多くの車は高速道路や幹線道路、街なかの生活道路など、舗装された道(オンロード)を走行することを前提に開発されています。一方でオンロードだけでなく未舗装の道や場所(オフロード)での使用を想定して開発されたモデルもあります。
キャンプや釣り、マリンスポーツ、ウィンタースポーツなどを楽しむ人にとってオフロードでもしっかり走れる車は必需品。またオフロード車はタフなデザインも魅力です。
休日をアクティブに楽しんでいる人から街乗りメインの人まで、さまざまなスタイルで人気のあるオフロード車の特徴や選び方、おすすめモデルを紹介します。
この記事でわかること
- ・オフロード車の特徴
- ・オフロード車を選ぶ際の注目ポイント
- ・中古車でオフロード車を選ぶ際の注意点
監修・執筆
エディター ライター
高橋 満
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。また、企業の広報・販促活動のサポートも担当。愛車はフィアット500Cとスズキジムニー。
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目次
- オフロード車とは?
- オフロード車の特徴
- オフロード車のボディタイプ
- オフロード車を選ぶ際の注目ポイント
- オフロード車を中古車で選ぶ際の注意点
- 【新車/中古車】おすすめオフロード車12モデル
- トヨタ:ランドクルーザー300(2021年9月〜)
- トヨタ:ランドクルーザー200(2007年9月~2021年8月)
- トヨタ:ランドクルーザー70(1984年11月~)
- トヨタ:FJクルーザー(2010年11月~2018年1月)
- トヨタ:ハイラックス(2017年9月~)
- スズキ:ジムニー JB64型(2018年7月~)
- スズキ:ジムニー JB23型(1998年10月〜2018年6月)
- スズキ:ジムニーシエラ JB74型(2018年7月~)
- 三菱:トライトン(2024年2月~)
- 三菱:パジェロ(2006年10月~2019年10月)
- ジープ:ラングラー(2018年11月〜)
- ランドローバー:ディスカバリー(2017年4月~)
- 都市型のクロスオーバーSUVではなくあえてオフロード車を選ぶ意義
- よくある質問
オフロード車とは?
オフロード(OFF ROAD)とは文字通り道以外の場所を指します。多くの車は一般路や高速道路など舗装された道であるオンロード(ON ROAD)を快適に走れるように設計されているため、オフロード走行は苦手です。
現在多くの人に選ばれているクロスオーバーSUVは地面から車の一番低い部分までの高さ(最低地上高)が一般的な乗用車より高く設計されているので、ある程度のオフロードを走ることはできます。とはいえ主な走行シーンはオンロードを想定しています。
対するオフロード車は、岩場や砂地、深い雪の中、ぬかるみなど、普通の車では動くことすら難しい場所を走破するために開発されたモデルです。そのため、普通の車とは異なる構造になっている部分がたくさんあります。
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オフロード車の特徴
ここではオンロード走行を想定した普通の車とは異なる、オフロード車ならではの特徴を見ていきましょう。
悪路走行を可能にする4WD
一般的な車はボディの前方にエンジンが置かれ、前輪または後輪を駆動させて走行する構造になっています。2輪を駆動させるので、2WD(Two-Wheel Drive)と呼ばれ、前輪を駆動させるものをFF車(Front Engine Front Drive)、後輪を駆動させるものをFR車(Front Engine Rear Drive)と言います。
オフロード車は4輪すべてを駆動させる4WD(Two-Wheel Drive。AWD=All Wheel Driveとも言います)が前提。しかも一般的な乗用車に設定されている4WDとは異なるハイスペックなシステムが搭載されます。
エンジンが発生する駆動力をタイヤに伝えるトランスミッションや路面に接するタイヤも、オフロード用のものが装着されるモデルもあります。
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衝撃に耐えられる強いボディ構造
路面がフラットなオンロードと違い、凸凹や障害物が多いオフロードは走ったときの衝撃が大きくなります。そのため、衝撃をしっかり受け止める強いボディやシャシーが必要になります。オンロード車がフレームとボディを一体化したモノコック構造なのに対し、オフロード車は屈強な”はしご型”のフレーム(ラダーフレーム)を採用するものが多くなります。
日本で暮らしているとイメージがつきにくいですが、海外では砂漠やジャングルにも車で行くようなシーンがあります。そのような場所でもし車が横転したとしても、フレームがしっかりしていればボディのダメージを気にせず車を起こして再び走ることができます。
過酷な場所では、もし車にトラブルが発生しても修理してくれる工場などはありません。そのため構造がシンプルでドライバーがその場で応急処置を施せることも重要な性能になります。
過酷な地形の場所も走れる登坂性能
![JIMNY_XC_3アングル](https://www.carseven.co.jp/magazine/wp-content/uploads/2024/08/JIMNY_XC_3アングル-1024x286.jpg)
オフロードには急な坂(上りと下りの両方)も多くあります。そんな場所もしっかり走れるパワーが必要なのはもちろん、急坂でも入っていける構造が必要になります。その指標となるのがアプローチアングルやデパーチャーアングルと呼ばれるもの。
アプローチアングル | 前輪の接地点と車体前端の最下部を結んだ線と地面の角度 |
デパーチャーアングル | 後輪の接地点と車体後端の最下部を結んだ線と地面の角度 |
ランプブレークオーバーアングル | 車体中央底面から前輪と後輪の接地面に直線を引き、前輪からと、後輪からの直線の交点から導き出される、リア側の角度 |
登坂能力 | 何度までの坂を上っていけるかを表す数値 |
最大安定傾斜角 | 車体が左右どれだけの傾きに耐えられるか(横転しないか)を表す数値 |
水の中も進むことができる渡河性能(とかせいのう)
オフロードを進んでいると目の前に川や大きな水たまりが現れ、それを越えていかなければならないシーンもあります。その車がどのくらいの水深まで走ることができるかを表すのが渡河性能(とかせいのう)です。
ちなみにゲリラ豪雨などで冠水したアンダーパスを普通の乗用車で走っている光景をニュースなどで見ることがありますが、普通の車は水深の深い場所を走る構造になっていないため、エンジンや電装系がやられて動けなくなる可能性があります。
オフロード車のボディタイプ
オフロード車は用途に合わせていくつかのボディタイプが存在します。イメージが大きく異なるので、どれが好みかよく考えて選びましょう。
クロカンSUV
荷物を積むスペースも室内にある2BOXのボディ構造をしています。多くのモデルがこのタイプで、雨や雪が降っても荷物が濡れないのは大きなメリット。大型のクロカンSUVだと3列シートを配置しているものもあります。
ピックアップトラック
荷物を積むスペースが外にあるトラック型のボディタイプ。汚れた荷物をドカドカと積んでも車内が汚れないのがメリットで、オフロードバイクやバギーなどを楽しむ人がトランスポーターとして活用していたりします。また、荷物の臭いが車内に入らないため、ハンターからも支持されています。日本ではリアシートを備えたダブルキャブのみ販売されていますが、海外では2人乗りのタイプも人気です。
ミニバン
大人数で乗れるミニバンは日本での人気が高く、三菱は古くから3列シートのミニバンにクロカン4WD並の性能を与えたデリカシリーズをラインナップしています。オフロード性能は本格的なクロカンSUVやピックアップトラックには叶いませんが、それでもクロスオーバータイプのSUVを凌駕する走破性は大きな魅力です。
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オフロード車を選ぶ際の注目ポイント
本格的なダイバーズウォッチで防水性能に注目するように、タフなモデルであるオフロード車も性能を測るために注目すべきポイントがいくつかあります。
- ボディサイズ
- 最大トルクとそれを発揮する回転数
- 4WDのタイプと4WDに関連する電子制御
- アプローチアングル・デパーチャーアングル・ランプブレークオーバーアングル
ボディサイズ
ボディサイズは大きいほうがたくさんの荷物を積んで出かけられますが、山の中の細い林道は走りづらくなります。また、ボディが大きくなるほど車両重量が重くなる点にも注目(走破性を考えると軽いほうが有利です)。自分が想定する使い方でどのあたりがベストなバランスかを考えながら選びましょう。
もうひとつの注目点は、乗用車か貨物車(商用車)か。貨物車の場合は車検が新車購入時で2年、それ以降は毎年車検になります。また、貨物車はサイズが大きくなると1ナンバー(普通貨物車)登録になります。そのため高速道路の車両区分が中型になり、普通の車より料金が高くなります。
オフロード車の貨物車は1ナンバー車が主流。人気のトヨタ ランドクルーザー70は2014年に再販売されたモデルは1ナンバー登録でしたが、2023年に再々販売されたモデルは3ナンバーの乗用車登録になります。
最大トルクとそれを発揮する回転数
急な坂などを上る際に必要となるのが大きな力。車ではトルクがそれにあたります。カタログなどの主要諸元(スペック表)には「最大トルク」が書かれています。最大トルクとはその車が出せる最大の力のこと。数値が大きいほど大きな力を出すことができます。
最大トルクを見る際に合わせてチェックしたいのが最大トルクを引き出す際のエンジン回転数。主要諸元では500N・m/1,600〜2,800rpmという風に最大トルク(N・mで表記)の横にrpm(1分間のエンジン回転数)という単位で表記されます。低いエンジン回転で最大トルクが引き出せたほうがオフロードでは有利です。
4WDのタイプと4WDに関連する電子制御
一口に4WDといってもさまざまな種類があります。
スタンバイ式4WD | 通常は2WDで走行していて、駆動輪が滑ったりするなど必要なときに4WDになる方式。 ハイブリッド車などに多い前輪に加えて後輪も独立したモーターで駆動させるタイプもここに含まれます。 |
フルタイム式4WD | 常に4輪に駆動力がかかっている4WD。 多くのモデルでは走行状況によって前後輪へのトルク配分を緻密に制御しています。 |
パートタイム式4WD | 4WDと2WDをドライバーの意思で切り替えることができる方式。 切り替えは車内にあるレバーやボタンで行います。 |
また、雪道、砂地、ぬかるみなど路面状況に応じてトルク配分などをコントロールするドライブモードが搭載されているモデルもあります。
アプローチアングル・デパーチャーアングル・ランプブレークオーバーアングル
前述した登坂性能に関連する性能です。どれも数値が大きいほど有利になります。
詳しくは「過酷な地形の場所も走れる登坂性能」の解説をご覧ください。
オフロード車を中古車で選ぶ際の注意点
日本では砂漠やガレ場を車で走らなければならない環境がほぼないため、ほとんどの車はオンロード走行が中心。たまにキャンプ場内の未舗装路や雪道などを走るという使われ方をしています。そのため、激しく傷んでいる中古車は少ないと言っていいでしょう。
とはいえ、荒れた場所を走っている可能性もゼロではないので、購入時は下回りなどにぶつけた跡がないかを見ておきたいところ。とくに山の中や岩場を走るトライアル競技を楽しんでいたカスタムがされている中古車は念入りにチェックしてください。
冬に雪道を頻繁に走っていた中古車のなかには、融雪剤の影響でボディにサビが発生しているものもあります。腐食が進行するとボディに穴が空いていることもあるので、下回りやタイヤハウスなどの状態を見ておきましょう。
キャンプなどで荷物をたくさん積んでいたものは、不整地を走ったときに荷物が動いて荷室にキズがたくさんある場合もあります。荷室をよく見て、キズがある場合は納得して買えるかを考えて購入を決めてください。
【新車/中古車】おすすめオフロード車12モデル
ここからはオフロード性能の高い日本車と輸入車をピックアップ。新車で買えるものはもちろん、すでに新車の販売は終了しているけれど人気が高いモデルも紹介します。
トヨタ:ランドクルーザー300(2021年9月〜)
■スペック(ZX/7人乗り)
全長×全幅×全高 | 4,985×1,980×1,925mm |
車両重量 | 2,500kg |
4WD種類 | フルタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | V型6気筒ターボ・3,444cc |
最高出力 | 305kW(415ps)/5,200rpm |
最大トルク | 650N・m(66.3kgf-m)/2,000〜3,600rpm |
WLTCモード燃費 | 7.9km/L |
ランドクルーザー300の 新車価格帯 |
5,100,000〜8,000,000円 |
ランドクルーザー300の 中古車相場価格 |
総額880️万〜1,670万円 |
どこへでも行き、生きて帰ってこられる。ランドクルーザーは歴代、この重い言葉をコンセプトに開発されています。砂漠地帯、山岳地帯、河の中も進まなければならないようなジャングル、豪雪地帯など、とても普通の車では動くことができないような過酷な場所で使われ、開発コンセプト通りにドライバーを無事に家族が待つ自宅まで戻す。その圧倒的な信頼感から世界中の過酷な場所で愛用され続けてきました。
ランドクルーザー300はステーションワゴン系という系譜にあり、圧倒的なオフロード性能だけでなくラグジュアリー性も高められているのが特徴です。水平基調のインパネをはじめ、オフロード走行に必要な要素を盛り込みながら、ナノイーエアコンやシートベンチレーション、ステアリングヒーターなどの快適装備が充実。上級グレードには本革シートが標準装備されます。
路面状況に応じた走行支援を行うマルチテレインセレクトや、車両周囲の状況を4つのカメラで確認できるマルチテレインモニターなど、オフロード走行でのサポート機能も充実。指紋認証スタートスイッチなどの先進装備も充実しています。
現在新車は注文停止の措置が取られていて、必然的に購入は中古車になります。中古車もプレミア相場になっています。
トヨタ:ランドクルーザー200(2007年9月~2021年8月)
■スペック(ZX)
全長×全幅×全高 | 4,950×1,980×1,870mm |
車両重量 | 2,690kg |
4WD種類 | フルタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | V型8気筒・4,608cc |
最高出力 | 234kW(318ps)/5,600rpm |
最大トルク | 460N・m(46.9kgf-m)/ 3,400rpm |
WLTCモード燃費 | 6.7km/L |
ランドクルーザー200の 新車時価格帯 |
5,100,000〜8,000,000円 |
ランドクルーザー200の 中古車相場価格 |
総額260️万〜930万円 |
現行型のランドクルーザー300が実質的に手に入れられないなか、「すぐにランクルに乗りたい!」という人にとっての現実的な選択肢になるのが先代の200系ランクルになります。現行型がV6ターボなのに対し、先代は大排気量のV8エンジンを搭載。最新モデルでは味わえない乗り味を堪能したいという人からの指名買いも多いモデルです。
クロカンの王者ならではのオフロード性能やラグジュアリーなイメージは先代でも堪能できます。2011年12月以降のモデルにはマルチテレインセレクトや5段階で速度調整できるクロールコントロール(従来は3段階)などの電子制御が搭載されています。
2015年8月のマイナーチェンジでフロントフェイスが大きく変わり、広がり感のあるデザインになりました。ヘッドライトはLEDに変更され、メーターは6眼メーターになりました。どちらの顔が好みか、多くの中古車を見比べてみることをおすすめします。マイナーチェンジ以降のモデルには先進安全装備「Toyota Safety Sense P」も標準装備されています。
トヨタ:ランドクルーザー70(1984年11月~)
■スペック(AX)
全長×全幅×全高 | 4,890×1,870×1,920mm |
車両重量 | 2,300kg |
4WD種類 | パートタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ・2,754cc |
最高出力 | 150kW(204ps)/3,000〜3,400rpm |
最大トルク | 500N・m(51.0kgf-m)/ 1,600〜2,800rpm |
WLTCモード燃費 | 10.1km/L |
ランドクルーザー70の 新車価格 |
4,800,000円 |
ランドクルーザー70の 中古車相場価格 |
総額180️万〜1,070万円 |
ランドクルーザー70は日本の車のなかでも稀有な生い立ちをたどってきたモデル。最初に登場したのは1984年で、1989年まで日本で販売されました。その後も日本以外の国では継続販売されていて、改良が加えられながら性能を高めていきました。
2014年に期間限定で復刻。このときはバンとピックアップトラックが導入され、ガソリンエンジン+5速MTという展開でした。そして2023年に再々販がスタート。今度は限定ではなくカタログモデルとなり、ディーゼルエンジン+6速ATという展開になっています。2014年の再販時はコアなファンには支持されたものの、MTしかないため普通の人には選びづらいモデルでした。再々販車がATになったのは大きなトピックです。
ビークルスタビリティコントロール、アクティブトラクションコントロール、ヒルスタートアシストコントロール、ダウンヒルアシストコントロールなどの電子制御が搭載され、フロントライトもBi-Beam LEDヘッドランプになるなど現代的な進化はしていますが、ヘビーデューティー系の系譜にあるモデルなので硬派な仕様であることは変わりありません。インテリアもシンプルなので、タフな道具感のあるものが好きな人におすすめのモデルです。
現在新車で販売されているモデルは長期の納車待ちが発生していて、中古車もプレミア相場になります。最新モデルだけに目を向けると中古車は1,000万円以上すると考えておいたほうがいいでしょう。
トヨタ:FJクルーザー(2010年11月~2018年1月)
■スペック(オフロードパッケージ)
全長×全幅×全高 | 4,635×1,905×1,840mm |
車両重量 | 1,940kg |
4WD種類 | パートタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | V型6気筒・3,955cc |
最高出力 | 203kW(276ps)/5,600rpm |
最大トルク | 380N・m(38.8kgf-m)/4,400rpm |
JC08モード燃費 | 8.0km/L |
FJクルーザーの 新車時価格帯 |
3,240,000〜3,466,286円 |
FJクルーザーの 中古車相場価格 |
総額190️万〜570万円 |
北米で発売された後に、そのスタイルや世界観が日本でも話題になったことで日本への導入が決まったFJクルーザー。デザインなどからアメリカンなイメージを感じることができるオフロード車です。リアシートへのアクセスを通常のヒンジ式ドアではなく観音開きの小さなドアにすることで、ボディサイズは思いの外コンパクトに。
グレードはモノグレードで、オフロードパッケージ、カラーパッケージ、ブラックカラーパッケージというパッケージオプションを設定。オフロードパッケージにはビルシュタイン製モノチューブショックアブソーバーが付けられ、悪路で路面からのショックを緩和し、優れた走行安定性を確保しています。
日本での販売が終了する際に発売されたファイナルエディションが中古車市場でプレミア相場になっていたこともあり、一時期は標準グレードもかなり相場が高くなっていました。でも現在はだいぶ相場が落ち着いてきて、比較的買いやすい価格帯の中古車も見つかるようになっています。FJクルーザーにはオレンジや黄色、アースカラーのブルーなど、ほかのオフロード車にはあまりないカラーが設定されているのも魅力です。
トヨタ:ハイラックス(2017年9月~)
■スペック(Z)
全長×全幅×全高 | 5,340×1,855×1,800mm |
車両重量 | 2,100kg |
4WD種類 | パートタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ・2,393cc |
最高出力 | 110kW(150ps)/3,400rpm |
最大トルク | 400N・m(40.8kgf-m)/1,600〜2,000rpm |
WLTCモード燃費 | 11.7km/L |
ハイラックスの 新車価格帯 |
4,072,000〜4,772,000円 |
ハイラックスの 中古車相場価格 |
総額310️万〜620万円 |
日本ではあまりなじみのないピックアップトラックですが、海外では一般的な乗用車よりも販売台数が多い地域もあるメジャーな存在。個人ユースから過酷な環境で働く人たちまで、多くの人たちの生活を支えています。
荷物は車内ではなく外の荷台に積むため、汚れたものなども気にせず放り込めます。オフロードバイクやバギー、スノーモービルなどを楽しむ人のトランスポーター、アウトドアをヘビーに楽しむ人たち(テントを荷台に設営している人もいます)などから指示されています。荷物を濡らすのが嫌、防犯を考えると荷物は隠しておきたいという人たちのために荷台を覆うトノカバーやキャノピーも販売されています。
4WDシステムはダイヤルで駆動方式を切り替えるパートタイム4WDを採用。トランスファーでH4またはL4を選んだ際にスリップを検知すると空転した車輪にブレーキをかけて残りの車輪に駆動力を配分するアクティブトラクションコントロールが備わります。
トヨタ ハイラックス
車両本体価格360.1万円
支払総額375.0万円
諸費用14.9万円
トヨタ ハイラックス
車両本体価格429.0万円
支払総額438.8万円
諸費用9.8万円
トヨタ ハイラックス
車両本体価格408.3万円
支払総額418.8万円
諸費用10.5万円
トヨタ ハイラックス
車両本体価格432.1万円
支払総額439.8万円
諸費用7.7万円
スズキ:ジムニー JB64型(2018年7月~)
■スペック(XC)
全長×全幅×全高 | 3,395×1,475×1,725mm |
車両重量 | 1,050kg |
4WD種類 | パートタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列3気筒ターボ・658cc |
最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm |
最大トルク | 96N・m(9.8kgf-m)/3,500rpm |
WLTCモード燃費 | 14.3km/L |
ジムニー JB64型の 新車価格帯 |
1,654,400〜2,002,000円 |
ジムニー JB64型の 中古車相場価格 |
総額150万〜420万円 |
ジムニーは軽自動車のオフロード車。オフロード車は大排気量エンジンを搭載するモデルが多いので「軽自動車で荒れた場所をちゃんと走れるの?」と思う人がいるかもしれません。でもジムニーは日本を代表するオフロード車であり、人によっては最強の4WDと評します。
ジムニーが最強である所以は、軽だから実現できた圧倒的な軽さ、他のモデルが入っていけないような場所も躊躇なく進めるコンパクトなボディサイズ、そして1970年のデビュー以来頑なに守り続けているオフロード走行のための機構にあります。
JB64型はリジットアクスル式サスペンションやパートタイム4WD、ラダーフレーム構造など、ジムニーの伝統的な機能を継承しつつ、ラダーフレームを新開発して、ねじり剛性が先代比1.5倍に高められました。デザインも原点回帰した四角いボディと丸目のライトを採用。アウトドアを楽しむ人や、オシャレなカーライフを楽しみたい人など一般の人にも広く選ばれています。
スズキ:ジムニー JB23型(1998年10月〜2018年6月)
■スペック(XC)
全長×全幅×全高 | 3,395×1,475×1,715mm |
車両重量 | 990kg |
4WD種類 | パートタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列3気筒ターボ・658cc |
最高出力 | 47kW(64ps)/6,500rpm |
最大トルク | 103N・m(10.5kgf-m)/3,500rpm |
JC08モード燃費 | 14.8km/L |
ジムニー JB23型の 新車価格帯 |
1,296,000〜1,692,800円 |
ジムニー JB23型の |
総額20万〜220万円 |
先代モデルであるJB23型ジムニーは1998年から2018年まで20年にわたり生産されたロングセラー車です。しかもCMなどをしていないのにモデル末期までコンスタントに売れ続けたと言います。このことからもジムニーが多くの人から支持され、さまざまな場所で活躍しているかがわかるはずです。
20年の歴史のなかで、さまざまな改良が加えられながら進化し続けたJB23型。大きな変更は駆動方式を選ぶトランスファーがレバー式からスイッチ式に変更された2004年10月の改良(5型)、エンジンの改良で低速域のトルクアップが図られた2008年6月の改良(7型)、保安基準に適合させるためエンジンフードが高くなって見た目の印象も変わった2012年5月の改良(9型)です。
これから中古車で選ぶなら、トルクアップで街乗りもしやすくなった7型以降のモデルがおすすめ。雪国での需要も高いモデルだけに、購入時は下回りやトランク内にサビが発生していないかをよく確認してください。
スズキ:ジムニーシエラ JB74型(2018年7月~)
■スペック(JC)
全長×全幅×全高 | 3,550×1,645×1,730mm |
車両重量 | 1,090kg |
4WD種類 | パートタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列4気筒・1,460cc |
最高出力 | 75kW(102ps)/6,000rpm |
最大トルク | 130N・m(13.3kgf-m)/4,000rpm |
WLTCモード燃費 | 14.3km/L |
ジムニーシエラ JB74型の 新車価格帯 |
1,962,400〜2,183,500円 |
ジムニーシエラ JB74型の 中古車相場価格 |
総額200万〜600万円 |
JB64型ジムニーをベースにオーバーフェンダーを取り付けてトレッドを広げ、1.5Lエンジンを搭載して普通車にしたのがジムニーシエラです。トレッドの拡大により高速道路やコーナリング時の安定性が高まり、排気量アップによってパワー的な余裕を感じることができます。
もちろんオフロード性能は折り紙付き。ラダーフレーム構造や副変速機付きのパートタイム4WD、リジットアクスル式サスペンションなどオフロード車としての性能を高める機構はジムニー同様に搭載されています。
ボディはジムニーと同じなので、普通車といえども室内空間は軽自動車のジムニーと同じ広さになります。3ドアで後部座席へのアクセスが不便なうえにスペースもミニマムなので、リアシートは荷物置き場と割り切ったほうがいいでしょう。
スズキ ジムニーシエラ
車両本体価格267.9万円
支払総額277.2万円
諸費用9.3万円
スズキ ジムニーシエラ
車両本体価格276.8万円
支払総額286.4万円
諸費用9.6万円
スズキ ジムニーシエラ
車両本体価格276.8万円
支払総額285.8万円
諸費用9.0万円
スズキ ジムニーシエラ
車両本体価格229.0万円
支払総額240.8万円
諸費用11.8万円
三菱:トライトン(2024年2月~)
■スペック(GSR)
全長×全幅×全高 | 5,360×1,930×1,815mm |
車両重量 | 2,140kg |
4WD種類 | パートタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ・2,439cc |
最高出力 | 150kW(204ps)/3,500rpm |
最大トルク | 470N・m(47.9kgf-m)/1,500〜2,750rpm |
WLTCモード燃費 | 11.4km/L |
トライトンの 新車価格帯 |
4,980,800〜5,401,000円 |
トライトンの 中古車相場価格 |
総額540万〜690万円 |
タイにある三菱の工場で生産されて日本に輸入されているトライトン。その歴史は長く、1978年に登場した初代フォルテにまでさかのぼります。トライトンという名称は2005年(日本での発売は2006年)に初めて使用されました。ただ、2代目トライトンは日本では発売されず、今回のモデルが12年ぶりの日本導入となります。
4WDシステムは三菱の本格クロカンで採用されてきたスーパーセレクト4WD-IIを搭載。センターコンソールにあるダイヤルで2H(後輪駆動)、4H(フルタイム4WD)、4HLc(直結4WD)、4LLc(ローギア直結4WD)を選択できます。ドライブモードはグラベルやサンド、スノーなど7つのモードから選べます。
外観は三菱のデザインアイデンティティであるダイナミックシールドを取り入れた迫力あるスタイル。ボディサイズはかなり大きく、日本では1ナンバー登録になります。上級グレードであるGSRの荷台には荷物の積み下ろし時につくキズを防ぐベッドライナーが装備されます。
三菱:パジェロ(2006年10月~2019年10月)
■スペック(ファイナルエディション)
全長×全幅×全高 | 4,900×1,875×1,900mm |
車両重量 | 2,340kg |
4WD種類 | フルタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列4気筒ディーゼルターボ・3,200cc |
最高出力 | 140kW(190ps)/3,500rpm |
最大トルク | 441N・m(45.0kgf-m)/2,000rpm |
JC08モード燃費 | 10.0km/L |
パジェロの 新車価格帯 |
3,391,200〜4,951,800円 |
パジェロの 中古車相場価格 |
総額80万〜540万円 |
1982年に登場し、パリダカをはじめとする過酷なラリーで勝利を掴み取ってきたパジェロ。1980年代後半に沸き起こったRVブームの立役者は間違いなくパジェロでした。
オフロード性能の高さはもちろん快適性にもこだわって開発されているのが特徴で、たとえば4WDシステム「スーパーセレクト4WD II」は、パートタイム式4WDから進化したフルタイム4WDで、走行中でも2WDと4WDをスムーズに切り替えることができます。
日本では2019年に販売が終了。最後の特別仕様車となったファイナルエディションは、本革シートや電動ロングサンルーフ、前席のパワーシートなどが標準装備されました。ファイナルエディションは現在でも人気があり、プレミア相場で取引されています。
三菱 パジェロ
車両本体価格138.1万円
支払総額149.2万円
諸費用11.1万円
三菱 パジェロ
車両本体価格129.0万円
支払総額142.4万円
諸費用13.4万円
三菱 パジェロ
車両本体価格148.4万円
支払総額159.3万円
諸費用10.9万円
三菱 パジェロ
車両本体価格237.7万円
支払総額250.3万円
諸費用12.6万円
ジープ:ラングラー(2018年11月〜)
■スペック(アンリミテッドルビコン)
全長×全幅×全高 | 4,870×1,895×1,855mm |
車両重量 | 2,110kg |
4WD種類 | フルタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列4気筒ターボ・1,995cc |
最高出力 | 200kW(272ps)/5,250rpm |
最大トルク | 400N・m(40.8kgf-m)/3,000rpm |
WLTCモード燃費 | 9.3km/L |
ラングラーの 新車価格帯 |
7,990,000〜10,300,000円 |
ラングラーの 中古車相場価格 |
総額420万〜1,740万円 |
アメリカを象徴するオフロード車として日本でも人気が高いラングラー。なかでも若い人たちから多く選ばれているのが特徴だと言います。無骨さを感じさせる伝統的なスタイルはアウトドアだけでなく、ラフな雰囲気のファッションにも似合います。
4WDシステムはパートタイム式4WDのように2WDと4WD、4WDロックなどを選ぶことができますが、4Hオートを選ぶと通常時は後輪駆動で、後輪が滑ると電子制御クラッチにより自動で前輪に駆動を伝えるセレクトラック アクティブオンデマンドフルタイム4WDシステムを搭載します。
ガソリンモデルに加えてPHEVもラインナップするなど、オフロード車でありながら時代に合わせた進化をしているのも特徴です。
ジープ ジープ ラングラー アンリミテッド
車両本体価格491.4万円
支払総額500.0万円
諸費用8.6万円
ジープ ジープ ラングラー アンリミテッド
車両本体価格624.9万円
支払総額639.9万円
諸費用15.0万円
ジープ ジープ ラングラー アンリミテッド
車両本体価格428.0万円
支払総額447.1万円
諸費用19.1万円
ランドローバー:ディスカバリー(2017年4月~)
■スペック(S D350)
全長×全幅×全高 | 4,956×2,220×1,888mm |
車両重量 | 2,110kg |
4WD種類 | フルタイム4WD |
エンジン種類・総排気量 | 直列6気筒ディーゼルターボ・2,997cc |
最高出力 | 257kW(350ps)/4,000rpm |
最大トルク | 700 N・m /1,500〜3,000rpm |
WLTCモード燃費 | ― |
ディスカバリーの 新車価格帯 |
9,980,000〜12,760,000円 |
ディスカバリーの 中古車相場価格 |
総額470万〜890万円 |
1989年に登場した初代ディスカバリーは、世界でもっとも過酷なラリーレイド・キャメロトロフィーのオフィシャルカーに採用されたことで知られます。現行型は通算5代目で、オフロード性能だけでなくランドローバーのモデルらしいラグジュアリーさも兼ね備えています。
2024年5月に発表された2025年モデルに搭載されるディーゼルエンジンの出力は2024年モデルより50psも高められて350psに達します。最大トルクは700N・m!けん引能力は最大3,500kgもあります。
全グレード電子制御式のエアサスペンションを搭載し、オンロードはもちろんオフロードでも快適な乗り心地を楽しむことが可能。オフロードでの走行モードを選べる「コンフィギュラブルテレインレスポンス」も備わります。
都市型のクロスオーバーSUVではなくあえてオフロード車を選ぶ意義
現在、車選びの主流になっているSUV。そのなかでも販売台数が多いのは、乗用車テイストを盛り込んだクロスオーバータイプになります。これは当然で、ほとんどの人は車を街乗りや高速道路での移動など「オンロード」で使用するから。オフロードを走るのは年に数回、キャンプ場内の芝生の上を動いたり、冬に雪山まで遊びに行ったりするくらいではないでしょうか。このくらいのオフロードであればクロスオーバーSUVでも困ることはないはずですし、なんならミニバンやステーションワゴンだって問題ありません。
それでも本格的なオフロード車を選ぶのには、人それぞれ理由があります。
・本格的なオフロード車ならではのゴツいデザインが好きだから。
・もしかしたらクロスオーバーSUVでは走行が難しい場所にでかけるかもしれないから。
・子供の頃からの憧れだったから。
・圧倒的な登坂能力や4WD性能に魅力を感じるから。
![](https://www.carseven.co.jp/magazine/wp-content/uploads/2022/03/profile_MitsuruTakahashi-e1646376820764-150x150.jpg)
あなたのなかに、オフロード車を選びたいという理由がひとつでもあるなら、迷わず乗るべきです。きっと購入後の満足度は高いはずですから。
ただ、ひとつ覚えておいてほしいことがあります。車は1台ですべての性能を高めるのは難しいもの。オフロード性能を高くしたモデルは、反対側の性能であるオンロードでの快適性などを犠牲にしているケースが多くなります。もちろんメーカー各社は両方の性能を高めるために努力をしていますが、やはりオンロード重視のクロスオーバーSUVには叶わない部分があります。
それを理解したうえで、ぜひ“本物”の性能を味わってみてください。
よくある質問
雪道や未舗装路はもちろん、岩場やぬかるみなどの悪路も走れるよう特別な性能が与えられた車をオフロード車と呼びます。
詳しくはこちらをチェック
自分が行こうと思っている場所を問題なく走れるサイズか、4WDはどのような仕組みになっているか、十分な登坂性能が与えられているかなどに注目して車を選びましょう。もちろん自分の用途に適したボディタイプか、デザインが自分好みかなども重要な判断材料になります。
台数は少ないものの荒れた場所を走っていたものが流通していることがあるので、下回りにぶつけた跡がないかを確認しましょう。また、サビにも要注意。タイヤハウスの中や荷室下のフロア(荷室のカーペットをめくると確認できます)にサビや穴がないか販売店のスタッフと見ることをおすすめします。
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