更新日2023.03.28

車の所有者が死亡した際の名義変更|必要書類や手続きの流れを解説

車 名義変更 死亡

車の所有者が死亡した場合、相続人である新所有者に名義変更をする必要があります。名義変更の手続きはやや複雑であり、事前に準備しなければならない書類もさまざまです。本記事を通して必要書類や手続きの流れを確認し、漏れのないよう準備を進めましょう。

この記事でわかること

  • 名義変更前の確認事項
  • 車の所有者が死亡した場合の名義変更で必要な書類
  • 車の所有者が死亡した場合の名義変更手続きの流れ

車の所有者の死亡後は、名義変更が必要!

車の所有者が死亡した場合、その時点で家族など相続人全員の共有財産となります。名義変更の義務はないものの、車の所有者が死亡したことにより所有者が変わる場合は、名義変更をする必要があります

名義変更をしないと、のちにデメリットやトラブルが生じてしまいます。さまざまな相続関連の手続きと並行して名義変更も進めておきましょう。

死亡後も車の名義をそのままにするとどうなる?

車の名義変更をしないと、車の売却や譲渡、破棄などの手続きができません。将来的に売却や譲渡を検討している場合には、早めに名義変更をしておくと安心です。

また、故人名義の車で事故を起こした場合、自賠責保険を超える金額が補償されません。この場合、多額の修理代などを自己負担で払う必要があります。これらの事態を防ぐために、車の名義変更を必ずしておきましょう。

名義変更に期限はある?

法律上、所有者が死亡した場合の車の名義変更について、期限は定められていません

ただ「道路運送車両法」では、所有者が変わった場合には15日以内に手続きをしなければならないとされています。

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所有者が変わった場合には、早めに名義変更をしておきましょう。

車の名義変更前にやるべきこと

名義変更の手続きをする前に、まずは以下2点を確認しましょう。

  1. 所有者が故人かどうかを確認する
  2. 車の相続人を決める

1.所有者が故人かどうかを確認する

まず、自動車検査証(車検証)の所有者欄に誰の名前が記載されているかを確認しましょう。まれに所有者が第三者やクレジット会社、ディーラー名が記載されているケースがあるためです。

もし亡くなった母親が使っていた車だとしても、その車の「所有者」が母親とは限りません。所有者欄の名義が第三者となっている場合、相続は発生しません。

所有者がクレジット会社やディーラーである場合の対処法

車の所有者がクレジット会社やディーラーになっている場合、故人が車をローンで購入し、所有権が留保されている状態となります。その車の名義変更をするには、まずローンの完済が必要です。ローンを完済すれば車の所有権を解除してもらえるので、その後新しい所有者へ名義変更の手続きができるようになります。

2.車の相続人を決める

所有者の死後、基本的には相続人全員の共有資産となります。遺産分割協議のなかで、相続人のうち誰が車両を引き継ぐか「代表相続人」を決めます。

相続の権利が発生する順位

第1順位:直系卑属「子・孫」
第2順位:直系尊属「父母・祖父母」
第3順位:「兄弟・姉妹」

なお、誰か一人に相続せず、そのまま共有名義とすることも可能です。

車の所有者死亡後の名義変更に必要な書類

ディーラーなどに依頼せず、自分で名義変更する場合の必要な書類を紹介します。

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必要な書類を漏れなくそろえて、名義変更の手続きをスムーズに進めましょう。

普通自動車の場合

普通自動車の名義変更は、軽自動車と比べて必要書類が多くあります。事前に警察署や役所などに訪れて入手しなければいけない書類もあるので、早めに準備を始めましょう。

代表相続人による相続(単独相続)の場合

車の相続人(新所有者)が一人に決まり、その人が手続きをするケースです。

必要書類 詳細
車検証(自動車検査証)
戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書 所有者の死亡の事実が確認できる、および相続人全員が確認できるもの
遺産分割協議書 相続人全員(新所有者となる相続人を含む)が実印を押印したもの※未成年者がいる場合は代わって「特別代理人」の押印が必要
新所有者(代表相続人)の印鑑証明書 発行後3か月以内のもの 
新所有者(代表相続人)の実印 印鑑証明書と同じもの
車庫証明書 被相続人と新所有者が同居家族だった場合は不要となるケースがある
委任状 本人が窓口に行けない場合のみ必要新所有者(代表相続人)の実印を押印したもの
参考:売買等により 譲渡、譲受する手続きの必要書類|自動車検査登録総合ポータルサイト

なお、車の価値が100万円以下の場合は「遺産分割協議書」ではなく、以下の書類に代替することも可能です。

  • 遺産分割協議成立申立書(遺産分割協議書を簡略化したもの)
  • 車の価値が100万円以下であることを証明できる書類

共同相続に必要な書類

相続人全員で名義変更手続きをする場合の必要書類を紹介します。

必要書類 詳細
車検証(自動車検査証)
戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書 所有者の死亡の事実が確認できるもの、および相続人全員が確認できるもの
相続人全員の印鑑証明書 発行後3か月以内のもの 
相続人全員の実印 印鑑証明書と同じもの
新所有者以外の相続人全員の譲渡証明書 実印を押印したもの
車庫証明書 被相続人と新所有者が同居家族だった場合は不要となるケースがある
参考:売買等により 譲渡、譲受する手続きの必要書類|自動車検査登録総合ポータルサイト

軽自動車の場合

軽自動車の手続きは、普通自動車よりも簡易的になっており、相続に関する書類が不要となります。

必要書類 詳細
車検証(自動車検査証)
戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書 所有者の死亡の事実が確認できるもの、新使用者および新所有者が親族であることが確認できるもの
新しく使用者になる方の住民票の写しまたは印鑑証明書 発行後3か月以内のもの
参考:名義変更(売買・譲渡・その他)

上記以外で名義変更の手続きに必要な申請書は、軽自動車検査協会の窓口にて無料で受け取ることが可能です。

自分で車の名義変更する手続きの流れ

名義変更の正式名称は「移転登録」といいます。ここでは、移転登録の流れを詳しく説明します。

  1. 必要書類を取り寄せ、準備する
  2. 書類を持って該当の場所へ行く
  3. 窓口で必要書類を記入する
  4. 新しい車検証を交付してもらう

1.必要書類を取り寄せ、準備する

まずは「車の所有者死亡後の名義変更に必要な書類」で紹介した書類をそろえます。

車庫証明書は受け取りに1週間以上かかることもあるので、早めに準備しておきましょう。

2.書類を持って該当の場所へ行く

必要書類を持参して、指定の場所で名義変更の手続きをしましょう。普通自動車と軽自動車で手続きを行う場所が異なるので注意してください。

手続きを行う場所

普通自動車:管轄の運輸支局または検査登録事務所
軽自動車:管轄の軽自動車検査協会の事務所、支所、分室

管轄する場所は、国土交通省または軽自動車検査協会の公式サイトで確認可能です。

なお、手続きをする場所は新所有者の住所を管轄する運輸支局です。間違えないようにしましょう。

3.窓口で必要書類を記入する

手続きの際には、持参した必要書類に加え、窓口で準備する書類を提出します。普通自動車の場合、以下の書類を準備・購入することになります。

【普通自動車】窓口でそろえる書類

・移転登録申請書(OCRシート1号):窓口にて受け取る
・手数料納付書:窓口で手数料分の自動車検査登録印紙(500円程度)を購入する
・自動車税申告書:隣接した税事務所にて受け取る

軽自動車の場合、以下の書類を無料で受け取り、提出します。

【軽自動車】窓口でそろえる書類

・軽自動車検査証記入申請書(軽第1号様式または軽専用第1号様式)
・軽自動車税(種別割)申告書(報告書)/軽自動車税(環境性能割)申告書(報告書)

移転登録申請書や軽自動車検査証記入申請書は、協会事務所・支所の窓口で入手できますが、事前に各ウェブサイトからダウンロードすることもできます。

4.新しい車検証を交付してもらう

提出書類を係員が確認し、内容に不備がなければ、その場で新しい車検証が交付されます。これで名義変更の手続きは完了です。

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書類の記入・提出にあたって不明点がある場合は、運輸支局の窓口で案内してもらえますよ。

相続した自動車の名義変更を代行してもらうことも可能

「自分で名義変更をする時間がない」「相続などの必要書類がわからない」という場合は、名義変更を代行してもらうことも可能です。

  • ディーラーや買取業者に代行してもらう
  • 行政書士に代行してもらう

ディーラーや買取業者に代行してもらう

ディーラーや買取業者では、管轄の運輸支局または軽自動車検査協会で行う最後の手続きを代行してもらうことが可能です。ただし、それ以前の必要書類をそろえる段階は自分自身で行う必要があります。

ディーラーや買取業者に依頼すれば、必要な書類を確かめたうえで管轄支局で手続きしてくれるので、書類の不備の心配がありません。

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一般的に支局の営業時間が平日8時45分〜16時頃なので、平日に予定があって動けない方には、業者による代行がおすすめです。

行政書士に代行してもらう

行政書士に依頼する場合は、各種必要書類の取り寄せから作成、支局で行う手続きまでの全てを代行してくれます。費用は数万円ほどで、どの行政書士に依頼するかで少しずつ費用が異なります。

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行政書士に依頼すれば、手続きの手間や時間を大幅に省けます。相続関連の手続きをまとめて依頼できる場合もありますよ。

名義変更した車を手放す場合の選択肢

名義変更した車をそのまま使用することもできますが、別の手段も考えられます。

第三者に譲渡する

相続人内ではなく、その車を第三者へ譲渡する場合もあるでしょう。第三者に譲渡する場合は、まず故人から相続人に所有権を移したうえで、譲渡の申請・名義変更を別途行う必要があります。

譲渡に必要な書類

・車庫証明書
・実印および印鑑証明書
・譲渡証明書
・委任状
・自動車検査証(車検証)

売却する

相続人のなかで車を引き継ぐ人がいない場合は、売却も視野に入れましょう。売却するときの流れは、以下の通りです。

売却の流れ

1. 車を売却する方法を決める
2. 査定を申し込む
3. 必要書類を準備する
4. 実車の査定をしてもらう
5. 売買契約を結ぶ
6. 必要書類を提出し車を引き渡す
7. 振込の確認をする

売却の価格は、中古車買取店によって少しずつ変わります。納得できる値段で売りたいなら、複数の業者で査定をしてもらうとよいでしょう。

相続した自動車を売るなら、早めの査定・売却を

名義変更後、相続人がその車に乗る機会がないなら、早めに査定・売却することをおすすめします。時間が経つにつれて車の価値が下がっていくので、早くに売却するほうが高く売れる可能性があります。

「できるだけ高値で売却したい」「大切に使っていた車を安心して売りたい」という場合は、ぜひカーセブンにご相談ください。カーセブンは、JPUCの「適正買取店認定制度」の要件を満たしており、安心して売却できます。しつこい勧誘により仕方なく車を売却するといったトラブルがないよう、カーセブンではお客様が気持ちよく取引できる対応を心がけています

また、売却の契約後7日間まで電話1本で無料キャンセルが可能です。信頼できる買取店で車を売却したい方は、ぜひお気軽にカーセブンにご相談ください。

よくある質問

Q
車の所有者が死亡後、名義をそのままにしておくとどうなりますか?
A

車の所有者が死亡したことによる名義変更は、法律上では義務づけられていません。ただ、車の名義変更をしないと、車の売却や譲渡、破棄などの手続きができなくなります。将来的に売却や譲渡を検討している場合には、早めに名義変更をしておくと安心です。
また、故人名義の車で事故を起こした場合、自賠責保険を超える金額が補償されません。この場合、多額の修理代などを自己負担で払う必要が出てきます。これらの事態を防ぐために、相続時には必ず名義変更をしておきましょう。

Q
車の名義が死亡した所有者の場合、そのまま車検に出すことはできますか?
A

車の名義が死亡した所有者の場合、そのまま車検に出すことも可能です。ただ、車検に出した後に乗り続ける予定があるなら、さまざまなデメリットが生じてしまいます。車検に出すタイミングで同時に名義変更するのがおすすめです。

Q
100万以下の普通自動車を相続・名義変更する場合に必要な書類は何ですか?
A

100万以下の普通自動車を名義変更する場合の書類は、以下の通りです。

  • 車検証(自動車検査証)
  • 戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書
  • 遺産分割協議書
  • 新所有者(代表相続人)の印鑑証明書
  • 新所有者(代表相続人)の実印
  • 車庫証明書
  • 委任状

詳しくは「車の所有者死亡後の名義変更に必要な書類」をチェック

Q
相続した自動車の名義変更を、ディーラーなどに代行してもらうことはできますか?
A

名義変更の手続きをディーラーなどに代行してもらうことは可能です。ディーラーや買取業者では、管轄の運輸支局または軽自動車検査協会で行う書類提出を代行してもらえます。行政書士に依頼すると、各種必要書類の取り寄せから作成、支局での手続きまで全てを代行してくれます。

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