車を購入すると保険料や税金、ガソリン代といった維持費がかかります。軽自動車は、普通自動車と比べて税金や保険料などが安い傾向があるので、維持費を抑えるために軽自動車を選ぶ方も多いです。しかし、必ずしも「軽自動車のほうが安い」とはいえません。
維持費を抑えるために軽自動車を検討するのであれば、まずは普通車と軽自動車の維持費を比較することが大切です。どの項目の費用がどれくらい違うのか、節約できるポイントはあるかなどを見るとよいでしょう。
この記事でわかること
- ・軽自動車と普通自動車の維持費
- ・軽自動車の維持費の内訳
- ・軽自動車を節約する方法
車の購入や買い替えの際は、車体価格と維持費を確認し、総合的にかかる費用を見て検討しましょう!
お乗り換えの場合、愛車の買取金額によって、ご準備いただく金額が変わります。
まずは、買取金額を調べてそのあと購入するお車を決めてみてはいかがでしょうか?
目次
軽自動車と普通自動車の維持費を比較
軽自動車と普通自動車では、いくつかの維持費の項目で金額に差があります。以下の表は、軽自動車と普通自動車の維持費シミュレーションの一例です。
軽自動車 | 普通自動車 | |
メーカー (グレード) |
スズキ ワゴンR (FX、CVT、4WD) |
ホンダ フリード (ハイブリッド車、4WD) |
車種 | ||
燃費 | 23.2km/L | 19.8km/L |
ガソリン代 | 約68,000円 | 約75,000円 |
自動車税/軽自動車税 | 10,800円 | 約30,500円 |
任意保険料 | 約38,000円 | 約52,000円 |
車検法定費用 (自賠責保険、自動車重量税、印紙代) |
約28,000円 | 約40,000円 |
車検点検料金 | 約40,000円 | 約40,000円 |
メンテナンス費用目安 | 約40,000円 | 約40,000円 |
年間維持費目安 | 約224,000円 | 約277,500円 |
月間維持費目安 | 約18,700円 | 約23,000円 |
※画像引用元:【公式】ワゴンR|スズキ公式サイト
※画像引用元:【公式】フリード|ホンダ公式サイト
※年間走行距離10,000km、レギュラーガソリン165円/Lで計算
※自動車税、軽自動車税は2019年10月1日以降に購入したとして計算
※任意保険は補償内容によって変動します。
自動車税、任意保険、車検法定費用の項目が、普通車よりも軽自動車のほうが安いことがわかります。
車の維持費を抑えたいときは、このようにシミュレーション結果で比較すると、項目ごとの金額の違いがわかります。車を買い替えるときなどに試算してみましょう。
駐車場代、洗車代、ローンの返済がある場合は、その金額も考慮してシミュレーションしてみましょう!
軽自動車の維持にかかる費用の内訳
軽自動車の維持には以下の費用が継続的にかかります。
自賠責保険料は沖縄や離島など、地域によっても異なります。
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
ガソリン代
軽自動車と普通車で、ガソリン代はどれくらい違うのでしょうか。ガソリンとハイブリッドでは違いがあるので、それぞれで比較していましょう。
▼ガソリン代の比較(WLTCモード)
タイプ | メーカー:車種名 | 動力 | グレード | 燃費 | ガソリン代※ |
軽自動車 | ダイハツ:ミライース | ガソリン | X “SA Ⅲ” | 25.0km/L | 約66,000円 |
スズキ:アルト | ハイブリッド | HYBRID X | 27.7km/L | 約60,000円 | |
普通自動車 | トヨタ:ヤリス | ガソリン | G・CVT | 21.4km/L | 約77,000円 |
トヨタ:アクア | ハイブリッド | G | 33.6km/L | 約37,000円 |
※年間走行距離10,000km、レギュラーガソリン165円/Lで計算
上表によると、最もガソリン代が安いのは、トヨタ アクアのハイブリッド車です。このように、軽自動車であれば必ずしも燃費がいいわけではなく、車種によっては軽自動車よりも燃費のいい普通車も存在します。
自動車税(種別割)
自動車税は、毎月4月1日時点で、車の所有者に対して課税されます。走行距離の長さなどは関係なく、車を所有していると必ずかかる税金です。
軽自動車の場合、2015年4月1日以降に登録された車の軽自動車税は一律で10,800円と決められています。
▼軽自動車税
新車登録時期別の税額 | ||
2015年3月31日以前 | 2015年4月1日以降 | |
軽自動車 | 7,200円 | 10,800円 |
▼自動車税
用途区分(総排気量) | 新車登録時期別の税額 | |
2019年9月30日 以前 |
2019年10月1日 以降 |
|
1.0リットル以下 | 29,500円 | 25,000円 |
1.0リットル超~ 1.5リットル以下 |
34,500円 | 30,500円 |
1.5リットル超~ 2.0リットル以下 |
39,500円 | 36,000円 |
2.0リットル超~ 2.5リットル以下 |
45,000円 | 43,500円 |
2.5リットル超~ 3.0リットル以下 |
51,000円 | 50,000円 |
3.0リットル超~ 3.5リットル以下 |
58,000円 | 57,000円 |
3.5リットル超~ 4.0リットル以下 |
66,500円 | 65,500円 |
4.0リットル超~ 4.5リットル以下 |
76,500円 | 75,500円 |
4.5リットル超~ 6.0リットル以下 |
88,000円 | 87,000円 |
6.0リットル超 | 111,000円 | 110,000円 |
排気量が1.0リットル以下であっても軽自動車の倍以上の税額となります。
任意保険料
任意保険は、自賠責保険でカバーしきれない損害を補償する保険です。加入は義務付けられていませんが、車を所有する方の多くは任意保険に加入しています。
任意保険料は契約する保険会社により異なりますが、目安としては以下の金額になります。
軽自動車:25,000〜80,000円
普通自動車:32,000〜100,000円
軽自動車には型式別料率クラスが少ないため、同じ補償内容でも普通車より保険料が安くなることが多いです。
事故リスクを車の型式別に数字で表したもの。軽自動車は1~3、普通車は1~17の数字が割り振られ、この数字が大きいほど保険料が高くなる。
年齢や事故歴、等級によっても補償内容や保険料は異なります。
車検法定費用
車検法定費用には、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代が含まれます。
自動車重量税とは、車の重量に対して支払う税金のことです。自動車の新規登録時や車検のときに、車検の有効期限分の納税をします。たとえば、車検の有効期限が2年であれば、2年分まとめて納税する仕組みです。
▼自動車重量税(1年あたり)
車両重量 | エコカー | エコカー (本則税率) |
新車登録後 13年未満 |
新車登録後 13〜17年 |
新車登録後 18年以上 |
軽自動車 | 免税 | 2,500円 | 3,300円 | 4,100円 | 4,400円 |
0.5t未満 | 免税 | 2,500円 | 4,100円 | 5,700円 | 6,300円 |
0.5超〜1t | 免税 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
1t超〜1.5t | 免税 | 7,500円 | 12,300円 | 17,100円 | 18,900円 |
1.5t超〜2t | 免税 | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
2t超〜2.5t | 免税 | 12,500円 | 20,500円 | 28,500円 | 31,500円 |
2.5t超〜3t | 免税 | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
※2022年12月時点の自動車重量税です。
自賠責保険は、すべての運転者に加入が義務付けられている保険です。自賠責保険未加入の状態で車を運転することは法律違反にあたります。
自賠責保険は、住んでいる地域と契約期間によって年間の費用が変わります。軽自動車と普通車でも少し異なるので、以下の表で見てみましょう。
36か月 | 24か月 | 12か月 | |
軽自動車 | 26,760円 | 19,730円 | 12,550円 |
普通自動車 | 27,180円 | 20,010円 | 12,700円 |
自賠責保険料は沖縄や離島など、地域によっても異なります。
法定点検費用
自家用車(軽自動車・普通自動車)の場合、1年おきに受ける「12か月法定点検」と、2年おきに受ける「24か月法定点検」を受ける必要があります。
12か月法定点検にかかる費用の目安は、以下の通りです。
軽自動車:10,000円前後
普通自動車:10,000円〜22,000円
法定点検費用は、車種や排気量、点検を依頼する業者によっても異なります。詳しくは以下の記事で説明しています。
あわせて読みたい
部品交換費用
部品交換費用は、車検基準をクリアして安全に走行し続けるために必要な費用です。定期点検の際に部品交換が必要になるケースも多いです。
軽自動車:40,000円/年
普通自動車:50,000円/年
部品交換をするには整備費用もかかります。交換する部品が多いと整備費用の負担が大きくなる可能性があるので、小まめにメンテナンスを行いましょう。
そのほかの費用
そのほかの費用には以下のようなものがあります。
- 毎月のカーローンの返済額
- 駐車場料金
- 洗車費用
ローンで車を購入した場合は、維持費に加えて毎月のローン返済額が加わります。維持費のシミュレーションをする際に、ローンの返済額も含めると、毎月の支払額が見えやすくなるでしょう。
自宅に駐車場がなければ、近隣で駐車場を借りる必要があります。駐車場料金は場所によって異なるので、お住まいの地域における駐車場料金の相場を調べてみましょう。
洗車費用も普通車か軽自動車かに関わらず必要となる費用です。自分で洗車するのであれば大きな費用はかかりませんが「定期的にプロに洗車してもらいたい」などの希望があれば、費用目安を維持費に含めて考えることもおすすめです。
軽自動車の維持費を節約する方法
軽自動車の維持費を節約するには、以下の方法を試してみましょう。
- 安い駐車場を契約する
- 安い車検依頼先を探す
- 任意保険のプランを見直す
- エコドライブを心がける
- 日々のメンテナンスを怠らない
- 減税対象車を選択する
- 燃費のよい車種を選ぶ
それぞれについて詳しく説明します。
安い駐車場を契約する
駐車場代は、毎月かかる大きな費用のひとつです。そのため、少しでも安い駐車場を選ぶことで維持費を節約できるでしょう。
駐車場料金は、駅から遠かったり、前面道路が狭かったりすると、比較的安くなっています。なかには、軽自動車専用の駐車場もあり、スペースが小さいぶん、割安である可能性が高いです。
駐車場は料金と利便性のバランスを見て決めることがおすすめです!
安い車検依頼先を探す
車検費用は、依頼する業者によって基本料が大きく変わります。複数の業者から見積もりを取り、価格と内容を比較したうえで実施することがおすすめです。
自分で車検を受ける「ユーザー車検」をすれば、車検費用を節約できます。詳しくは以下の記事で確認してみましょう。
あわせて読みたい
任意保険のプランを見直す
任意保険は、補償内容によって毎月の保険料が大きく変動します。契約している補償内容を見直して、不要な特約やオプションを解約することによって、保険料を抑えられるかもしれません。
自分にとって必要な補償を見極めて、無駄のない内容で保険を契約しましょう。
エコドライブを心がける
急発進や急停止は、燃費に影響を与える運転行動です。つまり、このような運転を控えることで、ガソリン代の節約につながります。さらにエコドライブは事故のリスクも下げられるので、日頃の運転で心掛けましょう。
ガソリン代を節約するには、住んでいる地域のなかでも安いガソリンスタンドで給油することがおすすめです!
日々のメンテナンスを怠らない
日頃から簡単な整備やメンテナンスを自分で実施しておくことで、業者にかける費用を節約できます。たとえば、ワイパー交換などの簡単な整備は自分で行えば安く済ませられるほか、タイヤ交換や洗車はセルフでできます。
また、小まめにメンテナンスすることで、突発的なトラブルを防ぐことができ、想定外の部品交換費用が生じにくくなります。車検の際にまとめて部品交換が必要となる可能性も低くなり、一度に大きな金額がかかることを避けられるでしょう。
減税対象車を選択する
国土交通省が定める排ガス・燃費基準を満たしたエコカーは、減税対象となるため自動車税を節約できます。
減税金額も含めて維持費を総合的に考えると、より維持費の負担が少ない車に乗れるでしょう。
あわせて読みたい
燃費のよい車種を選ぶ
どんなにエコドライブを心がけていても、燃費の悪い車では高い効果を得ることは難しいものです。維持費を安くしたいのであれば、燃費のよい車を選ぶことが重要です。
特に、毎日運転する方や長距離運転をする方は、燃費性能が高い車種を選びましょう!
よくある質問
自動車税、任意保険、車検法定費用など、軽自動車のほうが安い項目が多いですが、必ずしも軽自動車のほうが安いとは限りません。普通車でも燃費性能のよいハイブリッド車などにおいては、軽自動車よりも普通車のほうがガソリン代を抑えられるケースがあります。また、任意保険は保険会社や補償内容によって異なります。
基本的には普通自動車と同じで、以下の費用が必要です。
- 燃費
- ガソリン代
- 自動車税
- 任意保険
- 車検法定費用
- 車検点検料金
- メンテナンス費用目安
さらに、駐車場を借りる場合や、ローンで購入した場合は、その費用が加わります。
もう乗らない…価値が下がる前が売り時
その車高く買い取ります!
ご相談・ご質問だけでもお気軽に!
WEBからのお申し込み
審査だけでもOK!
お電話からのお申し込み
営業時間9:00~20:00