ターボ車は、エンジンに多くの空気を送り込むことで、通常より大きな力を発揮できるのが魅力です。
排気量が制限されている軽自動車では、パワフルな走りが実現するターボ車と、普段使いに適したノンターボ車(NA車)の両方がラインナップされている車もあります。
この記事では、ターボ車のメリット・デメリットや中古でターボ車を購入するときの注意点などを詳しく解説します。
この記事でわかること
- ・ターボ車のメリット・デメリット
- ・おすすめのターボ車
- ・中古のターボ車を選ぶときの注意点
ターボ車はパワフルな走りのほかにも魅力がたくさんありますよ!
目次
ターボ車とは
ターボ車とは、エンジンにターボチャージャーがついた車です。
一度に大量の空気をエンジンに押し込むことで、より多くの燃料を一度に燃やせるため、通常のエンジンでは実現できないパワーが得られる仕組みです。空気を送り込むターボチャージャーは、タービンまたは過給器とも呼ばれます。
またターボを搭載していない車は、ノンターボ車またはNA車などと呼びます。
ノーマル・アスピレーション(Normal Aspiration)またはナチュラル・アスピレーション(Natural Aspiration)のこと。自然吸気エンジンと訳される。
自動車メーカーや販売店では「NA車」ではなく「ガソリン車」と記載されるケースもありますが、ターボ車もガソリン車の一部であるため、厳密には正しい表記ではありません。
ここからターボ車とNA車の違いについて詳しく解説します!
ターボ車のメリット
ターボ車のメリットは、同じ排気量のNA車と比べてパワフルでスポーティな走りを楽しめることです。
排気量が大きくなるほど自動車税(種別割)額が高くなりますが、ターボ車なら排気量が少ないエンジンでも、排気量が大きいNA車と遜色ないパワーを発揮できます。
維持費を抑えたい方には、魅力的な選択肢といえるでしょう。
同じ排気量でもパワーがある
同じ排気量でもハイパワーを得られるのがターボ車のメリットです。
軽自動車は660ccという排気量の上限が決められていますが、重い車体に加えて乗っている方や荷物を運ぶにはパワー不足は否めません。充分に加速できずストレスを感じることでしょう。
高速道路での走行時や多くの人数が同乗する場合には、パワーを補えるターボ車が適しています。
・4名で乗車することが多い
・荷物をたくさん積む
・高速道路をよく走る
・長距離運転の頻度が多い
日常の通学や通勤、近場での買いものにしか使わない方は、ターボ車を選ぶ必要性は低いかもしれません。
パワーが強くても自動車税を安く抑えられる
軽自動車税は一律10,800円で、自動車税は排気量が多くなるほど高くなる仕組みです。
排気量が小さくてもパワフルな走りができるのがターボ車の魅力です。
そのため排気量の小さいターボ車を選べば、自動車税を安く抑えられます。
毎年かかる税金だから、年数が経つとけっこうな差になるね。
ターボ車のデメリット
次にターボ車を選ぶデメリットも解説します。パワフルな走行が魅力ですが、車両価格や維持費はNA車と比べてやや高い傾向にあります。
同モデルのターボエンジン非搭載車(NA車)より車両価格が高い
同じ車種で、ターボ車とNA車が両方販売されている例を調べると、ターボ車のほうが車両本体価格がやや高い傾向です。
▼同一車種によるターボ車とNA車の車両本体価格の比較
車種 | NA車 (車両本体価格・税込) | ターボ車 (車両本体価格・税込) |
ホンダ N-ONE:L(2WD) | 1,579,600円 | 1,778,700円 |
ダイハツ タント:X | 1,540,000円 | 1,650,000円 |
同じグレードで比較すると10~20万円ほど、ターボ車のほうが高いことがわかります。ただし、NA車でターボ車と同様のパワーを得るには、より排気量の大きい車を選ぶ必要があります。一般的に排気量が大きい車は、大型で高額になるでしょう。
得られるパワーから考えると、むしろターボ車は割安ともいえるかもしれません。
オイル交換の頻度が多い
ターボ車はエンジンオイルの劣化が進みやすく、高頻度でオイルを交換しなくてはなりません。
トヨタ、ホンダ、日産の3社のホームページには「オイル交換の目安は1.5万km」とされていますが、ターボ車の目安も一律5,000kmと書かれています。交換時期についてもNA車の年1度に対して、ターボ車は半年に1度のオイル交換が推奨されています。
ターボ車のオイルが劣化しやすいのは、ターボチャージャーの発熱量が大きいうえに、排気量の小さなエンジンは放熱されづらいと考えられるためです。
あわせて読みたい
燃費性能が劣る傾向にある
ターボ車をNA車と比べると、燃費がよくない傾向にあります。
タービンで圧縮された空気は熱量が高くなるため、エンジン内部の部品が溶けやすくなるなどダメージを与える可能性があります。燃料を多く供給するとエンジン室内を冷却できますが、燃料の消費量が増えるため、燃費が悪化するのです。
ターボで走行中に、過度にアクセルを踏み込まないなど、エコドライブを心がけて燃費向上を意識するとよいでしょう。
ターボ車のおすすめ3選
ターボ車のなかから、おすすめの車種を3つ紹介します。
ホンダ N-BOX
ホンダ N-BOXは、車内空間の広さが魅力のハイワゴンタイプの軽自動車です。パワースライドドアやスーパースライドシートなどの快適装備で、ファミリー層を中心に人気を誇っています。
標準グレードの「L」と、ハイグレードの「EX」は、ターボ車とNA車の両方が選べます。エントリーグレードの「G」はターボ車が選べないので、高速道路の利用が多いなどパワフルなターボ車が欲しい場合は注意が必要です。
あわせて読みたい
日産 デイズ
2019年にリニューアルされた新型デイズのターボつきモデルは、パワフルかつコストパフォーマンスにも優れていると人気の車種です。
高級感のある装備と静かで快適な乗り心地で、軽自動車のなかでも上質な走りにこだわる方におすすめです。
ターボ車は「G」グレードのみで、そのほかの「X」「S」「ボレロ」はNA車です。
スズキ アルトワークス
軽自動車でありながらスポーツカーのような走りが体感できるスズキ アルトワークスは、加速力の高さが自慢で、高速道路の走行にも適しています。
運転が好きな方向けの車で、普段使いの便利さよりも走る楽しさを追求した1台といえます。軽ターボ車の運転経験が少なくても、充分に乗りこなせ、軽快な走りを楽しめるでしょう。
2021年に生産が終了しているため、欲しい場合は中古車から探す必要があります。
中古のターボ車を選ぶときのポイント
ターボ車は、エンジンに負荷がかかりやすいため、オイルや部品を定期的に交換し、正しくメンテナンスすることが重要です。
中古のターボ車を購入するなら、次に紹介するポイントを事前に確認することをおすすめします。
中古車は点検記録が残っているはずです。チェックしましょう!
オイル交換の記録
ターボ車は、NA車以上にエンジンオイルの状態が重要です。半年に一度、5,000km走行ごとのオイル交換が一般的に推奨されているので、過去の交換歴を確認してください。
5,000km前後でオイルを交換していなければ、エンジンとやターボチャージャーの状態が悪くなっている可能性も考えられます。
車の点検整備記録簿に、オイル交換の履歴は記載されているケースが多いので、ディーラーに記録簿を見せてもらえばチェックが可能です。
年式と走行距離をチェック
中古車で走行距離をチェックしたほうがよいのは中古車に限ったことではありません。ターボ車ではとくに重要なポイントといえます。
ターボチャージャーは高温下で稼働するため、走行距離に応じて耐久度が落ちていくのはやむを得ません。目安として100,000km以上走行している車は、エンジンやターボチャージャーにダメージが残っている可能性があるため注意しましょう。
年式が古い車は、エンジンオイルを運ぶ配管やエンジン内の部品が劣化しがちです。オイルが円滑に供給されないと、ターボチャージャーが破損してしまう恐れがあるため、年式の古い車ほど入念なチェックが必要です。
ゴム部品の劣化状態
エンジンオイルの配管に使われるゴム部品も、ターボによる高熱の影響で劣化が避けられません。ゴム製のホースの寿命は約10年です。
ゴムホースが割れやすい状況にないか、オイル漏れの恐れはないか確認することが重要です。
年式の古い中古車で、長くゴムホースが使われているようなら、購入時に交換するのがよいでしょう。
「どの車種がいいのかわからない」「予算内で探してほしい」といった方は、ぜひ一度カーセブンの車お探しコンシェルジュにご連絡ください!
まとめ
ターボ車は、乗車人員や荷物が多かったり、高速道路を走行したりする機会が多い方におすすめです。ターボチャージャーにより、排気量の小さいエンジンでもより高出力を得られるためです。
ただしNA車に比べると、車両本体価格が高くなるため、日常の買い物や通勤・通学程度にしか使用しない場合は、ターボ車を購入する必要はないかもしれません。
ターボ車を中古で購入する場合は、オイル交換の履歴や年式・走行距離などを確認し、オイルや部品の劣化状況についても確認してください。
総在庫3,000台以上から
ぴったりの一台が見つかる!
ご相談・ご質問だけでもお気軽に!