車のステッカーは、マグネットや乾式タイプなどのさまざまな種類があり、それによって貼り方やはがし方は異なります。デザインも豊富にあり、車を簡単にカスタマイズできるため、車を装飾して個性を出したいと考える人から人気を集めています。しかし誤った方法でステッカーを貼ると、うまく貼りつけられなかったり、知らない間に法律に違反していたりする可能性があります。また、ステッカーをはがすときは、無理にはがしてしまうと車にキズが残るかもしれません。
本記事では、車のステッカーを正しい場所にきれいに貼る方法やうまくはがす方法を解説します。
この記事でわかること
- ・車のステッカーの選び方
- ・車のステッカーを貼るメリット、デメリット
- ・車のステッカーをきれいに貼る方法、はがす方法

ステッカーの選び方やステッカーを貼るメリット・デメリット、貼る際の注意点もあわせて紹介します。
目次
車のステッカーの選び方

車のステッカーは、貼る場所によって種類が異なります。まずは、ステッカーを選ぶときの3つのポイントを紹介します。
ステッカーを貼る場所

フロントウィンドウや運転席・助手席のサイドガラスにステッカーを貼る行為は、視界を遮り危険なため法律で禁止されています。リヤウィンドウであっても、視界を遮るほど大きなステッカーを貼ると危険な場合があるため、おすすめできません。視界に入らない車のボディ部分や後部座席の窓などには、自由にステッカーを貼れます。
メッセージ性のあるステッカーを車のボディに貼りたい場合は、ある程度の大きさがあるものを選ぶとよいです。たとえば、「ドライブレコーダーで録画中」というステッカーを貼り、後続車の危険な運転を抑制する場合、サイズの小さいステッカーだと気づきにくいため、効果を発揮しない可能性があります。
ステッカーの種類
ステッカーには、マグネットや乾式、水貼り、吸盤タイプなどのさまざまな種類があります。
マグネット:脱着が簡単、貼る場所を自由に選べる、ボディにしか貼れない
乾式:強い吸着力、ウィンドウ・ボディにも貼れる
水貼り:大判のシールに適している施工性、貼る場所を微調整できる、定着までに時間を要する
吸盤タイプ:脱着が簡単、落下の可能性があるので車内にしか貼れない
耐久性と耐候性
車外に貼る場合は、紫外線や雨風などの影響を受けるため、外部に適したステッカーを選ぶ必要があります。ステッカーを選ぶときは、商品説明欄などに記載されている屋外耐久年数に着目してください。商品によって耐久年数が異なるので、できる限り長い数値のステッカーを選びましょう。耐久年数が記載されていない場合は、UVカットや耐候性、高耐久などの表示がされている商品を選んでください。

ステッカーは色あせてしまうと、デザイン性が損なわれてしまうので、耐候性の高い商品がおすすめです!
車にステッカーを貼るメリット

・個性を出せる
・同じ車種でも、ステッカーひとつでおしゃれになる
・後続車にメッセージを伝えられる
ステッカーを貼るメリットは、簡単に個性を出せる点にあります。車のデザインやカラーを変えるのは、簡単ではありません。個性を出したくても、気軽にやってみようとは思えないでしょう。
一方、ステッカーであれば貼るだけで簡単に車の印象を変えられます。たとえばショッピングモールの駐車場などで、ほかの車と車種や色が同じになることはよくあります。ステッカーをひとつ貼るだけで、簡単に見分けられるだけではなく、おしゃれさを出すことができるでしょう。
また、後続車に見える位置にステッカーを貼ることで、運転手にメッセージを伝えられます。「ドライブレコーダーで録画中」や「あおり運転は危険」のようなステッカーを貼れば、危険な運転を抑制できる可能性が高くなります。ステッカーを貼ることで、このような効果を得られるのもメリットです。
車にステッカーを貼るデメリット
貼る場所によっては違法になる
フロントガラスと運転席、助手席のガラスにステッカーを貼ることに対しては、制限や禁止事項(※)があります。視界を遮るような場所にステッカーを貼ると、運転のときに見えづらくなってしまい危険なため、法律でルールが設けられています。窓ガラスが割れてしまい、補強のために一時的に貼る場合などを除き、禁止されている場所には貼らないようにしてください。
※参照:『道路運送車両の保安基準 (窓ガラス)第29条第4項 国土交通省』
車を売るときに買取価格が下がる
車にステッカーを貼ることで、ボディカラーの色あせ具合がまだらになる可能性があるため、車を売るときに買取価格が下がる場合があります。
色あせ具合が目立つ場合は、目立たないようにするために、塗装をおこなってから中古車を販売するケースもあるでしょう。その場合、塗装費用を差し引いた金額を査定額とするため、当然ながら買取価格は下がります。車を高く売りたいと考えている人は、査定に影響のない場所にシールを貼りましょう。
車にキズやステッカーの跡が残る
車にステッカーを貼る際にキズがつくことはほとんどありませんが、はがすときにキズやステッカーの跡が残る可能性があります。キズや跡が残ると車の見栄えが悪くなってしまいます。この記事で紹介しているはがし方を参考にしてステッカーを取り除けば、車体にキズや跡を残さずきれいにはがせるので、ぜひ読み進めてください。
車にステッカーをきれいに貼る方法

車のステッカーを施工するときは、シートのサイズに応じて工法を使い分ける必要があります。厳密な大きさの分け方はありませんが、大きいサイズのステッカーを貼る際は水貼りで施工します。小さいサイズのステッカーは乾式でもきれいに貼りつけが可能です。
水貼り:水を使う貼り方
- スキージ:ヘラのようなもので、ステッカーを貼りつける際に使う道具
- マスキングテープ:ステッカーを固定するために使う
- 霧吹き:中性洗剤を入れた霧吹き(水1Lに対して10滴が目安)
- タオル:水分を拭き取るために使う

スキージの参考商品:IMOALOM| スキージー(フェルト付)
車のボディは事前にクリーナーなどを用いて清掃しておきましょう。
転写シートという貼りつけ用のシートと、貼りたいステッカーをしっかりと圧着します。
貼りたい位置に、ステッカーをマスキングテープで仮止めします。
曲がっていないことを確認したら、ステッカーの下辺をマスキングテープでしっかり固定します。
ステッカーの下辺を起点に裏返して、剥離用の紙をはがします。
乾いた場所がないように、ボディとステッカーに霧吹きで洗剤水をかけます。
ステッカーの下辺を起点に、表に戻して、スキージを用いてステッカーを貼ります。
そのときにステッカーがよじれないようにゆっくり貼ってください。
ボディにしっかりと貼りつくように、スキージを内側から外側に向かってスライドし、水を抜きます。
転写シートがはがれづらい場合やズレそうな場合は無理をせず乾燥させます。
乾燥後、転写シートとマスキングテープをはがせば完成です。
乾式:水を使わない貼り方
- スキージ:ヘラのようなもので、ステッカーを貼りつける際に使う道具
- マスキングテープ:ステッカーを固定するために使う
車のボディは事前にクリーナーなどを用いて清掃しておきましょう。
貼りたい位置を決め、マスキングテープで固定します。
曲がっていないかよく確認しましょう。
一気に貼りつけると気泡ができてしまうので、最初は端を少しだけ貼りつけましょう。
少しだけ貼りつけた場所から、スキージを使って残りの部分をゆっくり施工していきます。
しっかりとステッカーが貼りついていることを確認してから転写シートをはがしてください。
転写シートをはがしたら完成です。
車にステッカーを貼るおすすめの場所

車にステッカーを貼るおすすめの場所は、リヤウィンドウやエンブレム、給油口です。
リヤウィンドウにステッカーを貼ることで、後続車にメッセージを伝えられます。ペットや子どもが乗っていることを伝えるステッカーを貼れば、運転に配慮してほしいことをアピールできます。さらに、ドライブレコーダーで録画していることを示すステッカーを貼ると、あおり運転の被害を抑制できるでしょう。

給油口ステッカーの参考商品:AutoLoofah|ガソリンメーターステッカー 給油口等
また、エンブレムや給油口の周辺なら、ステッカーを貼っても視界を遮ることはありません。小さいステッカーであれば、貼りつけるのも簡単なうえ、個性を出せるので、はじめてステッカーを貼る人にもおすすめできます。
車にステッカーを貼る際の注意点
車にステッカーを貼る際の注意点を2つ紹介します。

間違えてはいけないポイントがあるので、よく確認しましょう!
貼る方式を間違えない
水貼りと乾式を間違えてしまうとステッカーをうまく貼れません。購入する前によく確認しておきましょう。水貼りのほうが大きなサイズのステッカーを貼るのに向いています。サイズの大きなステッカーを購入するときは、水貼りで施工できるものを選択してください。
法律で貼ってはいけない場所がある
国土交通省の「道路運送車両の保安基準 第29条窓ガラス(※)」により、窓ガラスは運転者の視野を妨げない状態でなければなりません。そのため、フロントガラスや運転席・助手席のサイドガラスにはステッカーを貼る制限が設けられています。
フロントガラスには、次のステッカーを貼りつける義務があります。
・整備命令標章
・臨時検査合格標章
・検査標章、保安基準適合標章
・運転者の視野の確保に支障がないものとして告示で定めるもの
・国土交通大臣又は地方運輸局長が指定したもの
など
サイドガラスの場合、「ガラス下縁から100mm以下、ガラス開口部の後縁から125m以下の位置」であれば盗難防止装置のステッカーの貼りつけが可能です。
保安基準が守られていなければ、視界が悪くなるのはもちろんのこと、車検にも通らなくなるため、貼らないようにしてください。なお、ライトやナンバープレートにステッカーを貼る行為も、保安基準では禁止されています。
車のステッカーをきれいにはがす方法
スクレイパーのような器具だけでは、強力な粘着力で車のボディについたステッカーをはがすのは難しいです。車のステッカーをきれいにはがすには、この章で紹介する方法を試してみてください。

無理にはがすと車体にキズがついてしまう恐れがあるため、おすすめしません!
ドライヤーや熱湯を使う
ドライヤーや熱湯を使うことで、シール部分がやわらかくなり、簡単にはがせる場合があります。炎天下でもシールがはがれないことからわかるように、シールの粘着力は強力です。ドライヤーを使って温める場合でも、時間がかかることや、きれいにはがしきれない可能性がある点は覚えておきましょう。
市販のはがし剤をかける
有機溶剤を使えば、粘着している部分が溶けてきれいにはがせます。シールに有機溶剤を塗布したあと、やわらかいヘラなどを用いて、ボディをキズつけないようにはがします。有機溶剤でボディの塗装が落ちたり、色が変わったりしないか、施工前に確認しておきましょう。

はがし剤の参考商品:ホルツ|シールはがし剤
プロに依頼する
自分ではがしてみたものの、シールの跡が残ってしまった人や、ステッカーを自分ではがすのが心配な人は、ディーラーやカー用品店に任せましょう。車の専門業者であれば、専用の道具を使ってプロの人が施工するので、はがした後の仕上がりがきれいです。施工範囲によって2,000〜3,000円程度の料金がかかりますが、ステッカーはがしに失敗してしまうリスクを考えると、プロに依頼するのがおすすめです。
車のステッカーをはがす際の注意点

車専用のはがし剤を使う
ステッカーのノリを溶かす有機溶剤には、さまざまな種類があります。車専用ではないはがし剤を使ってしまった場合、塗装がはげてしまう可能性があります。商品を購入するときは、車専用であることをよく確認しましょう。

はがし剤の参考商品:ホルツ|シールはがし剤
無理はしない
ステッカーはがしの際は、くれぐれも無理はしないようにしましょう。車にキズがついたり、塗装がはげたりするほか、ステッカーの粘着部分が残ってしまう可能性があります。見栄えが悪くなってしまうだけでなく、車を売却するときの査定額にも影響が出る可能性があります。

自分で施工するのが難しい場合は、迷わずプロにお願いしましょう!
よくある質問
市販のはがし剤をつかえば、きれいにはがせます。それでも難しい場合はカーディーラーやカー用品店に依頼すれば、きれいに施工してもらえます。自信がない人はプロに任せるのをおすすめします。
車にステッカーを貼る際におすすめの場所は、リヤウィンドウやエンブレム、給油口です。
リヤウィンドウにステッカーを貼ることで、後続車にメッセージを伝えられます。ペットや子どもが乗っていることを伝えるステッカーを貼れば、運転に配慮してほしいことをアピールできます。ドライブレコーダーで録画をしていることを示すステッカーを貼れば、あおり運転の被害を抑制できるでしょう。
エンブレムや給油口の周辺なら、視界を遮ることはありません。小さいステッカーであれば、貼りつけるのも簡単なうえ、個性をだせるので、はじめてステッカーを貼る人にもおすすめできます。
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