カーコーティングには「親水・疎水・撥水」の3つの種類があります。その1つである「親水コーティング」は、車にかかった水を薄く平たい膜のような状態にして弾く効果をもちます。
この記事でわかること
- ・親水コーティングを施すメリット・デメリット
- ・親水コーティングとほかのコーティングの違い
- ・親水コーティングにかかる費用
どんな車や目的であれば親水コーティングに適しているかを確認し、当てはまりそうであれば試してみましょう。
目次
親水コーティングとは
親水とは、水を弾く性質のひとつです。
親水コーティングを行うと、塗装した面に付着した水滴が平たい膜のように広がり、その後サラサラと流れていきます。
塗装面の水滴が留まらずすぐに流れることで、水だけでなく洗車時のシャンプーも流れ落ちやすいため、洗車が楽でメンテナンスがしやすくなります。

ワックス材、コーティング剤を塗った後のような水玉やボディの見た目にはなりませんが、広がった水はきれいに流れ落ちます。
親水・疎水・撥水の違い
コーティングといえば「撥水=よく水を弾く」といったイメージを思い浮かべる方もいるでしょう。
コーティングによる水の弾き方には「親水性・疎水性・撥水性」という3種類があり、接触角度(水滴とボディ面との角度)によって決まります。

境界線は諸説ありますが「接触角が大きければ撥水、小さければ親水、中間であれば疎水」と覚えておきましょう。
種類 | 親水性 | 疎水性 | 撥水性 |
接触角 |
60度未満 |
60 ~ 89度 |
90度以上 |
水の弾き方 | 平面状の大きな固まり | 大きなかたまり | 小さな水滴 |
おすすめの箇所 | 雨シミができやすいボディ | ー | 風で吹き飛ばしやすい場所 |
撥水性では付着した水が丸くなりますが、疎水性・親水性の場合は平らな水のかたまりになり、水の弾き方に差が出ます。

各種コーティングにはそれぞれ異なるメリットがあるため、自分の目的に合ったコーティングを選ぶことが重量です!
親水コーティングのメリット
親水コーティングのメリットは、以下の2つです。
・水はけがよく洗車が楽になる
・ウォータースポットやイオンデポジットができにくい
水はけがよく洗車が楽になる
水はけがよくサラサラと流れるため、洗車時に水やシャンプーが落ちやすく、メンテナンスしやすくなります。
また、まとまった雨が降った場合でも塗装面に付着している汚れが自然と流れ落ちやすいため、雨の後は比較的きれい状態を保ちやすくなります。

撥水コーティングでは、雨で汚れが水滴に溜まって乾いてしまい、ヒョウ柄のように点々と汚れが付着する可能性も考えられます。親水コーティングは、特に「頻繁に洗車やお手入れができない方」におすすめと言えるでしょう。
ウォータースポット・イオンデポジットができにくい
親水コーティングは、撥水性・疎水性のコーティングと比べて水はけがよいです。
そのため、残った水滴によって、ウォータースポット(太陽の光で雨水が高温になり、塗装面が焼けて残った跡のこと)やイオンデポジット(丸型の白いシミのようなもの)の発生が少ないでしょう。

水によるボディ表面の汚れが心配な方には特におすすめです!
親水コーティングのデメリット
「洗車時の楽さ」や「汚れのつきにくさ」というメリットがある一方、以下のようなデメリットもあります。
・光沢感が出にくい
・水玉ができないのでコーティング効果を実感しにくい
光沢感が出にくい
親水性のコーティング剤は、ボディの色を映えさせるような光沢が出にくいという特徴があります。
コーティング施工後の、車のボディがピカピカに光り輝く姿をイメージしている方にはおすすめできません。

光沢が出にくいだけで、水を弾かないというわけではありません!
水玉ができないのでコーティング効果を実感しにくい
コーティングを「豪快に水を弾き、水玉ができるもの」というイメージを持っていると、親水性の水はけは想像通りでないかもしれません。
親水性の水の弾き方は、薄く平らな状態にするものなので、上のようなイメージを持っている方はコーティングしている効果を実感しにくいでしょう。
親水コーティングがおすすめの箇所
コーティングの種類によって、施工が向いている箇所は異なります。
親水コーティングをするのであれば、以下の部分に行うことがおすすめです。
ボディ
親水コーティングは、水垢・ウォータースポット・イオンデポジットができにくいとされています。
ボディは最も汚れがつきやすく、目立ちやすい場所なので、雨でも汚れが簡単に流してくれる仕様にできる親水コーティングが向いているでしょう。
サイドガラス・リアガラス
サイドガラスやリアガラスにも適しています。
親水コーティングは水と馴染みやすい性質があるため、雨粒が水滴にならずサイドガラスに薄い水の膜が付着するように流れていきます。雨の日に雨粒で視界が悪くなりにくく、サイドミラーを見やすい状態がキープされるでしょう。
親水コーティングをおすすめする方
親水コーティングは、「こまめに洗車できない」または「水シミが目立ちやすい色の車に乗っている」という、どちらかに当てはまる方におすすめです。
こまめに洗車できない
洗車は2週間〜1か月に1回の頻度がよいとされていますが、「仕事が忙しく、休みの日に洗車に行くのは億劫」「洗車後の水を拭く作業が面倒」といった方だと、なかなか洗車に行く機会は少なくなるでしょう。
親水性の高い状態であれば、セルフクリーニング作用、つまり雨の後に一時的にきれいになる効果が期待できるのでおすすめです。
水シミが目立ちやすい濃い色の車に乗っている
黒や紺といった濃色の車は水シミが目立ちやすくなります。
親水コーティングは水滴が車体に残らず、イオンデポジットがつきにくくなるためおすすめです。
親水コーティング施工はDIYで簡単にできる
親水コーティングは、自宅での施工も可能です。
コーティング剤の選び方や施工の流れを理解しておきましょう。
おすすめ親水コーティング剤の選び方
親水性の物質が含まれるコーティング剤にはさまざまな種類があります。
◯簡易タイプ
親水ポリマーやシリカを加えたシンプルな製品。膜は硬化しないので寿命は短いですが、塗装を痛める心配がありません。成分にはガラスエッセンス(シリカ)、水などが含まれています。
◯洗車タイプ
洗車後に洗い流すと親水成分が表面に残り、親水性を発揮するお手軽製品。通常のカーシャンプーに水溶性ポリマーが配合されており、特殊変性シリコーンなどと記載されています。
◯ガラス系タイプ
反応性の親水成分を空気中の水分と反応させて硬化させ、親水膜を作り出す製品。
◯無機ガラスタイプ
シリケートや無機ポリシラザンを配合。耐候性に優れており、変色など紫外線による影響を防ぐ効果があります。
市販の親水コーティング剤には、簡易タイプや洗車タイプが多いです。雨に溶けやすいため、長く効果が続くことは期待できにくいですが、手軽に施工できます。
親水コーティングをするのが初めてであれば、まず市販のリーズナブルな親水コーティング剤を試し、もっと長持ちさせたいのであればガラスコーティングをしたうえで親水コーティングを定期的に施工するなどが有効でしょう。
定期的な親水コーティングを希望するのであれば、専門業者に頼むことをおすすめします!
親水コーティングを施工する際の流れ
自分で親水コーティングをするときは、「洗車→下地処理→コーティング」の流れで行います。
撥水性・親水性のどちらであっても、とくに作業工程は変わりません。
詳しくはこちらで解説しているので、気になった方は確認してみましょう。
あわせて読みたい
親水コーティングの費用相場・価格
車のコーティングにかかる費用の相場は、以下のようになっています。
コーティング専門店 | 20,000~400,000円 |
ディーラー | 100,000~200,000円 |
中古車販売店 | 20,000~250,000円 |
カー用品店 | 15,000~65,000円 |
ガソリンスタンド | 5,000~65,000円 |
業者に依頼するときの費用は、コーティングの種類と車のサイズによって変わるので、依頼前に値段を確認しましょう。

コーティング専門店の場合、独自のコーティング技術や自社オリジナルのコーティング剤を使用することもあり、高い親水性を発揮させる高額なコースを選択できる店舗もあります。
KeePerなら親水性・撥水性のメリットを兼ねられる
「メンテナンスを楽にしたいけれど、光沢感も欲しい!」という方にはKeePerのコーティングがおすすめです。
キーパーコーティングは、1層目に撥水性の高いガラスコーティング、2層目に水シミを防ぐレジンコーティングという2層のコーティングになっており、イオンデポジットとウォータースポットができやすい、という撥水性の欠点を補います。

2層目に「レジンコーティング」を行っているため、光沢感は保ちつつ、キズや汚れとともに水シミも防げるという一石二鳥なカーコーティングになっています。
カーセブンでもKeePerのコーティング施工ができる
カーセブンでは「フレッシュキーパー」と「クリスタルキーパー」の2種類が選択できます。
どちらも「高い撥水性」と「透明感のあるツヤ」という2つが大きな特徴です。特に、フレッシュキーパーにおいては、コーティングの表面にホコリや汚れのつきにくい被膜ができるため、雨や水で簡単に汚れを落とせます。

撥水・親水のいいとこどりを狙うのであれば「フレッシュキーパー」がおすすめです!
よくある質問
親水とは水の弾きやすさを表す言葉で、親水性が高いと水を平面的に固めます。このコーティングは雨がボディに付着しても流れるように落ちていくことから、ウォータースポットやイオンデポジットができにくいです。また、水やシャンプーが流れ落ちやすいため、洗車も楽で、メンテナンスしやすいという特徴もあります。詳しくは「親水コーティングとは」で説明しています。
親水コーティングをするメリットは「水はけがよく洗車後のメンテナンスが楽」「ウォータースポット(太陽の光で雨水が高温になり、塗装面が焼けて残った跡のこと)やイオンデポジット(丸型の白い水シミ)ができにくい」という2点です。この特徴があるため、特に「定期的なメンテナンスを行うのが面倒だと感じる」といった方に向いているでしょう。詳しくは「親水コーティングのメリット」で説明しています。
手順を守れば可能です。まずは、簡易的なコーティング剤を使って効果を試してみましょう。ただし、親水性は雨で流れ落ちやすいので、効果はあまり続きにくい傾向にあります。しっかりコーティングの効果を実感したいのであれば、専門の業者に依頼するのがおすすめです。施工の流れは「親水コーティングを施工する際の流れ」で解説しています。
目的や箇所によって異なります。親水コーティングは、汚れやすいボディ、サイドガラスやリアガラスなどに適しています。
もう乗らない…価値が下がる前が売り時
その車高く買い取ります!
ご相談・ご質問だけでもお気軽に!
WEBからのお申し込み
審査だけでもOK!
お電話からのお申し込み
営業時間8:30~20:00