ディーラーでは、一定の基準をクリアした認定中古車や、店頭での展示に使われていた車など、質のいい中古車を販売しています。ほぼ新車に近いものが多いため、使用感のある中古車は苦手だけど少しコストを抑えたいという方は検討してみてもいいでしょう。
ディーラーで中古車を買うと独自の保証がつくだけでなく、購入後も定期点検やメンテナンスをおこなってもらえます。
保証内容はメーカーによって異なりますが、納車後に車に問題が発生した場合にはディーラー負担で修理をしてもらえる保証などもあります。
アフターサポートの手厚さはディーラーならではと言えるでしょう。
今回は、ディーラーで中古車を買うメリットや選び方のポイントなどについて紹介します。
この記事でわかること
- ディーラーで販売する中古車は大きく分けて4種類
- 中古車をディーラーで購入するメリット・デメリット
- 中古車選びの注意点
目次
ディーラーが販売している中古車とは


ディーラーではどんな中古車が買えるの?
ディーラーでは、下記のような種類の良質な中古車を取り扱っています。
- 認定中古車
- 届出済未使用車
- 展示車
- 試乗車
▼ディーラーで販売している中古車
中古車の種類 | 概要 |
認定中古車 | 第三者機関が厳しいテスト・検査を実施し、一定の基準をクリアしている |
届出済未使用車 | 車両登録はされているものの一度も使われていない |
展示車 | ・ディーラーの店舗でのディスプレイ用・わずかな走行距離がある |
試乗車 | ・ディーラーで試乗したい方のための貸出用・一般公道を走っているため一定の走行距離がある |
上記の表のように、中古車のなかでもほとんど走っていない新車同様の車や、品質が保証された車が多いことがわかります。
ディーラーは、自動車メーカーと特約店契約を結んだ「正規取引店」です。メーカーから直接車を仕入れているため、安全基準と品質基準を満たすメンテナンスが行われているのが特徴です。
一方、中古車販売店ではさまざまな自動車メーカーの車を取り扱っています。異なるメーカーの車種を同時に検討でき、価格帯や車両タイプなどから自分に合った中古車を見つけやすいでしょう。

詳しくは「中古車販売店との比較!それぞれどんな人におすすめ?」でも解説しています。
中古車をディーラーで購入するメリット

中古車をディーラーで購入するメリットは、以下のようなポイントです。
・状態のいい中古車が多い
・保証やサポートが充実している
・アフターケアを受けられる
中古車販売店にはない、ディーラーならではの保証や品質に基準が設けられているのが魅力です。
きれいな中古車に乗りたい方や、買ったあとのアフターフォローを手厚く受けたい方はディーラーでの購入も選択肢のひとつとなります。
状態のいい中古車が多い
ディーラーでは、状態のいい中古車を数多く取り扱っています。
「認定中古車」は車両状態の点検をしっかりと行っているため、信頼性が高いのが特徴です。
また、ナンバー登録は行われているものの使われたことがない「届出済未使用車」は、ほぼ新車の状態で販売されています。
特に展示や試乗で使用されていた車は、新車を扱うディーラーだからこそ販売できる中古車です。
展示車はディスプレイ用のため、ほぼ新車で装備も充実していることが多いですが、新車よりもお得に購入できるメリットがあります。
試乗車は、お店に車を選びに来たお客様が、乗り心地を試すために用意されています。ある程度一般道路を走っていますが、通常の中古車に比べると走行距離が少なく状態もいいです。
ディーラーでは新車に近い中古車を見つけやすく、きれいな車をお得に乗れます。
保証やサポートが充実している
ディーラーで購入した中古車には、ディーラー独自の保証がついています。保証はディーラーによって名称が異なりますが、走行を妨げる重大な問題が発生した場合にはディーラー負担で修理などの保証を受けられます。
エンジン機構など重要部品が壊れても、無償で修理してもらえるので安心です。1年ほどは無料でつけられる場合が多く、無料期間が終わっても有料で延長できることがほとんど。対象となる部位や部品の種類が多いのも、ディーラー保証ならではです。
たとえばトヨタの認定中古車は、買ったあとも安心して乗れるように1年間の無償保証がついています。年式問わず、全国のトヨタのお店で保証修理が受けられます。
アフターケアを受けられる
ディーラーで中古車を購入すると、納車後のメンテナンス・点検を安心して受けられます。
安全に車に乗るためには定期的な点検や整備が必要ですが、ディーラーではこうしたメンテナンスを定期的にしてもらえるのです。
また、点検時期はうっかり忘れがちになってしまいますが、ディーラーで購入すると次回点検が近づいたタイミングで連絡してもらうこともできます。
このように、ディーラーとの縁ができるのもメリットです。中古車によって状態がさまざまですから、万が一トラブルが起きてもすぐに相談できるディーラーがいるのは心強いことです。
ディーラーで購入した中古車は、しっかりとメンテナンスをしてもらえるため、結果的に長く乗り続けられることが多いです。
中古車をディーラーで購入するデメリット

ディーラーで中古車を購入することには、デメリットもあります。
・車両本体価格が高め
・車種の選択肢が限られる
・メーカーオプションはつけられない
ディーラーの中古車は、価格が高めに設定されているほか、選べるメーカーが限られてしまいます。
車両本体価格が高め
ディーラーで販売している中古車は、中古車販売店より車両本体価格が高めです。
理由は品質にこだわった中古車のみを取り扱っていることや、保証やアフターサービスが充実していることにあります。
「とにかく安く車を買いたい」という方には合わないかもしれません。
車種の選択肢が限られる
ディーラーは特定の自動車メーカーと特約店契約を結んでいます。そのため契約メーカーの車は取り扱っていますが、他社の中古車は販売していません。
同メーカーの車両しか取り扱っていないため、選択肢が限られてしまうのがデメリット。他社の車についても聞きにくいため、車種の比較や相談もしにくい面があります。
複数のメーカーから選びたいと考えている場合は、ディーラーでの購入は不向きです。
まだどんな車がほしいか決まっていない方、さまざまなメーカーの車種を比較して検討したい方などは、まずは中古車販売店で幅広く検討してみるといいでしょう。
メーカーオプションはつけられない
メーカーオプションとは、車を製造する段階で装着する部品のことです。例えば衝突軽減機能、電動スライドドア、本革シートなどは車が完成すると後付けできません。つまり、メーカーオプションをつけられるのは新車で購入する場合のみです。
ディーラーでは新車同様の中古車を購入できるものの、新車でない以上はメーカーオプションをつけられないので注意してください。
ナビやドライブレコーダーなど、ディーラーオプションと呼ばれる後付け可能な付属品であれば追加できます。
中古車販売店との比較!それぞれどんな人におすすめ?


ディーラーと中古車販売店、どちらがおすすめなの?
どんな方にディーラー、もしくは中古車販売店が向いているのかを比較してみましょう。
購入場所 | ディーラー | 中古車販売店 |
メリット | ・状態のいい中古車が見つかる・保証やアフターケアが充実している | ・さまざまなメーカーや車種から探せる・ディーラーより低価格 |
デメリット | ・取り扱いメーカーが限られる・価格が比較的高め | ・車の品質は店によってピンキリ |
こんな人におすすめ | 安心感を重視する方におすすめ | コスパや選択肢の広さを重視する方におすすめ |
ディーラーには、状態のいい中古車が多く取り揃えられており、保証やメンテナンスがついています。そのため、きれいな中古車を購入したい人や、購入したあとも安心して乗り続けたい方におすすめ。
中古車販売店は比較的低価格で、複数の車種を比べて検討できます。コスパのよさを第一に考えている場合には、たくさんの車のなかから自分に合った車を探すことができます。

中古車をどこで買うか迷っているなら、「中古車はどこで買うべき?失敗しない中古車探しのポイントも解説」の記事も参考にしてください。
中古車販売店でも「車お探しコンシェルジュサービス」を使えば、プロの目で良質な中古車を選んでもらえるので安心感があります。
ディーラーで中古車を購入するときの確認ポイント
ディーラーで中古車を購入するときに、よくチェックしておきたいポイントを紹介します。
・保証内容・期間
・納車までの期間
・ローン・一括払いなどの支払い方法
・取り寄せにかかる陸送費
保証内容・期間
ディーラーで中古車を買うと、独自の保証が付加されます。
保証内容や期間、適用条件などはメーカーや車種などによっても異なるので契約前に念のため確認しておきましょう。多くの場合、期間は1年ほどは無料ですが、延長を望む場合は有料となります。
トヨタの「ロングラン保証」では納車から1年間は無償ですが、1年もしくは2年延長を希望する場合は有償です。
納車までの期間
中古車は新車より納車が早いものの、即日手に入るわけではありません。必要書類を提出してからおおよそ1~3週間程度はかかります。
また、場合によってはメンテナンスや修理などでさらに時間がかかることもあります。
早めに必要な方や急ぎで欲しい方は、納車までにどれくらい時間がかかるのか確認しておきましょう。

新車は購入してから1~2か月かかるため、中古車の方が早く手に入ります。
ローン・一括払いなどの支払方法
ディーラーで中古車を購入する場合に、どんな支払い方法が利用できるのかを知っておきましょう。
大きく分けて3種類の支払い方法を選べます。
- 一括払い:総支払額を抑えたい方向け。まとまったお金が必要。
- ローン:すぐに車が欲しい方、ある程度貯金を残したい方向け。金利分一括払いより支払額は多い。
- 残価設定ローン:月々の支払額を抑えたい方向けのローン。契約期間終了後に予定金額(残価)で引き取ってもらうが、車両状態が悪いと残価の一部を支払う必要がある。残価を全て支払い、完全に購入することも可能。
最初にまとまったお金が用意できなくても、ローンや残価設定ローンを利用すれば車を購入できます。
しかし、いずれにしても月々の支払いが発生するため、毎月無理のない範囲で支払える予算を見積もっておきましょう。
自分のライフスタイルに合った支払い方法を選択することが大切です。
取り寄せにかかる陸送費
店舗にない中古車を買う場合は、取り寄せてもらう必要があります。その際にかかる可能性があるのが陸送費です。多くのケースで、陸送費は購入者が負担しなければなりません。
近隣の県から取り寄せる場合は2~6万円程度、遠方からになると10万円以上かかることもあります。
近場にある中古車を選べば陸送費は抑えられますが、どうしても欲しい車が遠方にある場合は必要経費として支払わなければなりません。
中古車をディーラーで探してもらうときは、陸送費についても事前に相談しておくのがおすすめです。
中古車選びの注意点

ディーラーで取り扱う中古車は、質のいい状態の車両が多く安心感があります。
しかし、自分自身で実際に車を見てコンディションを確認することも大切。
・走行距離と年式を確認する
・整備記録簿を見せてもらう
・車検の残りを確認する
・実車確認・試乗を行う
走行距離は1年に10,000kmが目安と言われています。まずは年式と走行距離にどれくらいの差があるかを確認しましょう。年式と走行距離に大きな差が見られる場合は、部品の劣化やコンディション不良の可能性があるので要注意です。
また、修復歴やメンテナンスの記録は整備記録簿に残されているので、見れば今までどのような修理・メンテナンスがされてきたのかわかります。
もうひとつチェックしておきたいのが車検の残りです。車検の残りが短いと購入してすぐ車検の時期を迎え、車検費用がかかってしまいます。
車両が安くても、車検費用が上乗せされると高額になる可能性もあるので注意しましょう。反対に車検の残り期間が長い車は買いどきです。
実際に乗り心地を試すために、試乗するのも大切。ボディにキズやへこみなどの不具合がないか、内装に汚れや臭いがないかを実車で確認しておくのも後悔しないポイントです。

中古車を買うときの注意点について、詳しくは「中古車選びの注意点」で確認してみてください。また、中古車の試乗の仕方は「中古車は試乗してから購入!」をご覧ください。
ディーラーでは、しっかりとメンテナンスを受けた品質のいい中古車を多く販売しています。
メーカー独自の保証が受けられるため、安心感を重視したい方は多少高額でもディーラーで中古車を購入することも選択肢のひとつです。
ただし、ディーラーでは取り扱っているメーカーが限られるので、たくさんの車種を比較したいのなら中古車販売店がおすすめです。

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