ゴールド免許は、無事故・無違反の優良運転者であることを証明できる運転免許証です。5年以上継続して免許を保有し、違反やケガのある事故を起こしていないドライバーだけが保持できます。一度でも違反をしてしまうとゴールド免許がはく奪され、ブルー免許に切り替わってしまいます。
ただし、違反の種類によってはゴールド免許を継続できるケースもあるので、まずは詳細なルールを把握しておくことが重要です。
この記事でわかること
- ゴールド免許を保持できる条件
- ゴールド免許がはく奪される違反とされない違反
- ゴールド免許とブルー免許(一般運転者・違反運転者)の違い
目次
ゴールド免許で違反するとブルー免許になる

ゴールド免許で違反をすると、次回の免許更新時にブルー免許へと切り替わります。ゴールド免許を保持できる条件は、以下のとおりです。
1.免許を5年以上継続して保有している
2.免許更新年の誕生日の40日前からさかのぼった過去5年間に、違反やケガのある事故を起こしていない
3.重大違反の教唆やほう助、または私道や駐車場などの公道外で「人を死傷させる行為」をしていない
違反を起こしてしまうと、ゴールド免許の条件である「過去5年間の無事故・無違反」に該当しなくなるため、次回の免許更新時にブルー免許となります。
免許の色が変わるのは免許更新時
ゴールド免許からブルー免許に変わるのは免許証更新のタイミングです。違反をしてすぐにブルー免許になるのではなく、更新まではゴールド免許を保持できます。
ただし、更新年の誕生日の40日前から誕生日当日までの間に違反を起こすとその年の更新ではゴールド免許のままになり、その次の5年後の更新でブルー免許となります。
交通違反などの判定期間は、免許の有効期間が満了する年の誕生日の40日前を基準に過去5年間の期間で判定されます。たとえば、免許が満了する年の誕生日の10日前に違反をしてしまっても、今回分の免許証の色には影響を与えません。

ゴールド免許が維持できる違反や事故
違反や事故のなかには、反則金はかかるものの違反点数のつかないものもあります。点数のつかない軽微な違反は、免許の色に影響しません。
以下の違反や事故は、起こしてもゴールド免許のはく奪にはなりません。
▼免許の色に影響しない違反や事故
違反 | 特徴 |
泥はね運転 | 走行中に泥水や雨水などを飛散させて、歩行者へ迷惑をかける行為 |
公安委員会遵守事項違反 | 都道府県公安委員会が定めた事項に違反する行為 (都道府県によってやや基準が異なる) 遵守事項の例: ・木製サンダル、下駄などで運転する ・傘をさすなど、視野を妨げる方法で運転する ・カーオーディオを大音量にして運転する ・イヤホンなどで音楽を聞きながら運転する ・物を置いたりカーテンをつけたりして、バックミラーが見えない状態で運転する ・クラクションが鳴らない車を運転する |
運行記録計不備 | 運行記録計装着が義務づけられている車で装着していない |
警音器使用制限違反 | 使用すべき場所でクラクションを使用しない |
免許証不携帯 | 運転時に免許証を携帯していない |
相手にケガのない物損事故や自損事故の場合は、行政処分や刑事処分を受けないため基本的に免許の色に影響しません。ただし、当て逃げに該当すると違反点数がつくため、ゴールド免許はブルー免許に切り替えられます。
人身事故の場合は、道路交通法が適用されない私有地内の事故であっても「道路外致死傷の行為」に該当するため、次回の更新でブルー免許になります。
3か月特例を適用してもゴールド免許は維持できない
3か月特例とは、2年以上無事故・無違反である運転者が3点以下の軽微な違反をし、その後3か月以上にわたって無事故・無違反であった場合は、その違反点数はリセットされるという制度です。一度違反をしても、その後違反を起こさなければ違反点数が累積しないため、免許の停止や取り消しの処分を防げます。
ただし、3か月特例によって違反点数がなくなっても違反した履歴は残るため、次の更新時にはゴールド免許からブルー免許に切り替わります。ゴールド免許は過去5年間の無事故・無違反の場合しか保持できないので、違反点数の累積がなくとも一度違反をしてしまえばゴールド免許を維持することはできません。

点数がゼロになっても、違反した事実は残ってしまうので注意しましょう。
ゴールド免許からブルー免許になると何が変わる?

ゴールド免許とブルー免許では、有効期限や更新時の手続きなどの違いがあります。ゴールド免許とブルー免許の違いをまとめると以下のとおりです。
▼ゴールド免許とブルー免許の違い
ゴールド免許(優良運転者) | ブルー免許 (一般運転者) | ブルー免許 (違反運転者) | |
有効期限 | 5年 | 5年 | 3年 |
更新できる場所 | 指定警察署可 | 指定警察署不可 (運転免許センターや運転免許試験場のみ) | 指定警察署不可 (運転免許センターや運転免許試験場のみ) |
講習時間 | 30分 | 1時間 | 2時間 |
更新手数料(東京都の場合) | 3,000円 | 3,300円 | 3,850円 |
自動車保険料 | 割引がある | 割引がない | 割引がない |
免許の有効期限が短くなる場合がある
ブルー免許の違反運転者に該当すると、免許の更新頻度が多くなり手間が増えます。ゴールド免許とブルー免許(一般運転者)の有効期限は原則5年間ですが、ブルー免許の違反運転者は3年間です。ゴールド免許や一般運転者であれば更新手続きの頻度が下がるので、負担が軽減されます。
ブルー免許に該当する一般運転者と違反運転者の違いは、以下のとおりです。
一般運転者:5年以上継続して免許を保有し、かつ3点以下の軽微な違反を1回のみ起こした者
違反運転者:怪我のある事故を起こした者、軽微な違反を2回以上起こした者
免許を更新できる場所が減る
ゴールド免許、ブルー免許(一般運転者・違反運転者)で更新できる場所に違いがあります。
ゴールド免許(優良運転者) | ブルー免許(一般運転者) | ブルー免許(違反運転者) | |
運転免許試験場 | 〇 | 〇 | 〇 |
運転免許センター | 〇 | 〇 | 〇 |
指定警察署 | 〇 | × | × |
ゴールド免許であれば、指定された警察署で更新可能です。運転免許センターの営業時間や混雑状況に左右されないため、スムーズに更新手続きを進められます。
更新時の講習時間が長くなり手数料も増える
ゴールド免許とブルー免許の更新では、講習時間と手数料が異なります。
ゴールド免許(優良運転者) | ブルー免許(一般運転者) | ブルー免許(違反運転者) | |
講習時間 | 30分 | 1時間 | 2時間 |
更新手数料(東京都の場合) | 3,000円 | 3,300円 | 3,850円 |
ゴールド免許のほうが講習時間が短く、料金も安いのが特徴です。ゴールド免許を保持すれば、講習にかかる時間や金銭的負担を軽減できます。
自動車保険が高くなる
多くの自動車保険(任意保険)は、所有する免許の色で保険料が変わります。ゴールド免許では自動車保険の割引が適用され、毎月の保険料の負担が減るケースが多いです。
なお、保険料は保険開始日における運転免許証の色で決まります。保険期間中に免許の色が変わっても、保険の更新までは保険料はそのままなので注意が必要です。

保険期間にブルーからゴールドへ切り替わっても、途中で割引が適用されることはありません。次回の契約更新時にゴールド免許保持者対象の割引が適用されることになります。
ゴールド免許の再取得には何年かかる?

ゴールド免許を再取得するには、「5年間違反やケガのある事故を起こさない」といったゴールド免許保有の条件を満たした状態で更新する必要があります。

免許の更新タイミングによっては、5年以上経たないとゴールド免許を再取得できない場合もあるので注意してください。
ここからは、一般運転者・違反運転者それぞれでゴールド免許再取得にかかる時間を解説します。
一般運転者になった場合
軽微な違反1回で一般運転者のブルー免許になった場合、ゴールド免許の再取得には5年かかります。ブルー免許になってから5年間にわたって違反やケガのある事故を起こさなければ、次の更新でゴールドになります。

違反運転者になった場合
違反運転者は免許の更新が3年ごとになるため、ゴールド免許に戻るにはブルー免許になってから最長で6年かかります。
違反をしたタイミングでゴールド免許の期間が2年以上残っていた場合、ブルー免許の有効期間3年と合わせて5年間の無事故・無違反という条件を満たすため、ブルー免許になってから3年でゴールド免許に戻ります。

一方、違反を起こしてから2年未満でブルー免許へ切り替わった場合、次回の更新タイミングで5年間の無事故・無違反という条件を満たせません。そのため、次の更新でも再度ブルー免許(違反運転者)になります。そして、さらに3年後の更新でようやく条件を満たせるため、ブルー免許になってから6年後にゴールド免許に戻ることになります。

なるべく早くゴールド免許を再取得するには?
新たに免許を取得、もしくは上位免許を取得すると、運転適性検査を受けた日から過去5年間の履歴で免許の色が決定します。
ひとつの免許を取得すれば同時にほかの免許も取得したことになる、複数の免許を兼ねた免許のこと。たとえば、普通第一種免許は原動機付自転車の上位免許に当たる。
違反を起こしてから5年たった直後に新しい免許を取得すれば、更新を待たずに最短でゴールド免許に戻ることが可能です。
ただし、新たに免許や上位免許の取得は、予算や時間的にも容易なことではありません。基本的には更新日に合わせて再取得を目指し、5年間の無事故・無違反を満たせるように注意して過ごすことが大切です。
まとめ
ゴールド免許は、免許を5年以上継続して保有し、過去5年間に違反やケガのある事故を起こしていない運転者だけが保持できます。反則金のみの軽微な違反1回であればゴールド免許ははく奪されませんが、違反点数が1点でもつくものは次回の更新でブルー免許になってしまいます。
ゴールド免許は、免許の有効期限が長いぶん更新の負担が軽減されたり、自動車保険の割引が適用されたりとさまざまなメリットがあります。ゴールド免許を保持し続けられるよう、無事故・無違反を徹底し安全運転を心がけましょう。
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