アウトドアがブームになってから、軽バンへの注目が高まっています。コンパクトで維持費の安い軽自動車、それも商用車をベースにさまざまなカスタムを施して、便利で快適な”自分だけの基地”を作り、アウトドアをおしゃれに楽しむ人が急増しています。
これから軽バンライフを楽しみたい人はどんなモデルを選べばいいのか。どうやってカスタムすればいいかを見ていきましょう。
この記事でわかること
- ・軽バンのメリットとデメリット
- ・新車で買えるおすすめ軽バン6モデル
- ・軽キャンパーや車中泊車のベース車にピッタリな軽バン
監修・執筆
エディター ライター
高橋 満
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。また、企業の広報・販促活動のサポートも担当。愛車はフィアット500Cとスズキジムニー。
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お乗り換えの場合、愛車の買取金額によって、ご準備いただく金額が変わります。
まずは、買取金額を調べてそのあと購入するお車を決めてみてはいかがでしょうか?
目次
軽バンとはどんな車?

車に詳しくない人でも「軽バン」という言葉を一度は聞いたことがあるはず。でも「軽バンがどんな車かを教えてください」と言われたら、うまく説明できない人が多いのではないでしょうか。
まず、軽バンがどんな車かを知っておくことで、自分にぴったりの軽バンが選びやすくなりますよ。
軽バンの定義
軽バンとは商用用途を前提に作られた、箱型(ワンボックス型)の軽自動車のこと。軽自動車規格いっぱいにスペースを取っているので、小さくても車内が広いのが特徴です。
商用用途(区分は「貨物自動車」)になるため、ナンバープレートの区分番号は4になります。
軽バンの用途
荷物をたくさん積むために開発されたモデルなので、配送や商売をしている人の仕入れや職人がたくさんの道具を積んで現場に向かうための車として選ばれています。そのため、多くのユーザーは1人(たまに2人)で乗るケースが多いのが特徴です。
軽自動車なので市街地の細い路地もスイスイ走れます。反対に箱型で全高が高く横風を受ける面積が広いため、高速道路を使ってロングドライブという使い方はあまり得意ではありません。
軽トラックや登録車のバンとの違いは?

言うまでもなく軽バンと軽トラックの最大の違いは、荷物を積むスペースに屋根があるかないかです。軽バンは荷物を車内に積むため、雨天時も荷物が濡れることはありません。その代わり荷室の高さに限りがあるため、積める荷物の高さに限界があります。
軽トラックは荷台に屋根がないため雨天時は荷物が濡れてしまいますが、高さに制限がないため背の高い荷物も楽に積めます。ただし軽自動車は最大積載寸法の高さ(地面から荷物の最高部までの高さ)が2.5m以下になります。そのため荷台を含めて高さが2.5m以内に収まる荷物までしか積むことができません。
また軽バンは荷物を車内に積むため防犯性に優れているのもメリット。反対に軽トラックは汚れたものを積んでも荷台の掃除がしやすく、乗員スペースと荷物スペースが仕切られているのでニオイのあるものを積んでも気にならないのがメリットです。
軽自動車に比べるとサイズが大きい登録車のバン(1ナンバー・4ナンバー)は、当然軽バン以上にたくさんの荷物を積むことができます。リアシートを格納したときの荷室の長さも軽バンのスズキ エブリイが1,820〜1,910mmなのに対し、登録車のバンであるハイエースバン(DX 標準ボディ標準ルーフ)は3,000mm。さらに最大積載量もエブリイが350kgに対し、ハイエースバンは1,200kg(定員により異なる)になります。
1BOXタイプの軽ワゴンと何が違う?


軽バンは貨物自動車として税制優遇を受けるために、次の条件を満たさなければなりません。
● 後席を使用した状態で物品積載設備の床面積が0.6㎡以上ある
● 物品積載設備の床面積が乗車設備の床面積より広い
● 最大定員の総重量(1人あたり55kg)より最大積載量のほうが大きい
● 側面(または後部)にある開口部の大きさが縦600mm横800mm以上、かつ鉛直面への投影面積が0.48㎡以上
乗車スペースより積載スペースのほうが広くなければいけないので、サイズに制限のある軽自動車では後席が狭くなるほか、スペースを確保するために座面や背もたれもかなり薄い簡易的なシートになります。そのため後席に人が座って移動するのはかなりきつくなります。
一方で軽バンを乗用仕様にした軽ワゴンは荷室の広さの規定などがないため、後席も人が快適に座れる厚みのあるものが設置されます。
また、軽バンは街中などでの運搬を前提にしているほか、製造コストを抑える必要もあり前席もややチープなシートになってしまいます。そのため購入後に社外品の上質なシートに交換する人もいます。
軽ワゴンは快適装備などが充実しているのも特徴です。
軽バンのメリット
人気が高まっている軽バンですが、選んでいる人たちはどんな部分にメリットを感じているのでしょうか。
荷室が広く積載性に優れている

軽自動車規格をいっぱいに使った箱型の形状で、室内も荷物を積みやすいように張り出しなどを極力減らした構造になっています。
たとえばダイハツ ハイゼットカーゴの場合、みかん箱を68箱、ビールケースを36ケース、パンケースなら71ケースも積むことが可能。リアゲートの開口部は高さ1,165mm×幅1,345mm、スライドドア開口部は高さ1,190mm×幅785mmもあります。

この大空間と開口部の広さを活かして車中泊仕様にカスタムしたり、趣味で使う道具を運ぶトランスポーターとしたりして選ぶ人が増えているのです。
最小回転半径が小さく取り回し性に優れる
配達などで細い路地を走ったりすることを想定している軽バンは、乗用タイプの軽自動車よりも最小回転半径が小さく設計されています。この傾向は駆動方式がFR(後輪駆動)のモデルでより顕著です。
乗用モデルのスズキ エブリイワゴンの最小回転半径は4.5mですが、軽バンのエブリイは4.1m。参考までに登録車のバンであるトヨタ ハイエースバン(4ナンバー車)は5.0mになります。
<参考>主要モデルの最小回転半径
スズキ エブリイ | 4.1m |
スズキ スペーシアベース | 4.4m |
ダイハツ アトレー | 4.2m |
ダイハツ ハイゼットカーゴ | 4.2m |
ホンダ N-VAN | 4.6m |
ホンダ N-BOX | 4.5m |
スズキ エブリイワゴン | 4.5m |
トヨタ ハイエースバン | 5.0m |
自動車税をはじめとする税金が安いので維持費を抑えられる

毎年納める軽自動車税(種別割)は乗用車と貨物自動車、自家用と営業用で異なります。
軽バン(貨物自動車) | 軽ワゴン(乗用車) | |
自家用 | 5,000円 | 10,800円 |
営業用 | 3,800円 | 6,900円 |

みなさんが軽バンを買う場合、ほとんどのケースが自家用になるはず。乗用車の自家用と比較すると、軽自動車税は半額以下になります。
ほかに維持費として考えておきたいのが自動車重量税と自賠責保険を納めるタイミングになる車検。軽ワゴン(乗用車)は新車購入時が3年で、以降は2年に1度になりますが、軽バン(貨物自動車)は新車購入時から2年に1度になります。ちなみに登録車のバンは新車購入時が2年で、以降は1年に一度になります。
中古車市場でニーズがありリセールバリューが期待できる

たくさんの荷物を積むことができる軽バンは中古車でも人気があり、そのぶんリセールバリューが期待できます。最近は個人事業主として配送業を始める人の増加や、費用を抑えてトランスポーターを手に入れたいという人もいるため、走行距離が伸びている車でも買い取ってもらえる可能性があります。

もちろん買ってからの乗り方によって数年後の売却額が変わるため、絶対に買い取ってもらえるとは言い切れないことはご承知おきください。
あわせて読みたい
軽バンのデメリット
一方で乗用車とは異なる設計がされている軽バンは、軽ワゴンと同じ感覚で選ぶと戸惑うかもしれません。購入後に後悔しないためにも軽バンのデメリットを理解しておきましょう。
乗り心地は乗用車に劣る

たくさんの荷物を運ぶための車である軽バン。しかもコストに対する意識がシビアなビジネス需要を満たすために、乗用タイプの軽自動車に比べると快適性が劣るのが現状です。
なかでも後席は貨物自動車の要件を満たすために簡易的なものになっており、前席も座面や背もたれが薄いのでロングドライブはきついと感じる人もいるでしょう。また、電動スライドドアの設定がないものや、ある場合でもオプションになるケースがあります。
足回りも最大積載量の荷物を積んだときの事を考えて、硬めのセッティングになっているものが多くなります。

最新の軽バンではビジネス用途ではなくアウトドアなどの趣味を楽しみたい人向けに快適性を高めたものも用意されています。
燃費性能にやや難あり

軽バンは箱型で空気抵抗が大きいので、燃費面では乗用タイプの軽自動車より不利になります。またマイルドハイブリッドなど燃費性能を高めるための機能もついていません。ただ、2024年時点の軽バンではトランスミッションがCVTになり燃費性能をよくしているものもあります。
乗用車のバンに比べると積載性は劣る

たくさんの荷物が積める軽バンですが、軽自動車規格という制約があるため、登録車のバンに比べると積載できる荷物量は少なくなります。車中泊車やトランスポーターとして利用する際にもスペースの限界があるため、自分が考えているプラン、積みたい荷物が軽バンで収まるかよく考える必要があります。
軽バン選びで覚えておきたい「OEM供給」って何?
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2024年現在、軽バンは以下のメーカーが販売しています。
トヨタ | ピクシスバン |
ホンダ | N-VAN、N-VAN e: |
日産 | クリッパーバン、クリッパーEV |
マツダ | スクラムバン |
スバル | サンバーバン |
スズキ | エブリイ、スペーシアベース |
三菱 | ミニキャブバン、ミニキャブEV |
ダイハツ | アトレー、ハイゼットカーゴ |
レクサスと光岡自動車以外の日本車メーカーには軽バンがラインナップされていますが、トヨタ、日産、マツダ、スバルは自社で軽バンを製造しておらず、三菱もミニキャブEVのみ自社製造になります。
他社が製造した車に自社ブランドのエンブレムをつけて販売することを「OEM供給」と言います。製造者にとっては多くのブランドで扱われることで販売台数の増加が期待でき、販売側は開発コストをかけずに車種ラインナップの拡充を図れるというメリットがあります。
新車で販売されるOEM軽バン(2024年時点)
2024年現在のOEM供給車は以下のとおりです。
■ スズキ エブリイのOEM
日産 クリッパーバン、マツダ スクラムバン 三菱 ミニキャブバン
■ ダイハツ ハイゼットカーゴのOEM
トヨタ ピクシスバン、スバル サンバーバン
■ ダイハツ アトレーのOEM
スバル サンバーバン ディアス
■ 三菱 ミニキャブEVのOEM
日産 クリッパーEV
OEM供給車の仕様は基本的に製造者のものと同様で、ブランドエンブレムなどが異なります。ホンダは他社へのOEM供給を行っていません。
新車で買えるおすすめ軽バン6モデル
ここからは現在新車で買うことができる軽バンを紹介します。軽バンは同じモデルのなかに荷物の運搬に特化したモデルと乗用ニーズに応えるために用意されたものが用意されているケースもあります。
スズキ エブリイ(6代目/2015年〜)
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■JOINターボ ハイルーフ(FR)
ボディサイズ | 全長:3,395mm 全幅:1,475mm 全高:1,895mm |
荷室サイズ | 長さ:1,820mm(4名乗車時:930mm) 幅:1,280mm(4名乗車時:1,385mm) 高さ:1,240mm 助手席前倒し時床面長:2,640mm |
ホイールベース | 2,430mm |
エンジン | 直列3気筒ターボ |
最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm |
最大トルク | 95N・m(9.7kg-m)/3,000rpm |
WLTC燃費 | 15.1km/L |
トランスミッション | CVT |
新車価格帯 | 1,137,400〜1,819,400円 |
中古車相場価格 | 総額30万〜410万円 |
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初代エブリイは1982年に登場しましたが、それ以前は軽トラックのキャリイのバンモデルとして販売されていました。初代キャリイバン(スズライトキャリイ)が登場したのは1961年で、60年以上の歴史がある軽バンの代名詞的なモデルです。
グレード構成はビジネス用途に特化し後席が簡易的なものになるPC、PAリミテッド、PAと、後席にもヘッドレストを搭載して4人乗車も想定したJOINとJOINターボに分かれます。現行型がデビューしたときは標準ルーフとハイルーフが用意されましたが、2024年時点ではハイルーフのみ販売されています。
助手席は背もたれを前に倒すことができ、1名乗車の場合は床面長が2,640mm。長尺物を積むのはもちろん、マットを敷いて床面がフラットになるよう調整すれば背の高い人でも余裕を持って車中泊することができます。最上級グレードのJOINターボには両側パワースライドドアやフルオートエアコンがオプション設定されているので、快適性を重視したい人におすすめです。
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2024年2月の一部改良で上級グレードのトランスミッションがCVTに変更され、燃費性能や静粛性が向上しました。CVTの4WD車はぬかるみなどにハマってしまった場合の脱出をサポートする機能が備わります。
スズキ エブリイ
車両本体価格126.8万円
支払総額135.9万円
諸費用9.1万円
スズキ エブリイ
車両本体価格126.8万円
支払総額129.8万円
諸費用3.0万円
スズキ エブリイ
車両本体価格131.0万円
支払総額137.7万円
諸費用6.7万円
スズキ エブリイ
車両本体価格78.0万円
支払総額85.9万円
諸費用7.9万円
ダイハツ アトレー(6代目/2021年〜)

■RS(FR)
ボディサイズ | 全長:3,395mm 全幅:1,475mm 全高:1,890mm |
荷室サイズ | 長さ:1,820mm(4名乗車時:1,005mm) 幅:1,265mm(4名乗車時:1,410mm) 高さ:1,215mm |
ホイールベース | 2,450mm |
エンジン | 直列3気筒ターボ |
最高出力 | 47kW(64ps)/5,700rpm |
最大トルク | 91N・m(9.3kgf-m)/2,800rpm |
WLTC燃費 | 14.7km/L |
トランスミッション | CVT |
新車価格帯 | 1,562,000〜2,068,000円 |
中古車相場価格 | 総額130万〜430万円 |

先代アトレー(アトレーワゴン)はミニバン的な用途を狙った乗用モデルの軽ワゴンでしたが、現行型は軽1BOXを遊びで使うニーズに応えたバンモデルになりました。そのためバンでありながらアウトドアで映えるボディカラーがたくさん用意されています。
しかも1BOXのバンモデルに加え、4名乗車+バンの荷室部分のルーフを切り取り4人乗りの軽トラックのように使えるアトレーデッキバンもラインナップされています。
ビジネス用途ではなく一般の需要を狙っているため、上級グレードに両側スライドドアが標準装備されるだけでなく、降車時に予約をしておくとキーを持って車に近づくと自動でスライドドアが開くウェルカムオープン機能なども備わります。
遊びで便利に使えるよう室内には収納がたくさん用意されているのも特徴。居住スペースだけでなく荷室部分にも収納があるので、車中泊で小物をしまいたいときに便利。荷室床面と後席背もたれ裏側には防水素材が使われているので、濡れたものも気にせず積むことができます。
遊びで便利に使えるオプションがたくさん用意されているので、使いやすいよう自在にカスタムを楽しめますよ。
ダイハツ ハイゼットカーゴ(3代目/2021年〜)

■クルーズ(FR)
ボディサイズ | 全長:3,395mm 全幅:1,475mm 全高:1,890mm |
荷室サイズ | 長さ:1,820mm(4名乗車時:1,005mm) 幅:1,265mm(4名乗車時:1,410mm) 高さ:1,225mm 助手席前倒し時床面長:2,650mm |
ホイールベース | 2,450mm |
エンジン | 直列3気筒 |
最高出力 | 39kW(53ps)/7,200rpm |
最大トルク | 60N・m(6.1kgf-m)/4,000rpm |
WLTC燃費 | 15.6km/L |
トランスミッション | CVT |
新車価格帯 | 1,100,000〜1,705,000円 |
中古車相場価格 | 総額90万〜390万円 |

アトレーが乗用利用を前提に開発された貨物自動車であるのに対し、ハイゼットカーゴはビジネス利用を想定した軽バンになります。
アトレーは前席に厚みのあるシートを採用しているので助手席前倒しができないのに対し、ハイゼットカーゴのデラックス、スペシャルグリーン、スペシャルは前倒し機構が備わるため長尺物の積載も可能。上級グレードのクルーズターボとクルーズには助手席前倒し機構は備わりません。
一方で快適性を高めたアトレーよりも車両価格が30万〜40万円程度安いので、キャンピングカーや車中泊仕様、趣味のためのトランスポーターのベース車両として選んで自分好みに仕上げる人もいます。中古車相場価格で高値付近にあるものはキャンピング仕様にカスタムされたものになりますが、アトレーより安く手に入るのが魅力です。

安価で手に入るモデルですが、現代の車に欠かすことのできない先進安全装備はもちろん全グレード標準装備。上級グレードはオプションで両側電動スライドドアを選ぶこともできます。
ダイハツ ハイゼットカーゴ
車両本体価格78.6万円
支払総額87.7万円
諸費用9.1万円
ダイハツ ハイゼットカーゴ
車両本体価格110.7万円
支払総額119.6万円
諸費用8.9万円
ダイハツ ハイゼットカーゴ
車両本体価格116.8万円
支払総額125.3万円
諸費用8.5万円
ダイハツ ハイゼットカーゴ
車両本体価格67.5万円
支払総額75.7万円
諸費用8.2万円
ホンダ N-VAN(初代/2018年〜)

■FUN・ターボ(FF)
ボディサイズ | 全長:3,395mm 全幅:1,475mm 全高:1,945mm |
荷室サイズ | 左長さ:1,510mm(4名乗車時:785mm) 右長さ:1,330mm(4名乗車時:785mm) 幅:1,235mm(4名乗車時:1,390mm) 高さ:1,370mm 助手席格納時床面長:2,635mm |
ホイールベース | 2,520mm |
エンジン | 直列3気筒ターボ |
最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm |
最大トルク | 104N・m(10.6kgf-m)/2,600rpm |
WLTC燃費 | 18.8km/L |
トランスミッション | CVT |
新車価格帯 | 1,365,100円~2,016,300円 |
中古車相場価格 | 総額60万〜350万円 |

2018年に登場したN-VANは画期的な軽バンでした。たくさんの荷物を積む軽バンは荷物を満載にしたときにリアが重みで沈み込み、その影響でフロントが浮き気味になってしまう。だから駆動輪にしっかり荷重をかけるために後輪駆動にするのが常識でした。
しかしN-VANは乗用タイプのN-BOXをベースに開発されていて、前輪を駆動させるFFレイアウトを採用。荷物を満載したときに駆動輪である前輪が浮き気味になってしまうという問題はパッケージングでクリアされました。
FRレイアウトの軽バンはエンジンが前席下にありますが、N-VANはフロントのボンネットの中にありエンジンルームとキャビンの間に仕切りがあります。そのため静粛性に優れています。また、普段運転している車と同じ感覚で運転できるのもメリットでしょう。
後席と助手席は簡易的なものになりますが、助手席も背もたれを前倒しにするだけでなく完全に格納できる構造になっていて、運転席以外を格納すればコンパネや畳のような大きな物を積むこともできます。

そして最大の特徴は助手席側のスライドドア開口部をピラーレス構造にしていること。車内を車中泊仕様にしている人たちは助手席とスライドドアを開けたときに現れる広大なスペースを“縁側”と呼んでいて、ここに座って自然の中でのんびりくつろいでいるそうですよ。
ホンダ N-VAN
車両本体価格129.0万円
支払総額138.8万円
諸費用9.8万円
ホンダ N-VAN
車両本体価格124.8万円
支払総額132.0万円
諸費用7.2万円
ホンダ N-VAN
車両本体価格119.9万円
支払総額129.8万円
諸費用9.9万円
ホンダ N-VAN
車両本体価格162.7万円
支払総額167.9万円
諸費用5.2万円
スズキ スペーシアベース(初代/2022年〜)

■XF(FF)
ボディサイズ | 全長:3,395mm 全幅:1,475mm 全高:1,800mm |
荷室サイズ | 長さ:1,205mm(4名乗車時:735mm) 幅:1,245mm(4名乗車時:1,265mm) 高さ:1,220mm 助手席格納時床面長:2,030mm |
ホイールベース | 2,460mm |
エンジン | 直列3気筒 |
最高出力 | 38kW(52ps)/6,500rpm |
最大トルク | 60N・m(6.1kgf-m)/4,000rpm |
WLTC燃費 | 21.2km/L |
トランスミッション | CVT |
新車価格帯 | 1,471,800円~1,744,600円 |
中古車相場価格 | 総額120万〜200万円 |

先代スペーシアをベースに遊びに使える車として開発されたのがスペーシアベース。ダイハツ アトレーもですが、なぜ軽の遊び車は貨物自動車になるかというと、限られたスペースの中に少しでもたくさん荷物を積めるようにするため。スペーシアベースは乗用モデルのスペーシアと商用モデルならではのよさをいいとこ取りしたモデルになります。
デザインは先代スペーシアカスタムの上質さを活かしながら、グリルやドアハンドル、ドアミラーなどをブラックアウトして無骨なイメージを強調。ボディサイドの荷室部分はガラスではなくパネル処理することで道具感を高めています。

スペーシアベース最大の特徴は付属のマルチボードを使って、荷室部分にテーブルを作ったり上下2段の棚にできたりすること。アイデア次第で荷室を自由にアレンジすることで、自分だけの基地(ベース)を作ることができます。荷室スペースに収納もあるので、車中泊時に小物を置くのにも困りません。
スペーシアのようにマイルドハイブリッドシステムは搭載されていませんが、それでもWLTCモードで21.2km/Lという低燃費を達成しています。前席には左右とも乗用モデルと同等のシートが設置されているので、ロングドライブも楽しめます。
スズキ スペーシア ベース
車両本体価格163.0万円
支払総額171.0万円
諸費用8.0万円
スズキ スペーシア ベース
車両本体価格131.0万円
支払総額140.8万円
諸費用9.8万円
スズキ スペーシア ベース
車両本体価格163.0万円
支払総額171.0万円
諸費用8.0万円
ホンダ N-VAN e:(初代/2024年〜)

■e:FUN(FF)
ボディサイズ | 全長:3,395mm 全幅:1,475mm 全高:1,960mm |
荷室サイズ | 左長さ:1,495mm(4名乗車時:785mm) 右長さ:1,335mm(4名乗車時:785mm) 幅:1,230mm(4名乗車時:1,390mm) 高さ:1,370mm 助手席格納時床面長:2,645mm |
ホイールベース | 2,520mm |
最高出力 | 47kW(64ps) |
最大トルク | 162N・m(16.5kgf-m) |
一充電走行距離(WLTCモードでモード) | 245km |
新車価格帯 | 2,699,400~2,919,400円 |
中古車相場価格 | ―― |

2024年10月に発売された、N-VANの電気自動車(EV)モデルです。N-VANならではの広い室内と使い勝手のよさはそのままに、モーターによるクリーンで力強い走りを実現。外部への給電機能も搭載されています。
充電時間は普通充電で約4.5時間、急速充電で約30分になります。一充電走行距離はWLTCモードで245km。ロングドライブだと途中で何度か充電が必要になりますが、街中の移動や近場のドライブなら充分対応できるはず。
新車価格は高めですが、EVは新車購入時に補助金が使えます。国からの補助金は自家用の場合は55万円で、事業用だと約100万円。加えて住んでいる地域によっては自治体からの補助金も受け取ることができます。
コアなファンも多い中古車軽バン2モデル
現在の軽バンはFRレイアウトと乗用モデルをベースに開発したFFレイアウトのものが販売されていますが、かつてはその他のレイアウトのものも販売されていました。これらは現在でも人気があり、状態のよいものだと中古車市場で高値で取引されています。
ホンダ アクティバン(3代目/1999年〜2018年)

■SDX(MR)
ボディサイズ | 全長:3,395mm 全幅:1,475mm 全高:1,880mm |
荷室サイズ | 長さ:1,725mm(4名乗車時:920mm) 幅:1,240mm(4名乗車時:1,335mm) 高さ:1,200mm |
ホイールベース | 2,420mm |
エンジン | 直列3気筒 |
最高出力 | 33kW(45ps)/5,500rpm |
最大トルク | 59N・m(6.0kgf-m)/5,000rpm |
JC08モード燃費 | 17.6km/L |
トランスミッション | 5速MT |
新車時価格帯 | 1,150,000円~1,355,200円 |
中古車相場価格 | 総額20万〜120万円 |

N-VANが登場するまで、ホンダの商用モデルとして活躍した軽バン。軽トラックはアクティトラック、乗用モデルはバモス(ハイルーフ車はバモスホビオ)として販売されました。グレード展開は2人乗りのPRO-Aと、簡易的なリアシートが備わるSDXになります。
アクティシリーズはエンジンを後輪車軸の前側に配置して後輪を駆動させるMRレイアウトを採用。このレイアウトだと空荷の状態でも駆動輪に荷重がかかるので、安定感のある走りを味わえました。ちなみにアクティトラックはこのレイアウトから“農道のフェラーリ”と呼ばれたりしていました。
トランスミッションは5速MTだけでなくATも用意されましたが、2WD車は3速AT、SDXの4WDで4速ATと、少し古い設計になります。
スバル サンバー(6代目/1999年〜2012年)

■トランスポータースーパーチャージャー(RR)
ボディサイズ | 全長 3,395mm全幅 1,475mm全高 1,905mm |
荷室サイズ | 長さ ――幅 ――高さ ―― |
ホイールベース | 1,885mm |
エンジン | 直列4気筒スーパーチャージャー |
最高出力 | 43kW(58ps)/6,000rpm |
最大トルク | 74N・m(7,5kgf-m)/4,000rpm |
10・15モード燃費 | 15.2km/L |
トランスミッション | 3速AT |
新車時価格帯 | 865,200円~1,442,700円 |
中古車相場価格 | 総額20万〜210万円 |

現在販売されているサンバーはダイハツからのOEMモデルになりますが、かつてスバルは自社で軽自動車を生産し、軽バンや軽トラックもラインナップされていました。
スバルの軽バン/軽トラの特徴は、後輪車軸より後ろ側にエンジンを配置し後輪を駆動させるRRレイアウトであること。アクティと同じように駆動輪にしっかり荷重がかかるので走行性能に優れ、さらに雪道にも強いという特徴がありました。このレイアウトから軽トラのサンバーは“農道のポルシェ”と呼ばれていました。
多くの軽自動車が3気筒エンジンを搭載するのに対し、当時のスバルは4気筒エンジンを搭載。過給器もスーパーチャージャーになるなど、独自色を打ち出していました。
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軽バンは車中泊仕様やキャンピングカーのベース車にピッタリ!
近年人気が高まっているキャンピングカーや、車中泊仕様の車。これらにはさまざまなタイプがありますが、軽バンをベースに製作されるものは長い歴史があります。
キャンピングカーの種類
多くの人はキャンピングカーと一括りにしますが、キャンピングカーにはさまざまな種類があります。
主なものは以下のとおりです。
■ キャブコンバージョン(キャブコン):トラックのキャビン後方に居住スペースを設けたもの
■ バンコンバージョン(バンコン):1BOXタイプのバンの車内を架装したもの
■ キャンピングトレーラー:居住スペースのみあるタイプで、自家用車で牽引する
■ トラックキャンパー:ピックアップトラックなどの荷台に居住スペース(キャンピングシェル)を載せるタイプ
■ 軽キャンパー:軽バンや軽トラックをベースに、車内を架装したもの
また、キャンピングカーは道路運送車両法で以下の構造要件が定められています。
・乗車定員の1/3以上の大人有就寝設備がある
・10L以上の水を貯蔵できるタンク・10L以上の排水を貯蔵できるタンクおよび洗面台を有する水道設備がある
・0.3m×0.2m以上の調理台とコンロを備えた炊事設備がある
この要件を満たさないものはキャンピングカーとしての登録(8ナンバー)ができないため、車中泊仕様・車中泊車などと呼ばれます。
軽キャンパーは室内長と室内高を活かしたカスタムが人気
助手席の背もたれを倒すと2m以上の空間が現れる軽バン。室内高も床を嵩上げしても天井に頭がつかないくらいの高さがあるため、車内で快適に過ごすことができます(もちろん車内で立ち上がることはできませんが)。
車内で寝る際に足を伸ばして寝ることができるかどうかは、疲労の回復度が変わってくるもの。軽キャンパーの架装も室内長を活かしたものが主流です。
選ぶ際は就寝人数に注目!基本は1〜2名用と割り切りたい
軽キャンピングカーの中には車内に2段ベッドを設置するなどして大人が4人寝られるようにしたものもあります。反対に就寝スペースは1人分のみにして、車内の設備を充実させているものもあります。

軽キャンパーや車中泊仕様の軽バンは、基本的には1人用で、たまに2人で使うこともあると考えたほうが、車内で快適に過ごせるはずですよ。
「料理は外」と割り切るほうが快適
軽キャンパーでも車内に炊事設備が備わり、料理をできるようにしているものがあります。

これは複数のキャンピングカーオーナーに聞いた話ですが、車内で油などを使って料理するとシートのファブリックなどにニオイがこびりついてしまいなかなか取れないそう。しかも何度も煮炊きを繰り返すといろいろなニオイが混ざってしまうとか……。
軽キャンパーはほかのキャンピングカーに比べると空間が狭いので、車内に嫌なニオイがこびりつくとかなりきついもの。車内ではお湯を沸かす程度に留めておくのがよさそうです。
おすすめ軽キャンピングカー1:Favorite BOX BASE(パパビルド)


ダイハツ アトレーをベースにした車中泊仕様車。シートレイアウトを4人で向かい合わせに座れるようにアレンジできるので、旅先での基地として便利に使えそうです。リビング側にクーラーがついているから夏場も快適。オプションでソーラーパネルやベンチレーションファンなどを設置することもできます。
おすすめ軽キャンピングカー2:ルアナ(スマイルファクトリー)


ルーフ部分にテントのような“もうひとつの部屋”が備わるスズキ エブリイを架装したキャンピングカー。ポップアップルーフは目的地に着いたらすぐ広げることができるので、わずらわしいテント設営をしなくていいのが楽。軽バンの車内をリビング、ポップアップルーフを就寝場所にするなど、スペースに限りのある軽バンを存分に楽しむことができますよ。ポップアップルーフを展開した状態だと車内で立ち上がることができるのも魅力です。
おすすめ軽キャンピングカー3:マイクロバカンチェス ひとり旅(リンエイプロダクト)


エブリイベース(写真はOEM供給車のマツダ スクラムバン)の、一人旅に特化した軽キャンパー。寝返りも打てる充分な広さのベッドは角度が変えられるテーブルやテレビ、電子レンジ、冷蔵庫などが手を伸ばせば届く位置に効率的に配置。ソーナーパネルや走行充電式サブバッテリーシステムも標準装備になります。
よくある質問
軽ワゴンは人が快適に移動することを目的にした車で、厚みのあるシートやさまざまな快適装備が備わります。一方、軽バンは荷物を積むことを主な目的とした貨物自動車になります。そのため、居住スペースより荷室のほうが広い、コストを抑えるために快適装備は少なめなどの特徴があります。ただ、たくさんの荷物を積めるという特性を活かして、遊び車として軽バンを活用する人が増えています。
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軽ワゴン以上にたくさんの荷物を積めるのが軽バンのメリット。その分、居住空間の広さが犠牲になっているのが欠点と言えるでしょう。多くの軽バンで後席は簡易的なものがついているので、家族4人で楽しみたいという使い方には向いていません。軽バンを使うなら1〜2名で楽しむと割り切ることをおすすめします。
軽バンベースのキャンピングカーも、1〜2名での利用と割り切ることをおすすめします。就寝時は足を伸ばして寝られる方が快適。特に背が高い人は購入前に横になって快適性を確かめましょう。車両価格は高くなりますが、ポップアップルーフがついているものだと広いスペースで車中泊を楽しむことができますよ。
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