車検シール(車検ステッカー)とは、車検に通った車両に対して発行されるシールで、正式名称は「検査標章」です。車検シールには、車検証の有効期間が満了する時期が示されています。
公道を運転する際は車検シールを貼ることが定められており、もしシールを貼っていない車を運転した場合は罰則が科せられます。車検シールを正しく貼れるよう、本記事で貼り方や貼る位置を確認しておきましょう。
この記事でわかること
- ・車検シールの種類と見方
- ・車検シールの貼り方と貼る位置
- ・車検シールの再発行の方法
目次
車検シールの種類と見方

車検シール(車検ステッカー)は車検に合格した車両に対して発行されるシールで、正式名称は「検査標章」といいます。車検シールには、自動車検査証(車検証)の有効期間が満了する時期が示されています。
車検シールは、無車検運行の防止を図るものとして道路運送車両法第66条に規定されています。検査標章の表示がない車は、公道を走ることが認められません。
車検シールは車検のたびに発行され、都度貼り替える必要があります。
車検シールは2種類ある
車検シールには普通自動車用と軽自動車用の2種類があり、それぞれ背景色とデザインが異なります。普通自動車用は青ベース、軽自動車用は黄色ベースです。普通自動車用の車検シールは、2017年にサイズとデザインが変更されました。

引用元:検査標章の現状について|国土交通省

引用元:検査標章の現状について|国土交通省
丸いシールは点検整備済みステッカー
車検シールとは別に、丸いステッカー(点検整備済みステッカー)が貼られている場合があります。これは法定点検を実施した際に発行されるステッカーです。
法定点検には12か月点検と24か月点検があり、どちらも受ける義務があります。24か月点検においては車検と同じタイミングで受けるのが一般的であるため、車検シールと点検整備済みステッカーは同時に更新されることが多いです。
点検整備済みステッカーには、次回の法定点検を受ける年月が表示されています。法定点検は車検と同様に運転者の義務であるので、車検の時期とセットで把握しておきしましょう。
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車検シールの見方
車検シールは、表(外から見える面)と裏(車内から見える面)の両面に同じ内容が記載されています。表には車検の有効期限が切れる年月が表示され、裏には車検有効期限が切れる年月日が文章で記載されています。

運転者がいつでも車検の年月を確認できるようになっていますよ。
車検シールはいつもらえる?
車検シールは、車検を受けた際にディーラーや整備工場が貼り替えてくれることが一般的です。
ただ、シールの発行が後日になることもあります。この場合、シール発行までの間は15日間有効な「保安基準適合標章」が代わりに貼られます。
シールの発行が後日になる場合やユーザー車検の場合は、自分でシールを貼る必要があります。
車検シールを貼らないとどうなる?

車検を規定の期間に受け、車検シールを貼ることは運転者の義務です。法律により、車検シールを貼っていない車は公道を走行できず、運転した場合は罰金を科される可能性があります。
公道を走行できない
新規購入から3年後、その後は2年ごとに車検を受けることが義務付けられています。道路運送車両法第66条の規定により、車検シールを表示していない、あるいは車検期限を切れた車は公道を走行できません。
参考:道路運送車両法第66条

車検シールに示された有効期限を定期的に確認し、忘れずに車検を受けましょう。
罰金を科される可能性がある
車検シールを貼らずに公道を走行した場合は、道路運送車両法第109条により、50万円以下の罰金が科せられます。違反点数の加算はありません。
一方、車検切れの車で公道を走行した場合は、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。さらに、交通違反として6点の違反点数が加算され、行政処分として30日間の免許停止を受けることがあります。
車検シールを貼る位置・貼り方

シールの発行が後日の場合やユーザー車検を行う場合は、自分でシールを貼る必要があります。貼る位置や貼り方の規定を確認して、正しく貼り付けましょう。
車検シールを貼る位置
車検シールは、前方から見やすい位置に、車の前面ガラスの内側から貼り付けて表示するように定められています。
ステッカーは自動車の前面ガラス上部に貼り付けます(画像A)。前面ガラスの上部が着色され、ステッカーを外側から確認できない場合は、ステッカーが見える位置まで下方にずらして貼り付けます(画像B)。
なお、本記事で紹介した車検シールを貼る位置は、2023年1月時点の情報です。貼る位置が今後変更となる可能性があるので、最新の情報を確認したうえで貼り付けをしてください。
車検シールの貼り方と手順
車検シールは表面と裏面がそれぞれ別のシールになっていて、2枚のシールを貼り合わせる必要があります。2枚のシールを貼り合わせる手順は、以下の通りです。
1.車検シール裏面(車内から見える面)の右半分を台紙から剥がす
2.台紙を真ん中で山折りにし、車検シール表面(外から見える面)に右半分を貼り合わせる
3.車検シール裏面の左半分を剥がす
4.車検シール表面にピッタリ重なるように貼り付ける
2枚のシールを貼り合わせたら、定められた位置に車の前面ガラスの内側から貼り付けましょう。
車検シールの剥がし方
自分で車検シールを貼る場合は、古いシールを剥がす必要があります。ただ、古いシールは数年間フロントガラスについた状態であるため、きれいに剥がすにはコツが必要です。
車検シールをきれいに剥がすポイントは、剥がす前にシールをふやかすことです。中性洗剤と水を含ませたティッシュを車検シールにかぶせ、ラップをしてしばらくおいてから剥がしましょう。シールが剥がれたら、洗剤や水をきれいに拭き取ってください。
車検シールの再発行の方法や必要書類

車検シールをなくした場合や破損・汚損した場合は、再発行をする必要があります。ここでは再発行の方法と必要書類について解説します。
再発行をする方法
車検シールは、必要な書類を持参したうえで手続きを行うと、即日で再発行されます。
1.再発行申請を行う場所に行き、手数料分の印紙を購入する(※印紙は窓口で販売されています)
2.申請書類に記入し、印紙と一緒に窓口に提出する
3.新しい車検シールを受け取る
手数料は、普通自動車と軽自動車のいずれの場合も300円(印紙の購入代)です。
再発行申請を行う場所
普通自動車と軽自動車では、申請を行う窓口が異なるので注意しましょう。
普通自動車:運輸支局または自動車検査登録事務所
軽自動車:軽自動車検査協会
再発行申請に必要なもの
再発行申請にあたって必要なものは、以下の通りです。
・自動車検査証(車検証)
・車検シール(汚損・破損の場合のみ)
・申請書
・理由書
・手数料納付書
・印鑑(本人が申請する場合、認印可)
・委任状(代理人が申請する場合のみ)
・自動車検査証(車検証)
・車検シール(汚損・破損の場合のみ必要)
・申請書
・申請依頼書(代理人が申請する場合のみ必要)
いずれの場合も、該当の車を見せる必要はないため、公共交通機関などで行っても問題ありません。
よくある質問
車検切れの状態で公道を走ると罰則となるため、直ちに車検を受けるようにしましょう。なお、車検切れの車を保持しているだけでは、罰則の対象にはなりません。
貼り直すことは可能ですが、上手く剥がせず破損してしまう恐れがあります。もし破損してしまった場合は再発行が必要です。再発行手続きの際には、破損・汚損したシールを返却しましょう。
車検シールの貼り方は「車検シールを貼る位置・貼り方」で詳細をチェック
指定工場が車の点検整備・検査を行った場合は「保安基準適合標章」が発行されます。10日以上たっても車検シールが届かない場合は、車検を依頼した業者に問い合わせましょう。
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