車から「キーキー」や「ゴロゴロ」といった普段聞き慣れない音が聞こえると、不安になる方も多いでしょう。
車から聞こえる音は問題のないものもありますが、なかには車の異常を知らせる音も存在します。
自分が聞いた音が、どの部分の異常を知らせる可能性があるのかを把握し、聞こえた場合にどのような対応が適切かを確認しましょう。
この記事でわかること
- 異音の正体
- 異音が聞こえたときの対処法

異音が聞こえたら、車の買い替え時期かもしれません。
【音別の原因】この車の異音の正体は?
異音とひと言でいっても、音の種類によって考えられる原因は異なります。
音 | 考えられる原因 |
ゴロゴロ・カラカラ | エンジンオイル不足 |
キュルキュル | エンジンのベルトの劣化 |
ゴーゴー | ギアやベアリングの破損 |
ヒューン | オルタネーターの故障 |
キーキー | ブレーキパッドのすり減り |
(低い)ゴー | ブレーキキャリパーのサビ |
ザワザワ | 排気部品のゴムの劣化・損傷 |
ボー・ブオー/カラカラ/カンカン | マフラーの破損 |
カリカリ/キンキン/カンカン | 冷却水の不足 |
ガラガラ | ウォーターポンプの不具合 |
ウォーン | エアコンのコンプレッサーの故障 |
コトコト/ギシギシ | スタビライザーの劣化 |
ゴトゴト/ボコボコ | サスペンションの異常 |
上記の音はあくまで目安なので、実際には全く違う原因から異音が発生している可能性もあります。

自分で修理できる場合でも、専門の業者に原因を特定してもらってから修理をしたほうが誤った対応を避けられるため安心です。
車から異音が聞こえたときの対処法については、こちらで解説しています。
「ゴロゴロ・カラカラ」=エンジンオイルの不足
エンジンオイルは、エンジンのギアを潤滑に動かすためのオイルです。
エンジンオイルが不足すると、ギアなどがうまく回らず、エンジン内部から重たい「ゴロゴロ・カラカラ」という音が聞こえます。
この原因としては、「エンジンオイルの不足・劣化」「エンジン自体の異常燃焼(デトネーション)」が考えられます。
エンジンオイルの交換・補充、燃料添加剤の投入
「キュルキュル」=エンジンのベルトの劣化
エンジンを稼働させるために、エンジンを補助する装置として「ファンベルト」や「タイミングベルト」というゴム製のベルトがついており、このベルトが切れると、エンジンが動かなくなってしまうことが考えられます。
キュルキュルという音が聞こえる原因は、主に「ベルトに雨水などの水がついている」か「ベルトが劣化している」のどちらかです。
水の場合であれば時間と共に解決しますが、ベルトが劣化している場合は交換しなければいけません。
音が聞こえるのは「スピードの加速・減速時」「エアコンを入れた時」「寒い日(ベルトが硬化している)」というタイミングとされているケースが多いです。
ベルトの交換
カー用品店での参考価格としては、ファンベルトが3,300円〜、タイミングベルトが22,000円〜の費用がかかります。
「ゴーゴー」=ギアやベアリングの破損
車はエンジンの動力を得るために、トランスミッションやディファレンシャルギアと呼ばれる部品を使用しています。
これらの部分が故障すると車が正常に走行できず、タイミングによっては重大な事故を引き起こしてしまう可能性があります。
ギアやベアリングの交換
ただし、場所によっては交換費用が高額になるケースもあるため、修理前にギアやべアリングが本当に破損しているのかを確認することが重要です。

交換が必要であれば費用を確認し、高額になりそうであれば売却・買い替えを検討しましょう。
「ヒューン」=オルタネーターの故障
オルタネーターとは、車のバッテリーを充電する部品です。
故障するとバッテリーが正常に充電されず、ハンドルやブレーキが重くなる、エアコンやオーディオなどに異常をきたす、などの恐れがあります。
滅多に故障することはないとされていますが、「走行距離が長い」「年式が古い」といった場合には起こる可能性があります。
オルタネーターは滅多に故障する部分ではなく、修理するとなると数万円〜数十万円かかることもあるので、異常が発生していることが確実になったら、買い替えや売却のタイミングかもしれません。
「キーキー」=ブレーキパッドのすり減り
ブレーキパッドとは、摩擦によりタイヤの回転を抑制し車を減速・停止させるための装置です。
ブレーキパッドの残りが少なくなると、意図的に音を鳴らす仕組みになっているため、音が鳴っているにも関わらず交換しないままでいると、ブレーキが効かず大きな事故につながる可能性があります。
キーキーだけでなく、「シャーシャー」や「シャリシャリ」という音が聞こえる場合も、同じような症状が考えられます。
主に「ブレーキを効かせているとき」に聞こえることがあり、解決するにはブレーキパッドを交換しなくてはいけません。また、安全のため定期的に点検をするようにしましょう。
ブレーキパッドは残り5mmを切ったら交換を検討する目安です。カー用品店での参考価格は、5,500円〜となっています。
「(低い)ゴー」=ブレーキキャリパーのサビ
足元から鉄板が擦れるような「ゴー」という音が鳴る場合は、ブレーキキャリパーがサビているかもしれません。
ブレーキキャリパー(ブレーキローター)とは、車を止めるときに重要な部品のひとつです。

ブレーキキャリパーがサビつくと、固着が起こってブレーキがかかりっぱなしになるなどの可能性があり危険です。
解決方法としては、ブレーキキャリパーの研磨や交換が挙げられ、カー用品店での参考価格:5,000円〜で対応してもらえます。
「ザワザワ」=排気部品のゴムの劣化・損傷
ザワザワという音が聞こえた場合、遮熱版(エンジンの熱気を遮断するもの)と車体が触れ合っている可能性があります。
これは排気部品を固定するゴムが劣化・損傷することで固定が弱まり、触れ合うことで音が発生します。
排気ガスを浄化するもの(触媒と呼ばれる)と車体が触れ合うと、車の故障につながりかねません。

車が揺れる発進時・減速時に聞こえることがあり、固定するためのゴムを交換することで解消される可能性が高いです。
「ボー・ブオー」「カラカラ」「カンカン」=マフラーの破損
マフラーが破損している場合、さまざまな異音で異常を伝えることがあります。
音ごとに以下のような原因が考えられます。
ボー・ブオー | 排気が漏れている、マフラーに穴が空いている |
カラカラ | マフラーに異物が混入している |
カンカン | マフラーと車体が接触している |
マフラーの破損は、排気ガスの無害化などに影響を与える可能性があるため、これらの音が聞こえた場合は注意が必要です。

異常部分によって修理方法が異なるので、専門業者に点検してもらい修理しましょう。
「カリカリ」「キンキン」「カンカン」=冷却水の不足
「カリカリ」「キンキン」「カンカン」ような音が聞こえる場合は、オーバーヒートが疑われ、冷却水の不足が大きな原因と考えられます。
冷却水は、エンジンを冷やしオーバーヒートを防ぐ役割も持っています。
エンジンのオーバーヒートは大きな事故につながる危険性があるため、すぐに停車し専門家に確認してもらいましょう。
「ガラガラ」=ウォーターポンプの不具合
「ガラガラ」という異音は、ウォーターポンプの不具合が考えられます。
ウォーターポンプは、エンジンを冷やす冷却水を運搬する役割を担っています。不具合を起こすと、冷却水が充分に送られない事態にもつながるので注意しましょう。
ウォーターポンプの交換
カー用品店で交換する場合は、約30,000円の費用がかかるとされています。
「ウォーン」=エアコンのコンプレッサーの故障
エアコンをつけたときに「ウォーン」という音が聞こえた場合は、エアコンのコンプレッサーの故障が疑われます。
コンプレッサーはエアコンが冷たい空気を送るときに重要な装置です。故障すると、生ぬるい風しか送られてこなくなります。
コンプレッサーを交換
費用としては数万円〜数十万円かかるとされています。
「コトコト」「ギシギシ」=スタビライザーの劣化
ハンドルを操作するときに「コトコト」「ギシギシ」という音が聞こえる場合は、ゴムブッシュやタイロッドエンドなどのスタビライザーに関連する部品の劣化や不具合が主な原因です。
スタビライザーは、車が曲がるときに発生する横揺れを防ぐ役割を担うもので、故障すると、路面からの衝撃を充分に抑えられず、運転の快適性が損なわれます。
「コンコン」という音が聞こえる場合は、アッパーマウント(路面の凹凸などから伝わる衝撃を吸収するもの)の故障が原因かもしれません。

音が聞こえた場合は、該当部品を交換することで改善される可能性があります。
「ゴトゴト」「ボコボコ」=サスペンションの異常
サスペンションとは、車体の底とタイヤを結びつけているパーツで、異常が生じると「車の安定性が失われる」「振動が伝わりやすくなる」など、乗り心地に大きな影響を与えます。
段差を乗り越えたときなどに「ゴトゴト」「ボコボコ」「キュッキュッ」という音が聞こえる場合は、サスペンションに異常がある可能性を考えましょう。
解決方法としてはサスペンションの交換が挙げられますが、数十万円程度の費用がかかることもあり、修理するかどうかは慎重に判断する必要があります。

修理や交換に高額な費用がかかる場合は、買い替えも視野に入れて検討しましょう。
車から異音が聞こえたときの対処法
車から聞こえる異音は、故障や事故を未然に防ぐためのサインとなる可能性があります。
聞こえた際には車を安全な場所に停車させてから、以下の行動を取りましょう。
整備や修理を行う業者に相談
レッカーしてもらえる、または整備士を派遣してその場で原因を調べてもらえる専門業者に連絡し、点検してもらいましょう。
専門家にみてもらうことで、どこの部品が原因となって異音が鳴っているのか判明する可能性が高いです。
ただし、車検の予約が複数入っているなどで点検をお願いできない場合もあります。

緊急時であれば、ガソリンスタンドや車に詳しい知人などに見てもらいましょう。
各種ロードサービスに連絡
ロードサービスや自動車保険の相談窓口に連絡を取ることで、どのような対応をすればいいのか相談することもできます。
加入しているロードサービスに連絡することで、専門家を派遣してくれるなどの車の状況にあわせた適切な判断をしてもらえます。
また、保険会社に連絡することで、対処法を教えてくれるだけでなく、提携のロードサービスを呼んで対応してくれるケースもあるでしょう。
車から生じる全ての音が異音ではない
「車から音がする」といっても、エンジンが動いている音やタイヤが路面を走る音など、通常の問題がない音であることも考えられます。
一方で、「普段聞きなれない音がするな」と思った場合は、何らかのトラブルが発生している可能性があります。
普段から車から出る音について意識して、聞いたことがない音がするなと思ったら確認しましょう。
車から異音がしたら買い替えも検討しよう
車の異音が伝える部品の故障は、数千円の部品交換で済むものから、車の重要な部分に及んでおり数十万円かかる可能性があるものまでさまざまです。
「車の乗り換えを検討していた」「走行距離が10万kmを超えそう」などの場合は、買い替えにちょうどいいタイミングかもしれません。
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