運転免許更新時の視力検査に必要な視力は？落ちた場合の対処法も解説

運転免許の更新は3〜5年に1回の頻度で行われ、適性検査の一部として視力検査をする必要があります。

普段から「視力に問題を感じない」「メガネやコンタクトでしっかりと見えている」といった方であれば、視力検査に引っかかる心配は少ないでしょう。

しかし、「最近視力が落ちた気がする」「夜間の運転時に見えにくいときがある」という場合には、免許更新がスムーズに進むかどうか不安になる方もいるかもしれません。

運転免許更新時の視力検査は、事前に適切な対策をしておくことで過度に心配する必要はありません。安心して検査を受けるためにも、万全の準備を整えて挑みましょう。

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運転免許更新時に必要な視力

免許の種類によって、免許更新時の視力検査に必要な視力は異なります。

たとえば、普通自動車免許の場合は、以下の条件が満たされていれば更新できます。

普通自動車免許以外の自動車の場合は、それぞれ以下の視力が必要です。

原付 小型特殊	両眼で0.5以上 または 他眼の視野が左右150度以上で視力が0.5以上（※1）
準中型（5t） 限定中型（8t） 限定二輪大型特殊	両眼で0.7以上、かつ、一眼がそれぞれ0.3以上 または 他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上（※2）
準中型 第一種中型 第一種大型 けん引 第二種	・両眼で0.8以上、かつ、一眼がそれぞれ0.5以上 ・深視力検定で3回検査した平均誤差が2cm以下

※1 一眼が見えない方
※2 一眼の視力が0.3に満たない、もしくは一眼が見えない方

運転免許更新時に行われる視力検査は2種類

運転免許の更新時に行われる視力検査の方法は以下の2つです。

検査方法	内容
ランドルト環	アルファベットのCのようなマーク（ランドルト環）がどの方向を向いているか答える検査方法
三桿（さんかん）法 （※1）	3本の棒を使った深視力を確認する検査方法

※1 準中型・第一種中型・第一種大型・けん引・第二種の免許を更新する場合

ランドルト環

ランドルト環を使った視力検査は、ランドルト環（アルファベットのCのようなマーク）のどこが切れているかを答えて視力を測る方法です。

5m離れた位置または検査機械を使用して両目・片目の視力を測定し、見えるランドルト環の大きさによって視力がわかります。

たとえば、視力1.0に相当するランドルト環の大きさは「直径7.5mm・線の太さ1.5mm・切れ目の幅1.5mm」です。

三桿（さんかん）法

三桿法とは、固定された両端の2本と前後に動く真ん中の1本を使って行われる深視力を測る視力検査です。

真ん中の棒が「両端の2本と並行になった」と感じたときにボタンを押し、棒同士のズレの幅がどのくらいになっているかを確認します。

1回の検査で同じ作業を3度行い、そのズレの幅の平均が2cm以内であれば合格となります。

運転免許更新時の視力検査を無事に乗り切るための準備

運転免許取得時の視力検査には、以下に備えておくことでスムーズに検査を進めることができます。

• 視力に不安がある場合はメガネやコンタクトを作る
• 体調を万全にしておく
• すでにメガネやコンタクトを使用中の場合は度の確認をする

視力に不安がある場合はメガネやコンタクトを作る

免許更新の視力検査で合格ラインに満たなかった場合は、メガネやコンタクトを作成して再度受け直すことも可能です。

ただし、新しくメガネやコンタクトを作成してから視力検査を受けるとなると、後日免許を更新しに行く必要があります。再検査になると2倍の時間がかかってしまうため、事前に眼科で診察を受け、現在の視力にあったメガネやコンタクトを作っておきましょう。

免許を更新できる期間は2か月です。期限までの日数が残り少ない場合は更新できるかどうかも怪しくなります。

体調を万全にしておく

視力は体調が影響を及ぼすこともあります。

寝不足やパソコン・スマホの長時間利用による目の疲れがある場合、一時的に視力が落ちてしまう可能性があります。検査の前日は目を酷使しないように気をつけましょう。

また、検査直前にスマホや本を長時間見ていると目が疲れてしまう原因になりかねません。

すでにメガネやコンタクトを使用中の場合は度の確認をする

すでにメガネやコンタクトを使用している場合でも、「最近メガネやコンタクトをしていても見えづらい」と感じている方もいるでしょう。

その場合は、事前に眼科で視力検査を受けて、現在使用しているメガネやコンタクトの度があっているのかを確認しておくと安心です。度数があっていない場合は、免許更新の前に新しく作り直せます。

運転免許の更新に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。

運転免許更新時の視力検査に落ちてしまった場合の対処法

運転免許の更新をする際の視力検査に落ちた場合には、以下のような対処法があります。

視力検査を受け直す場合でも、支払い済みの証紙や領収書が返還されるため、受け直すために追加料金などはかかりません。ただし、書類を失くしてしまうと再度購入する必要があるため、大切に保管しましょう。

メガネやコンタクトで合格した場合の注意点

メガネやコンタクトで合格した場合は、免許の条件欄に「眼鏡等」という記載が加えられます。

この条件がついている方が裸眼で運転した場合は、以下のような罰金・罰則があります。

• 3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
• 2点の点数が引かれ、反則金5,000〜9,000円

レーシック手術などで視力が回復した場合、運転前に確認すべきこと

運転免許に「眼鏡等」の記載がある場合は、レーシック手術などで視力が回復していても、メガネやコンタクトをつけていないと法律違反になってしまいます。

そのため、視力が回復した場合は、警察署や免許センターで条件解除の手続きを行わなければなりません。

手続きは以下の手順で行いましょう。

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よくある質問

Q

運転免許更新時の視力の合格ラインは？

A

運転免許更新時の視力検査の合格ラインは、免許の種類などによって異なります。 たとえば、普通自動車の場合は、両目が見える方であれば両眼で0.7以上、かつ、一眼がそれぞれ0.3以上です。また、一眼の視力が0.3に満たない、もしくは一眼が見えない方であれば、見える目の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上が合格ラインとなります。詳しくはこちらで解説しています。

Q

免許更新時の視力検査で落ちた場合はどうすればいい？

A

「同日に時間をおいて視力検査を受け直す」「別日に視力検査を受け直す」「メガネやコンタクトなどで視力を矯正し、別日に再度視力検査を受ける」の3つの対処法があります。詳しくはこちらで解説しています。

Q

運転免許更新時の視力検査に受かるコツは？

A

運転免許更新時の視力検査に向けた準備として「視力に不安がある場合はメガネやコンタクトを作る」「体調を万全にしておく」「すでにメガネやコンタクトを使用中の場合は度の確認をする」の3つがあります。詳しくはこちらで解説しています。

Q

運転免許更新時の視力検査に落ちてもう一度受ける場合は、お金が必要？

A

視力検査に落ちた場合は、証紙代を含む免許更新にかかる費用が返還されます。受験時に再びお金を支払う必要はありますが、追加の費用を準備する必要はありません。

Q

運転免許更新時に行われる視力検査はゆるい？

A

当日や後日に再検査を受けられるため、ゆるいと言われることもあります。 しかし、車の運転では、自分だけでなく、同乗者や周囲の人々の安全確保が非常に重要です。目がぼやけた状態で運転してしまうと、通常よりも危険が伴う状態になってしまいます。少しでも見えにくいと感じる場合には、メガネやコンタクトで視力を矯正しましょう。

Q

片目の視力が悪い場合は運転免許更新時の視力検査はどうなる？

A

片目の視力が悪い場合でも、視力検査は受けられます。たとえば、普通自動車免許の場合、見える目の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上であれば免許を更新できます。