理して乗り続ける
軽度の損傷で修理費用が安価に抑えられる場合、修理して乗り続ける選択肢も検討できます。
修理費用は車種や修理工場によって異なりますが、バンパーやドアの凹み程度であれば10万円以内で収まることが多いです。しかし、損傷が激しい場合やフレーム部分に損傷があると、100万円以上の修理費用がかかることもあります。修理費用が高額で支払いが難しい場合は、廃車か売却することになるでしょう。
自動車保険の車両保険に加入している場合、保険金で修理費用の一部または全額をカバーすることも可能です。ただし、車両保険を利用すると翌年度の保険料が上がるため、保険の使用は慎重に検討することが大切です。
廃車にしてローンを払い続ける(所有者が自分の場合)
事故にあった車の所有者が自分であれば、そのまま廃車にすることが可能です。ローンを一括返済しない場合、廃車後も残債を払い続けることになります。
自動車保険に加入している場合は、保険金を新しい車の購入資金やローンの返済に充てる選択肢もあります。日常生活において車が必要な場合は検討してみましょう。
売却・乗り換えしてローンを払い続ける(所有者が自分の場合)
事故にあった車でも、状態によっては中古車買取店などで売却することが可能です。ただし、売却や乗り換え後も、ローンを一括返済しない場合は残債の支払いが続きます。
乗り換えで新たな車を購入し、さらにローンを組む場合は、既存のローンに加えて新たなローンの支払いが派生するため、返済の負担が増えてしまいます。その場合は、しっかりと返済計画を立てて、負担が大きくなりすぎないようにすることが重要です。

カーセブンではお売りいただく車の売却金の半額を当日中に支払いできるので、新たな車の購入資金やローンの返済に充てられます。
新たに購入する車のローンに上乗せする(ローンの組み換え)
ローン会社やディーラーによっては、乗り換える車のローンに、廃車にする車のローン残価を上乗せして、新たにローンを組んでくれる場合があります。これを「ローンの組み換え」といいます。
ただし、ローン返済中の状態で新たにローン契約をすることになるため、審査の難易度は高まります。まずは所有者であるローン会社やディーラーに連絡し、ローンの組み換えが可能かどうかを確認してみましょう。
廃車にしてもローンの返済は必要
所有者が自分の場合や、所有者解除により自分名義に変更できれば、ローンが残っている車を廃車にすることは可能ですが、廃車にしても、完済するまでローンの返済義務は続きます。
自動車保険の車両保険に加入している場合、事故による損害に対する保険金をローンの返済に充てることが可能です。保険金の支払い条件は契約内容によって異なりるので、保険会社に確認してみましょう。
廃車ではなく売却が可能な場合は、売却で得たお金をローン返済に充てることも可能です。

ローンの返済が難しい場合の対処法は「ローンを一括返済できない場合の対処法」で解説しています。
所有者がローン会社やディーラーの場合は名義変更が必要
ローンが残っている車は所有者がローン会社になっているケースが多いです。所有者が誰になっているかは車検証の所有者欄で確認できます。
所有者がローン会社やディーラーの場合、自由に廃車にしたり、売却したりすることができないため、所有権を移すための名義変更が必要です。これを「所有権解除」といいます。
所有権が自分に移れば、ローンが残っていても廃車や売却が可能です。ただし、ローン会社はローンの完済を所有権解除の条件としていることも多いため、ローン返済前の所有権解除はできないケースも考えられます。

一括返済が難しい場合は、事情を伝えて名義変更してくれるようにお願いしてみましょう。
ローンが残っている車を廃車にする方法
ローンが残っている車を廃車にする方法は、所有者が自分の場合とローン会社の場合で異なります。
所有者が自分の場合の廃車手続き
所有者が自分であれば通常通り廃車にすることが可能です。廃車後はこれまで通りローンを返済していきます。
なお、普通自動車と軽自動車では廃車手続きの流れが異なります。
普通車の廃車手続き(永久抹消登録)
普通自動車の廃車手続き(永久抹消登録)で必要な書類は以下の通りです。
必要書類 | 備考 |
自動車検査証 (車検証) |
・車検証の原本(コピー不可) |
印鑑登録証明書 | ・所有者の印鑑証明 ・発行から3か月以内のもの |
所有者の実印 | ・印鑑証明と同一の実印 |
ナンバープレート | ・前後2枚 |
身分証明書 | ・運転免許証、健康保険証など |
永久抹消登録申請書 | ・手続きを行う日に運輸支局で入手、または 国土交通省のホームページでダウンロード |
手数料納付書 | ・手続きを行う日に運輸支局で入手 ・手数料は無料 |
自動車重量税還付申請書 | ・自動車税の還付を受ける場合 |
移動報告番号の控え | ・リサイクル券に記載されている |
解体報告記録日の控え | ・解体業者から受け取る書類に記載されている |
1. 必要書類を準備する
2. 解体業者を探し、車の引き取り依頼をする
3. 解体業者に車を持ち込み、解体処理をしてもらう
4. 運輸支局で必要書類を入手・記入する
5. 運輸支局でナンバープレートを返納する
6. 運輸支局で書類を提出する
7. 運輸支局の税申告窓口で、税金還付の手続きを行う
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軽自動車の廃車手続き(解体返納)
軽自動車の廃車手続き(解体返納)で必要な書類は以下の通りです。
必要書類 | 備考 |
自動車検査証(車検証) | ・車検証の原本(コピー不可) |
ナンバープレート | ・前後2枚 |
使用済自動車引取証明書 | ・車を引取業者に引き渡した際に受け取る証明書 |
移動報告番号 解体報告記録日の控え |
・リサイクル券に記載されているもの |
申請依頼書 | ・軽自動車検査協会で入手、または 軽自動車検査協会のWEBサイトで事前にダウンロード |
解体届出書 (自動車検査証返納届出書) |
・軽自動車検査協会で入手、または 軽自動車検査協会のWEBサイトで事前にダウンロード |
マイナンバーカード または通知カード+運転免許証 |
・自動車重量税の還付手続きに必要 |
1. 必要書類を準備する
2. 解体業者を探し、車の引き取り依頼をする
3. 軽自動車検査協会へ行き、必要書類を入手・記入する
4. 軽自動車検査協会に隣接したナンバー返納窓口でナンバープレートを返納する
5. 書類一式を書類整備確認窓口に提出し、修正があれば対応する
6. 地方税申告窓口へ行き、軽自動車税(種別割)申告書を提出する
7. 軽自動車検査協会窓口に書類一式を提出する
8.自動車重量税の還付を伴う場合は、自動車重量税還付申請書の交付を待つ
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所有者がローン会社の場合の廃車手続き
所有者がローン会社の場合は、以下の流れで廃車手続きを行います。
1. ローン残高を一括返済する
2. 所有者の変更手続きをする(所有権解除)
3. 廃車手続きを行う
廃車手続きの方法は所有者が自分の場合と同じです。

一括返済できない場合の対処法は次の見出しで解説します。
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ローンを一括返済できない場合の対処法
車のローンは一括で購入できない場合の手段でもあるため、残債が多く残っている場合は一括返済が難しいケースが多いでしょう。その場合の対処法としては、以下の2つがあります。
- 所有者になっているローン会社に相談する
- 自動車税(種別割)の請求を停止する
所有者になっているローン会社に相談する
まずは、所有者になっているローン会社やディーラーに相談してみましょう。ローン会社によっては、所有権解除後もローンを支払い続ける契約をすることで、所有権を変更してくれる場合があります。
乗り換えの場合は、「ローンの組み換え」が可能なケースもあります。新たに購入する車のローンに、廃車にする車のローン残価を上乗せして、新規のローンを組む方法です。
自動車税(種別割)の請求を停止する
修理不可で廃車にせざるを得ないような車であっても、所有していることで毎年自動車税が課税されてしまいます。そのため、自動車税事務所で事情を話し、自動車税(種別割)の請求を停止してほしい旨を相談してみましょう。
本来は廃車手続き後に自動車税(種別割)の停止手続きを行うことになりますが、事情によりすぐに廃車にできない場合、必要な手続きを行うことで、支払い義務を停止できる可能性があります。

具体的な手続き方法は、管轄の自動車税事務所の窓口や公式サイトなどで確認してみましょう。
廃車ではなく修理や乗り換えも検討しよう
事故を起こした車は、必ずしも廃車にしなければならないわけではありません。状態によっては、修理して乗り続けられる場合や、買取店で売却できる可能性もあります。
特に、以下の場合は、廃車ではなく修理や乗り換えをすることも検討してみましょう。
修理代が払えるなら乗り続ける
車の損傷状態によって修理費用は大きく変わります。修理費用が払える範囲であれば、修理して乗り続けることも選択肢になります。
自動車保険の車両保険に加入している場合は、修理費用を保険金で支払うのもひとつです。ただし、車両保険を使うと翌年度の保険料は上がるので、保険の使用については慎重に検討しましょう。
修理代が高額になるなら売却を検討する
修理費用が高額になる場合は、中古車買取店などで査定に出してみるのがおすすめです。
事故により破損や故障の経験がある車でも、部品に価値がある場合や、海外で需要が高い車の場合は、買取できる可能性も充分にあります。
注意点として、売却する際は事故の経験や不具合があることを正直に伝えましょう。
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カーセブンでも事故歴のある車を買取しています!
カーセブンでは、事故歴・修復歴のある車を買取します。
事故を経験した車で修理していない場合でも、自走できる車であれば基本的には買取可能です。
▼事故歴・修復歴のある車の買取要否(カーセブン)
車の状態 | 買取可否 |
事故歴あり | 買取可 |
修復歴あり | 買取可 |
事故の経験があり、 修理していない車 |
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事故や故障で自走できない車 | 買取不可 |
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よくある質問
所有者が自分であれば廃車にすることは可能です。所有者がローン会社の場合は、所有権解除の手続きが必要です。
廃車にしてもローンは払い続けなければなりません。基本的には一括返済することになりますが、難しい場合はローン会社に相談し、ローンの組み替えなどの手段を検討してみましょう。
ローンが残っている車でも売却することは可能です。ただし、所有者がローン会社になっている場合は所有権解除の手続きが必要です。
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車のローンを払わないと遅延損害金と呼ばれる利息が発生します。支払いに遅れた履歴は信用情報に記録され、今後のローン審査に通りにくくなる可能性があるので、支払いに遅れないよう注意しましょう。
ローンの残債や車両保険の保険金額にもよりますが、車両保険で受け取った保険金をローン残債にあてることは可能です。ただし、車両保険を使うと翌年度の保険料が高くなるので慎重に検討しましょう。
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