「赤色のランプが点灯しているけれども、意味がわからず不安……。」「マークの意味はわかるけれど、対処方法がわからない」といった方も多いでしょう。
車のメーター付近に表示される「警告灯」は、マークや点灯・点滅する色によって、意味が異なります。
この記事でわかること
- ・車の警告灯が異常を示す場所
- ・車の警告灯の意味
警告灯の意味を理解していなければ、思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。それぞれのマークや色が示すものと対処法を正しく把握しましょう。
目次
車の警告灯一覧
車の「警告灯」の主に目にする19種類をピックアップしてみました。アイコンと合わせて警告の意味は次のようになります。
日常的に点灯する可能性の高い車の警告灯 | |
![]() シートベルト 非装着警告灯 |
シートベルトが装着されていない |
![]() 半ドア警告灯 |
ドアが開いている・ しっかりと閉まっていない |
![]() 燃料残量警告灯 |
燃料の残量が少ない |
![]() ![]() ブレーキ警告灯 |
サイドブレーキやブレーキに異常がある |
![]() ウォッシャー液警告灯 |
ウォッシャー液が不足している |
【緊急度は低め】速やかな点検が必要な車の警告灯 | |
![]() |
ABSに異常がある |
![]() プリテンショナー 警告灯 |
エアバックやプリテンショナー(緊急時にシートベルトを固定する機能)に異常がある |
![]() |
タイヤの空気圧が低下している |
【危険度高】走行を停止し点検すべき車の警告灯 |
|
![]() エンジン警告灯 |
エンジンに関連する部品に異常がある |
![]() 充電警告灯 |
充電システムに異常がある |
![]() 油圧警告灯 |
エンジンオイルの油圧が低下している |
![]() ![]() 水温警告灯(赤色・青色) |
エンジン冷却水の水温に異常がある |
![]() EPS警告灯 |
ESP(ハンドリングの補助をする機能)に異常がある |
![]() PCS警告灯 |
PCS(前方の障害物を検知してブレーキを補助する機能)がOFFになっている、または異常がある |
![]() ハイブリッドシステム異常警告灯 |
ハイブリッド車のハイブリッドシステムに異常がある |
![]() AT警告灯 |
自動変速機(オートマチックトランスミッション)に異常がある |
![]() マスターウォーニング |
複数の警告灯が同時に点灯している |
警告灯と混同しやすい表示灯ランプ | |
![]() スリップ表示灯 |
タイヤがスリップをしてブレーキ制御装置が作動している |
![]() セキュリティランプ |
車両が鍵でロックされているかどうか、盗難防止装置が作動しているかどうかを示す |
車の警告灯の意味を知るうえでの注意点
車の警告灯の意味を確認するにあたり、以下の2点を把握しておきましょう。
警告灯の色の違いは危険度を表す
警告灯には「黄色・オレンジ・赤」の主に3種類の色があり、それぞれの色が示す意味は以下の通りです。
黄色・オレンジ:
速やかな対応が求められる状態です。ただし、即座に車の運転をやめなければいけないほどではありません。
赤:
すぐに運転をやめて点検するべき状態です。

もし運転中に赤の警告灯が点灯・点滅した場合には、速やかに停車して点検しましょう。運転し続けると、故障が原因となり事故などのトラブルを起こす可能性もあります。
警告灯の内容はメーカーや車種によって異なる
一般的に、警告灯には「国際規格(ISO)」で色や記号が定められており、直感的にわかりやすいデザインが採用されています。
ただし、以下のような場合があるため、マニュアルや仕様書を確認しておくことが重要です。
・警告灯の色味や名称はメーカーや車種によって異なる
・各メーカーが独自の警告灯システムを採用しており、その目的や表示内容が異なる
・車種ごとにも追加の警告灯や特定の機能に関連した警告灯が存在する
たとえば、エコモードの警告灯やアダプティブクルーズコントロールの警告灯など、一般的でない警告灯が採用されるケースもあります。

車の所有者マニュアルや車の仕様書を確認することで、特定の車種やメーカーでの固有の警告灯とその意味に関する正確な情報を入手できます。
日常的に点灯する可能性の高い車の警告灯
以下の5つは、普段の生活で目にする機会が多い警告灯です。
・シートベルト非装着警告灯
・半ドア警告灯
・燃料残量警告灯
・ブレーキ警告灯
・ウォッシャー液警告灯
シートベルト非装着警告灯

シートベルト非装着警告灯は、ドライバーや乗員のいずれかがシートベルトを着用していない場合に点灯します。
この警告灯は、安全な運転や乗車のためにシートベルトの着用を促す役割を持つものです。点灯している場合は、運転席や助手席のシートベルトが正しく装着されているかを確認し、必要に応じて着用することが求められます。
半ドア警告灯

半ドア警告灯は、車のドアが正しく閉じていない状態で点灯するものです。
ドアが閉まっていない、もしくは閉まりきっていない状態だけでなく、ドアのロックが解除されている際にも点灯する場合があります。
点灯している場合は、安全のためにもドアが完全に閉まっているかを確認しましょう。
燃料残量警告灯
燃料残量警告灯は、燃料タンクの燃料が低下していることを示し、通常、燃料タンク内の燃料が一定レベル以下になると点灯します。
この警告灯が点灯した場合は、近くのガソリンスタンドでの給油を考える必要があります。

燃料が完全に切れると車が停止してしまうため、ランプが点灯した時点で給油場所を探し、余裕を持って給油することが重要です。
ブレーキ警告灯


ブレーキ警告灯は、サイドブレーキ(フットブレーキ)の作動状態やブレーキの異常を示すものです。
車に異常がないときは、サイドブレーキを引く、またはフットブレーキを踏むと点灯し、解除すると消灯します。
「運転者が間違えてサイドブレーキを引いたままアクセルを踏む」「パーキングブレーキをかけたまま走行する」などの場合の点灯が多く、走行があった場合は警報も鳴ります。
ブレーキを戻してもランプが消えない、あるいは赤色の警告灯が点灯している場合は、ブレーキ系統が故障している可能性が高いです。ブレーキ液の不足、ブレーキパッドの摩耗、ブレーキシステムの故障などが原因として考えられるため、気づいた時点で点検や修理を依頼しましょう。

走行中にブレーキ警告灯が点灯したときは、できるだけ早く安全な場所に停車することをおすすめします。
ウォッシャー液警告灯
ウォッシャー液警告灯は、ウォッシャー液の不足を示します。
ウォッシャー液が不足していても走行できますが、フロントガラスの汚れが落とせなくなり、視界が遮られて走行に影響が出る可能性があります。

フロントガラスにいつ汚れがつくのかは予測できないので、気づいたタイミングで早めにガソリンスタンドや車整備業者などに行き、補充してもらうとよいでしょう。
【緊急度は低め】速やかな点検が必要な車の警告灯
以下のランプは、緊急性は低いですが、放っておくと緊急時に問題が生じる可能性があります。
・ABS警告灯
・エアバッグ・プリテンショナー警告灯
・タイヤ空気圧警告灯
ABS警告灯
ABSとは、急ブレーキをかけたときにタイヤがロックされるのを防ぎ緊急回避しやすくするための機能です。
走行中にABS警告灯が点灯した場合、ABSがうまく作動しない可能性が高いでしょう。
通常のブレーキ性能には異常はないため走行できますが、急ブレーキをかけるなどの万が一のトラブルが発生したときにABSがうまくきかず、甚大な事故につながる可能性があります。常時点灯している場合は、すぐに点検しましょう。

ABS警告灯はエンジン始動時にも点灯しますが、それは正常に作動するかを確かめるための点灯です。
エアバッグ・プリテンショナー警告灯
エアバッグ警告灯は、エアバッグのシステムまたはプリテンショナー機能に異常があると点灯します。
プリテンショナーとは、強いブレーキがかかったときに乗員を固定するシートベルトの装置のことです。
エアバッグ・プリテンショナー警告灯が点灯していても走行できます。しかし、万が一急ブレーキをかけるようなトラブルが発生したときに、エアバッグやプリテンショナーが作動しなければ、運転者だけでなく一緒に乗っている乗客にも重大なケガを負わせる可能性もあります。

作動しないだけでなく、走行中にエアバッグが勝手に開く可能性もあるので、早めの点検が必要です。
タイヤ空気圧警告灯
タイヤ空気圧警告灯は、タイヤの空気圧が低下していることを示すものです。
気温の変化やタイヤの摩耗による空気圧の減少、タイヤのパンク、タイヤ空気圧警報システムの異常などが原因として考えられます。
タイヤがパンクしている可能性も考えられるので、速やかに安全な場所に停車して状態を見ましょう。
【危険度高】走行を停止し点検すべき車の警告灯
警告灯のなかには、点灯した時点で車を停止させる必要がある、注意すべきものもあります。
・エンジン警告灯
・充電警告灯
・油圧警告灯
・水温警告灯
・ESP警告灯
・PCS警告灯
・ハイブリッドシステム警告灯
・AT警告灯
・マスターウォーニング
エンジン警告灯
エンジン警告灯は、エンジンに関連する問題を示すために点灯します。
車種やメーカーによっても異なりますが、具体的な原因はエンジンオイルの圧力低下、冷却系統の異常、点火系統の問題、排気系統の故障などが考えられるでしょう。
エンジン警告灯が点灯した場合は、オイル漏れなどのリスクも考えられるため、速やかに安全な場所で停車しエンジンの点検を行うか、自動車整備士に相談することが重要です。
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充電警告灯
充電警告灯は、充電システムに異常があることを示すものです。
主な原因としては、バッテリーの充電不良、発電機(オルタネーター)の故障、配線の問題などが挙げられます。
充電警告灯が点灯した場合は、バッテリーの放電によるエンジン停止のリスクがあるため、安全な場所に停車し、充電システムの点検を行うか、自動車整備士に相談しましょう。
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油圧警告灯
油圧警告灯(オイルランプ)は、エンジンオイルの圧力が低下していることを示します。
主な原因は、エンジンオイルの不足、ポンプの故障、フィルターの詰まりなどが考えられ、点灯した場合は、エンジンに損傷を与えるレベルの問題が発生している可能性もあります。
直ちに安全な場所に停車し、エンジンオイルのレベルを確認する、または自動車整備士に相談しましょう。
水温警告灯(赤色・青色)

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水温警告灯は、異常があると、赤と青の2種類で警告がされます。
エンジン冷却水の温度が異常に高くなった場合は赤色が点灯し、走行時であった場合はただちに安全な場所に停止しなければいけません。
警告灯が点いたまま走行し続けると、エンジンが故障する原因となるだけでなく、最悪の場合は火災につながる恐れもあるので注意しましょう。
青色の水温警告灯は、外気温が低いときにしばしば点灯します。青色のランプが点灯したときは、しばらくエンジンをあたためてから走行するとよいでしょう。

しばらく走行しても警告灯が消えない場合は、点検を受ける必要があります。
EPS警告灯
EPS(電動パワーステアリング)警告灯とは、EPSのシステムの異常を示すものです。
点灯する主な原因としては、EPSユニットの故障、センサーの異常、配線の断線などが考えられます。
EPSは、ハンドリングに必要な力を電動で補助してくれるため、作動しないと急カーブや低速走行時に、ハンドルが重く感じるかもしれません。ただし、EPS警告灯が点灯したとしても、ハンドルの操作は可能です。

EPS警告灯が点灯した場合は、自動車整備士に車両を点検してもらいましょう!
PCS警告灯
PCS(プリクラッシュセーフティ)警告灯は、前方の車や障害物を検知しブレーキをアシストする機能「PCSシステム」がOFFになっていること、あるいは異常が発生していることを示しています。
自ら手動でOFFにしても点灯しますが、自分で操作していない場合であれば、気温が非常に高い・低いといった環境要因や、センサーが汚れているなどの原因によって一時的に作動しない、またはシステムに異常がある恐れが考えられます。

事故を抑制するPCSが作動しないと、万が一の際に重大な問題へとつながる可能性があるので、この警告灯が点灯した場合は、自動車整備士による診断と修理を依頼しましょう。
ハイブリッドシステム異常警告灯
ハイブリッドシステム異常警告灯は、ハイブリッド車のハイブリッドシステムに異常があることを示します。
ハイブリッド車では、内燃エンジンと電気モーターが組み合わさって動力を供給するため、異常が生じると走行性能に影響を与える可能性があるでしょう。

この警告灯が点灯した場合は、自動車整備士による診断と修理が必要です。
AT警告灯
AT警告灯は、自動変速機(オートマチックトランスミッション)に異常があることを示すランプです。
この警告灯が点灯すると、シフト操作や変速が制限される可能性があります。
主な原因としては、トランスミッションのオイル不足、油温の上昇、制御ユニットの故障などが挙げられます。点灯した場合は、速やかに自動車整備士に相談して、トランスミッションの点検と修理を行いましょう。
マスターウォーニング
マスターウォーニングは、複数の警告灯が同時に点灯していることを示すものです。
この警告灯は、異常が複数のシステムに関連していることを示す場合に使用されます。
具体的な原因は車種やメーカーによって異なりますが、一般的な原因としては電気系統の故障、制御ユニットの異常、複数のセンサーの問題などが考えられるでしょう。

マスターウォーニングが点灯した場合は、速やかに自動車整備士に相談することをおすすめします。
警告灯と混同しやすい表示灯ランプ
警告灯とは別に、表示灯というランプもあります。
スリップ表示灯
スリップ表示灯は、タイヤがスリップをしてブレーキ制御装置が作動をしているときに点灯します。
雪道やぬかるみなど、悪路を走行しているときに一時的に点灯するものです。ただし通常時における運転でも点灯をしている、または点いたままである場合には、点検が必要です。
セキュリティランプ
セキュリティランプは、車両の盗難防止システムや車両のセキュリティ状態を示すための表示灯です。
車両が鍵でロックされているかどうか、盗難防止装置が作動しているかどうかを示しています。
セキュリティランプは、車のダッシュボードやインストルメントパネルにある小さなアイコンやランプで表示され、セキュリティシステムが作動している場合はランプが点灯し、点滅または点滅パターンを示すことがあります。
セキュリティランプの表示や動作は、車種やメーカーによって異なりますが、セキュリティランプが点灯している場合は、車両が盗難のリスクにさらされている可能性があるため、注意が必要です。

セキュリティランプの点灯が異常である場合は、メーカーのマニュアルを参照して、問題を解決するための手順を確認するか、自動車整備士に相談しましょう。
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よくある質問
「シートベルトが外れている」「ドアがしっかり閉まっていない」などの日常的によく見かけるものから、エンジンやブレーキといった重要なシステムに異常をきたしていることを知らせるものなどがあります。警告灯については、こちらで詳しく解説しています。
赤いランプは警告灯です。赤以外にも、黄色やオレンジなどもありますが、緊急性の高いものは赤色で示されることが多いです。
エンジン警告灯が点灯する原因としては、「エンジンオイルの圧力低下」「冷却系統の異常」「点火系統の問題」「排気系統の故障」などが挙げられます。
油圧警告灯は、エンジンオイルの圧力の低下が原因で点灯・点滅します。エンジンに異常が発生する危険性があるため、ただちに車を安全な場所に停車させましょう。
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