中古車は基本的に試乗できます。中古車のなかには、見た目がきれいでも試乗してみると運転しづらかったり、不具合を感じたりする場合があるので、購入後のトラブルを防ぐためにも、購入の前は試乗してみるのがおすすめです。
当記事では、中古車を試乗する際の流れや、試乗中に注目すべきポイントについて解説します!
試乗中の事故や、試乗せず購入するリスクについてもまとめているので、安心して運転できる中古車を見つけるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
目次
中古車は購入前に試乗しよう
中古車の購入にあたって試乗は大切なポイントです。中古車は新車と違い、すでに数万kmの距離を走行していたり、事故にあったりしていることもあります。
運転時の違和感や異音など試乗することによって確認できるものがあるため、購入前にはできる限り試乗しましょう。
事前に問い合わせをすれば、基本的には試乗できるケースがほとんどですが、試乗といっても、公道を走れるのか、販売店の敷地内を走るだけなのかなど、販売店により条件が異なります。
必ずしも公道が走れるとは限らないんだね。
どの程度試乗できるのかも確認しておいたほうがいいですね。
また、中古車の車検や保険が切れている場合や、整備が完了していない場合など、試乗できないこともあるので、中古車販売店を訪ねる前に必ず問い合わせてみてください。
まれに、不都合な状態を隠すために試乗が断られるケースもあるので、試乗できない場合は理由も確認しましょう。
中古車試乗の流れ
実際に試乗するときのために、流れを確認しておきましょう。試乗の流れを大きくまとめると以下のとおりです。
それぞれの項目について詳しく見てみましょう!
問い合わせと予約
インターネットのサイトやチラシなどで希望の車が見つかったら、まず試乗できるか問い合わせましょう。試乗が可能であれば日程を調整して予約します。
試乗前のメンテナンスや準備が必要なため、事前連絡せずに試乗させてもらうことはできない可能性が高いです。
中古車の試乗は事前連絡を忘れずに!
また、問い合わせの際に、宣誓書や本人確認書類など持ち物についての説明もあるかもしれないので、必要であれば準備しておきましょう。未成年の方は親権者の同意書を求められることもあります。
訪問して試乗前の説明を聞く
予約した当日になったら、予約時間に遅れないよう訪問しましょう。販売店に到着したら、申込書を記入したり、試乗内容の説明を聞いたりするのが一般的です。
試乗のコースや試乗車の特徴などについて説明があるので不明点があれば、質問してしっかり確認しましょう。
試乗当日は運転免許証や、事前に準備するように指定された書類などを持っていきます。免許証の「条件等」の欄に「眼鏡等」と書かれている場合は、眼鏡やコンタクトレンズも必要です。販売店によっては万が一の事態に備えて任意保険証の持参を求められる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
当日は車の状態確認に集中するために運転しやすい服や靴で行くのがおすすめです。
試乗
申し込みや試乗の説明が終わったら、いよいよ試乗の時間です。試乗の時間は大体15分ほどで、販売店スタッフも同乗するケースが多く見られます。
後述する「中古車を試乗する際のチェックポイント」を確認しながら運転しましょう。
試乗車の返却
試乗が終わったらお店に車を返却します。試乗した車が気に入ったら、見積もりを依頼しましょう。
もし気になるポイントがあれば、スタッフに質問してみたり、再度チェックしたいと要望を伝えたりしてみてください。購入を見送りたい場合は、はっきりと意思を伝えて断ることも大切です。
試乗したからといって必ず購入しなければいけないわけではないので、慎重に検討しましょう。
中古車を試乗する際のチェックポイント
試乗する際は以下の8つのポイントに注目してみましょう。
チェックリストとして使ってみよう!
具体的にどのようにチェックすればいいかも解説していきますよ!
エンジンの始動・異音
まずはエンジンをかけたときの始動がスムーズかを確認しましょう。セルを回すと異音がしたり、エンジンをかけたときに車体が大きく揺れたりする場合は注意が必要です。
走行中やアイドリング中の異音もエンジンの状態が確認できる大切なポイント。「カリカリ」「ゴロゴロ」など聞き慣れない音が聞こえたら、エンジンに不調がある場合もあります。
エンジンの故障は修理費や交換費がかさむ可能性が高いので、しっかりチェックしておきましょう。
マフラーから出る煙
エンジンをかけたら、車を降りてマフラーから煙が出ていないか、変な臭いがしないかを確認しましょう。煙は黒煙が多少出る程度であればほとんど心配いりませんが、白煙が出る場合はエンジンにトラブルがある可能性が高いです。
寒い季節はマフラーから出る水蒸気が白煙に見えることもありますが、白煙はオイルが焦げたような異臭もするので、臭いの違いで判断できます。
走行中のマフラーの煙を確認するために、アイドリング状態で同行者やスタッフにふかしてもらうのもおすすめです。
乗り心地
走行中の快適性や、シートの座りやすさといった乗り心地も大切なポイントです。乗り心地の好みは個人差が大きくわかれる部分なので、ぜひ自分で確認しておきましょう。
走っているときにタイヤから伝わるロードノイズや振動、足回りの動かしやすさなど長時間運転していると気になる部分もあるので、短い試乗時間で確認できるように注意深くチェックしてみてください。
乗り心地は中古車のスペックとして表せない要素なので、実際に試乗してみて判断しましょう。
アクセル・ブレーキ
アクセルやブレーキを踏み込んだときの具合を確認しましょう。スムーズに加減速できるか、ブレーキがきちんと効くかは運転において基本的な要素です。
ブレーキが効きにくいと車をうまく制御できず事故につながる可能性も高くなるため、特に注意しましょう。ただし、ブレーキの効き具合は、性能の不備ではなく車の癖や個体差である可能性もあります。
違和感を多少感じてもお手持ちの車と癖が違うだけで、乗り続けることにより慣れてくる場合もあるでしょう。
ブレーキの効き具合が気になったら、その車の癖や特徴についてスタッフに相談してみよう!
どうしても運転しづらい場合は、購入を見送る判断も大切です。
シフト・クラッチ
AT車の場合、シフトレバーをスムーズに操作できるかを確認しましょう。パーキング・ドライブ・ニュートラルへのシフトがゆるすぎず、硬すぎない程度が理想です。
MT車ならギアチェンジがなめらかにできるか一段ごとにチェックしましょう。
クラッチに不具合があると、ギアがスムーズにつながらず、運転しづらさを感じるはずです。
ハンドルのブレ
ハンドルのブレが少なく、まっすぐの状態が保持されるかを確認しましょう。ハンドルをまっすぐにして走行したときに、車が左右どちらかによらないかもポイントです。
まっすぐ走れない場合やハンドリングにあった動きにならない場合は、車の骨格にダメージなどが原因で、購入後長く乗り続けられない可能性もあります。また、ハンドルのブレやハンドリングのアシスト具合は、ブレーキと同じように個体差があることも覚えておきましょう。
いつもの運転方法で問題なくカーブを曲がれるかなどを確認して、運転の感覚が合わない場合は慎重に検討しましょう。
エアコンなど電装品の動作
エアコンをはじめ、カーオーディオやカーナビ、パワーウィンドウなど電装品が問題なく使用できるかは、快適に運転するうえで重視したいポイントです。カーオーディオやカーナビは操作がスムーズに反映されるか、音が正しく出るかなどを確認しましょう。
また、エアコンの確認は快適性だけでなく、車の状態をチェックするためにもおすすめです。台風や豪雨などにより水没した車は、カビやサビによる悪臭がエアコンから発生しやすくなります。
エアコンまで影響が出ている場合は、ほかの電装系や金属パーツなどにもダメージがあり、安全に運転できなくなる可能性も高いため注意が必要です。
前の持ち主の生活臭やタバコ臭などが気になる可能性もあるので、必ず稼働させましょう。
外装・内装の状態
外装のキズやへこみ、内装の汚れなどがどの程度許容できるかを決めてチェックしましょう。外装のキズやへこみは、日当たりによって気づかないこともあるので、さまざまな角度から見てみるのがおすすめです。
内装はシートの状態や後部座席の座り心地、車内空間の広さも確認しましょう。ラゲッジスペースや小物の収納など、ライフスタイルに合わせて使いやすいかもポイントです。
体の大きさにあっているか、視界は確保できるかなどは個人差があるので、ぜひ試乗の機会を活かしましょう!
試乗で事故を起こしたらどうなる?
乗り慣れない車の試乗で、運転が思い通りにいかず事故を起こしてしまう可能性もあります。事故の責任や、保険など試乗中の事故において知っておきたいポイントについて見ていきましょう。
事故の責任は運転者にある
試乗している車はまだ自分の所有物ではありませんが、試乗中に事故を起こしてしまった場合の責任は運転者にあります。
事故による免許の加点や罰金などは運転者が負うのが基本。事故の状況によっては刑事責任や民事責任が問われるケースもあります。
賠償金の支払いが発生した場合、お手持ちの車で加入している任意保険の内容によっては、他車を運転したときにも補償される「他車運転特約」が含まれている場合もあるので、チェックしてみてください。
自分の任意保険に他車運転特約が含まれるか判断できない場合は、保険会社に問い合わせて確認してから試乗に備えましょう。
中古車は任意保険に入っていない場合がある
事故により損害が発生した場合、販売店が加入している保険によって対応が異なります。新車であれば任意保険に加入しており、負担を少なくできる可能性も高いですが、中古車は自賠責保険以外には加入していないケースも多いです。
自賠責保険は「自動車損害賠償責任保険」の略称。自動車1台ごとに加入が義務づけられている強制保険です。補償範囲は対人賠償のみで、被害者の死亡・後遺障害・障害などの被害状況によって、最高で4,000万円支払われます。事故を起こした本人のケガをはじめ、車や建造物の損害は保険適用外です。
人身事故であれば自賠責保険が適用されますが、最高補償額から超過した分は運転者に賠償金を請求するケースがほとんどです。物損事故は自賠責保険で補償できず、修理代や運転者自身の治療費などをすべて負担しなければなりません。
万が一に備えて、試乗前の任意保険の確認は必ず行いましょう。
不安なときは運転をお願いする
試乗したい車が任意保険に加入しておらず、運転に自信がない場合は販売店側に運転をお願いするのもひとつの方法です。
操作性の具合は確認できませんが、助手席に座って同乗しながら、乗り心地や加速やブレーキのスムーズさ、エンジン音などはチェックできます。運転席からの視界や乗り心地は停車している状態で座ってみて確認しましょう。
試乗で確認できなかったポイントについては、スタッフに質問してみてくださいね。
試乗しないで購入する場合のリスク
中古車は新車と違い、前の持ち主がいるためどのような環境で使用されていた車なのかわかりません。外観やスペックは良好に見えても、まっすぐ走れなかったり、エンジンから異音がしたりと重大なトラブルが隠れていることもあります。
特に車内部の不具合は、購入後に高額な修理費用がかかる可能性もあるので、しっかり確認することが大切です。
車検切れや整備状況により走行させられない場合でも、エンジンをかけずに乗車してみることで、気づかなかったキズや異臭がわかることもあります。購入後に不具合がわかっても契約したあとでは対応してもらえないケースもあるので、購入前の試乗は重要です。
どうしても試乗が難しい場合は、スタッフに詳しく質問したり、車に詳しい知人に付き添ってもらったりしましょう。
中古車購入後の不具合によるトラブルについては「中古車購入時のトラブルと対処方法!相談窓口も紹介」の記事もチェックしてみてください。
まとめ
中古車の試乗は、乗り心地だけでなく安全性を確認するためにも重要です。試乗は中古車販売店に突然行っても対応してもらえない可能性があるので、気になる車が見つかったら事前に連絡して試乗の予約をしましょう。
試乗する際は以下のポイントに注目してみてください。
万が一、試乗中に事故を起こしてしまった場合は、車や運転者が加入している保険によって負担が大きく異るので、保険内容をしっかり確認しておくことが大切です。
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