車はいつでも好きなときに、好きな場所へ移動できる便利な道具です。一方で車は操作を誤ると事故を起こす危険性がついてまわります。自動車メーカーは不幸な事故をなくすための技術開発を行っています。この10年で安全性を高めるさまざまな技術が車に搭載されるようになり、安全性は飛躍的に向上しました。
ここでは公的機関による安全性能評価が高い車を紹介するとともに、車の安全性能についても考えていきましょう。
この記事でわかること
- ・「安全な車」とはどんなものか
- ・車の安全性はどこが評価しているか
- ・中古車で安全な車を選ぶ際のチェックポイント
監修・執筆
エディター ライター
高橋 満
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。また、企業の広報・販促活動のサポートも担当。愛車はフィアット500Cとスズキジムニー。
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目次
人々の命を守る安全装備開発の歴史

1886年にカール・ベンツが世界初のガソリンエンジン搭載自動車「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」を開発してから現在まで、車は多くの技術者の手によって飛躍的な進化を遂げました。一方で車の運転は「事故」が隣り合わせであることも忘れてはいけません。
自動車メーカーは事故から人々の命を守るための努力も怠らず、さまざまな技術が開発されてきました。
1959年に世界で初めて3点式のシートベルトを実用化したボルボは、多くの人の命を守るためにこの技術の特許を無償公開しました。現代の車に当たり前のように装備されているヘッドレスト(シートに付いた頭部保護装置)を世界で初めて開発したのもボルボです。

ブレーキを強く踏んだ際にタイヤがロックするのを防ぐアンチロックブレーキ(ABS)は、メルセデス・ベンツが世界で初めて市販車に搭載。衝突時に瞬時に袋が膨らんで乗員を衝撃から守るSRSエアバッグも、1981年にメルセデス・ベンツが世界で初めて市販車に搭載したものです。
ほかにも、万が一の衝突事故の際にエンジンなどがキャビンに侵入しない設計や、車体の前部を潰して衝撃を緩和し、キャビンを守るなど、事故から乗員を守る技術はたくさんあります。歩行者と接触した際に相手のダメージを減らす技術も忘れてはいけません。

2003年にはホンダがインスパイアに追突軽減ブレーキを初搭載しました。そして現在では誤発進抑制機能、車線中央をキープしながら走る機能、車間距離をキープしながら全車に追従して走る機能など、さまざまな機能が開発され、性能も日進月歩で進化しています。
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「安全」と一口に言ってもその範囲は広いもの。ここでは安全にどのような考え方があるか、それらを支える機能はどのようなものがあるかを紹介します。自動車メーカーは安全性の高い車を届けるために、さまざまな視点を盛り込みながら車を開発しているのです。
予防安全

事故を未然に防ぐ(予防する)ための技術が、予防安全技術(アクティブセーフティー)と呼ばれています。上で紹介したABSはこの技術。現在はセンサーやレーダー、カメラによって自車の周囲を監視し、危険が迫った際にドライバーに警告。それでも危険が迫っている場合に車が危険回避の操作を行う技術が開発されています。
⚫︎ 衝突被害軽減ブレーキ
⚫︎ 誤発進抑制機能(ペダル踏み間違い防止機能)
⚫︎ 車線逸脱抑制機能
⚫︎ 高機能前照灯(オートハイビーム)
⚫︎ ふらつき警報
⚫︎ 後側方車両検知警報
衝突安全

事故が発生したときに乗員や歩行者を保護するための技術が、衝突安全(パッシブセーフティー)と呼ばれています。「人々の命を守る安全装備開発の歴史」で紹介したシートベルトやヘッドレスト、SRSエアバッグは衝突安全の代表的な技術です。
SRSエアバッグは強い衝撃を検知した瞬間に火薬を爆発させて、そのガスでバッグを膨らませます。SRSエアバッグはフロントだけでなく側面衝突から守るサイドエアバッグや膝を守るニーエアバッグなどが備わっています。現在のシートベルトには衝撃を検知するとリトラクターがベルトを巻き込み乗員を拘束する機能がついています。
シートベルトやヘッドレストは正しく使うことではじめて機能を発揮するもの。乗車時は自分の体格に合わせて位置を調整してください。
⚫︎ SRSエアバッグ
⚫︎ 歩行者用エアバッグ
⚫︎ シートベルト
⚫︎ チャイルドシート
⚫︎ ヘッドレスト
⚫︎ 衝突安全ボディ
⚫︎ 衝撃吸収バンパー
走行安全

車を運転していると路面の状況は刻々と変わります。突然舗装が荒れた路面が出現することもありますし、雨や雪の中を運転しなければいけないこともあります。冬は日陰の路面が凍結していることも……。路面形状も上り・下り・タイトコーナーや高速コーナーなど、常に状況が変化します。
どんな状況でも安心して運転できるよう、走る・曲がる・止まるという車の性能を高めることも安全の大切な要素です。
⚫︎ 走行安定性統合制御(VDC)
⚫︎ 4WDシステム
0次安全

「そもそもドライバーが事故を起こしにくい車づくりをする」これが0次安全の思想です。自動車メーカーは周囲の状況を早くしやすいように死角を減らしたり、ドライバーが疲れにくいように設計して運転中の判断ミスを減らすなどの車づくりをしています。エアコンやオーディオの操作がしやすいことも運転中に視線を前方から逸らす時間を減らすのに役立ちますし、走行中にステアリングを通して路面状況が的確に伝わってくることも大切な情報になります。
コネクテッド
![スズキコネクト[SOSボタン、スズキコネクト対応通信機]](https://www.carseven.co.jp/magazine/wp-content/uploads/2025/01/スズキコネクト[SOSボタン、スズキコネクト対応通信機].jpg)
車の電動化や自動運転化と並び新しい技術として注目を集めているのが、車が社会とつながるコネクテッド技術です。
万が一事故が発生した際に位置情報をオペレーターに送信。オペレーターが緊急車両の手配をサポートするSOSコールはすでに実用化されています。
道路を走る車同士が通信して事故を防ぐ「車車間通信」や、道路に設置された通信システムと通信して、進路の交通情報を事前に取得して衝突事故を防ぐ「路車間通信」も研究されています。
車の安全性を公平に評価するために

安全性の高い車とは、事故を未然に防ぐための機能が盛り込まれているとともに、万が一事故が起きてしまった際に乗員や歩行者などを保護する機能が盛り込まれているもの。これらの性能により事故による不幸な出来事を減らすことに貢献している車だと筆者は考えます。
一方で、性能には車ごとに差があるため、客観的に評価することが大切になります。それを担っているのが独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)です。NASVAでは事業の一環で、自動車・チャイルドシートの安全性能評価(アセスメント)の情報を公表しています。
自動車アセスメント(JNCAP)は国土交通省とNASVAが一体となり、新車販売されている自動車に対してさまざまな安全性能に関する試験が行われます。評価は「予防安全性能」「衝突安全性能」「事故自動緊急通報装置」という3つの項目があります。
自動車安全性能評価ランキングベスト10
自動車安全性能の評価方法は、車両や安全技術の進化に伴いより毎年アップデートされています。ここでは評価結果が公表されている「自動車安全性能2023」の結果をランキング形式で紹介します。
2022年度や2021年度など、2023年度より前に評価を受けたものはこのランキングに入っていません。それぞれの年にどんな車が高評価だったかは「自動車安全性能評価 西暦」で検索してみてください。
順位 | メーカー・車名 | 新車価格帯 | 中古車相場価格 |
1位 | スバル クロストレック/ インプレッサ |
クロストレック: 3,014,000〜4,053,500円 インプレッサ: 2,722,500〜3,371,500円 |
クロストレック: 総額250万〜430万円 インプレッサ: 総額220万〜340万円 |
2位 | トヨタ クラウン クロスオーバー/ クラウン スポーツ |
クラウン クロスオーバー: 4,400,000〜6,700,000円 クラウン スポーツ: 5,900,000〜7,650,000円 |
クラウン クロスオーバー: 総額390万〜750万円 クラウン スポーツ: 総額540万〜830万円 |
3位 | マツダ CX-60 | 3,267,000〜6,462,500円 | 総額280万〜580万円 |
4位 | ホンダ ZR-V | 3,208,700〜4,506,700円 | 総額260万〜450万円 |
5位 | レクサス RX | 6,660,000~9,010,000円 | 総額750万〜1,090万円 |
6位 | 日産 セレナ | 2,719,200〜4,847,700円 | 総額270万〜520万円 |
7位 | レクサス NX | 4,850,000~7,725,000円 | 総額500万〜890万円 |
8位 | ホンダ N-BOX/ N-BOXカスタム |
1,689,600~2,382,600円 | 総額140万〜290万円 |
9位 | トヨタ プリウス | 2,750,000〜4,600,000円 | 総額260万〜630万円 |
10位 | 日産 エクストレイル | 3,601,400〜5,332,800円 | 総額320万〜550万円 |
【1位】スバル クロストレック/インプレッサ

総合評価 | ★★★★★(2023年度)98%(193.53/197点) |
予防安全 | Aランク99%(88.50/89点) |
衝突安全 | Aランク97%(97.03/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
2023年度にファイブスター大賞を受賞したのは、スバルのクロストレック/インプレッサでした。インプレッサはスバルグローバルプラットフォームを採用した5ドアハッチバック、クロストレックはインプレッサをベースに開発されたクロスオーバーSUVで、先代はXVという名称で販売されていました。
先進運転支援システムは視野が広角化したステレオカメラと超広角の単眼カメラという3つのカメラとレーダーを使った最新のアイサイトを搭載。スバルによるとアイサイト搭載車(2014-18年 アイサイトver.3搭載車)は追突事故発生率が0.06%だといいます。衝突被害軽減ブレーキは交差点での出会い頭もサポート。プリクラッシュブレーキが作動しても衝突回避が難しい場合、周囲にスペースがあればハンドル操作を制御して衝突を回避する機能も備わります。

運転席から見えるAピラーを細くしたり、ドアミラーを設置する位置を工夫するなどして死角を減らし、身長が小さい子どもが見えるようにするなど、0次安全にもこだわっています。万が一歩行者と衝突した際は、硬いパーツを覆うようにエアバッグが展開する歩行者保護エアバッグも備わっています。
【2位】トヨタ クラウンクロスオーバー/クラウンスポーツ

総合評価 | ★★★★★(2023年度)95%(188.39/197点) |
予防安全 | Aランク100%(89.00/89点) |
衝突安全 | Aランク91%(91.39/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
先進運転支援システムは、単眼カメラとミリ波レーダ―を使うToyota Safety Senseを搭載。プリクラッシュセーフティ(衝突被害軽減ブレーキ)は歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]に対応。交差点を右折する際の対抗直進車・右左折時の横断歩行者と自転車運転者も検知します。
万が一歩行者と衝突した際はボンネットフード後方を瞬時に持ち上げてフード下の空間を確保。歩行者の頭部への衝撃を緩和する機能を搭載しています。プリクラッシュセーフティが歩行者や自転車運転者と衝突する可能性が高いと判断した場合は、この機能の作動準備を行う予防連携機能も備えています。

車を運転する人のなかには、駐車が苦手という人も多いもの。クラウンシリーズの上級グレードには並列駐車や縦列駐車時にすべての操作を支援する機能や、車外からスマホアプリを使って遠隔操作で駐車・出庫ができる機能も設定されています。
トヨタ クラウン クロスオーバー ハイブリッド
車両本体価格449.8万円
支払総額466.5万円
諸費用16.7万円
トヨタ クラウン クロスオーバー ハイブリッド
車両本体価格469.0万円
支払総額482.3万円
諸費用13.3万円
トヨタ クラウン クロスオーバー ハイブリッド
車両本体価格506.0万円
支払総額520.0万円
諸費用14.0万円
トヨタ クラウン クロスオーバー ハイブリッド
車両本体価格469.7万円
支払総額476.8万円
諸費用7.1万円
【3位】マツダ CX-60

総合評価 | ★★★★★(2023年度)94%(186.77/197点) |
予防安全 | Aランク99%(88.21/89点) |
衝突安全 | Aランク90%(90.57/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
マツダのラージ商品群第一弾として登場したCX-60が高評価を得ました。約5km/h以上で走行中に車内のカメラでドライバーをモニタリングして、顔の特徴店の変化を検出して疲労や眠気を推定。必要に応じてドライバーに休憩を促すドライバーモニタリングを設定。
そしてドライバーが急病などで運転の継続が困難と判断すると車を減速・停止させて事故の回避や被害の軽減を図るドライバー異常時対応システムも備わります。

マツダ車は早くからドライバーが自然な姿勢で運転できるようにペダルレイアウトにこだわってきました。そしてCX-60にはドライバーが入力した情報に加えてドライバーモニタリングカメラが眉間の位置を推定して理想的なシートポジションに自動調整。ステアリングやドアミラーの角度も自動調整する機能が設定されています。
マツダ CX-60
車両本体価格414.6万円
支払総額429.3万円
諸費用14.7万円
マツダ CX-60
車両本体価格391.6万円
支払総額399.8万円
諸費用8.2万円
マツダ CX-60
車両本体価格284.8万円
支払総額295.7万円
諸費用10.9万円
マツダ CX-60
車両本体価格334.9万円
支払総額339.9万円
諸費用5.0万円
【4位】ホンダ ZR-V

総合評価 | ★★★★★(2023年度)94%(185.41/197点) |
予防安全 | Aランク99%(88.70/89点) |
衝突安全 | Aランク88%(88.71/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
ホンダの先進運支援システムパッケージであるHonda SENSINGを搭載。約100度の有効水平画角を持つ広角カメラで幅広い範囲をセンシングし、高速画像チップで対象物の検知精度が高められています。
前後バンパーには4つずつソナーセンサーを配置。加えてリアバンパー内に内蔵するレーダーが車両の後側方25m以内に接近する車両を検知し、斜め後ろにいる車をドアミラーのインジケーターで知らせてくれます。

ガソリン車のXとe:HEV Xを除くグレードには、見通しの悪い駐車場からバックで出る際に車両が近づいていることなどを知らせてくれる後退出庫サポートが備わります。
【5位】レクサス RX

総合評価 | ★★★★★(2023年度)93%(184.52/197点) |
予防安全 | Aランク99%(88.21/89点) |
衝突安全 | Aランク90%(90.57/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
レクサスは先進運転支援システムパッケージであるLexus Safety System +で、事故の防止や交通事故死傷者の低減とドライバーの負担軽減を目指しています。
ミリ波レーダ―と単眼カメラを用いたプリクラッシュセーフティ(衝突被害軽減ブレーキ)は、歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]を検知。交差点での出会い頭や右左折での衝突を回避するほか、自車線内に回避するためのスペースが充分あると判断した場合は、ドライバーの回避操舵があった場合は操舵支援を行う機能も搭載しています。

さらに車に搭載されたカメラやレーダーでは捉えきれない情報や信号などの情報を車車間通信、路車間通信で受け取ってディスプレイに表示するITS Connectにも対応しています。
【6位】日産 セレナ

総合評価 | ★★★★★(2023年度)93%(184.34/197点) |
予防安全 | Aランク99%(88.93/89点) |
衝突安全 | Aランク87%(87.40/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
日産はいち早く先進運転支援システムを標準装備したメーカーです。現在はさまざまなセンサーを用いて全方位の危険の予防・回避を促す360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)を搭載しています。

最上級グレードのLUXIONは、高速道路で車線変更を伴う追い越しや同一車線内でのハンズオフドライブができるプロパイロット2.0を搭載。また、ガソリン・ハイブリッドともにX以外のグレードではナビに連動して高速道路でアクセル・ブレーキ・ステアリング操作をアシストしたり、コーナーやジャンクションをスムーズに曲がれるよう速度調整するプロパイロット(ナビリンク機能付)がオプション設定されています。
ほかにも、2台前を走る車の車間・相対速度をモニタリングして、減速が必要と判断した場合にディスプレイとブザーでドライバーに注意を促して玉突き事故の回避を支援するインテリジェントFCW(前方衝突初速警報)なども備わります。
日産 セレナ
車両本体価格139.0万円
支払総額155.6万円
諸費用16.6万円
日産 セレナ
車両本体価格62.7万円
支払総額70.1万円
諸費用7.4万円
日産 セレナ
車両本体価格191.0万円
支払総額204.7万円
諸費用13.7万円
日産 セレナ
車両本体価格84.4万円
支払総額102.8万円
諸費用18.4万円
【7位】レクサス NX

総合評価 | ★★★★★(2023年度)93%(183.28/197点) |
予防安全 | Aランク100%(89.00/89点) |
衝突安全 | Aランク86%(86.28/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
次世代レクサスの第1弾モデルとして2021年10月に登場した現行型NX。2023年3月の一部改良でLexus Safety System +の内容が充実し、低速時加速抑制機能が自車の直前の歩行者、自転車運転者、車両に加え、壁のような構造物も認識できるようになりました。
歩行者の横断などのリスクを先読みして運転操作をサポートするプロアクティブドライビングアシストも、信号交差点に対する右左折時減速支援が追加されました。

Lexus Teammate Advanced Parkの並列駐車では前向き駐車・バック出庫・前向き出庫が可能になるなど、利便性が向上。車外からスマホのアプリを使って駐車・出庫を遠隔操作できるリモート機能も備わります。
【8位】ホンダ N-BOX/N-BOXカスタム

総合評価 | ★★★★★(2023年度)91%(181.20/197点) |
予防安全 | Aランク96%(85.58/89点) |
衝突安全 | Aランク87%(87.62/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
自動車安全性能2023のベスト10のなかで唯一の軽自動車となるN-BOX/N-BOXカスタム。予防安全評価が高いのはホンダの先進運転支援システムであるHonda SENSINGの内容が充実しているからでしょう。

フロントのワイドビューからメラと前後8つのソナーセンサーで周囲をモニタリング。先代の内容から近距離衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能が追加され、高速道路をクルーズするときはスムーズな加減速と操舵で運転をアシストできるようになりました。
クロスオーバータイプのN-BOXジョイは2024年にデビューしたためこの評価には含まれていませんが、安全装備などは同内容になります。
ホンダ N BOX
車両本体価格169.0万円
支払総額179.8万円
諸費用10.8万円
ホンダ N BOX
車両本体価格189.7万円
支払総額199.8万円
諸費用10.1万円
ホンダ N BOX
車両本体価格136.8万円
支払総額145.6万円
諸費用8.8万円
ホンダ N BOX
車両本体価格139.0万円
支払総額149.8万円
諸費用10.8万円
【9位】トヨタ プリウス

総合評価 | ★★★★★(2023年度)91%(180.60/197点) |
予防安全 | Aランク96%(86.12/89点) |
衝突安全 | Aランク86%(86.48/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
2023年1月に登場した5代目プリウスは、ブラインドスポットモニター(BSM)の後側方ミリ波レーダ―を使って自車広報の車両を検知して、後ろから車両が接近してくるとディスプレイ表示やブザーで知らせてくれる後方車両接近告知をトヨタブランドで初搭載しました。
上級グレードのZは車々間通信・路車間通信で周囲の情報を取得するITS Connectがオプション設定されています。

駐車が苦手な人のためにステアリング・ブレーキ・アクセル・シフトの全操作を支援するトヨタチームメイト[アドバンスパーク]も設定。Zには標準装備、Uはメーカーオプションで追加することができます。
トヨタ プリウス
車両本体価格78.3万円
支払総額96.0万円
諸費用17.7万円
トヨタ プリウス
車両本体価格168.3万円
支払総額185.8万円
諸費用17.5万円
トヨタ プリウス
車両本体価格321.4万円
支払総額334.3万円
諸費用12.9万円
トヨタ プリウス
車両本体価格64.8万円
支払総額76.7万円
諸費用11.9万円
【10位】日産 エクストレイル

総合評価 | ★★★★★(2023年度)91%(180.34/197点) |
予防安全 | Aランク96%(85.77/89点) |
衝突安全 | Aランク86%(86.57/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)を搭載してドライバーをサポートするエクストレイル。GとG e-4ORCEにはSOSコールも装備されます(X系はメーカーオプション)。

現行型はエンジンが発電に徹し、モーターの力で走行するe-POWER(シリーズハイブリッド)専用モデルになりました。4WDは前後に配置されるモーターで前輪・後輪を駆動させるタイプで、2つのモーターと4輪のモーターを緻密に統合制御するe-4ORCEになります。コーナリングやブレーキング時の安定感はもちろん、雪や雨などの滑りやすい路面、未舗装路でも安心して走ることができます。
S、S-e-4ORCE以外のグレードにはナビリンク機能付きのプロパイロットが標準装備されます。高速道路でアクセル・ブレーキ・ステアリング操作をアシストしてくれるプロパイロットがナビの情報から事前にカーブなどを把握して速度を自動調整してくれるので、コーナーをスムーズに曲がることができます。
日産 エクストレイル
車両本体価格69.2万円
支払総額84.9万円
諸費用15.7万円
日産 エクストレイル
車両本体価格183.0万円
支払総額198.8万円
諸費用15.8万円
日産 エクストレイル
車両本体価格153.8万円
支払総額164.8万円
諸費用11.0万円
日産 エクストレイル
車両本体価格237.5万円
支払総額246.8万円
諸費用9.3万円
自動車安全性能2024でファイブスターを獲得したモデル

ここまで紹介したランキングは2023年度のもので、ベスト10にランクインした車はすべてファイブスターになります。2024年度は第1弾が2024年11月6日、第2弾が2024年12月6日に発表されました。そこでファイブスターを獲得した2モデルを紹介します。
なお、2024年度の評価項目は「衝突被害軽減ブレーキ」に交差点で直進してくる対向車の前方を自車が右折した場合や、交差点を自車が右左折した先で歩行者が横断する場合、「乗員保護性能」に衝突した相手車への加害性低減性能が追加されました。「歩行者保護性能」には「脚部保護」の評価対象部位が拡大され、膝部や脛部の保護性能に加えて、大腿部の保護性能についても評価されます。
トヨタ クラウン セダン

総合評価 | ★★★★★(2024年度)95%(184.30/193.8点) |
予防安全 | Aランク97%(83.78/85.8点) |
衝突安全 | Aランク92%(92.52/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
現行型クラウンの第3弾モデルとして登場したクラウンセダン。クロスオーバーとスポーツがFF(前輪駆動)ベースなのに対し、セダンはFR(後輪駆動)ベースになります。パーソナル用途はもちろん、運転手(ショーファー)がついた車としてのニーズも想定されていて、最新の安全装備がふんだんに盛り込まれています(2025年1月時点)。
歩行者の横断や飛び出しなどのリスクを先読みして運転操作をサポートするプロアクティブドライビングアシスト、高速道路で車線中央を維持しながら走るレーントレーシングアシストの作動中は、ウインカーを操作すると車線変更のサポートを行うレーンチェンジアシストも備わります。

自車を俯瞰した映像を映し出すパノラミックビューモニターには、ボディやシートを透かしてみたような映像のほか、狭い道でのすれ違い時に役立つサイドクリアランスビュー、車を斜め後方から見たような映像を表示して縁石への乗り上げ防止をサポートするコーナリングビューなどが備わります。
ホンダ シビック

総合評価 | ★★★★★(2024年度)94%(182.44/193.8点) |
予防安全 | Aランク98%(84.80/85.8点) |
衝突安全 | Aランク89%(89.64/100点) |
事故自動緊急通報装置 | 先進型100%(8/8点) |
2024年9月のマイナーチェンジで新たにスポーツグレードのRSが追加されたシビック。RSは6MT専用グレードで、減速操作にあわせてエンジン回転数を自動制御してスムーズなシフト操作をサポートするレブマッチシステムが搭載されます。

先進運転支援機能はマイナーチェンジ時に衝突被害軽減ブレーキの作動領域・作動対象を拡大。渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロールは上りから下りに差し掛かる際のブレーキ制御が最適化されました。さらに、急アクセル抑制機能も追加されています。
万が一歩行者と衝突した場合はボンネットフードの後部を持ち上げて歩行者の頭部への衝撃を低減するポップアップフードシステムを搭載。SRSエアバッグシステムは運転席と助手席のニーエアバッグも備わっています。
ホンダ シビック HB
車両本体価格251.0万円
支払総額269.1万円
諸費用18.1万円
ホンダ シビック HB
車両本体価格221.1万円
支払総額232.5万円
諸費用11.4万円
ホンダ シビック HB
車両本体価格211.8万円
支払総額219.8万円
諸費用8.0万円
ホンダ シビック HB
車両本体価格281.1万円
支払総額292.8万円
諸費用11.7万円
安全な車を中古車で探す際のチェックポイント
中古車購入でも安全な車を探したいという人は多いはず。ここでは1台ずつ条件が異なる中古車を買う際の、安全装備のチェックポイントを紹介します。
年式が新しいものほど先進運転支援システムの性能がいい

先進運転支援システムの歴史はまだ浅く、性能は日進月歩で進化しています。そのため、年式が新しいものほど性能がよくなっています。
たとえば、ホンダ N-BOXは、2013年12月の一部改良でシティブレーキアクティブシステムなどがセットになった「あんしんパッケージ」がオプション設定されました。このときの衝突被害軽減ブレーキは約30km/h以下での前方車両との衝突の回避・軽減を図るもので、実質渋滞の中でのみ作動するものでした。
そして、2017年8月のフルモデルチェンジでHonda SENSINGが初搭載され、性能が飛躍的に向上しました。2019年10月の一部改良では、衝突被害軽減ブレーキが昼間の自転車や夜間の歩行者にも対応。2020年12月のマイナーチェンジでは、リアのソナーセンサーの数を増やして後方の障害物の接近を検知するパーキングセンサーシステムが追加されています。
どんな機能がついているか、性能はどのくらいかをチェック
安全な車を選ぶ際は、先進運転支援システムがついているかではなく、「どんな機能がついているか」「どれくらいの性能のものがついているか」を確認しましょう。
先進運転支援システムの性能は目に見えるものではないので、販売店でスタッフに確認したり、WEBサイトで内容を調べるようにしてください。
先進運転支援システムは基本的に後付できない
トヨタの一部車種では先進運転支援システムを後付けできるものもありますが(KINTO FACTORYが用意するサービスです)、基本的には工場出荷時の状態を後から変えることはできません。
そのため、中古車購入時は自分が欲しい性能の装備がついているものを探さなければなりません。カーセブンで扱う中古車は、どんな装備がついているかを物件情報に掲載してあります。
安全性にこだわるなら修復歴車は避けたほうが無難
衝突安全ボディやSRSエアバッグなどの衝突安全性能は、車を製造した状態で性能を発揮するようにテスト・設計されています。車の骨格部分の修正や部品交換を行った状態でのテストは行われていないため、修復後も修復前と同等の性能を発揮するかはわかりません。
修復歴のある車は修復歴がない車よりも安く購入できますが、同時にリスクも伴います。安全性にこだわるなら、修復歴車は避けたほうがいいでしょう。
自動車安全性能評価でベスト10に入らない車=安全性が低いわけではない

上で紹介した「自動車安全性能2023のランキング」は、ベスト10までの車がすべてファイブスターでした。ただ、11位以下でも安全性能が低いわけではなく、僅差で紹介できなかったというのが正直なところです。
また、このランキングはあくまで2023年度に試験が行われた車のもので、2022年度や2021年度のものは含まれていません。
今はどの自動車メーカーも安全にこだわった車づくりをしています。欲しいと思う車があったら、そのモデルの安全性能をメーカーのWEBサイトで確認してみてください。
「軽自動車は危ない」は本当か?

車選びを友人などに相談した際に「軽自動車は危ないからやめておいたほうがいい」と言われたことがある人もいるはずです。果たしてこの話は本当でしょうか。
軽自動車が小さくて軽く、大型車に比べるとボディが薄かったりするので、こういう話が出てくるのだと思います。
「警視庁の統計(令和5年)」の「交通事故発生状況(月別)」によると、2023年(令和5年)の東京都内での交通事故は次のようになっていました。
発生件数 | 死者 | 重傷者 | 軽傷者 | |
乗用 準中型・普通 | 11,747件 | 28人 | 568人 | 1,2810人 |
乗用 軽自動車 | 2,483件 | 7人 | 124人 | 2,716人 |
事故死者数の割合は準中型車・普通車が0.0023%なのに対し、軽自動車は0.0028%とほぼ変わりません。重傷者も準中型車・普通車が0.048%なのに対し、軽自動車は0.049%とほぼ変わりませんでした。
ランキングを紹介した自動車安全性能評価は普通車と軽自動車で同内容のテストが行われ、ランキングには軽自動車も入っています。もちろん軽自動車にも先進運転支援システムが搭載され、構造も衝撃吸収設計を採用しています。
安全な車が欲しいと考えている人は、「軽自動車だから」と避けるのではなく、安全性能評価を参考にしてみることをおすすめします。
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よくある質問
事故を未然に防いだり被害を軽減するための予防安全性能、万が一事故が起きてしまった際に乗員や歩行者を保護する衝突安全性能が高い車が安全な車と言われます。走る・曲がる・止まるという車の基本性能が高く、そもそも事故を起こさないよう安全運転ができることも重要です。
一般ユーザー同士で「あの車は安全」「あの車は危ない」と話しても、そこには主観が含まれます。安全性は客観的に評価したデータを確認するのがベスト。独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)は第三者機関として自動車の安全性能を客観的に評価したデータを公開しています。
これは難しい問題ですが、現時点では「ない」と言ったほうがいいでしょう。先進運転支援システムは日進月歩で進化していますが、あくまでドライバーの運転をサポートするシステムです。事故を100%避けることはできません。衝突安全性能が高い車でも、大型車に高速で衝突されたら車体は大きく破損します。みなさんもニュースなどでぺしゃんこになった車を見てゾッとした経験があるはずです。自動車メーカーは死亡事故ゼロをめざして日々技術開発を行っていますが、大切なのは一人ひとりのドライバーによる安全運転であることを忘れないでください。
先進運転支援システムの性能にこだわるなら、なるべく高年式のものを探しましょう。そのうえで自分が買う車にどんな機能があるかなど、先進運転支援システムの性能を把握しておくことが大切です。過去に事故を起こした車は見た目がきれいに直っていても、衝突安全性能が元通りになっているかはわかりません。安全な車が欲しい人は修復歴車を避けたほうが無難です。
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