車検期間の確認方法と車検切れの対処法。満了日の30日前から受けるのがおすすめな理由

自家用車の車検期間は、新車登録時の初回は3年間、次回以降は2年間ごとです。車検期間は、フロントガラスに貼り付けられたシールや車検証で確認できます。

車検切れの車で公道を走ることは法律違反となるため、正しい手続きをしたうえで期限内に車検場へ行きましょう。

期間内であれば車検はいつでも受けられる

車検は満了日を過ぎていなければ、基本的にいつでも受けられます。車検満了日とは、車検の有効期限を指し、満了日が過ぎた車は「車検切れ」となります。

満了日を超えて車検切れの状態になると、公道を走行できなくなり、仮ナンバーの申請などが必要になります。満了日の30日前など、早めの時期に予約をすることで期限切れのリスクを抑えることができます。

30日前から受けるのがおすすめ

満了日の30日前から車検を受けるのがおすすめな理由は、30日より早いと満了日が前倒しされるからです。

たとえば、10月10日が車検満了日だった場合、30日前は9月11日です。9月11日～10月10日の間に車検を受けると、満了日は2年経過しても10月10日から変更はありません。もし8月1日に車検を受けた場合、車検満了日が2年後の8月1日となってしまいます。

車検を早く受けるぶんには罰則がありませんが、車検切れの状態で公道を走行するのは法律違反となります。「特定の月は出費が多いので、あえてこの月を車検にした」「2台目の車と車検期間をずらしたい」など事情があるのなら、前倒しを避けたほうがいいかもしれません。

車検満了日の1日前、当日でも車検を受けられます。ただし、車検を依頼するディーラーや販売店の都合により、後ろ倒しになる可能性もあるため、予約は早めに行いましょう。

車検の予約は早めがよい理由

車検の予約は早めにしておいたほうがよい理由は、以下のとおりです。

• 希望日を指定しやすい
• 代車の利用予約がしやすい
• 予約がとれず満了日をすぎる可能性がある
• 車検費用の比較がしやすい

車検を依頼する店舗の都合次第では、予約がとりづらい可能性もあります。「明日車検を受けたい」といっても対応していないケースもあるため、余裕をもった予約がおすすめです。

車検まで数日かかる場合、通勤や送迎で車に乗る人は代車が必要です。車がないと移動手段がなく代車を希望する人は、早めに依頼しましょう。

少しでも車検費用を安くするために比較したい人は、早めに調べて予約をすることもおすすめです。

車検の有効期限

有効期限は、道路運送車両法 第61条「自動車検査証の有効期間」という法律により定められています。

自家用車の車検の有効期限は、初回（新車登録後）は3年、次回以降は2年ごとです。初回の車検を受けた中古車の場合は、2年ごとであると覚えておきましょう。

商用車や社用車と呼ばれる「事業用車」の有効期限は、自家用車とは異なります。軽自動車であれば初回、次回以降ともに2年ごと、貨物運送業の8トン以上のトラックは1年ごとになります。

車検期間を確認する方法

車検期間は、検査標章シールや車検証で確認できます。「そろそろ車検かも」と気づいたときは、日付を確認して受け忘れがないようにしましょう。

検査標章シールを見る

検査標章シールとは、フロントガラスに貼りつけられているシールを指します。軽自動車の検査標章シールは黄色です。

画像引用元：【公式】自動車検査・登録ガイド

フロントガラスに定期点検を示す丸いシールが貼られていることもあるので、間違えないように注意しましょう。

画像引用元：【公式】車検の基礎知識 ｜ 軽自動車検査協会 本部

自動車検査証（車検証）を見る

画像引用元：【公式】車検の基礎知識 ｜ 軽自動車検査協会 本部

自動車検査証（車検証）の「有効期間の満了する日」の項目には、車検満了日が記載されています。車検証は、助手席側にあるグローブボックスに保管をしている人が多いでしょう。車検を受ける際に必要な書類であるため、車検前に保管場所を確認しておくと安心です。

車検期限が過ぎて公道を走ると法律違反になる

車検期間を過ぎた車が公道を走行すると、道路運送車両法違反となり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。

加入が義務づけられている「自賠責保険」は、車検と同じ期間となっているケースがあります。自賠責保険が切れた状態で走行すると、自動車損害賠償保障法違反で1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるため注意しましょう。

なお、車検や自賠責保険が切れている車をけん引することも違反です。公道を走れないときは、専門業者に依頼するなど、正しい方法で車検を受けましょう。

車検期限が切れたときの対処法

車検が切れた車が行動を走ることは法律違反であり、車両の状態によっては危険が伴う可能性もあります。仮ナンバーを取得する、または公道を走らない方法で車検場へ車を運びましょう

自治体の役場で仮ナンバーを発行する

仮ナンバーとは、車検切れなどを理由に公道を走行できない車に、一時的な運行許可が行われた際に交付されるナンバーです。仮ナンバーは、自治体の役場で「自動車臨時運行許可」を行うことで取得できます。

仮ナンバーの貸与日数は最大で5日間です。仮ナンバーの期限内に車検を受け、その後は役場に返却する必要があります。自治体によって異なりますが、仮ナンバーの発行には750円ほどかかります。

仮ナンバーの申請時には、1か月以上の有効期間がある自賠責保険証と車検証、申請書が必要です。申請書は役場で受け取ることができ、出発地と経由地、目的地を記載します。

キャリアカーで車検場に持ち込む

車検切れの車は、エンジンをかけずに牽引していても坑道を走行できません。また、レッカー車などで前輪を持ち上げ、後輪タイヤだけが公道に接している状態も自走とみなされてしまうので注意しましょう。

したがって、車検切れの車を車検上に運ぶには、車体を荷台に載せて運ぶキャリアカーを使うしかありません。車検が切れてしまった場合は、キャリアカーの手配ができるか、車検を受ける店舗やディーラーに相談してみましょう。

よくある質問

Q

車検に間に合いそうにありません。期限を延長してもらうことはできますか？

A

車検満了日は延長することができません。

満了日前に車検を受けることができなければ、仮ナンバーの取得またはキャリアカーで運ぶなど正しい方法で店舗へ行き、車検を受けましょう。

Q

車を車検に出して完了するまでどれくらいの時間がかかりますか？

A

車検にかかる時間や日数は店舗により異なります。

即日作業を売りにする店舗もあれば、数日かかるケースもあります。通勤などで車を利用する際は、早めに車検の予約をして代車の手続きをしておくと安心です。どれくらいの日数がかかるかは、予約の際に確認しておきましょう。