法律や基準など、一定の条件を満たせば5人乗りできる軽自動車ですが、子供の成長や安全性を考えると、普通車に乗り替えたほうがよい場合もあります。
室内空間が広くファミリー向けにも使いやすい軽自動車ですが、定員が4人という点においては、子供がいるとこのまま乗り続けてもよいのかと悩む人は多いでしょう。
この記事では、軽自動車でも5人乗りをしてもよいケース、安全性、5人以上乗車しても安全かつ便利な自動車を紹介します。

今所有している車が家族との生活に適しているのか、安全性や将来を見据えたうえで、最適な車であるかを考えてみましょう!
目次
軽自動車は4人乗りまで!5人乗りは原則禁止

車種や室内空間の広さを問わず、軽自動車で5人乗りすることは原則として禁止されています。
軽自動車で5人乗りが禁止されている理由は、おもに以下のふたつがあります。
- 4つの座席分のシートベルトしかなく安全を確保できない
- 重量が大きくなり事故の可能性が高まる
また、国土交通省が定める「道路運送車両の保安基準 第53条 乗車定員及び最大積載量」では、以下のように記載されています。
自動車の乗車定員又は最大積載量は、本章の規定に適合して安全な運行を確保し、及び公害を防止できるものとして、告示で定める基準に基づき算出される範囲内において乗車し又は積載することができる人員又は物品の積載量のうち最大のものとする。
引用:道路運送車両の保安基準 第53条
各自動車の定員は、車検証(自動車検査証)に「乗車定員」として記載されています。

自動車に乗る人の安全を確保することに加えて、保安基準が設けられていることから、原則として軽自動車で5人乗りをすることはできないのです。
軽自動車に5人乗れるケースとは

軽自動車に5人乗れるケースとは、大人2人、子供3人の計5人で乗車する場合に限ります。
確実にルールを守ったうえであれば、基準や法律に違反することはありません。
ここでは、保安基準をもとに5人乗車してもよい理由を見ていきましょう。
12歳未満の子供3人+大人2人はOK
軽自動車は、大人5人乗りはNGですが、大人2人と12歳未満の子供3人の場合に限り、5人乗りが認められています。
先ほど紹介した道路運送車両の保安基準 第53条には、続きがあり以下のように示されています。
前項の乗車定員は、12歳以上の者の数をもつて表すものとする。この場合において、12歳以上の者1人は、12歳未満の小児又は幼児1.5人に相当するものとする。
引用:道路運送車両の保安基準 第53条
すなわち12歳未満の子供3人は、大人2人分という考えになることから、計5名が乗車できるのです。注意点としては、12歳「未満」であること。11歳までであり、12歳の児童は大人として計算されます。

うちの子供は3人とも12歳未満だから、私と夫、子供たちで軽自動車に乗っても問題なさそう!
チャイルドシートが免除される場合もある
チャイルドシートは6歳未満の幼児を対象に、着用が義務づけられています。しかし、道路交通法ではチャイルドシートまたはシートベルトの着用を免除されるケースがあります。
(座席ベルト及び幼児用補助装置に係る義務の免除)
運転者席以外の座席の数以上の数の者を乗車させるため乗車させる幼児の数に等しい数の幼児用補助装置のすべてを固定して用いることができない場合において、当該固定して用いることができない幼児用補助装置の数の幼児を乗車させるとき(法第五十七条第一項本文の規定による乗車人員の制限を超えない場合に限る。)
引用:道路交通法施行令 第26条3の2
幼児用補助装置とは、チャイルドシートのことを指します。
大人2人、子供3人が乗車して場合であれば、この道路交通法に基づき、チャイルドシートの着用が免除されるのです。
軽自動車は、室内空間の都合上チャイルドシートが3つ並べられないケースがあります。
このようなやむを得ない状況であれば、チャイルドシートを着用しなくても道路交通法的には問題がないのです。
軽自動車の5人乗りを勧めない3つの理由

道路運送車両の保安基準、道路交通法から見て違反ではない軽自動車の5人乗り。
ただ、安全面などから見ると決しておすすめはできません。
万が一事故にあったとき、通常の4人乗りよりも危険性が増すため、極力5人乗りは控えたいところです。
具体的には、どのような点がおすすめできないのでしょうか。
シートベルト・チャイルドシートなしの乗車は危険
軽自動車は後部座席には2つの座席しかなく、チャイルドシートを3つ並べることは難しいでしょう。
たとえば、後部座席の左右にチャイルドシートを設置した場合、その間に座る子供はシートベルトを着用できません。
万が一追突事故にあったとき、ふたつのチャイルドシートに挟まれている子供は、事故の衝撃で大きな衝撃を受けたり車外に飛び出してしまったりする可能性があります。

法律上OKでも、チャイルドシートやシートベルトをしていなければ、事故の被害が想像以上に大きくなるかもしれないのです。
車両総重量が重すぎると事故の危険性が増す
自動車は想定より大きな重量があると、曲がりきれない、止まれない、転倒などさまざまなリスクを抱えています。
車両総重量が重たいと自動車は止まりにくくなり、追突の危険性が増します。
後部座席の中央はシートベルトがなく、追突されると衝撃へ前へ飛ばされてしまう、体を強く打ち付けてしまう可能性があるのです。
特に運転に慣れていないドライバーにとって、普段ひとりで運転しているときと感覚が変わることから、自動車の制御がしづらくなるとも考えられます。
子供の体重は大人と比較して軽いとはいえ、車両総重量が増えればそのぶんリスクがあるでしょう。

5人乗りOKでも危険性が増すといわれたら、このまま軽自動車に乗り続けるのか迷うところ…。
交通ルール違反でバレると罰金・加点あり
大人4人と子供1人、または12歳未満に見える子供を3人乗せるとなれば定員オーバーです。しかし「バレないから大丈夫だろう」と思う人がいるかもしれません。
軽自動車の定員オーバー(道路交通法では定員が異常者違反)の場合、反則金「6,000円」違反点数は「1点」の罰則があります。

罰則があるからバレないようにするのではありません。ドライバーと同乗者の安全を確保するために、基準や法律を守ったうえで乗車しましょう。
5人以上で乗れるおすすめ車種5選!

軽自動車は車種に限らず原則として5人乗りはできませんが、普通車であれば可能です。
ここでは、大人5人以上で乗れる普通車を紹介します。
子供が小さなうちは後部座席のスペースに問題はないものの、成長するに連れて狭さを感じることもあるはずです。

数年後もスペースに余裕をもって乗車できる、普通車を選択してもいいですね!
ホンダ:フリード

ホンダ フリードは、室内空間の広さと荷物の出し入れのしやすさが特徴のミニバンです。
乗車定員は5人・6人・7人、3タイプのシートバリエーションがあります。
ステップ高(地面から車内フロアまでの高さ)は低く、子供でも乗り降りしやすいでしょう。
運転席から見ると前方の視界が広いこと、小回りが聞くちょどいいサイズ感が、ドライバーにとっても安全で運転がしやすい自動車です。

大きく開くスライドドアであるため乗りやすく、狭い駐車場でも近くの車に扉をぶつけてしまう心配もありません。
日産:セレナ

日産 セレナは、7~8人乗りができるミニバンクラスNo.1の広さを誇るミニバンです。
1列目から3列目までゆったりとした室内空間で、3列目に大人が座っても窮屈に感じないでしょう。
シートアレンジの豊富さ、ウォークスルーモードで車内の移動がしやすいことなど、ファミリー向けに設計されており、特に子育て世代にとって便利な自動車です。

シートを2列にすれば荷物をたくさん乗せられるため、買い物はもちろん自動車での旅行にもおすすめですよ。
ホンダ:ステップワゴン

ホンダ ステップワゴンは、車体のサイズ感を小さくしながらも、人が乗れるスペースを最大限に生かしたミニバンです。
スライドドアでステップ高は低く、天井の高さもあり乗り降りしやすく、大人も子供も乗り降りしやすいことが特徴です。
またステップワゴンでは、ホンダ独自の開閉機構を採用した「わくわくゲート」と呼ばれるバックドアが搭載されています。
わくわくゲートとは横開き式のバックドアで、狭い駐車場が自宅の庭でも、後方の荷物を出し入れしやすいことが魅力です。

人の乗り降りだけではなく、荷物の出し入れまで考慮したファミリー向けのミニバンが欲しい人におすすめの1台ですよ。
スズキ:ソリオ

スズキ ソリオは、軽自動車とミニバンのメリットをもつ5人乗りのコンパクトミニバンです。
ここまで紹介したファミリー向けのミニバンと比較して、リーズナブルな価格設定であること、4人以下で乗る自動車としておすすめの車種です。
大人が5人乗りすると少々狭さはあるものの、大人4人、後部座席に小さな子供が3人乗ることに、大きな問題はないでしょう。

コンパクトでありながらも、直射日光や外部からの視線を防ぐロールスクリーン、紫外線を99%カットできるフロントガラスなど、さまざまな快適装備があるんです。
日産:リーフ

日産 リーフは、2010年に初代モデルが発売された電気自動車(EV)です。
リーフは、5人乗りのハッチバック。車体はそれほどコンパクトではないため、ファミリー向けのミニバンより小さいタイプの車が欲しい人向けです。
ゴルフバッグが積み込めるほどのスペースがあり、大人5人が乗ってもある程度余裕がある空間はリーフの魅力といえます。
街中にあるディーラーやコンビニ、ホームセンターで充電できるため、都市部に住む人であれば、戸建て・集合住宅に限らず自宅で充電しなくてもよいでしょう。

外出先では、道の駅や高速道路のPA・SAなどでも充電ができるので、長時間のドライブも安心です。
まとめ
軽自動車は原則として5人乗りが禁止されています。しかし、大人2人と「12歳未満の子供3人」であれば、道路運送車両の保安基準上、計5人が乗っても問題ではないことがわかりました。
まだ道路交通法では、やむを得ない事情があれば、チャイルドシートやシートベルトの着用義務が免除されます。
ただ軽自動車の場合、後部座席のシートベルトが4つしかない点から見て、安全面が充分に確保できないケースが多いといえます。
たとえ12歳未満の子供を3人乗せてルール上問題がないとしても、大切な家族を守るためにはあまりおすすめできません。

子供が成長したとき、もっと快適にドライブを楽しむためにも、5人以上が乗れる軽自動車以外の選択肢を考えてみませんか?
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