車の水垢には大きく分けて水性、油性の2種類があり、それぞれ原因が異なります。汚れの原因、成分に合う落とし方を実践することで水垢をきれいに除去できるので、落とし方のコツや商品の選び方が重要です。
愛車をいつまでもきれいに保ちたい、新車の美しさをキープしたい方は、水垢や汚れの正しい落とし方、予防方法をチェックしておきましょう。
この記事でわかること
- ・2種類の水垢(水性・油性)の原因と対処法
- ・自宅にあるもので水垢を除去する方法
- ・水垢を防止して車の美しさを保つ方法
目次
車の水垢が発生する原因
水垢には、水性と油性の2種類があり、それぞれ原因や対処法が異なります。
天候や車の保管状況、道路状況の影響により、定期的に洗車していても水垢はついてしまいます。
水性汚れ | 油性汚れ |
水性:大気中のホコリなどが堆積した汚れ
水性の水垢ができる原因は、おもに2つです。
・大気中にある汚れが車に付着、
蓄積し、雨水などがボディの汚れに留まり乾燥した
・雨水や水道水のミネラルが残った
ミネラルが残ってできる水垢を「イオンデポジット」といい、うろこ状の白い跡になっています。ブラックなど濃いボディカラーの車は特に目立ちます。
油性:ワックスやコーティング剤を含む汚れ
油性の水垢ができる原因は、ワックスやコーティング剤、ボディに装備されたパーツについたグリス(※)が溶けることで発生します。
※パーツの間で潤滑剤として使われる油で、粘度が高く摩擦を軽減する役割を持つ。
油性の成分が溶けて流れるため黒い筋状の跡になり、ホワイトなど淡いボディカラーの車では特に目立ちます。
油性の水垢を長期間放置すると、洗車だけでは落としづらくなることが特徴です。
イオンデポジットとウォータースポットの違い
ミネラルが原因の水垢は「イオンデポジット」ですが、ウォータースポットは、イオンデポジットを放置した結果発生します。
ウォータースポットは、塗装の内部までシミが浸食した状態であり水垢ではありません。水垢を落とすクリーナーでは除去できないため、塗装面を研磨して目立たなくする必要があります。
ウォータースポットができないよう、水垢ができて早いタイミングで洗車をするよう心がけるとよいでしょう。
車の水垢を落とす方法・手順
発生後、時間が経過していない水垢はカーシャンプーで洗車します。洗車をしてもとれない水垢は専用クリーナーを使用して落とします。
水垢が落ちないからといって強くこすると、塗装面にキズがつきます。優しく洗うよう意識しましょう。
洗車・水垢落としに必要な基本の道具
洗車と水垢落としには、以下のような道具を使います。カー用品店やホームセンターで購入できます。
シャンプー | ・車専用シャンプー ・ワックスなどの成分が含まれていない ・中性 |
洗車スポンジ | ・車専用スポンジ ・持ちやすいサイズ ・やわらかい素材 |
バケツ | ・10L以上 ・スポンジが入るサイズ |
拭き上げ用タオル | ・やわらかい素材 (マイクロファイバーなど) ・吸水性が高い ・2枚以上 |
ホース | ・最低15m以上 ・水の出し方が変えられるもの |
脚立 | ・横幅が広いとよい ・車の天井に届かない場合に使う |
水垢専用クリーナー | ・ガラスやミラーに付着しないよう注意 |
シャンプーやスポンジ、タオルなどは車専用の商品を使いましょう。家庭用のタオルやスポンジの場合、素材によってはボディの塗装をキズつけるおそれがあります。
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時間が経過していない水垢はシャンプーで落とせる
塗装にキズがついていないイオンデポジットの状態であればカーシャンプーのみで落とせることが多いため、まずは洗車をします。
定期的に洗車をしている場合、カーシャンプーのみで水垢を落とせる可能性が高いです。1か月以上洗車していない場合は、水垢専用クリーナーが必要な状態であることが多いでしょう。
水垢専用クリーナーを使うにあたり、ボディ表面についた汚れを落とす必要があるため、洗車は必要な作業です。
洗車後、角度を変えながらボディやガラスを見て、落とせていない水垢があるか確認しましょう。
頑固な水垢は専用クリーナーで落とす
洗車をしても落ちなかった水垢には、専用クリーナーを使い除去しましょう。
水垢専用クリーナーは、汚れの原因が水性、油性どちらも落とせる商品があります。イオンデポジットをはじめとする水垢以外にも、ウォータースポット、融雪剤の汚れ、落とし切れていないワックスやコーティングを除去できます。
水垢専用クリーナーにはさまざまな種類があるため、商品のパッケージを見て自分の車に合うものを選んでみてください。
身近な日用品で水垢を落とす方法・手順
自宅にある日用品で水垢を落とせることがあります。
日用品を使う際は、成分を確認したうえで行いましょう。問題なく使えるか、まずは小さい範囲から試してみてください。
重曹を使う
重曹(炭酸水素ナトリウム)は、アルカリ性であり油性の水垢を落とすのに効果的です。
重曹で水垢を落とす方法は、やわらかい布を水に濡らし重曹をかけ、水垢部分を優しくこすります。黒い筋状についた油性の水垢落としにおすすめです。
重曹は、ホームセンターやドラッグストア、100円ショップなどで購入できます。
・粒子が小さく塗装をキズつけにくい
・安価で手に入りやすい
・自宅の水回りの掃除にも使える
台所用洗剤(中性洗剤)を使う
台所用洗剤のなかでも中性タイプのものは、油性の水垢を落とす場合に効果的です。
台所用洗剤で水垢を落とす方法は、バケツに水を入れ、洗剤を10倍に薄め泡立てて洗車をします。カーシャンプーと同じように洗車できますが、泡が残りやすいといった注意点もあります。全体を洗うよりも、ピンポイントに残る黒い水垢を落とす場合に使うとよいでしょう。
洗車後に車を触ってみて、ぬるぬるとした泡残りがないかを確認します。
・自宅にあることが多い
・安価で手に入りやすい
カーシャンプーは、台所用洗剤よりも泡切れがいいんです!ぬるぬるとした泡残りが心配な方は、専用のシャンプーを使いましょう。
ガラス:酢・クエン酸を使う
酢やクエン酸は、ガラスの水垢を落とすのに効果的です。酸性であるため、アルカリ性の水垢を落とすことができます。ミネラルを含んだ水垢はアルカリ性なので、酸性の酢やクエン酸と中和させることで汚れを落とせます。
酢やクエン酸で水垢を落とす方法は、液体をキッチンペーパーやティッシュに染み込ませ、汚れが気になる場所に15~30分つけ置きしたあと、水洗いをしてタオルで拭き上げます。
注意点は、酢やクエン酸はガラスの水垢落としにのみ使えることです。ボディにつくと、塗装を傷める原因となるため注意しましょう。
・自宅にあることが多い
・安価で手に入りやすい
無理に水垢を落とそうとしてキズをつけてしまうことも少なくありません。査定をお考えであれば、汚れによる減点はほとんどないため、まずは今の状態で査定することをおすすめします!
洗車や水垢落としをするときのポイント
水垢落としの前提として、洗車をしたうえで水垢を落とすことです。
洗車には、塗装面についたゴミやホコリを落とす目的があります。汚れがついたままスポンジやタオルでこすると、塗装がキズつくおそれもあるので注意しましょう。
水滴が乾きにくい日に洗車する
洗車といえば晴れた日に行うイメージをもつ方もいますが、くもりの日や気温が低い日のほうがおすすめです。その理由は、洗車後の水滴が乾きにくく水垢が残りにくいといったメリットがあるからです。
洗車でついた水垢は、素早く効率よく拭き上げましょう。サイドバイザー(窓上部にある雨よけ)の内側、ドアを開けた内側部分もしっかりと拭きます。
ボディカラーに合うシャンプーを選ぶ
カー用品店などで販売されているカーシャンプーには、ボディカラーに合う商品が発売されています。ボディカラーに合うシャンプーを使用することで、よりきれいな仕上がりが期待できます。
商品により異なりますが、濃い色用、淡い色用と分かれているので、自分の車にあうものを選択しましょう。
濃い色向けのシャンプーは、キズが目立ちやすいボディカラーであるため、新たなキズがつかないよう洗浄力をマイルドに調整されています。淡い色向けシャンプーは、汚れが目立ちやすいので洗浄力を強めに調整するなど成分が異なります。
ボディカラーによる判断が難しいときは、すべての色に対応したシャンプーを選択しましょう。
上から下に向かって洗う
水洗い、シャンプー洗車ともに、上から下へ洗車しましょう。水や泡は汚れを含んでおり、重力で上から下に落ちていくため、下から上に洗うと車の上部に汚れがついてしまいます。
最初はルーフから洗い、ガラス、ボディ、足回りといった順番で洗車しましょう。
水垢は無理に落とそうとしない
水垢になり時間が経過すると、専用クリーナーを使っても落とせないことがあります。この場合でも、強くこする、硬い素材のタオルやスポンジを使うのは控えましょう。
水垢専用クリーナーを使用しても落ちないシミは、ウォータースポットになった可能性があります。落とせない水垢は、専門業者で水垢落としを依頼するのがよいでしょう。
車の水垢を放置するとどうなるのか
見る角度やボディカラーによって、水垢があまり目立たない車もあります。しかし水垢を放置することで、次の3つの影響をおよぼす可能性があります。
水垢が落ちにくくなる
水垢を放置すると、シャンプー洗車をしても除去しにくくなります。洗車だけで水垢を落とせないときは、専用クリーナーを使う必要があります。
ウォータースポットまで進行することを防ぐだけではなく、簡単な洗車や作業だけで車をきれいにできるよう、水垢は放置しないようにしましょう。
コーティングの効果が薄くなる
ボディコーティングをした車でも、水垢や汚れを落とさず放置するとコーティングの被膜が劣化し、効果が薄くなる可能性があります。
コーティングをすると撥水性は高まりますが、平面の部分は水滴が落ちず乾燥して水垢になります。
コーティングをしているからとそのままにするのではなく、雨に濡れたときや汚れがついたときは、できるだけ早く洗車や拭き上げをしましょう。
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塗装が剥がれる
イオンデポジットを放置しウォータースポットになると、ボディの塗装が剥がれて白くなります。
イオンデポジットの部分に水滴が溜まり、日光が当たることで熱を集め焼けてしまい、塗装が剥げてしまうのです。
ウォータースポットは水垢ではなく、塗装のキズです。濃い色のボディでも塗装が剥げると白くなり、本来の美しさが失われてしまうため、イオンデポジットの段階で除去しましょう。
車の水垢を予防する方法
車の塗装を劣化させないためには、水垢がつかない、残らないことが大切です。
雨に濡れない方法で保管する
車を水垢から守るためには、雨風の入り込まないガレージなど屋内で保管するのが理想です。カーポートにも屋根はありますが、風があると雨が入り込み水滴が残ります。
屋根がない場所で車を保管するときは、カバーを被せるとよいでしょう。カバーは、雨以外にも黄砂や花粉などを防ぐこともできます。
濡れたらこまめに拭き取る
手間はかかりますが、車が濡れたらこまめに拭き取るのがおすすめです。
濡れたまま放置することで、イオンデポジットになり、さらに時間が経過するとウォータースポットになり塗装面にダメージを与えます。
気軽に拭き上げられるように、車内にマイクロファイバータオルを複数枚用意しておくとよいでしょう。
定期的に洗車をして汚れを落とす
車の汚れ方や保管する環境にもよりますが、最低でも月1回洗車しましょう。定期的な洗車は汚れを落とすことに加えて、水垢が固着するのを防げます。
時間の経過していない水垢であれば、専用クリーナーを使わずに除去できるので、手間の軽減にもつながります。
コーティングをする
コーティングとは、車の塗装面にガラスや樹脂の被膜をつくり、水垢や汚れ、塗装の色あせを守る施工です。透明感のあるツヤも生まれるため、水垢防止と美しさを高める一石二鳥の効果があります。
コーティングをすることで撥水性が高まり、ボディに水滴が残りにくく水垢になるのを防ぎやすくなります。
ただし、コーティングをしていても天井やボンネットなど水平の部分には水滴が残るため、濡れたあとに拭き上げすることは欠かせません。
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水垢以外の汚れを落とす方法
車につく汚れは水垢以外にも、ホコリや鉄粉や花粉などがあります。
これらの汚れもカーシャンプーや水垢専用クリーナーで落とすこともできますが、汚れに合う方法で除去すると、よりきれいな仕上がりになるでしょう。
ホコリ・黄砂・泥 | ・水洗い ・カーシャンプー |
鉄粉 | ・鉄粉除去剤 ・鉄粉除去用粘土 |
花粉 | ・水洗い ・カーシャンプー |
ピッチタール | ・油性汚れを落とすクリーナー |
虫の死骸 | ・ウェットシート |
鳥のフン | ・ウェットシート |
融雪剤 | ・水洗い ・カーシャンプー |
融雪剤はボディにつき時間が経過すると、サビの原因となります。融雪剤が撒かれた道路を走行したあとは、できるだけ早めに洗車しましょう。
車の水垢落としを依頼するといくらかかる?
洗車以外にも、水垢落としを依頼できる場所には、洗車を専門とする業者、カー用品店、ガソリンスタンド、ディーラーなどの車販売店があります。
水垢落としの費用は車のサイズにより異なりますが、おもに以下のような価格帯で依頼できます。
洗車専門業者 | 8,000~13,000円 |
カー用品店 | 1,500~3,000円 |
ガソリンスタンド | 1,500~3,000円 |
ディーラー | 5,000~22,000円 |
水垢を防ぐコーティングをするならカーセブン
水垢を落とすための洗車には時間がかかります。少しでも水垢をつきにくくしたい、洗車の手間を軽減したい方には、コーティング施工をするのがおすすめです。
塗装本来の美しさを引き出すツヤも生まれ、撥水性も高くなる「キーパーコーティング」はカーセブンで施工を承っています。
2023年3月より、カーセブン「八王子多摩店」「川崎宮崎台店」「湘南平塚店」「相模原陽光台店」でキーパーコーティングのサービスを開始しています。
カーセブンでできる2種類のボディコーティング
コーティング後 | コーティング前 |
カーセブンでは「フレッシュキーパー」と「クリスタルキーパー」、2種類のコーティングに対応しています。
フレッシュキーパーは、雨が降ることでコーティングについた汚れを落とせる、汚れのつきにくい被膜が特徴的です。被膜の効果により、洗車をする手間の軽減、時間の短縮が実現しました。
耐久性は1年以上。被膜を補修するメンテナンスをすることで効果が持続します。
クリスタルキーパーは、撥水性とツヤ感を両立したコーティングで、耐久性は約1年です。同様に被膜を補修することで、効果が持続し高い効果を発揮し続けます。
価格はフレッシュキーパーよりもリーズナブルで、初めてカーコーティングをする方にもおすすめです。
コーティングはしてみたいけど、どちらのメニューにするか決めていない……。どうすればいいの?
メニューが決まっていなくても、ご予約いただけます!来店時にスタッフとご相談いただき、お客様にあうコースを選択してくださいね。
よくある質問
洗車をしても水垢が落ちない理由は、水垢が固着したからです。
水垢がついた状態で乾燥させて放置すると、水道水や雨水に含まれるミネラルが結晶化し固着します。水垢が固着すると、手洗い、洗車機を問わずカーシャプーのみの洗車では除去しきれないため、専用のクリーナーを使用します。
専用クリーナーでも水垢を落とせないときは、水垢落としを依頼できる専門業者やカー用品店、ガソリンスタンド、ディーラーなどで依頼するとよいでしょう。
うろこ状についた水垢は、イオンデポジットと呼ばれる水垢であり、専用クリーナーを使用して除去します。イオンデポジットは、カーシャンプーだけでは除去できないことも少なくありません。
洗車の方法としては、車全体に水を流し、車専用のシャンプーとスポンジを使い洗車。その後、イオンデポジットを落とせるクリーナーを使い除去します。
うろこ状の水垢を放置すると、塗装にキズができる「ウォータースポット」になります。クリーナーだけでは落とせなくなることもあるため、早めに洗車、メンテナンスをしましょう。
白い車についた黒い水垢の原因は、油性の水垢であることが多いです。特徴としては、黒い水垢が垂れた状態で残っていることです。
油性の水垢は、専用のクリーナー、または台所用の中性洗剤、重曹などで落とせます。水垢専用クリーナーは、ガラスに付着するとシミになるものもあるため、取り扱いには注意しましょう。
黒い車についた白い水垢の原因は、水性の水垢であることが多いです。特徴としては、白くうろこ状になっており、ボディやガラスに付着していることです。
まずはカーシャンプーを使い洗車、それでも水垢が落ちていないときは、イオンデポジットを落とせる水垢専用クリーナーを使用しましょう。
水垢専用クリーナーは、水性、油性どちらの汚れにも対応していることが多く、1本あればさまざまな汚れの除去に役立ちます。
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