「車のタイヤの交換時期はいつがいいのだろう?」と悩んでいる方もいるでしょう。
タイヤの摩耗や損傷の程度は乗り方や走行距離などで変わるため、一概に「〇〇kmで交換が必要」といった目安はありません。
車のタイヤを適切なタイミングで交換しないと、大きな事故につながる可能性もあります。タイヤの交換を見極めるポイントを確認し、安全な走行が保てるようにしましょう。
この記事でわかること
- ・車のタイヤの交換時期を見極めるポイント
- ・夏タイヤとスタッドレスタイヤを交換する時期
- ・タイヤの交換時期を逃すと起こりかねないトラブル
ただし、車の乗り換えを考えているのであれば、タイヤを交換してもムダになってしまうかもしれません。
タイヤ交換時には、車を乗り換えする可能性がないかを確認し、余分なタイヤ交換をしないようにしましょう。
目次
車のタイヤの交換時期を見極めるポイント
タイヤの交換時期は、さまざまなポイントを確認して見極めなければいけません。
時期を考えるうえで、次のポイントが参考になります。
タイヤの溝
夏タイヤは、溝が1.6mm未満になると「スリップサイン(タイヤに記された矢印が示す溝の中にある突起)」が現れます。
タイヤに記された矢印 | スリップサイン |
スリップサインは、ひとつのタイヤにつき4〜9か所程度あるとされており、ひとつでも出ているタイヤは道路交通法で使用が禁止されています。
もし違反していた場合は、制動装置等の整備不良として、「2点の減点」と「6,000〜12,000円の反則金」が科せられるので注意しましょう。
ただし、スリップサインが出るからといって、そこまで交換を待てばいいというわけではありません。
タイヤの溝の深さが4mmになったときが交換時期の目安とされています。
タイヤの溝と制動距離(ブレーキをかけてから停止するまでの距離)の相関関係を調べた実験では、タイヤの溝が4mmを下回ると制動距離が大きく伸びていることが確認されました。
いつも通りにブレーキをかけても、4mm未満の溝の場合は前の車に追突してしまうリスクが高まるため、4mmに近づいてきたときには交換を検討することが重要です。
夏も冬も使用可能なオールシーズンタイヤも、交換時期はほぼ同じとされています。
スタッドレスタイヤの場合は交換時期が早くなる
スタッドレスタイヤの交換時期の目安は夏タイヤよりも早く、新品時から50%摩耗したところで雪道でのグリップ力が急激に下がってしまうとされています。
スレッドタイヤにはスリップサインもありますが、ほかにもタイヤが50%摩耗したことを知らせる「プラットフォーム」と呼ばれるサインがあります。
充分な安全面を考えるのであれば、プラットフォームが出てきたタイミングでの交換を考えましょう。
夏タイヤと同様に、スタッドレスタイヤの溝も1.6mm未満になると、法律違反となります。
タイヤの製造年数
タイヤはゴムでできており、年々劣化していくため、使用開始後5年以上・製造から10年が交換する目安といわれています。
製造月日はタイヤの側面に4桁の数字で記されています。最初の2桁が製造週、残りの2桁が製造年を示しているため、使用開始年月日とともに確認しましょう。
たとえば、1223と書いてあれば、2023年の12週目(3〜4月頃)に製造されたことがわかります。
スタッドレスタイヤは、通常よりも柔らかいゴムが使用されており劣化しやすいです。使用の有無にかかわらず、3年程度での交換が推奨されていると理解しておきましょう。
走行距離
走行距離によるタイヤ交換の目安は「約2万km」といわれています。
新品のタイヤは溝が8mmで、約5,000km走行ごとに1mmすり減るとされているため、4mm未満になるのは約2万km走行したあたりです。
スタッドレスタイヤの場合、すり減り具合は同じですが、より早くプラットフォームが出てくるため、走行距離約2万km未満が目安となります。
タイヤの状態
溝や年数に関わらず、ヒビ割れやキズ、変形などがある場合は走行に問題が出てくる可能性があります。
以下のようなポイントを日頃からチェックし、問題が起きていないか確認しましょう。
・タイヤに変な突起(ピンチカットとも呼ばれる)はないか
・ある部分だけ摩耗が進んでいないか
など
タイヤの劣化具合はなかなか判断しにくいため、疑問に思う点があればタイヤの販売店やカー用品店で見てもらい、異常があれば交換してもらうといいでしょう。
自分の感覚
タイヤの状態で確かめることも大切ですが、日頃運転している自分の感覚を頼るのも重要です。
自分の感覚でいつもよりおかしく感じる部分があれば、交換の目安になるかもしれません。
次のような違和感があれば注意しましょう。
・路面を走る音(走行音)がいつもと違う
・前よりもブレーキが効かなくなってきた
・ガタつきが多くなったなど、運転の快適性が失われている
など
変だと感じる部分があれば、「溝が少なくなっていないか」「ヒビ割れがないか」などを確認しましょう。
夏タイヤとスタッドレスタイヤを交換する時期
路面の凍結がある地域に住んでいるから、夏タイヤからスタッドレスタイヤに交換する時期がいつなのか気になる……。
季節ごとのタイヤの交換時期は「気温」がひとつの目安になります。
一般的に路面の凍結が始まるのは3℃であるため、安全を考慮して、「5〜7℃」を基準とすることが推奨されています。
安全を第一に考えるのであれば、例年の気温が3℃近くになっている時期を把握しておき、その時期には取り替えられるように準備しましょう。
一方のスタッドレスタイヤから夏タイヤに交換する時期は「7℃以上になる日が増えたとき」とされています。
スタッドレスタイヤをつけた車の査定に関しては、以下の記事で解説しています。
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タイヤの交換時期を逃すと起こりかねないトラブル
タイヤの交換時期を逃して交換しないままにすると、以下のようなトラブルに見舞われる可能性があります。
適切なタイミングで交換し、危険を避けましょう。
スリップ
スリップの主な原因は、タイヤと路面の間に水が入り込んで運転のコントロールが効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」です。
タイヤの溝がしっかり残っている場合は、水が適切に排出されるため危険は少ないとされています。
しかし、溝の深さが浅くなってくると排水が不十分となり、スリップの可能性が高まります。
バースト
ヒビ割れがタイヤコード(タイヤの形を維持する働きをする部分)に達すると、最悪の場合、バーストする危険性があります。
バーストとは、走行中にタイヤが破裂する現象のことです。
走行中にタイヤが破裂することは大きな事故につながる危険が伴うため、ヒビ割れがある場合は専門家に見てもらう必要があります。
事故
タイヤの溝が少なくなることでグリップが効かなくなり、制動距離が伸び事故につながりかねません。
制動距離とは、ブレーキを踏んでから完全に停止するまでの距離です。
その距離が伸びることで、想定よりもブレーキが効かず前の車にぶつかってしまうかもしれません。
自分や同乗者の安全を守るためにも、日頃からタイヤの溝の深さを確認しましょう。
タイヤの交換時期を遅らせる方法
以下の対策をしておくと、少しでもタイヤの交換時期を遅らせられる可能性があります。
タイヤを交換するとなると、タイヤの購入費や業者への依頼料がかかるので、日頃から対策しましょう。
日常的な点検を行う
日常的な点検を行うことで、タイヤの異常にいち早く気づけます。次のことを日々点検するように心がけましょう。
・異物(釘やガラス片など)が刺さっていないか
・キズやヒビ割れがないか
・溝はしっかり残っているか
など
溝を確かめる方法としては、スリップサインやプラットフォームの存在を確認するほかにも、以下の方法があります。
100円玉を溝に100の文字が見えるように1を先頭に直角に差し込みます。1の文字が見えるようであれば、溝の深さは5mm程度ということです。そろそろ交換時期だと意識しましょう。
タイヤの位置を交換する
タイヤの位置を変えることは「タイヤローテーション」とも呼ばれることがあります。
運転していると、大なり小なりにタイヤごとの「摩耗する場所」や「摩耗の度合い」が変わります。
タイヤの位置を変えることで、均一なタイヤの摩耗になることが期待できるでしょう。
位置を交換するのは、タイヤの溝が1mm減る5,000kmごとが目安とされています。
タイヤの位置を交換する際は、同時にホイールアライメントと呼ばれるタイヤのズレやバランスを修正する作業を行うことも推奨されています。
空気圧をチェックする
月に1回程度タイヤの空気圧をチェックすることで、タイヤの形などに適切な状態を保てます。
タイヤに適切な量の空気を入れていないと、大きく変形して地面に接する面積が増えることにより、摩耗が早まる可能性が高く、通常よりも寿命が短くなってしいます。
空気圧は、最寄りのガソリンスタンドに依頼することで、点検や空気の充填をしてもらえることもあります。
保管方法に注意する
夏タイヤとスタッドレスタイヤを交互に使うなどであれば、どこかに一方のタイヤを保管しておく必要が出てきます。
タイヤはゴムでできているため、保管方法によっては劣化が早まってしまいます。
適切な保管方法とされているのは以下の2つです。
・涼しくて暗い場所に置く(車庫・家の中など)
・専門のタイヤカバーをかけておく
タイヤの劣化には、紫外線・オゾン・油などのさまざまなものが影響します。保管時は次のような状況を保つことも心がけましょう。
・直射日光/熱源(ストーブなど)を避けられる
・雨風に当たらない
・水や油に当たらない
安全運転を意識する
急ブレーキや急ハンドル、停止中のハンドル切りなどはタイヤの摩耗を早める可能性が高いとされています。
余裕を持ったブレーキや注意深いハンドリングを心がけることで、タイヤの摩耗を遅らせられることが期待できるでしょう。
ブレーキやハンドリングに注意して、安全で車への負担が少ない運転を意識しましょう。
できるだけ荷物を減らす
車の積載量が多ければ多いほど、タイヤは摩耗しやすいとされています。
キャンプ道具やゴルフバック、蓄電池など、普段は使わないうえに重量があるものを車外に保管しておくことで、タイヤの摩耗を遅らせられる可能性があります。
できる限り不必要なものを載せないようにして、タイヤに優しい荷物の重量を保つようにしましょう。
タイヤの交換を複数回行っている場合は、車両の買い替えの時期かもしれません。自分の車の価値を把握するためにも、査定だけでも受けておきましょう。
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よくある質問
夏タイヤからスタッドレスタイヤに交換するタイミングは「気温が5〜7℃になった」時期が推奨されています。一方で、スタッドレスタイヤから夏タイヤへの交換は「7℃を超える日が多くなってきた時期」がタイミングとされています。
詳しくはこちらで解説しています。
ヒビの状態によって異なります。ヒビが深く入っていると、タイヤが破裂する「バースト」を引き起こす可能性があるため、ヒビを発見したらカー用品店の業者などの専門家に確認を依頼するといいでしょう。
タイヤ全般を通して「スリップサイン」が出たら、走行してはいけません。一般的には、5mmを切ったら交換が推奨されています。
確認方法としては、100円玉の1の部分をタイヤの溝に直角に差し込むものがあり、1が見えるようであれば5mmを切っているということになります。
スタッドレスタイヤであれば「プラットフォーム」が出たタイミングでの交換が推奨されています。
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