ラグジュアリーなSUVが好きな人から注目されているのが、メルセデス・ベンツのSUVラインナップ。コンパクトなものから、全長が5mを超える大きいサイズまで、多彩な種類が用意されています。
ただ、ラグジュアリーブランドだけに新車価格はかなり高いのが難点。そこで注目したいのが、中古車です。シリーズによる違いやメルセデス・ベンツSUVの中古車相場価格などを見ていきましょう。
この記事でわかること
- ・メルセデス・ベンツのSUVのクラス分け
- ・メルセデス・ベンツのおすすめSUV
- ・中古車を探す際の注目ポイント
監修・執筆
エディター ライター
高橋 満
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。また、企業の広報・販促活動のサポートも担当。愛車はフィアット500Cとスズキジムニー。
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目次
メルセデス・ベンツは高級車であると同時に実用性にこだわるブランド

みなさんはメルセデス・ベンツというブランドにどのようなイメージを持っているでしょうか。多くの人は「高級車」「おかかえ運転手がいる車」「お金持ちが選ぶ車」など、プレミアムモデルのイメージがあると思います。
これはメルセデス・ベンツのフラッグシップモデルであるSクラスのイメージが強いのだと思います。
メルセデス・ベンツは、高級ブランドであると同時に、実用性にこだわるブランドと言われています。Sクラスも前席・後席ともにゆとりを持って座れると同時に、大きなトランクを備えていて荷物をしっかり積むことができます。そして2シーターだけでなく、Eクラスにもクーペやオープンが用意され、かつてはSクラスにもクーペがラインナップされていました。
ラグジュアリーなドライバーズカーであるEクラスは、セダンでもリアシートを倒して荷室を広くすることができようになっています。

実用性にこだわるメルセデス・ベンツは1977年、Eクラスの前身であるミディアムクラス(W123型)に初めてステーションワゴンを設定します。ヨーロッパでは夏にバカンスをとり、家族と車で長期旅行に出かける習慣があります。ワゴンはそんなライフスタイルにピッタリのモデルでした。
1997年にトヨタからハリアー(海外での名前はレクサス RX)が登場。世界的にヒットしたことで各社がクロスオーバーSUVを開発し、世界的なSUVブームが訪れます。メルセデス・ベンツは1979年からGクラスを生産していましたが、2000年代以降にSUVラインナップを拡充。現在はEVを含めて14種類のSUVをラインナップしています。
ほかのボディタイプ同様、ボディサイズによってクラスが分かれる


メルセデス・ベンツの各モデルは車名にアルファベットがつけられています。コンパクトとセダンを例に取ると以下のラインナップになります。
Aクラス | メルセデス・ベンツでもっともコンパクトなハッチバック |
Bクラス | Aクラスより一回り大きなハッチバック |
Cクラス | コンパクトなセダンでステーションワゴンなどもラインナップ |
Eクラス | ミドルサイズのセダンでステーションワゴンなどもラインナップ |
Sクラス | メルセデス・ベンツのフラッグシップとなる大型のセダン |
このアルファベットとサイズの関係がSUVでも使われています。
GLA | メルセデス・ベンツでもっともコンパクトなSUV |
GLB | ミドルサイズのSUV。3列シートを備えているのが特徴 |
GLC | Cクラスのプラットフォームを使って開発されたSUV。GLCとCLCクーペをラインナップ |
GLE | ラグジュアリーなラージサイズSUV。GLEとGLEクーペをラインナップ |
GLS | 全長が5mを超えるメルセデス・ベンツの最上級ラグジュアリーSUV |
そしてこれらとは独立したモデルとしてGクラスがラインナップされます。
そして、SUVラインナップには電気自動車(EV)も用意。EVは車名に“EQ”というアルファベットがつけられています。
EQA | 最もコンパクトなEVで、駆動方式はFFになる |
EQB | GLB同様に3列シートを搭載。駆動方式はFFと4WDをラインナップ |
EQC | メルセデス・ベンツ初の純EV。現行型は2代目になる |
EQE SUV | セダンタイプのEQEのSUVタイプという位置づけ |
EQS SUV | セダンタイプのEQEに大人7人が快適に移動できる空間を与えたモデル |
また、ステーションワゴンの派生モデルとしてオールテレインというクロスオーバーモデルが用意されます。
- Cクラスオールテレイン
- Eクラスオールテレイン
SUVでも展開される「メルセデス・ベンツ」3種類のブランド
メルセデス・ベンツには、走行性能やラグジュアリー性によって、3つのブランドを用意。これらのブランドはSUVにも用意されています。
⚫︎ メルセデス・ベンツ
⚫︎ メルセデスAMG
⚫︎ メルセデス・マイバッハ
メルセデス・ベンツ

コンパクトモデルから大型のSUVまでさまざまなモデルを発売している、ドイツのブランドです。日本ではプレミアムブランドのイメージが強いですが、商用のバンやトラック、バスなども生産している総合自動車メーカーになります。
その歴史は古く、1886年にカール・ベンツが設立。同年に世界初の自動車を製造したことで知られています。
日本では戦前からドイツ系の商社・ルードラチェーン商会が日本に輸入していて、ヤナセが1928年からメルセデス・ベンツの指定サービス工場として整備を担当していました。その後、1952年にヤナセの子会社であるウエスタン自動車が販売権を取得。そして1954にヤナセがメルセデス・ベンツ社の日本総代理権を取得しました。
これ以降、日本ではプレミアムモデルを中心に販売されるようになり、多くの人がメルセデス・ベンツ=高級車というイメージを抱くようになりました。
メルセデスAMG

メルセデス・ベンツのモータースポーツ系のサブブランドがAMGです。1967年にレース用のエンジンを設計する会社としてハンス・ヴェルナー・アウフレヒトと、エルハルト・メルヒャーが創業。1971年に開催されたスパ・フランコルシャン24時間レースにおいて、「メルセデス・ベンツ 300 SEL 6.8 AMG」がクラス優勝を果たし、一躍有名になりました。
現在はメルセデス・ベンツの子会社になり、メルセデス・ベンツの各モデルをベースにしたハイパフォーマンスモデルを開発。縦スリットの「パナメリカーナグリル」はAMGモデルの特徴で、これに憧れる人が多くいます。
メルセデス・ベンツの各モデルには「AMGライン」も用意されますが、これはメルセデスAMGのハイパフォーマンスモデルとは別物で、メルセデス・ベンツの標準モデルをスポーティな内外装にするパッケージオプションになります。
メルセデス・マイバッハ

メルセデス・ベンツのラグジュアリーブランドであるメルセデス・マイバッハ。元々は1909年にヴィルヘルム・マイバッハによって設立。「最高のものから最高のものを生み出す(Creating the best of all from the best of all)」という信条のもと、高級車を設計・販売していました。
その後、ダイムラー・ベンツがマイバッハの株式を50%取得して傘下に収めます。2012年にブランドは廃止されましたが、2014年にメルセデス・マイバッハとして名前が復活。最先端のテクノロジーを駆使して究極のラグジュアリーモデルを世に送り出しています。
SUVにも豊富なパワートレインを用意
メルセデス・ベンツは、顧客のニーズに合わせてさまざまなパワートレインが用意されています。
ガソリンエンジン
エントリーグレードからメルセデスAMGのハイパフォーマンスモデルまで、多くのモデルに設定されているガソリンエンジン。ダウンサイジングターボや、BSGを搭載したマイルドハイブリッドもラインナップしています。
ディーゼルエンジン
トルクフルなディーゼルターボとSUVの相性は抜群!メルセデス・ベンツもラグジュアリーなSUVでもディーゼルエンジンを搭載しています。ISGを搭載したマイルドハイブリッドもラインナップしています。
プラグインハイブリッド(PHEV)
大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、外部電力から充電することで電気の力のみで長距離走れるプラグインハイブリッド。GLC 350 e 4マチック スポーツ エディションスターの場合、約118km(WLTCモード)のEV走行ができます。充電は普通充電と急速充電に対応しています。GLCのPHEVは外部給電機能(V2H)にも対応しています。
電気自動車(EV)
メルセデス・ベンツは2019年にEQCを発売してから、EVラインナップを充実させる戦略をとってきました。現在はコンパクトなEQAからフラッグシップモデルのEQS SUVまでラインナップしています。EQE SUVとEQS SUVは外部給電機能(V2H)にも対応しています。
メルセデス・ベンツのSUVラインナップと人気ランキングベスト6
ここでは現在新車が販売されているメルセデス・ベンツの全SUVを紹介します。合わせてメルセデス・ベンツのSUVのなかでの新車登録台数ベスト6(2024年7月〜2024年9月)も掲載します。
ランキング | 車名 | パワートレイン | メルセデスAMG | メルセデス・マイバッハ |
6位 | GLA![]() |
ガソリンディーゼル | ● | ―― |
![]() 3位 |
GLB![]() |
ガソリンディーゼル | ● | ―― |
![]() 2位 |
GLC![]() |
ガソリンディーゼルPHEV | ● | ―― |
GLCクーペ![]() |
ガソリンディーゼルPHEV | ● | ―― | |
GLE![]() |
ガソリンディーゼル | ● | ―― | |
GLEクーペ![]() |
ガソリンディーゼル | ● | ―― | |
GLS![]() |
ガソリンディーゼル | ● | ―― | |
![]() 1位 |
Gクラス![]() |
ガソリンディーゼルEV | ● | ―― |
4位(※) | Cクラスオールテレイン![]() |
ディーゼル | ―― | ―― |
5位(※) | Eクラスオールテレイン![]() |
ディーゼル | ―― | ―― |
EQA![]() |
EV | ―― | ―― | |
EQB![]() |
EV | ―― | ―― | |
EQE SUV![]() |
EV | ● | ―― | |
EQS SUV![]() |
EV | ―― | ● |
※印のものはセダンやステーションワゴンを含みます。
メルセデス・ベンツのSUVは、中古車で探すのがおすすめ!
プレミアムブランドであるメルセデス・ベンツは、高級なイメージのあるセダンだけでなくSUVも高価。新車価格が1,000万円以上するものも珍しくありません。

憧れのブランドだけに欲しいと思っている人はたくさんいますが、なかなか手を出せないのが現実……。しかし、中古車に目を向ければ、メルセデス・ベンツも決して高嶺の花ではないかもしれないですよ!
理由1:新車に比べて価格が安い
一般的に車は新車で販売されるときが最も価値があり、だんだん年数が経ち走行距離が増えていくと資産価値が落ちていく傾向にあります。そのため、中古車の価格は新車より安いと考えられます。しかもメルセデス・ベンツなどの高級車は1年間で下落する金額が大きくなる傾向にあります。これも理由は販売価格が高いことにあります。
たとえば新車価格が200万円のコンパクトカー(A)と新車価格が1,000万円のメルセデス・ベンツ(B)があるとします。どちらも年間10%値落ちすると仮定すると次のようになります
1年目:180万円
2年目:162万円
3年目:145万8,000円
1年目:900万円
2年目:810万円
3年目:729万円
Aは3年間で54万2,000円値落ちしましたが、Bは3年間で271万円も値落ちしています。もちろん現実の中古車ではこのようにきれいな計算にはなりませんが、価格の高い高級車のほうが値落ち額は大きくなるのです。
実際、3年落ちのメルセデス・ベンツ Cクラスセダンの中古車で新車時価格から300万円以上安くなっている中古車がありました。ただ、SUVは中古車でも人気があるため、セダンに比べると値落ちスピードは緩やかになります。それでも新車に比べると予算を抑えて手に入れることができますよ。
理由2:納車が早い
コロナ禍では世界的な半導体不足により新車が長期の納車待ちになる事態が発生しました。現在ではそのパニックは落ち着いていますが、それでも新車は契約から納車までに1〜3か月程度かかります。人気モデルや人気の仕様だとさらに時間がかかることも珍しくありません。
一方、中古車はすでに目の前に買う車があるため、登録さえ済めばすぐに納車されます。一般的に契約後に書類を揃え、並行して納車整備を行ったうえで登録。2〜3週間ほどで納車されるはずです。
理由3:流通台数が多い
輸入車は日本車に比べると販売台数が少ないので、そのぶん中古車の流通台数は少なくなります。そのなかでもメルセデス・ベンツは人気があるブランドなので、フランス車やイタリア車、アメリカ車のSUVに比べると流通台数は多め。条件に合う中古車が探しやすいのが魅力です。
メルセデス・ベンツのおすすめSUV 10モデル
ここからは数あるメルセデス・ベンツのSUVのなかからおすすめモデルを紹介します。新車はもちろん、中古車にも注目してみてください。
GLB(初代/2020年6月〜)

■GLB180(FF・7AT)
ボディサイズ | 全長:4,640mm 全幅:1,835mm 全高:1,700mm |
ホイールベース | 2,830mm |
パワートレイン・排気量 | 直列4気筒ターボ+BSG・1,331cc |
WLTCモード燃費 | 14.2km/L |
新車価格帯 | 6,370,000〜9,150,000円 |
中古車相場価格 | 総額380万〜850万円 |

ミドルクラスSUVであるGLBの特徴は、全グレードが3列シートを備えた7人乗りであること。スペースの関係で3列目席には「乗車時の安全確保のため、身長168cm以下の乗員のみが使用できる」とされていますが、それでもいざというときに使えるシートがあることは大きな利便性に繋がります。
3列目シートは背もたれを前に倒すだけでフラットな荷室が出現。2列目シートの背もたれは40:20:40の3分割式になっていて、センターを倒せば4人乗車で長尺物を積載することも可能。すべてのシートを倒すと1,680Lの空間が出現します。
エントリーグレードのGLB180はFFで、GLB220d 4マチックとメルセデスAMG GLB35 4マチックは4WDで8ATになります。GLB35には最高出力225kW(306ps)を発揮する2Lターボが搭載されます。
GLC(初代/2016年2月~2023年2月)

■GLC220d 4マチック(4WD・9AT)
ボディサイズ | 全長:4,670mm 全幅:1,890mm 全高:1,645mm |
ホイールベース | 2,875mm |
パワートレイン・排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ・1,949cc |
WLTCモード燃費 | 15.1km/L |
新車時価格 | 7,680,000〜11,140,000円 |
中古車相場価格 | 総額200万〜710万円 |

現行型は2023年3月にフルモデルチェンジした2代目。ただ、まだ中古車の価格が総額750万円〜と高く、流通量もそこまで多くありません。そこでおすすめしたいのが、2023年まで販売されていた初代GLCです。
サイズ的にはミドルサイズになり、GLBより全幅があるのでリアシートに大人がゆったり座ることができます。抑揚のある力強いデザインはコンサバティブなイメージもあり、これぞメルセデス・ベンツのSUVという雰囲気。ラグジュアリーな場所にも似合います。
デビュー時は2Lガソリンターボが搭載され、2016年9月にプラグインハイブリッドモデルとなる350e 4マチックを追加。2017年2月にディーゼルターボがラインナップに加わりました。2019年には対話型インフォテインメントシステムのMBUXが搭載されました。
Gクラス(3代目/2018年6月〜)

■G450d(4WD・9AT)
ボディサイズ | 全長:4,670mm 全幅:1,930mm 全高:1,980mm |
ホイールベース | 2,890mm |
パワートレイン・排気量 | 直列6気筒ディーゼルターボ+ISG・2,988cc |
WLTCモード燃費 | 11.7km/L |
新車価格帯 | 18,240,000〜28,200,000円 |
中古車相場価格 | 総額1,200万〜3,100万円 |

日本でもっとも人気がある輸入SUVと言っても過言ではないGクラス。軍用車両のゲレンデヴァーゲンを民生用にしたものが源流で、現在でもその時代のスタイルを頑なに守り続けています。2024年にはフロントグリルやフロントのエアインテークのデザインなどが変更され、エンジンにISGが搭載されました。
直線基調のダッシュボードは悪路走行時に車両の傾きなどを直感的に掴みやすくするための機能。ディスプレイには車両前方の地面の合成画像と舵角に応じた走行予想軌跡が表示されます。一方で上質なシートとアンビエントライトがラグジュアリーな室内空間を演出してくれます。
パワートレインは3L直6ディーゼルターボ。メルセデスAMGには4L V8ツインターボとISGが組み合わされます。そして新たにEVのG580 with EQテクノロジーがラインナップに加わりました。このモデルはそれぞれの車輪に独立したモーターが備わり、その場で旋回する「Gターン」や、オフロードの鋭角なコーナーでも曲がることができる「Gステアリング」などの機能が備わります。
GLCクーペ(初代/2017年2月~2023年10月)

■GLC220d 4マチック(4WD・9AT)
ボディサイズ | 全長:4,740mm 全幅:1,890mm 全高:1,605mm |
ホイールベース | 2,875mm |
パワートレイン・排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ・1,949cc |
WLTCモード燃費 | 15.1km/L |
新車時価格 | 8,050,000〜11,140,000円 |
中古車相場価格 | 総額300万〜920万円 |

GLCをベースにルーフが傾斜した流麗なクーペスタイルにデザインされたモデルです。GLC同様に現在新車が販売されているのは2代目になります。まだフルモデルチェンジしたばかりで中古車がかなり高いので、おすすめは初代になります。
クーペスタイルと言ってもリアシートには充分な居住性が与えられています。ルーフが傾斜しているぶん荷室の高さはGLCより低くなります。それでも最大1,400Lのスペースを作ることができるので、たくさんの荷物を積んで遊びに行きたい人でも安心できるはず。
2021年12月の改良で、アクティブパーキングアシストが標準装備に。この機能は約35km/h以下で走行中に最適な駐車スペースを自動検知して、自動で並列駐車をしてくれます。
GLA(初代/2020年6月〜)

■GLA180(FF・7AT)
ボディサイズ | 全長:4,415mm 全幅:1,835mm 全高:1,620mm |
ホイールベース | 2,730mm |
パワートレイン・排気量 | 直列4気筒ターボ+BSG・1,331cc |
WLTCモード燃費 | 14.9km/L |
新車価格帯 | 6,030,000〜10,590,000円 |
中古車相場価格 | 総額350万〜750万円 |

メルセデス・ベンツのSUVラインナップでもっともコンパクトなモデルがGLA。全長が約4.4mに抑えられているのでハッチバック感覚で使うことができます。現行モデルは2代目で、メルセデス・ベンツのデザインコンセプト「Sensual Purity(官能的純粋)」を体現した、面で抑揚を感じさせるラインでモダンなイメージを打ち出しています。
コンパクトな2列シートのモデルでもホイールベースが長めに設定することで、リアシートも充分な広さが与えられました。2023年9月のマイナーチェンジでハイブランドオーディオであるブルメスターのサウンドシステムがオプション設定され、最新世代のMBUXが搭載されるなど、上級モデルに引けを取らない快適性を堪能できます。
メルセデス・ベンツのSUVをなるべく安く手に入れたい人は先代のGLAに注目を。

2024年12月現在で中古車相場価格が総額120万〜370万円になっているので、200万円以下でも条件のいいものを探すことができます。
Cクラスオールテレイン(初代/2022年1月〜)

■C220d 4マチックオールテレイン(4WD・9AT)
ボディサイズ | 全長:4,760mm 全幅:1,840mm 全高:1,495mm |
ホイールベース | 2,865mm |
パワートレイン・排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ+ISG・1,992cc |
WLTCモード燃費 | 17.9km/L |
新車価格 | 8,650,000円 |
中古車相場価格 | 総額460万〜730万円 |

メルセデス・ベンツのオールテレインは、ステーションワゴンにSUVの利便性を盛り込んだクロスオーバーモデル。メルセデス・ベンツの公式HPではステーションワゴンに分類されていますが、使い勝手のよさや見た目からSUVとして紹介したいと思います。
Cクラスはメルセデス・ベンツの中核を担うモデルで、扱いやすいサイズ感が魅力。そして1996年にデビューしてからステーションワゴンをラインナップしています。C220dステーションワゴンの最低地上高が110mmなのに対し、オールテレインは150mmに設定。プラス4cmの高さが与えられたことで、雪道の轍などでも底面を擦りづらくなります。
使い勝手はステーションワゴンと変わらず、ほかのSUVに比べると地面から荷室の高さが低いので重い荷物が積みやすかったり、高速道路の走行でも横風の影響を受けづらかったりします。
EQC(初代/2019年7月〜2024年8月)

■EQC400 4マチック(4WD)
ボディサイズ | 全長:4,770mm 全幅:1,885mm 全高:1,625mm |
ホイールベース | 2,875mm |
一充電走行距離(WLTCモード) | 400km |
新車時価格 | 9,910,000円 |
中古車相場価格 | 総額400万〜790万円 |

メルセデス・ベンツ初のEVであるEQC。ロングドライブでも充分な一充電走行距離400kmで、普通充電と急速充電に対応しています。モーターが前後に1つずつ配置される4WDで、システム最高出力は300kW(408ps)、最大トルクは765N・mに達します。
走行モードは「コンフォート」「エコ」「スポーツ」「インディビジュアル」という4つのモードがあり、エネルギー回生はステアリング裏のパドルで調整できます。サイズ的にはGLCと同程度。デザインはEVらしい先進性を感じさせるスタイルになっています。充電ステーション情報、電費情報など、EVならではのテレマティクスサービスを利用できるのも便利ですよ。
EVはガソリン車やディーゼル車に比べると中古車の値落ちが大きめ。年式の割に中古車が割安な価格で見つけることができます。
EQB(初代/2022年7月〜)

■EQB250+(FF)
ボディサイズ | 全長:4,685mm 全幅:1,835mm 全高:1,705mm |
ホイールベース | 2,830mm |
一充電走行距離(WLTCモード) | 557km |
新車価格帯 | 8,110,000〜8,990,000円 |
中古車相場価格 | 総額430万〜710万円 |

EQC、EQAに続くメルセデス・ベンツのEV第3弾モデルとして登場したEQB。最大の特徴はGLB同様に3列シートを備えていることです。しかも大容量バッテリーを床下に搭載しているのに室内空間は犠牲になっておらず、どの席でもGLBとほぼ変わりません(3列目席の対応身長は165cm以下)。
駆動方式はFFと前後に1つずつモーターを配置した4WDを用意。一充電走行距離はFFが557kmで4WDが467km(いずれもWLTCモード)と、日常生活はもちろんロングドライブでも安心できる性能になります。
充電は普通充電と急速充電に対応。回生制御はステアリングのパドルで4段階に調整できます。
Eクラスオールテレイン(初代/2017年9月~2024年2月)

■E220d 4マチックオールテレイン(4WD・9AT)
ボディサイズ | 全長:4,955mm 全幅:1,860mm 全高:1,495mm |
ホイールベース | 2,940mm |
パワートレイン・排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ・1,992cc |
WLTCモード燃費 | 16.0km/L |
新車時価格 | 10,840,000円 |
中古車相場価格 | 総額250万〜820万円 |

Eクラスステーションワゴンの最低地上高を25mm高くし、フェンダーアーチのモールなどでSUVテイストを加えたクロスオーバーモデルです。現行型は2024年にフルモデルチェンジした2代目で、まだ中古車がほとんど流通していません。反対に初代はデビューから少し時間が経っていることもあり、比較的買いやすい価格帯で中古車が見つかります。
Eクラスは、まだミディアムクラスと呼ばれていた頃からプレミアム性はもちろん高い実用性が評価されていたモデル。その伝統は現代にも受け継がれています。現行型や先代もリアシートの広さや座り心地、荷室の使いやすさに定評があります。これはオールテレインになっても変わりありません。
サスペンションは車速や走行条件に応じて特性や車高を自動的に調整する電子制御式エアサスペンションを採用。どんな環境でもゆったりした乗り味を楽しめます。
GLE(初代/2015年10月~2019年5月)

■GLE350d 4マチック(4WD・9AT)
ボディサイズ | 全長:4,825mm 全幅:1,935mm 全高:1,795mm |
ホイールベース | 2,915mm |
パワートレイン・排気量 | V型6気筒ディーゼルターボ・2,986cc |
JC08モード燃費 | 11.7km/L |
新車時価格 | 9,400,000〜17,940,000円 |
中古車相場価格 | 総額250万〜820万円 |

メルセデス・ベンツのクロスオーバーSUVの礎を築いたMクラスの後継モデルとして登場した初代GLE。堂々としたLサイズのボディは日本の道だと扱いづらいと感じることもありますが、圧倒的な広さと優雅な乗り心地はこのクラスでないと味わえません。
パワートレインは3L V6ディーゼルターボのほか、メルセデスAMG GLE 63 Sには5.5L V8直噴ツインターボが搭載されます。トランスミッションは発売当時に最も多段だった9ATになります。

自動追従型クルーズコントロールやステアリングアシストなどの先進運転支援システムがいち早く搭載されたのもプレミアムSUVならでは!
メルセデス・ベンツのSUVを中古車で探す際の注意点
製造後、運輸支局に登録されてナンバープレートが付き、公道を走っていた車が売られているのが中古車です。中古車は前オーナーの使い方により車のコンディションが1台ずつ異なります。また、ここではどんなところに注目しながら中古車を選べばいいかを考えてみましょう。
セダンやワゴンの中古車は安いがSUVは値落ちが緩やか

「メルセデス・ベンツのSUVは、中古車で探すのがおすすめ!」の章で触れたように、メルセデス・ベンツのモデルは日本の軽自動車やコンパクトカーなどに比べると中古車の“値落ち額”は大きくなります。セダンやステーションワゴンはこの傾向が顕著で、特に大型のラグジュアリーモデルやEVは驚くほど値段が下がっているものもあります。
一方でメルセデス・ベンツのSUVは値落ちのスピードは緩やか。これは中古車相場が需要(欲しいと思っている人)と供給(市場に流通している中古車の台数)のバランスで決まるから。SUVは中古車を探している人がたくさんいるため、セダンなどに比べると高めの相場で推移しているのです。
Gクラスのように日本へ輸入される台数が少ないのに欲しい人がたくさんいるモデルだと、中古車でも新車とほとんど値段が変わりません。条件によっては新車より高い価格で販売されるケースもあります。
走行距離に惑わされず、内外装と機関系の状態を要チェック

メルセデス・ベンツの車は、個人ではなく法人で購入されるものも多くあります。このような車は仕事で毎日使うことが多くなります。また、メルセデス・ベンツのオーナーはゴルフなど高速道路を長距離走る機会が多くなります。そのため、年式の割に走行距離が伸びている中古車も珍しくありません。
中古車を探す場合、「なるべく走行距離が少ないものが欲しい」と考える人は多いもの。でも車は機械なので、きちんと動かすことで良好な状態が保たれるという側面があります。特に高速道路を一定速度で巡航する機会が多かったものは、ストップ&ゴーが少ないので走行距離は伸びていても機関系部位へのダメージは少なかったりします。
もちろん、良好な状態を維持するのは定期的なメンテナンスを受けていることが大切。中古車を探す際は走行距離だけでなく、内外装へのダメージは少ないか、機関系は良好か、整備履歴などは残っているかなどに注目してみると、条件のいいものが見つかる可能性が高くなります。
低年式で価格が安くても、維持費は新車と変わらない

一般的に中古車は年式が古くなり、走行距離が伸びるほど価格が安くなります。メルセデス・ベンツの車でも年式にこだわらなければラグジュアリーなSUVを新車の軽自動車より安い価格で買うことができます。
ただ、ひとつ忘れないでほしいのは、どれだけ中古車価格が安くてもメルセデス・ベンツであること。もし車に何らかのトラブルが発生した場合は、基本的に新車と同じ整備費用がかかります。
輸入車は部品を海外から日本に持ってくるので部品代には輸送料も含まれます。さらにメルセデス・ベンツをはじめとする高級車は部位によって高級な部品が使われていることもあるので、国産の軽自動車やコンパクトカーに比べると整備費用が高額になるケースが多くなります。
電気自動車(EV)を中古車で探すなら、車両総重量に注意

メルセデス・ベンツはEVのラインナップが豊富なブランド。新しいものに興味があり、EVを中古車で探そうと思っている人もいるはずです。
EVは自宅駐車場に充電設備を設置できれば一番便利ですが、マンションに住んでいて充電設備を設置することができないケースも珍しくありません。それでもメルセデス・ベンツのEVなら一充電の走行距離が長いので、自宅の近くに充電設備があれば基本的には不自由なくEVライフを楽しめるでしょう。
マンション住まいの場合に注意しなければいけないのが、駐車場の重量制限。大規模マンションで自走式の立体駐車場を利用する場合、高さや幅の制限だけでなく重量制限が定められている場合がほとんど。航続距離が長いEVは大きく重いバッテリーを積んでいるため、重量制限に引っかかって契約ができないケースが多いのです。
重量制限は車両重量ではなく最大定員・最大積載量を加算した「車両総重量」で測られます。自走式立体駐車場の上のフロアだと車両総重量が2tを超えるものは契約不可となっているケースが多いのですが、たとえばEQBだと車両重量で2,100kgあるため、最大定員・最大積載量を加算した車両総重量はさらに重くなるため、契約が難しくなります。
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よくある質問
現在メルセデスベンツでもっとも売れているのはSUVで、日本で販売される台数の半数がSUVと言われるほど。コンパクトSUVからLサイズ、パワートレインもガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、PHEV、EVとさまざまなバリエーションが用意されています
中古車の一番の魅力は新車より安い価格で手に入れることができること。メルセデス・ベンツのSUVも新車より安く買うことができます。ただ、値落ちはセダンやワゴンに比べると緩やか。また、モデルによっては新車より高いプレミア相場になっているものもあります。
全長が5,210mm、全幅が2,030mmあるメルセデス・マイバッハGLSがもっとも大きなSUVです。
全長が4,415mm、全幅が1,835mmのGLAがもっともコンパクトなSUVになります。
単純に走行距離や年式で選ぶのではなく、車の状態などをしっかり確認することが重要です。メルセデス・ベンツは法人需要、ゴルフなどで長距離ドライブの機会が多かった中古車が多いため、走行距離が伸びていても車へのダメージが少ない中古車が珍しくありません。購入時は定期的に整備を受けてきたものかを確認してみましょう。
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