「通勤に車が必要」「アウトドアが趣味で車を持ちたい」などの理由から車が欲しいと考えている方のなかには、手取りが少ないことで車の購入を諦めている方も多いのではないでしょうか?

たとえ手取りが15万円であっても、節約や購入方法を工夫すれば、車の購入が可能です。
ただし、車を購入しても、維持費を支払わなければ所有し続けられません。継続して乗るためにも、車にかかる全体の費用を把握しておきましょう。
この記事でわかること
- ・手取り15万円で車を購入するときの生活シミュレーション
- ・手取り15万円で車を所有する際にかかる費用
- ・手取り15万円の方におすすめの車
目次
手取り15万円でも車は買える?
手取り15万円であっても、車は購入可能です。しかし、高い車を購入すると、ローンの支払いで生活が圧迫されたり、維持費が支払えずのちの生活が苦しくなったりする事態が想定されます。
一般的に、車の購入費用は「年収の半分以下」と言われているので、これを目安として購入する車を考えましょう。
手取り15万円の方であれば、月収が約18万円と想定されます。約220万円(18万円×12か月)+ボーナス74万円(年2回・月給の2か月分と仮定)=年収300万円程度となるので、車の費用は150万円以下になるように抑えるとよいでしょう。
ただし、150万円以下という費用は維持費や初期費用がかかることも含まれているため、車両本体の価格は100万円以下が目安になります。

新車の購入となると100万円以上かかることが多いため、「車は新車でないと乗りたくない」という方以外は中古車を選択するとよいでしょう。
【1人暮らし or 実家暮らし】手取り15万円で車を購入する際の生活費をシミュレーション
手取り15万円で車を購入する場合、どのような生活を送れば車を購入できるのでしょうか。
手取り15万円の人が何にいくらお金を使っているのかを紹介した後、車を購入するときの生活費の例を、1人暮らしと実家暮らしの2パターンで挙げています。
手取り15万円の場合の平均的な生活費
都市部と地方では異なりますが、2022年の政府統計データによると、手取り15万円の方の平均的な費用は以下のようになっています。
<1人暮らし> かかる費用 |
費用の金額 |
家賃 (平均ではなく、一般的な目安の給与の25%) |
40,000円 |
食費 | 35,000円 |
光熱費 | 14,000円 |
家具・家事費 | 5,000円 |
衣料品費 | 3,000円 |
保険医療費 | 6,000円 |
交際費 | 2,000円 |
通信費 | 6,000円 |
娯楽費 | 14,000円 |
その他の費用 | 25,000円 |
合計 | 150,000円 |
<実家暮らし> かかる費用 |
費用の金額 |
実家に入れるお金 | 40,000円 |
衣料品費 | 3,000円 |
保険医療費 | 6,000円 |
交際費 | 2,000円 |
通信費 | 6,000円 |
娯楽費 | 14,000円 |
その他の費用 | 25,000円 |
合計 | 96,000円 |
支出は人によって異なりますが、実家暮らしの方のほうが貯蓄に回せるお金が増えるため、早めに車を購入できる印象があります。

1人暮らしの場合は、上記で挙げた費用の支出を減らして、車の購入費を捻出することになるでしょう。
【1人暮らし】手取り15万円で車を購入する際のシミュレーション
手取り15万円の1人暮らしで車を購入する際の生活費などをシミュレーションしました。
「車を一括購入する場合」は、一括購入するための資金が貯まるまでの生活費、「車を分割購入する場合」は今すぐ購入した場合の購入後の生活費を想定しています。それぞれ、以下のような振り分けにするとよいでしょう。
・車の購入費用は85万円(車体価格:70万円・諸経費:15万円)
・分割支払いの場合は5年60回払いで、金利は5%で合計費用が96万円
かかる費用 | 車を分割購入する場合 (購入後の生活費) |
車を一括購入する場合 (購入資金を貯めるまでの生活費) |
家賃 | 40,000円 | |
食費 | 25,000円 | |
光熱費 | 10,000円 | |
家具・家事費 | 3,000円 | |
衣料品費 | 2,000円 | |
保険医療費 | 7,000円 | |
交通費 | 0円 | 2,000円 |
通信費 | 4,000円 | |
娯楽費 | 5,000円 | |
車体購入費用 | 16,000円 | 0円 |
車の維持費 | 30,000円 | 0円 |
貯金 | 8,000円 | 52,000円 |
合計 | 150,000円 |
車を今すぐ分割購入する場合、購入した車を使って移動すれば交通費がほとんどかかりません。しかし、ガソリン代や故障の際の修理費などの維持費は必要です。
一方で、車を一括購入するために貯金する場合は、購入費用が貯まるまで車がない状態になりますが、購入した後は維持費のみで車に乗れます。
両方にメリットがあるため、「早く車が欲しい」「できるだけローンを組みたくない」など、ご自身の希望にあわせて選びましょう。

上記の表はあくまで目安なので、ご自身の生活にあわせた費用の捻出が必要です。
【実家暮らし】手取り15万円で車を購入する際のシミュレーション
実家暮らしの場合は、以下のような内訳で考えておくとよいでしょう。
・車の購入費用は85万円(車体価格:70万円・諸経費:15万円)
・分割支払いの場合は、3年32回払い・金利は5%で合計費用が約92万円
かかる費用 | 車を分割購入する場合 (購入後の生活費) |
車を一括購入する場合 (購入資金を貯めるまでの生活費) |
実家に入れるお金 | 40,000円 | |
衣料品費 |
2,000円 |
|
保険医療費 |
7,000円 |
|
交通費 | 0円 | 2,000円 |
通信費 |
4,000円 |
|
娯楽費 |
10,000円 |
|
車体購入費用 | 25,000円 | 0円 |
車の維持費 | 30,000円 | 0円 |
貯金 | 32,000円 | 85,000円 |
合計 | 150,000円 | 150,000円 |
実家暮らしであれば、家賃や食費、光熱費などを家に入れる場合であっても、1人暮らしと比べると個人の負担は少ない傾向にあります。
さらに節約すれば、分割の回数を減らしたり、購入までの期間を短くできるでしょう。

実家に入れるお金次第ではありますが、分割と一括のどちらであっても、ある程度の貯金をしながら車を購入できるでしょう。
手取り15万円で車を所有する際にかかる費用
車を買うためには、車両本体の価格だけでなく、維持費がかかります。
車両本体の購入費用
車本体の価格は、車購入の初期費用の大部分を占めるものです。
新車では、100万円以上かかるケースが多く、中古車であれば、一部の人気車を除いて100万円以内に収まる場合がほとんどです。
車の購入費用に関してはこちらで詳しく解説しています。
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車の維持費
車の維持費には、以下のようなものがかかります。
かかる維持費 | |
ガソリン代 | ガソリン1Lの値段や車種にもよりますが、ガソリン代が170円の場合、全国平均で月6,000円程度かかるとされています。 |
自動車税 | 自動車税とは車の排気量によって金額が変わる税金です。 |
任意保険料 | 任意保険料とは、自賠責保険でカバーできない範囲の補償をする保険費用です。 |
車検法定費用 | 車検法定費用とは、「自賠責保険料」「自動車重量税」「印紙代」という車検時にかかる費用をまとめた費用です。 |
法定点検費用 | エンジンオイルの消耗など、車の重要な部品の点検を行うときにかかる費用です。 |
部品交換費用 | 車を長く乗り続けていると、破損や消耗などで部品を交換する必要があります。たとえば、ブレーキオイルの交換であれば、部品代と工賃込みで5,000〜10,000円程度かかります。 |
カーローンの返済費用 | 車をローンで購入する場合、月々いくらかの返済金が生じます。 |
駐車場代 | 駐車場のない持ち家やマンションの場合、別の場所に駐車場を借りる必要があります。住んでいる地域によって異なりますが、月々5,000円以上かかることを想定しましょう。 |
洗車費用 | 車をきれいに保つためには、最低月1回以上の洗車が必要です。洗車の種類や行う場所によって異なりますが、ガソリンスタンドで行う1回の費用は300〜1,000円程度になります。 |
中古車の維持費については、以下の記事で詳しく解説しています。
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維持費は、普段からかかるものから、突然必要になるものもあります。ある程度金額に余裕を持って考えておきましょう。
手取り15万円で車を購入し、所有し続けるためのポイント
たとえ車を購入できたとしても、所有し続けれなければ意味がありません。
以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
・維持費も含めて必要な費用を計算する
・できる限りの節約をする
・中古車を購入する
維持費も含めて必要な費用を計算する
欲しい車がある場合、車体価格だけに目が行きがちですが、維持費がかかることを忘れてはいけません。
高額な車や排気量の多い車、重量のある車ほど、維持費も高くなる傾向があります。欲しい車がある場合は、その車の維持費にも注目して計算しましょう。
できる限りの節約をする
車を購入したいのであれば、生活費に削れる部分がないか探してみましょう。
たとえば、以下のような節約方法があります。
・大手キャリアのスマートフォンではなく、格安SIMにする
・外食を減らして、自炊中心の生活にする
・家賃が安い家に住む

車に限った話ではありませんが、大きな買い物をする前は、購入するものを中心に考える生活を送りましょう。
中古車を購入する
新車の購入費用は100万円以上になる傾向がありますが、中古車であれば100万円以下、安いものだと50万円以下でも購入可能です。
車種などにこだわりがあるわけではなく、「移動手段として車が必要」という方であれば、購入できる値段で相談や検索をしてみるのもいいでしょう。
手取り15万円の方におすすめの予算50万円で買える中古車3選
中古車を探す場合、40万〜50万円で購入できる場合も多いです。

できるだけ安く車を購入し、資金が貯まったら違う車を購入する、という手段もあります。
【軽自動車】スズキ スペーシア(初代)
初代のスズキスペーシアは、2013年〜2017年に生産された軽スーパーハイトワゴンです。
軽自動車ながらパワースライドドアがつき、乗り降りがラク!中古車市場であっても、カスタムタイプなどが見つかる場合もあります。
スズキ スペーシア
車両本体価格37.2万円
支払総額47.7万円
諸費用10.5万円
スズキ スペーシア
車両本体価格29.8万円
支払総額47.5万円
諸費用17.7万円
スズキ スペーシア
車両本体価格42.0万円
支払総額49.0万円
諸費用7.0万円
スズキ スペーシア
車両本体価格29.8万円
支払総額47.5万円
諸費用17.7万円
【コンパクト】トヨタ ヴィッツ(3代目)
2010年〜2020年まで生産されていた、3代目トヨタヴィッツ。
人気の高いモデルではありますが、中古車価格相場が安めであるため、予算50万円以下でも充分に購入可能です。
トヨタ ヴィッツ
車両本体価格33.1万円
支払総額45.4万円
諸費用12.3万円
トヨタ ヴィッツ
車両本体価格29.7万円
支払総額39.1万円
諸費用9.4万円
トヨタ ヴィッツ
車両本体価格30.0万円
支払総額45.0万円
諸費用15.0万円
トヨタ ヴィッツ
車両本体価格37.6万円
支払総額49.9万円
諸費用12.3万円
【ミニバン】日産 セレナ(4代目)
予算50万円であっても、ミニバンの購入も可能です。
なかでも、日産セレナは燃費がよいだけでなく、使い勝手も高いという特徴も持っています。
上記の3車に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
手取り15万円の方におすすめの予算100万円で買える中古車3選
資金にもう少し余裕のある方は、100万円程度の予算を見込むと、購入できる車の幅が広がります。
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【軽自動車】ホンダ N-BOX(2代目)
年間販売台数No.1を誇るホンダのN-BOXは、安全装備「Honda SENSING(ホンダ センシング)」が標準装備されており、安全にもこだわりたいという方にぴったりな1台。
さまざまなタイプがありますが、どのタイプも100万円以内で購入可能です。
【コンパクト】日産 ノート(2代目)
広い室内と高い燃費性能を求めるのであれば、2代目日産のノートもおすすめです。
2012年から発売されているため、中古車販売店でも取り扱いが多く、比較的走行距離が短いものも流通する傾向にあります。
【SUV】スバル インプレッサXV(2代目)
予算100万円を視野に入れると、SUVも購入できる範囲になります。
スバルのSUVらしい、ラフな路面での安定した走りが実現されていながら、都市部でも走行しやすい構造のSUVです。
上記の3車に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
よくある質問
購入できます。しかし、かけられる金額には限りがあり、諸経費などを考えると本体価格が70万〜80万円程度の車を購入することになるでしょう。
「維持費を含めて計算する」「できるだけ節約する」「中古車を購入する」の3つです。詳しくはこちらで解説しています。
予算50万円であれば「初代スペーシア・3代目ヴィッツ・4代目セレナ」、予算100万円であれば「2代目N-BOX・2代目ノート・2代目インプレッサXV」がおすすめです。
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