更新日2025.07.30

ジムニー、ジムニーシエラ、ジムニーノマドはどこが違う?種類別のスペックや特徴から用途を比較

ジムニー、ジムニーシエラ、ジムニーノマドはどこが違う?種類別のスペックや特徴から用途を比較

2018年にデビューすると同時に大ヒットモデルとなり、今でも長期の納車待ちが続いているスズキ ジムニー&ジムニーシエラ。

2025年1月30日に発表されたジムニーノマドは、発売から4日後の2月3日までに約5万台の注文があり、急遽受注が停止されました。販売台数を月1,200台から約3倍の月3,300台にする措置が取られましたが、それでも現在受注済のものが納車されるまでに1年半ほどかかる見通しです。

高橋さん

そもそもジムニー、ジムニーシエラ、ジムニーノマドは何が違うのか?そして人気の秘密はどこにあるのか?などを紐解いていきましょう。

この記事でわかること

  • ・ジムニーの歴史
  • ・ジムニー、ジムニーシエラ、ジムニーノマドのスペック
  • ・新旧ジムニー&ジムニーシエラのおすすめモデル

監修・執筆

エディター ライター

求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。また、企業の広報・販促活動のサポートも担当。愛車はフィアット500Cとスズキジムニー。
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目次

3モデルの違いを知るうえで欠かせない「ジムニーの歴史」

2025年7月現在、ジムニーシリーズには3つのモデルが用意されています。それぞれの違いを知るために、ジムニーの生い立ちと進化を振り返っていきましょう。

唯一無二の軽クロカンとしてデビューしたジムニー

初代ジムニー(LJ10)
▲初代ジムニー(LJ10)

初代ジムニーが世に送り出されたのは1970年4月。実はこのモデルはスズキがゼロから開発したモデルではありませんでした。

1960年代にオート三輪を生産していたホープ自動車が開発した「ホープスター ON型4WD」というモデルがあったのですが、経営難に陥っていたホープ自動車がこの車の製造権を譲渡することを決意。それを名経営者として知られる鈴木修氏(スズキ元会長・2024年逝去)が社内の大反対を押し切って製造権を購入したのです。そしてホープスター ON型4WDを量産するために大改良を行い、ジムニーとして販売しました。

狭い場所でも躊躇せず入っていくことができる小さなボディと、圧倒的な4WD性能を備えた初代ジムニーは、過酷な場所で働くプロから絶大な支持を得ました。初代ジムニーのカタログを見ると、山間部の橋梁工事現場、豪雪地帯での郵便配達、大きな岩がゴロゴロしている採掘現場、砂浜で魚を入れたコンテナを積む漁業従事者、大量の藁を積む畜産業などの写真が使われています。

同時に川の中を疾走したり、釣り人やハンターやの姿など、自然を相手にする趣味を楽しむ人たちの写真も使われていました。

▲初代ジムニー(LJ10)

オフロード性能を高めることに特化したジムニーは、多くの乗用モデルと違い、フルモデルチェンジと同時に爆発的にヒットするというタイプの車ではありません(現行型を除く)。

その代わり、ジムニーを必要とするプロや、ジムニーを使ってモータースポーツを楽しむ人たちが一定数いるので、コンスタントに長く売れる傾向にあります。そのため、ジムニーは必要な改良を加えながら、一世代が長く販売されます。先代モデルとなる3代目ジムニーは、10回の改良を行いながら20年間も販売されました。

輸出仕様のジムニーを小型車として販売

初代ジムニー8(SJ20)
▲初代ジムニー8(SJ20)

圧倒的なオフロード性能を備えたジムニーは、日本だけでなく海外でも需要があるモデル。日本でジムニーは軽自動車規格の中で進化していますが、「軽自動車」という考え方は日本独自のものなので、海外ではもっと大きなモデルが求められました。

そこでスズキは、輸出仕様のジムニーに軽自動車より大きなエンジンを搭載。ボディサイズの制限もないので軽自動車のボディにオーバーフェンダーをつけて前後のトレッド(左右タイヤ中心間距離)を広げて走行安定性を高める改良を加えました。

そんな輸出用ジムニーに日本向けの改良を施し、1977年から小型車として販売します。最初の小型車には800cc 4気筒エンジンが搭載されたため、「ジムニー8(エイト)」と名付けられました。

小型車版のジムニーは1982年には970ccエンジンを搭載した「ジムニー1000」、1984年には1.3Lエンジン搭載の「ジムニー1300」が発売されました。

ジムニーワイド(JB33)
▲ジムニーワイド(JB33)

そして1993年に発売された小型車版ジムニーは「ジムニーシエラ」と名付けられました。先代ジムニーの小型車版は1998年1月のデビュー時には「ジムニーワイド」という名称がつけられました。その後、2000年4月の改良時に「ジムニーシエラ」に名称変更。現行型でもこの名称が使用されています。

待望の5ドアモデルが登場

5ドアモデル

実はジムニーにはかなり前から「後部座席用のドアを備えた5ドアを作ってほしい」という要望があったそうです。しかし、軽自動車は全長に制限があるため、FR方式を採用しているためにボンネットが長いジムニーでは物理的に5ドア化することができません。

ではボディサイズに制限がない小型車版を5ドア化するというのはできないのかと考えますが、小型車版ジムニーはあくまで軽自動車のボディに最小限の改良を加えてコストを抑えることで採算が取れるモデル。そのため5ドア化が現実的に不可能だと考えられていたと言います。

しかし2018年に登場した現行型ジムニーはデビューと同時に世界中で大ヒット。そしてこれだけ売れるなら5ドアモデルを作っても採算が取れるという話になり、開発がスタートしたそうです。

▲2023年1月、インドで開催された「Auto Expo 2023」で初公開されたジムニー5ドア
▲2023年1月、インドで開催された「Auto Expo 2023」で初公開されたジムニー5ドア

そして誕生したのが、2023年1月にワールドプレミアされたジムニー5ドアです。日本では2025年1月、「ジムニーノマド」として発表されました。ちなみに「ノマド」はかつて小型SUVである「エスクード」の5ドアモデルで使用された名称。それを懐かしく感じる人も多いのではないでしょうか。

ジムニー、ジムニーシエラ、ジムニーノマドの種類別スペックの比較

  ジムニー ジムニーシエラ ジムニーノマド
全長 3,395mm 3,550mm 3,890mm
全幅 1,475mm 1,645mm
全高 1,725mm 1,730mm 1,725mm
ホイールベース 2,250mm 2,590mm
前トレッド 1,265mm 1,395mm
後トレッド 1,275mm 1,405mm
車両重量(AT車) 1,050kg 1,090kg 1,190kg
駆動方式 パートタイム式4WD
乗車定員 4名
トランスミッション 5速MT/4速AT
エンジン種類 直列3気筒ターボ 直列4気筒
総排気量 658cc 1,460cc
最高出力 47kW(64ps)/6,000rpm 75kW(102ps)/6,000rpm
最大トルク 96 N・m(9.8 kgf-m)/3,500rpm 130N・m(13.3kgf-m)/4,000rpm
WLTC燃費(AT車) 14.3km/L 13.6km/L 14.3km/L
最小回転半径 4.8m 4.9m 5.7m
新車価格帯 1,654,400〜1,879,900円 1,962,400〜2,183,500円 2,651,000〜2,750,000円
中古車相場価格 総額120万〜450万円 総額170万〜250万円 総額360万〜590万円

軽自動車のジムニーと普通車(小型乗用車)のジムニーシエラの違い

軽自動車のジムニーと、それをベースに普通車にしたジムニーシエラ。どんな部分に違いがあるのかを見ていきましょう。

エンジンの違い

ジムニーのR06A型ターボエンジン
▲ジムニーのR06A型ターボエンジン
ジムニーシエラのK15B型エンジン
▲ジムニーシエラのK15B型エンジン

軽自動車には排気量が660cc以下という規定があるため、ジムニーもそれに収まるエンジンを搭載。そしてパワーとトルクを高めるためにターボを装着しています。最高出力は軽自動車自主規制いっぱいの47kW(64ps)を発揮します。

普通車のジムニーシエラには排気量の制限がありません。そのため、搭載エンジンは1.5L 4気筒。このエンジンは自然吸気エンジンで、アクセルの踏み込み量に応じて滑らかに回っていきます。最高出力(75kW)と最大トルク(130N・m)もジムニーより大きいので、街中や高速道路もゆとりを持って走行できます。

ボディの違い

ジムニー ボディーカラー青
ジムニーシエラ
▲ジムニー(上)とジムニーシエラ(下)。ボディは基本的に共通になる

軽自動車のサイズ制限がなくなり、ジムニーシエラは全長と全幅ともにジムニーより大きくなっています。しかしボディは基本的にジムニーと共通。拡大されているのはボディの外側(オーバーフェンダーやバンパーになります)。

タイヤサイズとトレッドの違い

ジムニーのタイヤサイズは175/80R16、ジムニーシエラのタイヤサイズは195/80R15。タイヤの幅はジムニーシエラのほうが広くなります。

前後にオーバーフェンダーをつけたジムニーシエラはトレッド幅もジムニーより広くなります。これにより高速走行時の安定性が高められています。

装備の違い

装備はジムニーとジムニーシエラ、どちらもグレードにより装備に差があります。たとえばLEDヘッドライトは上級グレードに搭載。ベースグレードはハロゲンヘッドライトになります。クルーズコントロールやアルミホイールも上級グレードにのみ装備されます。

ジムニーとジムニーシエラはどちらも上級グレードなら装備不足で不満になることはないはずです。ただ、長く使用していると「これは付いていてほしいな」と感じそうなものがあります。それは防眩式ルームミラー。

夜間の運転で後ろを走る車のヘッドライトが眩しい場合に、ルームミラーの切り替えレバーを操作することで、ミラーに反射するヘッドライトの明かりを抑えることができる機能です。実はスズキはコストを抑えるために軽自動車には防眩式ルームミラーを装備していません。

これはジムニーも同様で、ジムニーシエラは全グレード標準装備なのに対し、ジムニーは上級グレードでも防眩式ルームミラーが装備されません

ジムニーとジムニーシエラの「変わらないところ」

ジムニー、ジムニーシエラともにリジッドアクスル式サスペンションを採用
▲ジムニー、ジムニーシエラともにリジッドアクスル式サスペンションを採用

普通車登録になるジムニーシエラですが、ボディ自体は基本的にジムニーと変わりません。そのため、ジムニーシエラの乗車人数はジムニーと同じ4名に。スイッチ類をはじめ、内装のレイアウトもジムニーと共通になります。

ラダーフレーム構造やFRレイアウト、3リンクリジッドアクスル式サスペンションといった伝統のメカニズムもジムニー、ジムニーシエラともに採用しています。

単に全長を伸ばしただけじゃない!ジムニーシエラとジムニーノマドの違い

ジムニーノマド

2025年1月30日の発表とともに注文が殺到し、2月3日までに約5万台のオーダーが入ったジムニーノマド。この事態にスズキは注文受付を停止する措置をとり、今なお注文再開の目処はたっていません。

これだけの人気を集めるジムニーノマドとジムニーシエラにはどのような違いがあるかを見ていきましょう。

生産工場

スズキ 湖西工場(ジムニー/ジムニーシエラ)
▲スズキ 湖西工場(ジムニー/ジムニーシエラ)
マルチ・スズキ・インディア社 グルガオン工場(ジムニーノマド)
▲マルチ・スズキ・インディア社 グルガオン工場(ジムニーノマド)

ジムニーシエラとジムニーノマドの大きな違いのひとつが生産体制です。ジムニーシエラは静岡県湖西市にある湖西工場でジムニーとともに生産されていますが、ジムニーノマドはインド北部にあるグルガオン工場で生産され、日本を含む世界に輸出されています。

当初、日本向けは月間1,200台とされていましたが、注文殺到の事態を受けて、2025年7月から月間約3,000台の増産体制が敷かれました。

外観/デザイン

ジムニーノマドはメッキ処理されたグリルが装着される(筆者撮影)
▲ジムニーノマドはメッキ処理されたグリルが装着される(筆者撮影)

ジムニーシエラとジムニーノマドはフロントフェイスの印象が大きく異なります。基本的なデザインは変わりませんが、ジムニーノマドはフロントグリルがメッキ化されたことで、高級感のあるスタイルになっています。そしてバックドアにはジムニーノマド専用のエンブレムが取り付けられました。

サイドのドア

乗降性が高められたジムニーノマドのドア(筆者撮影)
▲乗降性が高められたジムニーノマドのドア(筆者撮影)

ジムニーノマドの最大の特徴は後部座席用のドアが設置された5ドアになっていること。5ドア化に伴い、細部に変更が加えられました。

たとえば後部座席への乗り降りはジムニーシエラがフロントドアから行うのに対し、ジムニーノマドはリアドアから乗降します。そのため、ジムニーノマドはジムニーシエラよりもフロントドアが小さくなっています。

フロントドアが小さくなったことで、Bピラーの位置もジムニーシエラより前側になりました。

また、ジムニーノマドはジムニーシエラよりもホイールベースが340mm長くなります。これにより後部座席や荷室のスペースが拡大されました。

リアシートの構造

ジムニーノマドは大人が座ってロングドライブもできるシートを設置(筆者撮影)
▲ジムニーノマドは大人が座ってロングドライブもできるシートを設置(筆者撮影)

ジムニーシエラとジムニーノマドはどちらも4人乗り。しかしその意味は大きく異なります。ジムニーシエラの後部座席は非常用。基本的には前席に2人で乗って移動することが想定されているため、リアシートは簡易的なものが備わります。

後部座席用のドアが付いたジムニーノマドは、リアシートに常時人が座ることが想定されます。そのため、背もたれ・座面ともに厚みがあるシートが設置されました

そしてジムニーノマドはリアシートへの乗降性を高めるためにドア内側下部、シート座面角度などにも工夫が施されています。

パワーウインドウスイッチ

ジムニーノマドのドリンクホルダー前に設置されたリアドア用のパワーウインドウスイッチ(筆者撮影)
▲ジムニーノマドのドリンクホルダー前に設置されたリアドア用のパワーウインドウスイッチ(筆者撮影)
後部座席に座った人が使うパワーウインドウスイッチ(筆者撮影)
▲後部座席に座った人が使うパワーウインドウスイッチ(筆者撮影)

ジムニーシエラのパワーウインドウスイッチはインパネに大型のスイッチが配置されていて、運転席/助手席どちらからでも操作しやすくなっています。ちなみに大型のものを採用しているのは寒冷地でグローブをしたまま運転していても操作しやすいようにという配慮からです。

ジムニーノマドもフロントドアのスイッチは同じ場所についています。そして、運転席からリアドアのパワーウインドウを操作できるように、センターコンソールに設置されるドリンクホルダーの前側にリアドアのパワーウインドウスイッチが備わります。後席に座る人が窓を開閉したい時は、リアドアのスイッチを使用します。

荷室の広さ

ジムニーノマドのリアシートを使用した状態の荷室(筆者撮影)
▲ジムニーノマドのリアシートを使用した状態の荷室(筆者撮影)
ジムニーノマドのリアシートを倒した状態の荷室(筆者撮影)
▲ジムニーノマドのリアシートを倒した状態の荷室(筆者撮影)

ジムニーシエラは後部座席を使用している状態だと、荷室の奥行きは240mmと最小限になります。ジムニーノマドは後部座席を使用していても590mmの奥行きを確保。

リアシートを倒すとジムニーシエラは980mmの奥行きがある荷室が出現。そしてジムニーノマドは1,240mmの奥行きがある荷室が出現します。

ただ、ジムニーシエラはリアシート格納時にフラットな荷室空間が出現するのに対し、リアシートの座面や背もたれに厚みをもたせたジムニーノマドは大きな段差が出現します。そのため、段差をなくしたい人のためにディーラーオプションで荷室をフラットにできるラゲッジボックスが用意されています

ラダーフレーム

ジムニー ラダーフレーム

ジムニーシエラを5ドア化するにあたり、ジムニーノマドは車の骨格であるラダーフレームを延長しています。その状態でも高い剛性を保つために、センタークロスメンバーとサイドフレームリーンフォースを追加しています。

ランプブレークオーバーアングル

ホイールベースが長い分、ジムニーノマドのランプブレークオーバーアングルは小さくなる(筆者撮影)
▲ホイールベースが長い分、ジムニーノマドのランプブレークオーバーアングルは小さくなる(筆者撮影)

オフロード車の性能を示す代表的な数値として以下のものがあります。

アプローチアングル
前方の障害物を前輪が乗り越えられる角度

■ デパーチャーアングル
リアバンパーやマフラーなどが障害物に接触せずに越えられる角度

ランプブレークオーバーアングル
乗り越えた障害物がアンダーボディーに接触せずに越えられる角度

ジムニーシエラとジムニーノマドはアプローチアングル(36度)とデパーチャーアングル(47度)は共通。ただ、ホイールベースが延長された分、ランプブレークオーバーアングルはジムニーシエラが28度なのに対し、ジムニーノマドは25度とわずかに小さくなります。

燃費性能

エンジンは共通のものを搭載(筆者撮影)
▲エンジンは共通のものを搭載(筆者撮影)

ジムニーシエラとジムニーノマドのエンジンは共通。ただ、5ドア化したことで車両重量はジムニーノマドのほうが100kg重くなります。その影響でWLTC燃費はジムニーシエラが14.3km/Lなのに対し、ジムニーノマドは13.6km/L(いずれもAT車)になります。

先進運転支援システム

ジムニーノマドはステレオカメラを使用(筆者撮影)
▲ジムニーノマドはステレオカメラを使用(筆者撮影)

ジムニーシエラは2024年2月に改良を受けたものが最新。一方、ジムニーノマドは2025年1月に発表。約1年の差があるため搭載される先進運転支援システムが一部異なります

衝突被害軽減ブレーキ

ジムニーシエラ
単眼カメラとレーザーレーダーを用いたデュアルセンサーブレーキサポート

ジムニーノマド
ステレオカメラを用いたデュアルカメラブレーキサポート

クルーズコントロール

ジムニーシエラ
JCにクルーズコントロールを標準装備

ジムニーノマド
AT車にアダプティブクルーズコントロールを標準装備(MT車はクルーズコントロールを標準装備)

駐車時の運転サポート

ジムニーシエラ
誤発進抑制機能をAT車に標準装備

ジムニーノマド
誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、後退時ブレーキサポートをAT車に標準装備

現行型ジムニー、ジムニーシエラの改良遍歴

2018年7月にフルモデルチェンジした現行型ジムニー&ジムニーシエラ。これまでに3度の改良が行われています。ここではどのような改良が行われたかを見ていきましょう。

【1型】2018年7月〜2021年9月

ジムニー【1型】2018年7月〜2021年9月

先代(JB23)が都会的でスタイリッシュなデザインを採用したのに対し、現行型ジムニー(JB64W)とジムニーシエラ(JB74W)は四角いボディと丸型ライトで、JB23型より前のジムニーを彷彿させるクラシカルな雰囲気になりました。

インテリアも直線基調のデザインに。これは荒れた場所を走行する際に車体の傾きを掴みやすくするという機能を取り入れたもの。機能重視のデザインはボディカラーにも現れています。鮮やかな色はアウトドアでの視認性を高めるため、逆にグリーンなどはアウトドアで目立たなくすることを目的に開発されました。

【1型】2018年7月〜2021年9月 フロント

ラダーフレーム構造、3リンクリジッドアクスルサスペンション、パートタイム式4WDなどの伝統を継承しつつ、ラダーフレームを新開発したほか、ヒルホールドコントロールやヒルディセントコントロールなどの電子制御も盛り込まれています。また、先進運転支援システムも搭載されました。

【2型】2021年10月〜2022年6月

ジムニー【2型】2021年10月〜2022年6月

この改良では主に安全装備の向上が図られました。デビュー時はまだ全グレードに先進運転支援システムが標準装備されてはいませんでしたが、この改良でスズキ セーフティ サポート非装着車にもオートライトシステムを搭載。そして4AT車にアイドリングストップシステムが搭載されました。

【3型】2022年7月〜2024年3月

この改良で先進運転支援システム「スズキ セーフティ サポート」が全グレード標準装備に。そして2型で4AT車に搭載されたアイドリングストップシステムが5MT車にも標準装備されました。これにともない、一部インパネスイッチのレイアウトが変更されています。

【4型】2024年4月〜

ジムニー【4型】2024年4月〜

この改良では法規対応に伴う仕様変更を実施。リアバンパーに内蔵した4つの超音波センサーで後方の障害物との距離を測り、障害物の接近を知らせるリアパーキングセンサーが備わりました。また、仕様変更や原材料価格の高騰によりメーカー希望小売価格、メーカーオプション価格が改定されました。

新旧ジムニー&ジムニーシエラはこんな人におすすめ!

中古車まで見ると、ジムニーシリーズの選択肢はかなり広がります。それぞれどんな人におすすめかを考えていきましょう。

現行型ジムニー(JB64W型)

現行型ジムニー(JB64W型)
新車価格帯 1,654,400〜1,879,900円
中古車相場価格 総額120万〜450万円

安全装備が充実していて、デザイン面で新たなファンを多く獲得した現行型ジムニー。「ジムニー女子」という言葉も生まれるほど、女性からの支持が高いのも特徴です。

高橋さん

現行型はまず新車が手に入ることが最大のメリット。そして軽自動車なので維持費も抑えられます。新しい車にランニングコストを抑えながら乗りたい人にはベストな選択です。

また、歴代ジムニーと違っていろいろなボディカラーが用意されているのも現行型ジムニーのメリット。自分らしさを表現しながらカーライフを楽しみた人にもおすすめです。

現行型ジムニーシエラ(JB74W型)

現行型ジムニーシエラ(JB74W型)
新車価格帯 1,962,400〜2,183,500円
中古車相場価格 総額170万〜250万円

現行型ジムニーの普通車モデルであるジムニーシエラ。ジムニー同様にカラーリングが豊富でデザインにも華があるので、自分らしいカーライフを楽しみた人にぴったりのモデル。ジムニーとジムニーシエラはカスタムパーツも豊富です。

そのうえで、エンジンパワーに余裕があり前後トレッドを拡大したことによる安定感もあるので、高速道路を使う機会が多い人はジムニーよりジムニーシエラを選んだほうが楽に運転できます

5ドアのジムニーノマドが登場したので、ファミリーや3人以上で乗る機会が多い人は、ジムニーノマドが最良の選択肢になります。ただ、現状は新車の購入ができず、中古車は驚くほどのプレミア相場になっています。

高橋さん

新車の受注が再開してもしばらくは長期の納車待ちが発生するのは間違いなく、中古車相場が落ち着くのも当分先になるはずなので、今ジムニーを楽しみたいファミリーにはジムニーシエラを選ぶのが現実的でしょう。

先代ジムニー(JB23型)

先代ジムニー(JB23型)
ボディサイズ 全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,715mm
ホイールベース 2,250mm
車両重量(AT車) 1,000kg
エンジン種類 直列3気筒ターボ 658cc
最高出力 47kW(64ps)/6,500rpm
最大トルク 103N・m(10.5kgf-m)/3,500rpm
JC08モード燃費 13.6km/L
新車時価格帯 1,296,000〜1,691,28円
中古車相場価格 総額30万〜240万円

先代ジムニーは中古車の流通量が豊富。現行型にフルモデルチェンジした頃は中古車相場がかなり高値で推移していましたが、現在はその頃に比べると落ち着いてきています。とはいえ雪国、ビジネス利用、モータースポーツを楽しむ人、レジャー用途などさまざまな需要があるため、中古車の値落ち速度はかなり緩やか。特にMT車の中古車相場価格はかなり高値で推移しています。

現行型のジムニーが大ヒットしたことで、先代のJB23型には硬派なイメージもあります。人とは違う本気の車に乗りたいなら、あえて先代の中古車を探してみるのもおすすめ。

高橋さん

また、カスタムされた中古車も多いので、オフロード走行を楽しみたい人はそういう車を探してみるのもありだと思います。ただ、購入時は下回りやボディが傷んでいないか、サビなどは出ていないかをしっかりチェックしてください。

ジムニーワイド(JB33型)/先代ジムニーシエラ(JB43型)

ジムニーワイド(JB33型)/先代ジムニーシエラ(JB43型)
ボディサイズ 全長:3,600mm
全幅:1,600mm
全高:1,705mm
ホイールベース 2,250mm
車両重量(AT車) 1,070kg
エンジン種類 直列4気筒 1,328cc
最高出力 65kW(88ps)/6,000rpm
最大トルク 118N・m(12.0kgf-m)/4,000rpm
JC08モード燃費 12.6km/L
新車時価格帯 1,668,600〜1,869,480円
中古車相場価格 総額70万〜230万円

先代ジムニーシエラは中古車の流通量がかなり少なくなっています。そしてノーマル車やカスタムしていてもライトなものが中心なので、状態の良い先代ジムニーシリーズを探している人におすすめ。

曲線を多用したデザインは、現行型にはない魅力。人とは違う車でアウトドアやオフロードを楽しみたい人は、先代ジムニーシエラを検討するのもありだと思います。

2代目ジムニー(JA12/JA22型)

2代目ジムニー(JA12/JA22型)
ボディサイズ

全長:3,295mm
全幅:1,395mm

全高:1,680mm

ホイールベース 2,030mm
車両重量(AT車) 920kg
エンジン種類 直列3気筒ターボ 657cc
最高出力 47kW(64ps)/6,000rpm
最大トルク 10.0kgf-m/4,000rpm
10・15モード燃費 15.4km/L
新車時価格帯 1,198,000〜1,391,000円
中古車相場価格 総額30万〜230万円

現行型ジムニーが大ヒットモデルとなったことで注目が高まったのが2代目ジムニーです。四角いボディと丸目の顔つき、そして現行型にはないクラシカルな雰囲気を「カワイイ!」と感じ、中古車の人気が高まりました。

2代目ジムニーは17年にわたり生産されました。最後期のモデルでも生産から25年以上経過しています。そのため軽々しくおすすめできるモデルではありませんが、このスタイルでジムニーライフを楽しみたいなら、1995年11月以降のモデルに注目。この改良でサスペンションがリーフスプリング(板バネ)からコイルスプリングに変更されました。

この世代は従来から搭載されていたエンジン(F6A型)と新しいエンジン(K6A型)があります。信頼性の観点からF6A型を搭載したJA12のほうが人気です。とはいえ、かなり古いモデルなので購入後は故障のリスクもあることを理解したうえで、ネオクラシックなジムニーに詳しいお店で購入するか、整備を任せられる工場を見つけてから購入することをおすすめします。

これから初めてジムニーに乗ろうとしている人へ。ジムニーは普通の乗用車とは違います

ジムニーシエラ

車はそれぞれ設計思想が異なります。たとえばミニバンは大人数で(乗り降りを含めて)快適に過ごせるように設計されていますし、スポーツカーは走りを楽しむことに特化したモデル。同じスポーツカーでもロングツーリングを快適に楽しめるグランドツーリングカーとコーナリングを楽しむハンドリングマシンでは方向性が異なりますし、エンジンの排気量でも性格が変わってきます。

車はすべてを100点にするのは極めて難しいもの。どんなシーンでも使える万能モデルもありますが、そうなると性能的にはどれも70点くらいになってしまうかもしれません。逆にひとつの性能を100点に近づけるように開発すると、別の性能が普通の車より劣ってしまうのは致し方ないでしょう。

ジムニーは不整地や豪雪地帯、ぬかるみ、岩場、林道をはじめとする山岳路など、悪路での走行を想定したモデル。その性能を高める設計がされているため、逆に高速道路を快適に走るのはあまり得意ではありません

実際にJB64W型ジムニーに乗っていた筆者の経験だと、80km/hくらいまでは快適に走れますが、100km/h近くになると車内に入ってくる音が大きくなり、横風の影響も受けやすくなります。

古いジムニーでは、走行中にステアリングがブルブル震える「ジャダー(シミ―)現象」が発生することも。

このあたりを理解しておくことで、購入後に「思っていたのと違う!」という事態は避けられるはず。新車・中古車ともに購入時にお店の人からいろいろ聞いておくことも大切です。

よくある質問

Q
ジムニーとジムニーシエラの一番の違いはなんですか?
A

一番の違いはジムニーが軽自動車なのに対し、ジムニーシエラは普通車(小型車)になることです。ジムニーシエラは軽自動車より排気量が大きなエンジンを搭載し、オーバーフェンダーを装着して前後のトレッドが広げられています。

Q
ジムニーとジムニーシエラは、グレードの種類に違いはありますか?
A

現行型ジムニーではXG、XL、XCという3つのグレードが用意されているのに対し、ジムニーシエラはJLとJCという2つのグレードになります。どちらも「C」が付くものが上級グレードで、LEDヘッドライトや本革巻ステアリングなどが備わります。

Q
ジムニーとジムニーシエラ、変わらない部分はありますか?
A

ラダーフレーム構造やFRレイアウト、リジッドアクスル式サスペンションなど、ジムニーの性能を支える構造はどちらも共通。また、ジムニーシエラはジムニーのボディにオーバーフェンダーを装着して車幅を広くしているので、車内空間およびシートやスイッチ類のレイアウトも共通になります。

Q
ファミリーで使うのにおすすめのジムニーはどれですか?
A

一番のおすすめは5ドアモデルのジムニーノマドです。ただ、現在は新車が受注停止になっていて、それに伴い中古車がプレミア価格になっているので、すぐに手に入れることは実質できない状態です。急いでジムニーがほしいなら、パワーに余裕があるジムニーシエラのほうがおすすめです。

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〒141-0032
東京都品川区大崎2丁目11-1 大崎ウィズタワー23階
JR 山手線・大崎駅から徒歩4分(歩行者デッキ直結)

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