トヨタ タンクとルーミーはダイハツ トールのOEM車であり、ベースは同じ車です。見た目がとても似ているので「同じ車なのか」「何が違うのか」など、気になる人もいるでしょう。基本スペックや搭載されている装備はほぼ同じでも、細かく比較すると違う部分が見えてきます。
そこで今回は、タンクとルーミーの特徴や違いを詳しく解説していきます。タンクとルーミーが気になる人は、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- ・タンクとルーミーの特徴
- ・タンクとルーミーの違い
- ・タンクとルーミーがおすすめな人
監修・執筆
エディター ライター
高橋 満
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。また、企業の広報・販促活動のサポートも担当。愛車はフィアット500Cとスズキジムニー。
http://bridge-man.net/
…続きを読む
目次
タンクとルーミーの特徴
タンクとルーミーは、どちらもトヨタが販売するコンパクトトールワゴンで、ダイハツ トールのOEM車です。どちらも、広々とした空間「Living」と余裕の走り「Driving」を掛け合わせた「1LD-CAR(ワン・エル・ディー・カー)」がコンセプトとなっています。
タンクとルーミーの違いは、基本的に外観デザインのみで、特に大きく異なるのはフロントデザインです。

タンクは2020年9月に生産終了していますが、中古車であれば購入できますよ!
トヨタ タンクとルーミー、そしてスバル ジャスティは、ダイハツ トールのOEM車であり、これら4車種の基本スペックはほぼ同じです。タンクとルーミーは2020年9月にマイナーチェンジが行われた際に、2車のモデルを統合し「ルーミー」に1本化されました。
OEM車とは、製造元が同じ車を、別のブランドで販売する方法のことです。車の基本骨格をそのままに、外観やグレードの内容などを変更して、別のメーカー・車種として販売しています。

OEM車については以下の記事で解説しています。記事の内容は軽自動車に関するものですが、タンク・ルーミーは軽自動車ではないのでご注意ください!
タンクの特徴

画像引用元:タンク|トヨタ公式サイト
タンク・ルーミーどちらにも当てはまる特徴として、リヤシートは最大240mmのスライドが可能でアレンジできるほか、パワースライドドアを搭載しているなど、使い勝手がいいことがあげられます。
どちらもコンパクトながらも大人4人がゆったりと座れる広さがあります。グレードは5種類あり、N/Aエンジン3種類(カスタムG、G、X)ターボエンジン2種類(カスタムG-T、G-T)の中から選択できます。
特別仕様車「G“Cozy Edition”」は、運転席と助手席シートヒーターや専用シート表皮を採用しており、中古車では比較的リーズナブルに購入できます。
ルーミーの特徴

画像引用元:ルーミー|トヨタ公式サイト
冒頭でも説明したように、ルーミーとタンクは、2020年9月のマイナーチェンジを機に両モデルを統合し、ルーミーに一本化されました。同時にスマートアシストIIIに新機能が追加され、次世代のスマートアシストとなったほか、フロントデザインの変更やボディカラーの追加も行われています。

ダイハツ トールのOEMである3車のうち、最も売れているのはルーミーです!
あわせて読みたい
共通の特徴
タンク・ルーミーともに、エンジンは「N/Aエンジン」と「ターボエンジン」から選べます。
ターボエンジンとは、排気ガスの流れを使ってエンジンに空気を押し込む機構であり、小さな排気量で大きな排気量並のパワーが出るというものです。

燃費と価格を重視したい人、街乗りメインの人にはN/Aエンジン、走行性能や快適性を重視したい人、遠出をしたい人にはターボエンジンがおすすめです!
タンクとルーミーの違いを比較
タンクとルーミーの違いを表で比較してみましょう。
タンク | ルーミー |
乗車定員(名) | |
5 | 5 |
サイズ(mm) | |
全長:3,700〜3,715 全幅:1,670 全高:1,735 |
全長:3,700〜3,725 全幅:1,670 全高:1,735 |
車両重量(kg) | |
1,080〜1,130 | 1,080〜1,130 |
エンジン | |
・N/Aエンジン ・ターボエンジン |
・N/Aエンジン ・ターボエンジン |
動力 | |
ガソリン | ガソリン |
総排気量(L) | |
0.996 | 0.996 |
駆動方式 | |
FF、4WD | FF、4WD |
燃費(JC08モード) | |
21.8〜24.6 | 21.8〜24.6 |
最小回転半径 | |
4.6〜4.7 | 4.6〜4.7 |
上表でわかるように、タンクとルーミーのスペックや燃費性能はほぼ同じであり、違いは全長サイズが若干異なる程度です。
次の章では、以下の項目について詳しく比較していきます。
サイズ
全長(mm):3,700〜3,715
全幅(mm):1,670
全高(mm):1,735
全長(mm):3,700〜3,725
全幅(mm):1,670
全高(mm):1,735
タンク・ルーミーの車両サイズはほぼ同じです。どちらもグレードごとの全長は若干異なり「カスタムG」「カスタムG-T」は3,715~3,725mm、そのほかグレードは3,700mmとなっています。
エンジン
タンク | ルーミー | |
エンジン | ・N/Aエンジン・ターボエンジン | ・N/Aエンジン・ターボエンジン |
最高出力 (kW/rpm) |
・51/6,000 ・72/6,000(G-T、カスタムG-T) |
・51/6,000 ・72/6,000(G-T、カスタムG-T) |
最大トルク (N・m/r.p.m.) |
92/4,400140/2,400〜4,0000(G-T、カスタムG-T) | 92/4,400140/2,400〜4,0000(G-T、カスタムG-T) |
総排気量(L) | 0.996 | 0.996 |
タンクとルーミーは、エンジンスペックも同じです。どちらも1.0L直列3気筒エンジンが搭載されています。
燃費性能
タンク・ルーミーのカタログ燃費と実燃費を比較してみましょう。
▼カタログ燃費(JC08モード)
駆動方式 |
グレード |
タンク(km/L) |
ルーミー(km/L) |
FF |
X |
24.6 |
24.6 |
G |
24.6 |
24.6 |
|
G-T |
21.8 |
21.8 |
|
カスタムG |
24.6 |
24.6 |
|
カスタムG-T |
21.8 |
21.8 |
|
4WD |
X |
22.0 |
22.0 |
G |
22.0 |
22.0 |
|
カスタムG |
22.0 |
22.0 |
タンクとルーミーのエンジンは同型式であり、同じグレードで比較すると燃費性能も同じです。
車の燃費のまとめサイト「e燃費」によると、2023年3月現在のタンクとルーミーの実燃費は以下の通りです。同じ車種として公開されているため、同じ数値になっています。
▼実燃費(JC08モード)
駆動方式 | タンク(km/L) | ルーミー(km/L) |
FF | 24.6 | 24.6 |
4WD | 22.0 | 22.0 |
4WDターボ | 21.8 | 21.8 |
駆動方式がFFだと特に燃費がいいことがわかります。

ルーミーの燃費や年間維持費は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
あわせて読みたい
価格(新車・中古車)
タンク | ルーミー | |
新車価格(税込) | 取り扱いなし | 156.6万〜205万円 |
中古車価格(税込) | 48万〜210万円 | 48万〜295万円 |
タンクは2020年9月に生産終了しているため、新車で購入できるのはルーミーのみとなっています。中古車価格で比較すると、タンクのほうがリーズナブルな傾向があります。

タンクは2020年9月で販売終了し、ルーミーはタンクよりも新しい2021年以降の年式もあるので価格が高くなっていると考えられます!
安全性能
タンク・ルーミーの安全性能は、2018年11月にスマアシがIIからIIIに進化。2020年9月のマイナーチェンジでは、衝突回避や警報の検知機能が強化された新しいスマートアシストが全車標準装備となり、さらに充実した機能を備えています。
・衝突警報機能
・衝突回避支援ブレーキ機能
・車線逸脱警報機能
・ふらつき警報
・路側逸脱警報
・ブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)
・先行車発進お知らせ機能
・ADB(アダプティブドライビングビーム)
・オートハイビーム
・再度ビューランプ
・コーナーセンサー
・標準認識機能
・全車速追従機能付ACC
・オートハイビーム/ADB(アダプティブドライビングビーム)
・パノラミックビューモニター

全車速追従機能付きACCはルーミーのカスタムモデルにのみ搭載されています!
エクステリア
タンクとルーミーの大きな違いはエクステリアにあります。タンクは台形のフロントバンパーグリル(空気取入れ口)を採用しており、軽快な走りを想像させるスポーティーなデザイン。カスタムグレードにはLEDヘッドランプが標準装備されています。
ルーミーは重厚感のある大型フロントグリルとイルミネーションランプで、ラグジュアリーなイメージ。ルーミーはカスタムのほうがシャープな印象があり、スタンダードとカスタムのどちらを選ぶかによって雰囲気が変わります。
また、タンクとルーミーはカラーバリエーションも異なります。
インテリア
タンク・ルーミーはどちらも機能性を意識したインテリアが魅力です。オープントレイやドリンクホルダー、買い物フックなどが備わっていて使い勝手のいい作りになっています。
後部座席には前後スライド機能を装備し、背もたれは約70度まで調整できるリクライニング機能を備えています。後部座席の足元が広く、窮屈さを感じにくいところもポイントです。
運転しやすさ
タンク・ルーミーはどちらも最小回転半径は4.6〜4.7mで小回りが利きます。運転席からの視界もいいので初心者でも運転しやすい傾向があります。
快適性能
タンク・ルーミーともに、Xグレードは助手席側パワースライドドアのみ、ほかのグレードは両側パワースライドドアが標準装備となっています。コンパクトカーのなかでもパワースライドドアが全グレードに標準装備されていることは珍しく、うれしい機能といえるでしょう。
タンクとルーミーがおすすめな人
・子育て中の人
・高齢の人
・燃費性能を重視する人
・コンパクトな車が欲しい人
・室内の使い勝手にこだわる人
タンクとルーミーはどちらもコンパクトでありながら室内空間が広く、使い勝手のよさが魅力の車種です。パワースライドドアが標準装備されており、荷物の出し入れがしやすく、スムーズに乗り降りできるので、子育て世代や高齢ドライバーにおすすめです。

燃費性能を重視する人にはN/Aエンジン、FFのグレードがおすすめです!
タンクとルーミーどちらを買うべき?

画像引用元:ルーミー|トヨタ公式サイト
新車にこだわる方にはルーミー、中古車で購入する場合はタンクがおすすめです。
ルーミーは2023年2月の新車販売台数ランキングにおいて、普通車のなかで5位にランクインしており、スライドドア搭載車種の中でも特に人気のモデルです。
タンクはルーミーと同じスペックで外観も似ていますが、中古車価格はルーミーよりも安い傾向があります。ルーミーを新車で購入するのが難しいのであれば、中古車でリーズナブルなタンクを探す選択もあります。
また、それぞれ外観とカラーバリエーションが異なるので、デザインやカラーを比べて好みのほうを選ぶのもよいでしょう。

タンクの中古車は在庫が減りつつあるので、好みのものを見つけたときが狙い目です!
効率よく中古車を探すなら「車お探しコンシェルジュ」がおすすめ
中古車の在庫は日々変動しているので、小まめにチェックすることが大切です。カーセブンの「車お探しコンシェルジュ」では、専門知識を持つスタッフが車探しをサポートします。
未公開在庫を含む全国の在庫から、あなたにぴったりな車をカーセブンのスタッフがお探しするので、車を探す時間がない人や、探し方がわからないという人にもおすすめです。
無料相談も可能なので、気になることがあればぜひお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
タンクとルーミーはどちらもトヨタの子会社「ダイハツ」が製造する「トール」のOEM車であり、ベースは同じです。
タンク、ルーミー、ジャスティはトールのOEM車であり、ベースは同じです。主な違いは「外観デザイン」と「販売しているメーカー」です。タンク・ルーミーはトヨタ、トールはダイハツ、ジャスティはスバルが販売しています。
タンクとルーミーは別の車種として販売していましたが、2020年9月のマイナーチェンジでタンクが廃止され、ルーミーに統合されています。これは人気がなかった訳ではなく、マイナーチェンジをきっかけとしてルーミーに一本化したということです。
新車価格で購入できるのはルーミーのみなので、新車価格で比較することはできません。中古車価格を比較すると、タンクのほうが安い傾向があります。
詳しくは「価格(新車・中古車)」の見出しで解説しています。
総在庫3,000台以上から
ぴったりの一台が見つかる!
ご相談・ご質問だけでもお気軽に!