車のエンジンがかからない場合、故障ではなく操作ミスや自分で対処できる簡単なトラブルが発生している可能性があります。まずは落ち着いて、エンジンをかけるための正しい条件をチェックしましょう。それでもエンジンがかからないときは故障の可能性が高いです。
この記事でわかること
- ・車のエンジンがかからないときの対処方法
- ・車のエンジンがかからない原因と対策
- ・車のトラブルに備えておくこと
目次
車のエンジンがかからないときに確認する5つのポイント

車のエンジンがかからない場合、故障ではなく人的なミスの可能性があります。
次に紹介するポイントを確認してみましょう。
1. スマートキーの電池は切れていないか
スマートキーの電池が切れていると車が鍵を認識せず、エンジンがかからない場合があります。電池は1〜2年程度での交換が推奨されています。もし1〜2年以内に電池を交換した覚えがないなら切れている可能性があるため、電池を入れ替えてみましょう。
スマートキーは電池がない状態でもエンジンを始動させられます。ここでは、トヨタ アクアでの例を紹介します。
STEP1:スマートキーに格納してあるメカニカルキーを取り出し、ドアを解錠
STEP2:スマートキーのトヨタのエンブレムがある側をパワースイッチにタッチ
STEP3:インジケーター(表示灯)が緑色に点灯しているのを確認する
STEP4:シフトレバーが「P」であることを確認し、ブレーキを踏む
STEP5:パワースイッチを押す
※参照:トヨタ アクア|よくある質問

エンジンの始動方法は車種やメーカーにより異なります。もしものために所有している車の説明書で確認しておきましょう。
2. シフトレバーの位置は問題ないか
シフトレバーの位置がP(パーキング)かN(ニュートラル)に入っていないとエンジンがかかりません。エンジンを切るときに、慌てていたり考え事をしていたりすると、D(ドライブ)に入れたままにしてしまうことがあります。エンジンをつける前に、シフトレバーの位置を確認し、Pに戻してからエンジンをかけてみましょう。
3. ハンドルロックはかかっていないか
ハンドルロックがかかった状態だと、エンジンがかかりません。ハンドルロックはエンジンをかけずにハンドルを動かそうとすると作動する防犯機能です。エンジンをかけるためには、ハンドルロックを解除しなければなりません。ハンドルを左右に動かしながらパワースイッチを押す、もしくはキーを回すとハンドルロックが解除されます。

解除方法は車種により異なるため、取扱説明書を確認してみましょう
4. ブレーキ、クラッチを踏んでいるか
AT車は誤発進を防止するためにブレーキを踏んでいないとエンジンがかからない場合が多いです。MT車の場合はクラッチペダルを踏み込んだ状態でエンジンをかける必要があります。いずれの場合もペダルを奥まで踏み込まないとエンジンがかからないため、よく確認しておきましょう。
5. ガソリンは入っているか
ガソリンが入っていないとエンジンは動きません。ガソリンメーターを確認して、ガソリンの残量がない場合は給油してから始動させてください。
車のエンジンがかからない原因と対処方法

人的なミスでない場合、車にトラブルが発生した可能性が高いです。次の表を確認して、原因と症状にあった対処方法をご覧ください。
原因 | 症状 |
バッテリー上がり | ・エンジンをかけようとしたとき、電気系統がつかない ・エンジン始動時の「キュルキュル」というセルモーターの音が弱い ・「カチカチ」「ジジジ」という音がするだけでエンジンが始動しない |
ヒューズ切れ | ・電気はつくがセルモーターが動かない |
セルモーターの故障 | ・セルモーターが回ったときに「ガガガ」と異音がする ・電気はつくがセルモーターが動かない |
オルタネーターの故障 | ・エンジンをかけようとしたとき、電気系統がつかない ・バッテリーを交換してもすぐにバッテリーが上がってしまう |
バッテリー上がり
車のエンジンがかからない主な原因はバッテリー上がりです。バッテリーの残量が少なくなり、エンジンが始動できない状態になっています。
・エンジンをかけようとしたとき、電気系統がつかない
・エンジン始動時の「キュルキュル」というセルモーターの音が弱い
・「カチカチ」「ジジジ」という音がするだけでエンジンが始動しない
など
対処方法
ジャンプスターターやブースターケーブルを使います。ほかの車のバッテリーと自車のバッテリーをつなぎ、エンジン始動時の電力を分けてもらいます。ジャンプスターターは付属のバッテリーで一時的に電力を送れる装置です。ブースターケーブルは、バッテリー同士をつなぐケーブルです。
ヒューズ切れ
ヒューズとは、異常な電流が流れたときに電気を遮断して電気系統を守るパーツです。ヒューズが切れると電気が流れなくなるため、交換する必要があります。経年劣化によりヒューズに異常が発生する場合もあるため、年式が古い車に乗っている人は注意が必要です。
・電気はつくがセルモーターが動かない
対処方法
運転席下などにあるヒューズボックスを確認し、ヒューズが切れていないかを確認しましょう。切れている場合は予備のヒューズと差し替えてください。ヒューズボックスの位置などは取扱説明書で確認できます。
セルモーターの故障
エンジンを始動させるセルモーターが故障しているとエンジンがかかりません。
・セルモーターが回ったときに「ガガガ」と異音がする
・電気はつくがセルモーターが動かない
対処方法
自力で対処するのは難しいため、ロードサービスなどを呼びましょう。
オルタネーターの故障
車の発電装置であるオルタネーターが故障すると、電気が供給されなくなるためエンジンがかかりません。バッテリーに電気が届かないので、バッテリー上がりと同様の症状が見受けられます。
バッテリー交換をした直後であるにも関わらず、バッテリー上がりを繰り返し起こしている場合は、オルタネーターの故障の可能性が高いです。
・エンジンをかけようとしたとき、電気系統がつかない
・バッテリーを交換してもすぐにバッテリーが上がってしまう
対処方法
ディーラーや整備工場で点検してもらいましょう。
自分で対処できない場合の連絡先

自分でトラブルを解決できない場合は車を動かせないため、ロードサービスなどを利用しましょう。
保険会社のロードサービス
自動車の任意保険には無料のロードサービスが付帯している場合が多いです。サービス内容によっては、ガス欠やバッテリー上がりなど無料で対処してもらえるものもあります。保険会社の携帯カードや公式サイトでロードサービスの電話番号を確認して連絡してください。
JAF
JAF(日本自動車連盟)のロードサービスは会員登録をしていなくても、誰でも利用できます。JAFを呼ぶには電話もしくは専用アプリを利用します。会員ではない場合は症状ごとに料金がかかるため注意が必要です。
【JAFを呼ぶ】
▼ロードサービス料金一覧
症状 | 非会員料金 | 会員料金 |
バッテリー上がり | 13,130円 | 無料 |
燃料切れ | 16,770円 | 無料 |
故障車けん引 | 13,130円~ | 無料 |
異音・異臭 | 10,280円 | 無料 |
※参照:JAF|ロードサービス内容
※現場の状況によりロードサービス料金が異なります。
整備工場
整備工場でもロードサービスを実施している場合があります。自宅近辺で車が動かなくなってしまった場合は、普段から利用している整備工場に問い合わせてみましょう。
車のトラブルに備えておくこと

車のトラブルはいつ起こるかわからないため、事前に備えておきましょう。
JAFや任意保険などの連絡先を確認しておく
JAFや任意保険などのロードサービスの連絡先を確認しておきましょう。任意保険などにロードサービスが付帯しているかは、契約書類などで確認できます。どのロードサービスにも加入していない場合は事前にJAFに入会するのもよいでしょう。

入会しているサービスの会員証や連絡先が書かれた書類などを、助手席の前のグローブボックスにしまっておけば、いざというときに安心です!
定期的な点検を行う
メンテナンス不足によるトラブルを起こさないよう、定期的に点検を行いましょう。1か月に1回程度の頻度で日常点検を行うのがおすすめです。
ガソリンスタンドなどで簡単な点検をしてもらえるので、自分で行うのが難しい場合は利用してみましょう。日常点検で異常が見つかった場合は、すぐにディーラーや整備工場に点検やメンテナンスを依頼してください。
ブースターケーブルやジャンプスターターを用意しておく
エンジンがかからないときの主な原因は、バッテリー上がりの可能性が高いです。バッテリー上がりの対策をしておけば多くの場合に対処できます。ブースターケーブルやジャンプスターターを準備しておくとよいでしょう。カー用品店やホームセンターなどでも入手できます。
よくある質問
車のエンジンがかからない場合、故障ではなく人的なミスの可能性があります。次に紹介するポイントを確認してみましょう。それでもエンジンがかからない場合は故障の可能性が高いため、ロードサービスなどを利用してください。
- スマートキーの電池は切れていないか
- シフトレバーの位置は問題ないか
- ハンドルロックはかかっていないか
- ブレーキ、クラッチを踏んでいるか
- ガソリンは入っているか
人的なミスでない場合、車にトラブルが発生した可能性が高いです。原因と症状は次の表のとおりです。
原因 症状 バッテリー上がり ・エンジンをかけようとしたとき、電気系統がつかない
・エンジン始動時の「キュルキュル」というセルモーターの音が弱い
・「カチカチ」「ジジジ」という音がするだけでエンジンが始動しないヒューズ切れ ・電気はつくがセルモーターが動かない セルモーターの故障 ・セルモーターが回ったときに「ガガガ」と異音がする
・電気はつくがセルモーターが動かないオルタネーターの故障 ・エンジンをかけようとしたとき、電気系統がつかない
・バッテリーを交換してもすぐにバッテリーが上がってしまう
トラブルが起きる前に、定期的な点検を実施しておきましょう。また、トラブルが起きたときのためにロードサービスの連絡先を事前に確認しておくとよいです。ほかにも、エンジンがかからない主な原因であるバッテリー上がりに備え、ブースターケーブルやジャンプスターターを購入しておくのもよいでしょう。
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