ヤリスが国内で発売されたのは、2020年です。それまでトヨタを代表するコンパクトカーといえばヴィッツが有名でしたが、この代から海外で使用されていたヤリスという車名に統一されました。
ヤリスには3つのグレードがあり、最上位グレードが「Z」、標準グレードが「G」がスタンダード、エントリーグレードが「X」です。
この記事では、ヤリスの各グレードの特徴とおすすめのグレードを紹介します。

トヨタのコンパクトカー「ヤリス」をグレード別に、詳しく紹介!
この記事でわかること
- ・ヤリスの各グレードの特徴やメリット
- ・どのグレードが、どのような方におすすめか
- ・ヤリスのグレードで迷ったら「ハイブリッドZ」がおすすめ
目次
トヨタ ヤリスは3グレード・17種類
ヤリスには「Z」「G」「X」の3グレードがあり、それぞれの特徴は次の通りです。
・Z:最上位グレード。内装も高級で、快適なカーライフを実現
・G:バランスの取れた中間グレード。豊富なオプションが魅力
・X:エントリー向けのグレードで、車両の本体価格を抑えられる
さらにエンジンや駆動方式によって、17種類にわかれて、ユーザーの幅広いニーズに対応しています。

17車種の燃費と価格を一覧にまとめました。
エンジン |
グレード |
駆動方式 |
燃費(WLTCモード) |
価格 |
ガソリン(1.0L) |
G |
2WD |
20.2km/L |
1,645,000円 |
X |
2WD |
20.2km/L |
1,470,000円 |
|
ガソリン(1.5L) |
Z |
2WD |
21.6km/L |
2,008,000円 |
2WD(MT) |
19.6km/L |
1,904,000円 |
||
4WD |
19.2km/L |
2,206,000円 |
||
G |
2WD |
21.4km/L |
1,799,000円 |
|
2WD(MT) |
19.6km/L |
1,723,000円 |
||
4WD |
19.2km/L |
1,997,000円 |
||
X |
2WD |
21.6km/L |
1,624,000円 |
|
2WD(MT) |
19.6km/L |
1,548,000円 |
||
4WD |
19.2klm/L |
1,857,000円 |
||
ハイブリッド |
Z |
2WD |
35.4km/L |
2,350,000円 |
4WD(E-Four) |
30.2km/L |
2,548,000円 |
||
G |
2WD |
35.8km/L |
2,145,000円 |
|
4WD(E-Four) |
30.2km/L |
2,353,000円 |
||
X |
2WD |
36.0km/L |
2,013,000円 |
|
4WD(E-Four) |
30.2km/L |
2,256,000円 |
パワーユニットはガソリン車で1.0Lと1.5Lの2種類に加えて、ハイブリッド車の計3種類です。また1.5Lのガソリン車とハイブリッド車は2WDと4WDにわかれます。
さらに1.5Lガソリン車の2WDには、MTタイプが3グレードで用意されているので、MT車で走りにこだわりたい人にはおすすめです。
1.0Lガソリン車には「Z」グレードがなく、「G」または「X」グレードの2種類から選択します。
ヤリスはトヨタの代表的なコンパクトカー
ヤリスは発売された2020年8月以降、トップレベルの販売台数を保っています。2022年上半期(1~6月)の販売台数は首位で、高い人気を実証しました。(ヤリスクロス、GRヤリスの台数を含む)
※出典:(一社)日本自動車販売協会連合会
コンパクトカーは、他のメーカーからもライバル車種が多く販売されています。そのなかでもヤリスが多くの支持を集めているのは、走行性能やコストパフォーマンスなどを含めて評価が高いためといえるでしょう。
全長が4m未満でコンパクトボディ、最小回転半径も4.8~5.1mで小回りが利く
座り心地がよく、長距離の移動でも疲れにくい
燃費のよいハイブリッド車や、MT車も人気を下支えする

種類が豊富だから、いろいろなニーズに応えてくれそう!
ヤリスのグレードごとの違いは?
ヤリスは17種類もの豊富なバリエーションを揃えて、幅広いユーザーのニーズに応えています。
ただしグレードとしてはZ・G・Xの3種に大別されます。ここではグレード別に、特徴を紹介します。
最上位「Z」グレードは安全で快適なカーライフを楽しめる
「Z」はヤリスの最上位グレードです。引き締まった見た目のエクステリアと充実した内装で、高い満足感が得られるでしょう。
・3灯式LEDヘッドランプ、LEDリヤランプが標準装備
・オプションで15インチスチールホイールに加え16インチアルミホイールも選べる
・フロントグリルのブラック塗装や大型のリヤルーフスポイラーが追加
・シフトノブやステアリングが本革巻きになる
・車内の快適な空気環境をつくる「ナノイーX」を標準装備
Zグレードならではの機能が、走りの満足度を高めてくれるはずです。
ハイブリッド車は高度な運転支援で駐車操作をアシストするトヨタ チームメイト「アドバンスト パーク(パノラミックビューモニターつき)」のオプションも用意されています。
カメラとソナーで周囲を監視しながら、ステアリング操作や加速・停止の操作を制御します。メモリ機能がついているので区画線がないスペースでも対応する優れたアシスト機能です。
「G」グレードはバランスの取れた標準モデル
スタンダードモデルの「G」グレードは、選べるオプションが豊富で高い人気を誇ります。
・スチールホイールからアルミホイールに変更
・ヘッドランプとリヤコンビネーションランプをハロゲン灯からLEDに変更
・運転席のリターンや助手席の収納が追加される「コンフォートシートセット」
・駐車を支援するトヨタチームメイト「アドパンストパーク」

「G」グレードは標準装備の内容も充実しています!
スマートエントリー&スタートシステムはGグレード全種類で標準装備されています。またナビ・オーディオのディスプレイは大型の8インチで、バックガイドモニターが搭載されているのも最上位の「Z」グレードと同様です。
Gグレード以上はデジタルメーター、Xグレードではアナログメーターが搭載されます。
通常はブラック塗装メーターリングですが、オプションでコンフォートシートセットをつけた場合のみZグレードと同じピアノブラック塗装メーターリングを選べます。
豊富なオプションから必要なものだけを追加して、自分好みの1台を追求できるのがGグレードの魅力といえます。
「X」グレードはシンプルさが魅力のエントリーモデル

車両本体の購入価格を抑えるなら「X」グレードだね!
「X」グレードは装備をしぼり、価格を抑えたエントリーモデルです。上位グレードと比べると装備は見劣りしますが、装飾を削ぎ落としたシンプルさが魅力ともいえるでしょう。
「X」グレードの主な特徴
- ヘッドランプはハロゲン灯
- 14インチタイヤとスチールホイールを標準装備
- スマートエントリーは2WD車には採用されない
- 7インチのディスプレイオーディオを標準装備
「X」グレードでも、バックガイドモニターや前列シートからの乗り降りが楽になるターンチルトシート(ハイブリッド車は運転席のみ)など、追加できるオプションも多数あります。
ボディカラーも、モノトーン10色、ツートーン4色の合計14色から選べます。車種によって、一部のカラーはハイグレードでのみ選べる場合がありますが、ヤリスの「X」グレードの選択肢は、他のグレードと同様です。
また、安全対策として「Toyota Safety Sense」(トヨタセーフティセンス)が「X」グレードにも標準装備されています。衝突や歩行者事故を防ぐための機能が備わっているので、車の装飾は最低限に抑えつつ安全運転したいというドライバーにぴったりの車といえるでしょう。
おすすめのグレードは「ハイブリッドZ」

おすすめは、Zグレードのハイブリッドモデル、「ハイブリッドZ」です!
ヤリスの全種類のうち、ハイブリッドZは機能と価格がともに最も高いモデルです。
2WDモデルのハイブリッドZの燃費は35.4km/L(WLTCモード)と高水準で、プリウスやアクアなどハイブリッド車として有名な最新モデルを上回るトップクラスです。
※出典:e-燃費
1.5Lのガソリン車と比較して、燃料費がどのくらい変わるかを検証してみます。
▼燃料費の比較
「ハイブリッドZ」(2WD) | 「Z」(ガソリン1.5L・2WD・CVT) | |
燃費(WLTCモード) | 35.4km/L | 21.6km/L |
1年間の燃料費 | 約46,610円 | 約76,389円 |
年間1万kmの走行距離では約3万円、ハイブリッドZのほうが燃料費を節約できます。約34万円の価格差は12年で逆転し、年間の走行距離がさらに長いドライバーは、より恩恵を受けられるでしょう。
ハイブリッド車の魅力は、動力源としてエンジンに加えてモーターも併用することで走りにゆとりが生まれることです。

燃費がよい車は、地球環境にもやさしいといえるよね!
ヤリスに標準装備されているToyota Safety Senseとは
ヤリスは全グレードで、トヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense(トヨタ セーフティ センス)」を標準装備しています。
▼Toyota Safety Senseのおもな機能
機能 | 説明 |
プリクラッシュセーフティ | 前方の車両や歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼)をミリ波レーダーと単眼カメラで検出。衝突の危険がある場合、警報を発し回避操作をサポート。新たに交差点を直進する車両や横断する歩行者にも対応する |
レーントレーシングアシスト/レーンディパーチャーアラート | 白(黄)線が舗装された道路を走行中、車線からの逸脱の可能性を警告し、逸脱を避けるためのハンドリングを一部支援する |
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付/停止保持機能なし) | ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車を認識し、車速に応じた車間距離を保ちながら追従走行をサポート。全車速追従機能付/停止保持機能なしの場合、先行車が停止した時は先行車に続いて停止。停止後、システムが解除される |
オートマチックハイビーム | ランプを点灯した車が前方にない、街路灯が暗いとカメラセンサーが検知すると、自動的にロービームからハイビームへ切り替える。 |
ロードサインアシスト | 道路標識の見落としを防ぐために、ディスプレイ上にも標識を表示する。速度超過などの場合には、表示を点滅させてドライバーに知らせる。 |
オプションで、さらに高度な運転支援を行う「トヨタチームメイト」も追加可能です。
駐車したいスペースの横に停車し、アドバンスト パークスイッチを押すと、カメラとソナーで周囲を監視しながら、ステアリング・アクセル・ブレーキ操作を制御し、駐車完了までアシストします。
トヨタ ヤリスの競合車種もチェック!
ヤリスの購入を検討するユーザーが、比較することの多い競合車種もチェックしましょう。

ヤリスとの違いに注目して、解説します!
トヨタ アクア
アクアは、ヤリスと同じく、トヨタから販売されている燃費のよさを売りにしたコンパクトカーです。ヤリスがハイブリッド車とガソリン車をそろえているのに対して、アクアはハイブリッド車のみです。
ヤリスに比べて、アクアのグレード・車種のラインナップは少ないため、ヤリスのほうが選択肢が広くなっています。
デザインの違いも対照的といえます。ヤリスは、スポーティーさを強調し、一方のアクアは丸みを帯びたコンフォート感を高めたデザインです。
日産 ノート
日産のノートは、2020年秋に現行の新型モデルへとモデルチェンジし、ハイブリッド車のみのラインナップになりました。「日本カー・オブ・ザ・イヤー」「グッドデザイン賞」「ファイブスター賞」の受賞歴をもち、デザイン性と安全性が高く評価されています。
日産独自の「e-POWER」を搭載し、なめらかな加速と力強い走行が持ち味です。
エンジンで発電し、その電気でモーターを駆動させて走行する日産が開発したハイブリッドシステムです。モーターのみで100%駆動する、新しい電動パワートレインとして注目されています。
新型のノートは、発売から2年程度しか経過していないため、中古車も200万円以上が相場価格となっています。
ホンダ フィット
フィットは2001年に発売されたホンダのロングセラーで、コンパクトカーの代名詞的な存在として知られます。
フィットは後部座席の広々とした居住性が特徴で、走行面の安定性も長年高く評価されてきました。4人前後でドライブする機会が多いならフィットが便利です。1~2人の少人数で利用したい場合や市街地を小回りが利いた車で運転したいならヤリスが適しているといえそうです。
「e:HEV」モデルは27.6km/Lで、燃費の性能はヤリスのハイブリッド車がやや勝ります。
総在庫3,000台以上から
ぴったりの一台が見つかる!
ご相談・ご質問だけでもお気軽に!
よくある質問
ヤリスには3つのグレードがあります。最上位グレードの「Z」、標準グレードで豊富なオプションが選べる「G」、エントリーモデルで装備と価格を抑えた「X」です。
ヤリスはガソリン車とハイブリッド車、2WDと4WD、さらにMT車のモデルもあり、3グレードで17モデルがそろっています。「走りを楽しみたい方はMT車」「燃費や環境負荷が気になる方はハイブリッド車」など、ユーザーの幅広いニーズに応えるためです。こうした選択肢の広さが、売上のランキングで常に上位に入る人気につながっています。
価格重視なら「X」、オプションで自分好みの1台にするなら標準装備の「G」、安全かつ高級な走行を求めるなら「Z」がおすすめです。ハイブリッド車は、燃費がよく年間の走行距離が1万kmを超えるユーザーにはメリットが大きいでしょう。