アイドリングストップは、環境にやさしい運転や燃料費の節約を目的として行う、停車中にエンジンを停止することです。
運転者にとってメリットがあるアイドリングストップですが、使用方法によってはデメリットもあります。

本記事の内容を参考に、アイドリングストップをうまく活用しましょう。
この記事でわかること
- ・アイドリングストップのメリット・デメリット
- ・アイドリングストップを解除する方法
- ・アイドリングストップが作動しない原因
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目次
アイドリングストップとは
アイドリングストップとは、燃費の向上や排気ガスの削減、エンジン音による騒音対策などを目的に、信号待ちや渋滞中といった状況で車のブレーキペダルを踏んで、エンジンを停止することです。
なかには、アイドリングストップが自動で行われる機能を搭載した車も存在します。

ブレーキペダルを踏むことで自動的にエンジンを停止し、ブレーキペダルを離したときにエンジンを再始動しますよ。
搭載されたアイドリングストップ機能が働く条件はメーカーや車種によって異なりますが、主に「走行距離が10km/h以下」かつ「ブレーキペダルを踏む」ことで作動するようになっています。
たとえば、ホンダのアイドリングストップ機能「i-stop」の場合は、以下のことが条件です。
・エンジンが充分に温まっている
・バッテリーの状態が良好
・運転席のシートベルトを着用している
・アドバンストキーを車外に持ち出したとき
・車載装備などの電流消費が多いとき
など
アイドリングストップを使用するメリット
アイドリングストップを使用することで、以下のようなメリットがあります。
燃費性能が向上し、ガソリン代を節約できる
アイドリングストップをすることで、燃費向上とガソリン代の節約につながるとされています。
10分間のアイドリング(エアコンOFFの場合)で約130mlの燃料を消費するとされており、1分間では約13mlの消費で、費用にすると約2.1円かかっていることになります。(1L167円で計算)
1分間のアイドリングストップを行うことで、この2.1円ぶんが節約できます。
1回では少額の節約かもしれませんが、待ち時間の長い踏切や高速道路での渋滞待ちといった場面で細かに行うことで、1,000円以上の節約となる可能性もあるでしょう。
排気ガスの量を減らせる
アイドリングストップを行うことで、環境問題にもなっている排気ガスの排出量が削減できるというデータがあります。
独立行政法人環境再生保全機構によると、アイドリング状態とアイドリングストップ使用時を比較した場合、ガソリン車であれば約44%のCO2、ディーゼル車であればNOxが48%・CO2とPMが51%という数値で低減しているとされています。
アイドリング10分あたりのCO2排出量は約90gなので、アイドリングストップを使用すれば約30gの削減が可能です。1回あたりに削減できる量は少しですが、合計1時間アイドリングストップすれば約180g、10時間アイドリングストップすれば約1.8kgも削減できる計算になります。

「渋滞で長時間停車する」「いつもの通り道で信号待ちが長いところがある」といった、長時間停車する場合には特に有効でしょう。
停車中のエンジン音を抑制できる
車のアイドリングは、騒音問題にもつながります。
車のアイドリングでは、約70〜80デシベルの音が鳴り、洗濯機や掃除機、蝉の鳴き声などと同じくらいの音なので、近所トラブルに発展する可能性も考えられます。

アイドリングストップにより、停車時にはエンジン音を抑えられるため、騒音による近隣住民への配慮にもつながるでしょう。
アイドリングストップを使用するデメリット
アイドリングストップをすることで、以下のようなデメリットもあります。
専用のバッテリーが必要となる
アイドリングストップを行うと、エンジンのオンオフの回数が増えるため、エンジンの消耗が激しくなるとされています。
また、エンジンの稼働に伴って、バッテリーの消耗も激しくなるため、アイドリングストップ機能がついた車には、高性能で大容量のバッテリーも必要です。
高性能で大容量のバッテリーは通常よりも高価になるだけでなく、バッテリーの寿命も短いとされています。

通常のバッテリーが2〜4年の寿命であるのに対して、高性能なバッテリーは2〜3年程度の寿命なので、アイドリングストップ機能つきの車は費用がかかる可能性があるでしょう。
走行状況によっては燃費が悪くなる
エンジンの始動には、アイドリング5秒ぶんの燃料が必要とされています。
そのため、5秒以下でアイドリングストップをした場合、燃費をよくするアイドリングストップが、かえって燃費を悪くする結果になりかねません。

1〜5秒以内の停止を頻繁にする場合は、アイドリングストップ機能を使用しないほうがいいでしょう。
使用中にエアコンが弱まる
エアコンの冷風は、エンジンが動く力を利用して作られています。
アイドリングストップをすることで送風状態となってしまい、暑い時期には冷房をつけているはずが涼しくならず快適さが損なわれる可能性があります。夏の暑い時期にはオフにしておいたほうがいいかもしれません。

ただし、アイドリングストップ中にも車が一定の涼しさになるように調整する機能を持った車も存在しています。自分の車にも備わっているかは、車の説明書で確認しましょう。
車のパーツの劣化・消耗が早まる
「エンジンやバッテリーの消耗が早くなる」ことは先ほど簡単に説明しましたが、エンジンの始動・停止が頻繁に起こることで、エンジン関連の部品も劣化や消耗が早まる可能性があります。
タイミングベルトやタイミングチェーン、エンジンマウントなどには特に負荷がかかり、目安とされている交換の時期よりも早く故障や破損することもあるでしょう。

アイドリングストップを頻繁に行う車は、交換の目安を通常より早めに見積もっておくことをおすすめします。
運転の動作がワンテンポ遅れる
アイドリングストップした状態からエンジンを再始動させようとした場合、アイドリングストップなしの状態と比べて、スムーズにエンジンが働かない可能性があります。
たとえば、赤信号だからアイドリングストップして急に青信号に切り替わったといった状況では、アクセルを踏んでもすぐに発信できないこともあります。

自動でアイドリングストップする機能があることで、運転時に煩わしさを感じることもあるでしょう。
アイドリングストップを解除する方法
車のアイドリングストップを解除する方法は2つあります。
ひとつは「車に備えつけられたアイドリングストップのキャンセル機能を使用する」、もうひとつは「アイドリングストップキャンセラーを使用する」です。
【国内メーカー別】アイドリングストップ機能の解除方法
販売されている車のなかには、アイドリングストップを自動で行う機能をオフにする仕組みを備えた車もあります。
こちらでは、国内メーカーごとの方法を紹介します。
メーカー | 解除方法 |
トヨタ | stop&startキャンセルスイッチを押す (GR ヤリスの場合) |
スズキ | アイドリングストップボタンを0.5秒以上押す |
ホンダ | ECONスイッチを押してECONモードをOFFにする (N-VANの場合) |
ダイハツ | ecoIDLE OFFスイッチを押す (タントの場合) |
三菱 | AS&G OFFスイッチを押す (トライトンの場合) |
マツダ | スイッチをチャイムが鳴るまで押しつづける (CX-5の場合) |
日産 | アイドリングストップOFFスイッチを押す (NOTEの場合) |
スバル | アイドリングストップOFFスイッチを押す (インプレッサの場合) |
以上の方法は、一時的にアイドリングストップ機能を停止するもので、もう一度運転を開始するときにはアイドリングストップ機能がオンになっている可能性もあります。

基本的には警告灯などでオンオフがわかるようになっているため、運転時に確認しておきましょう。
アイドリングストップキャンセラーを使用する
車に備えつけられているアイドリングストップをオフにする機能は、エンジンをかけ直すたびにアイドリングストップ機能がオンになることがほとんどです。
そのため、アイドリングストップを継続してオフにできる別途取りつけ可能な「アイドリングキャンセラー」という機械が存在します。それを利用することで、再度アイドリングストップ機能をオンにしない限りはオフのままにすることが可能です。
車に関する専門知識があれば取りつけ可能ですが、車の整備に自信がない場合は、専門業者に依頼しましょう。
また、純正のオプションではないため、メーカーでの取りつけはできません。何かあった場合は保証がないため、できるだけ純正のアイドリングストップをオフにする機能の使用をおすすめします。

地域によっては、アイドリングストップをしないことが条例に触れるケースもあるため、その点を理解したうえでも導入しましょう。
アイドリングストップが作動しない原因
アイドリングストップが作動しない場合は、以下のことが起きていないか確認しましょう。
・エンジンが温まりきっていない
・エアコンの設定温度と室内温度の差が大きい
・ブレーキペダルが踏まれていない
・ハンドルを操作している
・急な坂道を走行している
・バッテリーが寿命を迎えている
・センサーが故障している
以上の原因は代表的な例で、自動車メーカーや車種によっては追加の条件が設けられている可能性もあります。
車の説明書のアイドリングストップ機能に関する項目をよく読み、何か該当する原因がないか照らし合わせてみましょう。
アイドリングストップの今後
アイドリングストップは、エコカー減税の対象車に認定されることを目的として導入されました。
しかし、「全体でかかるコストが大きい」「アイドリングストップがなくても低燃費を実現できる」といった理由から廃止する動きも見られています。
たとえば、ホンダでは、フリードやフィット、ヴェゼルなどで、マイナーチェンジやモデルチェンジに伴ってアイドリングストップ機能の搭載をやめています。
トヨタでも、ヤリスやノア、アルファードなどでアイドリングストップ機能を非搭載にしており、今後ほかのメーカーも追随していけば、アイドリングストップが搭載されない車が増加していく可能性もあるでしょう。
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よくある質問
アイドリングストップにはメリットもあります。
しかし、「専用のバッテリーが必要」「走行状況によっては燃費が悪くなる」「使用中にエアコンが弱まる」「車のパーツの劣化・消耗が早まる」といったデメリットもあることが、やめたほうがいいと言われる理由です。使用方法によってアイドリングストップの影響が異なるので、運転状況に合わせて使うといいでしょう。
アイドリングストップのデメリットについてはこちらで詳しく解説しています。
使用時の状況によって異なります。停車時間が長いときには有効ですが、5秒以内の停止・再発進を繰り返す場合だと、車や環境に悪い可能性があります。状況に合わせて使い分けるといいでしょう。
アイドリングストップは、違法ではありません。ただし、アイドリングに関しては、都道府県ごとの条例で「アイドリングを条例で禁止している」または「アイドリングストップを義務付けしている」ところがあります。居住地域の条例を確認しておくといいでしょう。
影響する、とされています。アイドリングストップの機能は、通常よりもエンジンのオンオフを頻繁に繰り返します。そのため、バッテリーの消耗が早まる可能性は高いです。詳しくはこちらで解説しています。
車にアイドリングストップをオフにする機能がある場合は、解除することで再びアイドリングストップ機能をオンにできます。また、アイドリングストップキャンセラーという機械を使用した場合でも、元のアイドリングストップをオンにするボタンを押すことで再度使用可能です。
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