免許証にかけられた制限を解除するために必要な「限定解除」。「仕事で限定解除が必要になったけれど、手続き方法がわからない」「AT限定で問題ないと思っていたけれど、MT車にも乗りたくなった」などの悩みを持たれる方も多いでしょう。
この記事でわかること
- ・限定解除とは何か
- ・限定解除の方法
- ・限定解除にかかる費用と日数
限定解除にはいくつか種類があり、自動車だけでも5つあります。自分が行うべき限定解除の種類を知り、不要な限定解除をしないようにしましょう。
※本記事の「AT車」という表現にはCVTを含みます。
目次
自動車運転免許証における限定解除とは?
限定解除とは「運転免許証にかけられた制限を解除し、制限外の自動車を運転できるようにする」ことです。
免許証に「普通車はAT車に限る」や「中型車は中型車(8t)に限る」などの記載があれば制限がかけられている状態で、限定解除の対象となります。
自動車運転免許の限定解除の種類
自動車運転免許における「限定解除」というと、免許証に「普通車はAT車に限る」と記載された方がMT車も運転できるようにすることを指すことが多いですが、そのほかに以下のような種類もあります。
▼準中型免許
「5t車限定/5t車限定、オートマ車限定」と免許証に記載された方が限定解除すれば「7.5t未満のマニュアル車」が運転可能です。
▼中型免許
「8t車限定/8t車限定、オートマ車限定」と免許証に記載された方が限定解除すれば「11t未満のマニュアル車」を運転できるようになります。
▼大型特殊免許
「カタピラ車限定」または「農耕車限定」の記載が免許証にある方が限定解除すると「全長:12.0m以下、全幅:2.5m以下、全高:3.8m以下、総排気量:制限なし、最高時速:制限なし(時速49km以下の自主規制あり)の大型特殊自動車・小型特殊自動車・原動機付自転車(原付)」が運転可能です。
▼大型免許
「自衛隊車両限定」の記載が免許証にある方が限定解除すると「車両総重量:11t以上、最大積載量:6.5t以上、乗車人員:30人以上のいづれかを超える自動車」を運転できるようになります。
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AT限定を解除する方法・流れ
限定解除する方法は「教習所に通う」か「一発試験(教習を受けず運転免許試験場で試験だけを受ける)」のどちらかです。
こちらでは、普通車のAT限定を解除する方法を「教習所に通うパターン」と「一発試験のパターン」にわけて解説します。免許ごとに必要なものなどが異なりますが、どの免許でも基本的に同じ流れなので、普通車以外の限定解除を検討している方も大まかなに把握しておきましょう。
教習所に通って取得する場合の流れ
教習所に通う場合、「教習所で技能講習の受講→卒業証明書の取得→限定解除の手続き→免許証の交付」という流れです。
教習は、教習所または合宿免許のどちらで講習を受けるか選択し入所します。路上教習や学科教習はないので、教習所内のコースで4時限分の講習を受けましょう。
教習所で必要なものや講習内容は以下のようになっています。
▼必要なもの
- 普通自動車AT免許証
- 写真
- 認印
- 眼鏡やコンタクト(視力検査があるため、必要な方は持参)
- その他各教習所で指定されているもの
▼講習内容
- クラッチペダルやチェンジレバーの操作
- 発進や停止、変則ギアの操作とブレーキ
- 坂道発進、狭路・踏切の通過
- 方向変換及び縦列駐車
など
技能試験は教習所で行われます。講習内容が身についているかを確認する試験なので、できるだけ期間を空けずに受けるとよいでしょう。
「卒業証明書(交付日から3か月以内に発行されたもの)」と「AT限定免許証」を提出し、限定解除の申請をします。その際、手数料1,400円も必要になるので忘れずに持っていきましょう。
提出物に不備がなければ、免許が交付されます。運転免許試験場が空いている日であれば、技能試験合格後は即日での手続きが可能です。
一発試験で取得する場合の流れ
一発試験で限定解除する流れは「運転免許試験場を訪問し、必要書類等を提出→試験を受験→免許の交付」となっています。
▼必要なもの
- 普通自動車AT免許証
- 眼鏡やコンタクト(視力検査があるので、必要な方は持参)
試験場に置いてある限定解除審査申請書と受験票の必要事項を記入して提出しましょう。
技能試験の内容は、以下のようになっています。
- 踏切での停車と発進
- 坂道発進
- S字とクランクの走行
- 縦列駐車
- 方向転換の仕方
など
審査は警察官によって行われ、かなり厳しいとされています。
限定解除するために必要な費用
一発試験と教習所に通った場合の費用は以下のようになっています。
教習所 |
約6万〜12万円(免許・教習所によって異なる) |
一発試験 |
約3,000円 |
※情報は2023年4月時点のものです。
教習所に通う場合、取得する免許や場所によって料金が異なります。
◆合宿免許:約6〜10万円
某合宿免許センターの場合、検定料金込みで61,600円です。
◆指定教習所:
・AT限定:6万円前後
某教習所の場合、入学金を含めて61,700円(税込)です。
・準中型自動車免許5t限定:10万円前後
某教習所の場合、入学金を含めて97,680円(税込)です。
・中型自動車免許8t限定:12万円前後
某教習所の場合、入学金を含めて119,570円(税込)です。
一方、一発試験で限定解除する場合、かかる費用は「2,850円(試験手数料:1,400円、車の使用料:1,450円)」です。
試験に合格できず、もう一度試験を受ける場合は同じ費用がかかります。少ない回数で合格できれば限定解除の費用を抑えられるでしょう。
限定解除にかかる日数
限定解除にかかる日数は教習所と一発試験で異なります。
教習所 |
最短3日 |
一発試験 |
最短1日 |
※情報は2023年4月時点のものです。
一発試験であれば、1回で試験に合格できれば即日解除できます。
しかし、教習所の場合、1日に受けられる教習の時間が2時間と定められており、4限の講習を受けるのに2日、技能試験に1日の合計3日が最短でもかかります。合格後は即日限定解除の手続きができるので、大体3〜5日かかると考えておくといいでしょう。
限定解除を行うメリット
限定解除を行うと、以下のようなメリットがあります。
・車選びの制限がなくなる
・就職や給与の面で有利に働く可能性がある
車選びの制限がなくなる
AT限定の普通自動車免許であっても大半の車に乗れるようになってきていますが、制限のない普通免許を持っていないと乗れない車もあります。
限定解除すれば車種などを気にしない車選びが可能です。
特に「最新のデザインよりも、昔のデザインのほうが理想のイメージに近い」といった理由で、MT車のラインナップしかない車の購入を検討している場合には役立つでしょう。
たとえば、旧世代の「マツダ・ロードスター」や「トヨタ・カローラスポーツ」、「スズキ・ジムニー」、などが欲しい方であれば、限定解除の魅力を活かせます。
就職や給与の面で有利に働く可能性がある
都市部での車を使う営業などであれば、AT限定の免許でも問題ない職場も多いです。しかし、業界や地域によってはMT車しか用意していない企業もあり、営業に行けないことで手当や昇進に影響を及ぼす恐れがあります。
また、普通車以上の特殊な車の運転をする業界であれば、就職や給与の面で有利に働くかもしれません。
たとえば、「建設業の施工管理士」や「運送業の大型トラックドライバー」を志望している場合、限定解除済みの自動車免許を持っていることが応募条件として挙げられているケースも見られます。
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4つの安心宣言
カーセブンでは、以下の4つの安全宣言を掲げています。
- 消臭・抗菌処理等を施し納車
- ドライブレコーダー機能を使える状態で納車
- リコールを確認し納車
- 第三者機関の鑑定を受け納車
「なんとなく中古車に不安がある」といった方でも安心して購入できるでしょう。
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初めてのMT車選びは「大きな買い物なので失敗したくない」「どんな車が自分に合っているかわからない」など、不安も大きいはずです。
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よくある質問
限定解除とは「運転免許証にかけられた制限を解除し、制限外の自動車を運転できるようにすること」です。免許証に「普通車はAT車に限る」や「中型車は中型車(8t)に限る」などの記載があれば、限定解除の対象となります。
ATからMTへと運転を切り替える場合、ギア操作などの運転に必要な作業が増えるため、最初はエンストなどに苦労するかもしれません。また、一発試験の場合、MT車の運転練習ができないため、非常に合格率が低いとされています。しかし、教習所での講習を受ければ、試験は講習の内容を復習するものになり、自ずと合格率は上がるでしょう。
教習所と一発試験で限定解除の流れは異なります。教習所の場合は「教習所で技能講習の受講→卒業証明書の取得→限定解除の手続き→免許証の交付」という流れです。一発試験の場合は「運転免許試験場を訪問し、必要書類等を提出→試験を受験→免許の交付」となっています。詳しい手順についてはこちらを確認してください。
教習所に通うか一発試験を受けるかで費用は異なります。教習所の場合、取得する免許や場所によって料金は違い、合宿免許であれば「約6〜10万円」、指定教習所であれば「AT限定:6万円前後/準中型自動車免許5t限定:10万円前後/中型自動車免許8t限定:12万円前後」が目安となるでしょう。一発試験の場合は、「2,850円(試験手数料:1,400円、車の使用料:1,450円)」です。試験に合格できず、もう一度試験を受けることになれば同じ費用がかかります。試験を少ない回数で終えれば安く済むでしょう。
一発試験と教習所のどちらで限定解除するかによってかかる日数は異なります。一発試験であれば「1日」、教習所であれば「3日」が最低でもかかります。運転に自信がある・自動車の構造を熟知している場合を除いて、「3日〜5日程度かかる」と見ておくと気負わずに臨めるでしょう。
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