車のワイパーには、部品によっておおよそ1年前後などの交換目安があります。ただし、ワイパーに不具合が見られる場合は、目安に関係なく交換が必要です。
ワイパー交換はディーラーやカー用品店などの店舗で依頼できるほか、自分で交換することも可能です。工賃がかからないぶん交換費用を節約できるので、工程を見てできそうであれば、自分で交換してみるのもいいかもしれません。
この記事では、ワイパー交換のタイミングやワイパーの選び方、自分で交換する方法などを解説しています。
この記事でわかること
- ワイパーブレードは1〜2年、ワイパーゴムは半年〜1年ごとの交換が推奨されている
- ワイパー交換は店舗で依頼できるだけでなく、自分で交換することも可能
- ワイパーを選ぶ際には適合表を見て自分の車にあうものを選ぶ必要がある
目次
ワイパー交換のタイミング
ワイパーは「ワイパーアーム」「ワイパーブレード」「ワイパーゴム」の3つの部品で構成されています。ワイパーアームはよほどのことがなければ交換の必要はないですが、ワイパーブレードは1〜2年、ワイパーゴムは半年〜1年ごとの交換が推奨されています。
該当部分 | 交換時期 | |
ワイパーアーム | ワイパーを動かす骨格部分 | – |
ワイパーブレード | ガラスについた雨を拭き取る弓状の金具部分 | 1〜2年程度 |
ワイパーゴム | ガラスに密着して雨を弾くゴム部分 | 半年〜1年程度 |
交換時期はあくまでも目安なので、環境や使い方によっては交換時期を迎える前に劣化するケースや、長持ちするケースもあります。
ワイパー交換が必要な症状
ワイパーは定期的な交換以外だけでなく、以下のような不具合が発生した場合に交換が必要です。
・ワイパー作動時に異音が出る
・ガラスの細い筋や水のにじみが残る
・水はけが悪く拭きムラが残る
これらの不具合はワイパー劣化のサインなので、交換の準備を進めましょう。
また、不具合ではありませんが、積雪時は雪によりワイパーが変形したり、ゴムが固まってしまったりする可能性があります。場合によっては破損となる可能性もあるため、雪がよく降る地域では時期をみて雪用のワイパーに交換したほうがよいケースもあります。
ワイパー交換は自分でもできる?
ワイパーは自分で交換することも可能です。自分で交換する場合と、店舗で交換してもらう場合、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで検討してみましょう。
不安な場合はプロに任せるのがおすすめ
店舗で依頼するメリット・デメリット
メリット | ・確実に交換できる ・手間がかからない ・失敗しないので安心 |
デメリット | ・工賃がかかる ・基本的に店舗の在庫からワイパーを選ぶことになる |
交換できるか不安だったり、手順を見て難しそうに感じたりする人は、ディーラーやカー用品店などの店舗に任せるのがおすすめです。
費用を抑えたいなら自分でワイパー交換!
自分で交換するメリット・デメリット
メリット | ・工賃がかからないので費用を抑えられる ・自分の好きなワイパーを選べる |
デメリット | ・手間がかかる ・間違った商品を買ってしまうと車につけられない |
ワイパー交換の費用を抑えたい人は、自分で交換するのがおすすめです。一度手順を覚えると簡単に交換ができるので、今後も交換費用を抑えられます。
ただし、車種によってつけられるワイパーは異なるため、購入する際には商品選びに注意が必要です。
ワイパーの選び方
自分でワイパーを交換する場合、自分の車に合うもののなかから機能やデザインを比較して商品を選ぶことになります。
ここでは、ワイパーの選び方を詳しく解説します。
適合表を確認して車に合うものを選ぶ
ワイパーは間違ったものを購入してしまうと自分の車につけることができません。購入の際は自分の車に合うかよく確認して選びましょう。
ワイパーブレード
ワイパーブレードは車種によって適合するものが異なります。販売店の店頭やメーカーの公式サイトに車種の適合表があるので、確認して自分の車に合うものを選びましょう。
マイナーチェンジなどにより適合するワイパーが変わることもあるため、必ず車の型式もしくは年式を調べてからチェックすることが大切です。
ワイパーゴム
ワイパーブレードによってつけられるワイパーゴムが異なります。使用しているワイパーブレードの適合表をあらかじめ確認してから選びましょう。
ワイパーブレードの型番がわからない場合は、すでについているゴムの長さと横から見た形状を見て、同じものを選びます。ただし、フロント用ワイパーの場合は、左右で長さが違うため注意が必要です。
自分の車にあうものがわからない・見つからない場合は、カー用品などでスタッフに相談してみましょう
機能やデザインから選ぶ
ワイパーブレードとワイパーゴムにはそれぞれ種類があります。どのような種類があるかで見てみましょう。
✔︎ワイパーブレードの種類
メリット | デメリット | |
トーナメントワイパー | ・多くの車種で使われてい標準タイプ ・骨格の強度が強い ・安価に購入できる | ・直線的な形状であるため、湾曲しているガラス面にはフィットしない(輸入車の場合など) |
デザインワイパー | ・デザイン性に優れるものが多い ・好みの形状を選べる ・高速走行時に浮き上がりにくい | ・比較的値段が高い |
雪用ワイパー | ・ゴム部分が分厚く、雪の入り込みや凍結を防げる | ・拭き取り範囲が狭い |
✔︎ワイパーゴムの種類
メリット | デメリット | |
ノーマルタイプ | ・比較的値段が安い | ・特別な加工はされていない |
グラファイトタイプ | ・表面の滑りがよい加工がされている ・ノーマルタイプより高品質 | ・比較的値段が高い |
撥水タイプ | ・ガラスに撥水コーティングができる | ・比較的値段が高い |
上表のように種類ごとにメリット・デメリットが異なります。費用を抑えたい場合はトーナメントワイパー、見た目もこだわりたい場合はデザインワイパーなど、重視するポイントで選んでみてください。
ワイパー交換の手順
ワイパーブレード・ワイパーゴムを自分で交換する際の一般的な手順を紹介します。
ワイパーブレードの交換
ワイパーブレードやアーム形状によって取りつけ・取り外し方法が異なるので、ワイパーブレードの取扱説明書をよく確認して交換作業を行いましょう。
1.ワイパーアームを立てる
ワイパーを立てて、ワイパーゴムが上に向くようにワイパーブレードを少し傾けます。
2.ワイパーブレード中央にあるクリップを押しながらブレードを手前にスライドさせる
ワイパー中央にあるクリップを押しながら、ワイパーブレードを手前にスライドさせて取り外します。
クリップがない場合はそのままスライドさせて取り外します。
3.新しいワイパーブレードを逆の手順で取りつける
ワイパーアームのU字フックにクリップをスライドさせて、カチッと音がなるまで差し込みます。
ワイパーブレードを外したアームは、何かの拍子に倒れるとフロントガラスにキズをつける可能性があるため、タオルなどを敷いて寝かせておきましょう。
ワイパーゴムの交換
1.ワイパーブレードを取り外す
ワイパーを立て、ブレード中央のグリップ部分を指で押し、手前にスライドさせて、ワイパーアームからブレードを外します。
2.ロック穴があるほうからワイパーゴムを引き抜く(ロック穴の形状によっては、ワイパーブレード)
ワイパーゴムには金具を差し込むロック穴があるほうと、ロック穴がないほうがあります。ロック穴があるほうからワイパーブレードを引き抜きます。
3.金属プレートがある場合は、新しいワイパーにブレードをつけ替える
ワイパーゴムにゴムをまっすぐ伸ばすための金属プレートが収納されている場合は、外して新しいワイパーにプレートをつけ替えます。
4.新しいワイパーゴムをロック穴のないほうからブレードに差し込む
ロック穴がないほうから新しいワイパーゴムをブレードに差し込みます。ワイパーゴムとワイパーブレードがずれていると正常に作動しなくなるため、しっかりとレールの溝にあわせて取りつけましょう。
ワイパー交換にかかる費用の目安
ワイパー交換にかかる費用は、自分で交換する場合はワイパー本体の価格のみ、店舗で依頼する場合やワイパー本体の価格に加えて工賃が発生します。
以下の表でワイパー交換にかかる費用の目安を見てみましょう。
ワイパー本体の価格(2本分) | ワイパーブレードごと交換する場合:2,000〜6,000円程度 ワイパーゴムのみ交換する場合:1,000〜3,000円程度 |
工賃(店舗で依頼する場合) | カー用品店:500〜1,000円程度 ディーラー:1,000〜1,500円程度 |
ワイパーブレードごとの交換する場合は2本で2,000~6,000円ほど、ワイパーゴムのみの交換であれば2本1,000~3,000円ほどが目安です。
工賃はカー用品店であれば500~1,000円程、ディーラーの場合は1,000〜1,500円程度かかる場合が多いです。ディーラーでは純正ワイパーに交換するため、カー用品店などと比較してワイパー自体の価格も高くなる可能性があります。
ワイパーを長持ちさせるポイント
ワイパーの交換目安は、ワイパーブレードが1〜2年、ワイパーゴムが半年〜1年とされていますが、使い方によっては劣化が早くなることもあります。ここでは、ワイパーを長持ちさせるためのポイントを3つ紹介します。
1. 定期的にワイパーを掃除する
2. ワイパーで汚れを落とすのはできるだけ避ける
3.ワイパーが張り付いた状態で動かさない
定期的にワイパーを掃除する
ワイパーにホコリや砂がついた状態で動かすと、摩擦が大きくなりゴムの劣化に繋がります。定期的に雑巾などでワイパーを拭き掃除をして、摩擦を軽減させましょう。
ワイパーで汚れを落とすのはできるだけ避ける
ガラスに汚れがついた状態でワイパーを動かすと、汚れの摩擦でゴムがダメージを受けてしまいます。できるだけワイパーで汚れを落とすことは避けて、水洗いや拭き掃除でガラスの汚れを落としましょう。
ワイパーが張りついた状態で動かさない
炎天下ではゴムがフロントガラスに張りつき、寒い日には凍結してしまうことがあります。張りついた状態でワイパーを作動させると、ゴムに余計な力が入り劣化に繋がります。暑い季節や氷点下に下がることがわかっている場合は、車に乗るとき以外はワイパーを立てておくことがおすすめです。
よくある質問
ワイパー交換は自分でも交換できます。不安な場合や、やり方を見て難しそうに感じる場合は、カー用品店などの店舗で依頼することがおすすめです。
自分で交換する場合はワイパー本体にかかる費用のみ、店舗で依頼する場合はワイパー本体の価格に加えて工賃が発生します。ワイパーゴムは1,000〜3,000円程度、ワイパーブレードごと交換する場合は2,000〜6,000円程度。工賃は店舗により異なりますが、500〜1,500円程度であることが多いです。
カー用品店やディーラーなどで交換できます。費用を抑えたい場合はカー用品店、ワイパーの種類や機能にこだわりたい場合はディーラーがおすすめです。
総在庫3,000台以上から
ぴったりの一台が見つかる!
ご相談・ご質問だけでもお気軽に!