ホンダ フリード＋（プラス）の買取相場まとめ

ホンダ フリード＋（プラス）は、2016年9月に登場した2列シート仕様のコンパクトミニバンです。3列シートのフリードをベースに開発されましたが、単に3列目シートを取り払っただけでなく、車体後部の構造から設計変更が施されています。

フリード＋の特徴は、広大なラゲッジスペースと高い実用性です。2列シート5人乗りの設定により、通常のフリードでは実現できない超低床化を実現し、荷物の積み下ろしが容易になっています。また、2列目シートには「ダウンフォール機構」が搭載され、シートをフラットに倒すことで荷室空間をさらに拡大できるため、車中泊や大型荷物の積載など多様な用途に対応できます。

フリード＋は、フリードの派生モデル「フリードスパイク」として展開されていた2列シート版の後継として位置づけられました。2025年時点では「フリード＋」の名称をもつモデルは新たに販売されておらず、フリードのグレード「CROSSTAR（クロスター）」に2列シートのモデルを選択できるかたちになりました。

コンパクトなボディサイズでありながら、スライドドアの利便性と広い室内空間を両立させた点が高く評価されており、アクティブな用途を求めるファミリー層から支持を得ています。

年式ごとの買取価格傾向

フリード＋の買取価格は、40万～210万円という幅広い価格帯で取引されています。2016年に登場したモデルで新しい車種であることから、年式別の価格動向では、全体的に高い査定相場を維持しています。

特に2019年1月に実施されたマイナーチェンジ以降のモデルは、安全装備の充実や内外装の質感向上により、買取市場でも高い評価を受けています。初期モデルの2016年式から2018年式でも、走行距離や車両状態が良好であれば、相応の買取価格が期待できる状況です。

走行距離による価格変動

走行距離別の買取相場では、3万～4万kmで156万～210万円、4万～6万kmで104万～205万円、6万～10万km未満は80万～141万円、10万km以上の車両では40万円程度です。フリード＋は特に5万km以内の車両が人気となっており、この範囲内であれば比較的高い買取価格が期待できます。

10万kmを超えると買取価格は大幅に下がる傾向にありますが、フリード＋の場合は実用性の高さから、走行距離が多い車両でも一定の需要があり、価値がまったくなくなってしまう可能性は低いでしょう。

ボディカラー別の価格傾向

人気ボディカラーは、定番色のホワイト系やブラック系、グレー系などです。これらの人気色は、リセールバリューも高く、買取時にも有利な査定が期待できるでしょう

一方、個性的なカラーバリエーションも豊富に用意されているフリード＋ですが、買取市場では定番色が安定した需要を持つため、将来的な売却を考慮する場合は、ホワイト系やブラック系、グレー系を購入するのがおすすめです。

下取りと買取の価格差について

ディーラーでの下取りと比較すると、中古車専門店や一括査定サービスでの買取のほうが高くなるケースが一般的です。下取りは新車購入を前提としたサービスのため価格が控えめになりがちですが、買取では車の状態や装備、オプションパーツなども加味され、より正当な評価が得られる可能性があります。

複数業者に査定依頼を出すことで、適正価格を見極めることが重要です。

ハイブリッド機能による影響

ハイブリッド車は一般的に、ガソリン車と比較して買取相場が高くなる傾向があります。これは燃費性能の高さによる維持費の低さと環境性能への関心の高まりが主な要因です

燃料費の節約は重視される傾向にあるため、ハイブリッド車への需要は安定して高く、その結果として買取価格にもよい影響を与えていると考えられます。

フリード＋のハイブリッド車でも「e:HEV」システムを採用しているため、ガソリン車と比較して高い査定額が期待できるでしょう。

ホンダ フリード＋（プラス）を高く売るためのポイント

グレードによる価格差

フリード＋の買取価格はグレードによって大きな差が生じており、上位グレードほど高い査定額が期待できます。特に「クロスター ホンダセンシング」が170万～210万円と最も高い買取相場を示しており、次いで「G ホンダセンシング」が85万～205万円の価格帯となっています。

2019年のマイナーチェンジで追加されたグレード「クロスター」は、SUV風のスタイリングが人気を集めており、中古車市場でも高い需要があります。標準グレードの「G」でも150万円程度の査定実績があり、なかでも安全運転支援システム「Honda SENSING（ホンダセンシング）」を搭載したグレードは全体的に高評価を受けています。ハイブリッド車は燃費性能の高さから人気が高く、ガソリン車よりも高い残価率を維持する傾向にあります。売却時には、愛車のグレードと装備内容を正確に把握し、価値をアピールすることが重要です。

年式と売却タイミング

フリード＋は2016年9月の発売開始から比較的新しい車種であることから、年式による価格差が出やすい傾向があります。リセールバリューは、経過年数に応じて段階的に価値が下落する傾向です。

2019年10月に実施されたマイナーチェンジ以降のモデルは、グレード「クロスター」の追加と、「Honda SENSING」全車標準装備化により、買取市場でも高い評価を受けています。初期型の2016年式〜2018年式でも、走行距離や車両状態が良好であれば依然として高い買取価格が期待できるでしょう。

売却のタイミングは年式が古くなる前の早期売却が有利ですが、フリード＋は人気車種のため、適切なメンテナンスを行っていれば年数が経過しても一定の価値を保持します。

走行距離と査定額の関係

フリード＋の買取価格は走行距離と密接な関係があり、特に「5万km以内」の車両が人気となっています。実際の買取相場を見ると、走行距離が少ない車両ほど高額査定が期待でき、一般的に5万km、10万kmが価格の節目となります。

走行距離は5万kmと10万kmを境に価格が下がるため、この基準を超える前の売却をおすすめしますとされており、戦略的な売却タイミングを考える上で重要な指標となります。

ただし、フリード＋は実用性の高いファミリーカーとして位置づけられているため、走行距離が多い車両でも一定の需要があり、完全に価値がなくなることは少ないのが特徴です。年間走行距離が平均的な1万km程度であれば、適切なタイミングでの売却により高い買取価格を実現できます。日頃から走行距離を意識し、メンテナンス記録とともに管理することが査定時の評価向上につながります。

人気ボディカラー

フリード＋の買取査定において、ボディカラーは重要な評価要素のひとつです。中古車市場での人気ボディカラーはホワイト系やブラック系で、リセールバリューの面でも有利です。

フリード＋に限らず、ホワイト系やブラック系といった人気色は幅広い層からの支持があり、中古車購入者にとっても選択しやすいカラーとして安定した需要があります。なかでもホワイト系のカラーは汚れが目立ちにくく、メンテナンスの観点からも維持しやすいという実用的なメリットもあります。

一方、フリード＋には個性的なカラーバリエーションも用意されていますが、買取市場では定番色の方が安定した評価を得る傾向にあります。売却を前提とした車選びを考える場合は、ホワイト系やブラック系の選択が推奨されます。

ただし、限定色や特別仕様車のカラーについては、希少性により高評価を受ける場合もあるでしょう。

内外装の状態チェック

外装のバンパーやドアのキズ・ヘコミ、内装では、シートのシミや破れ、タバコやペットのニオイが査定に影響する可能性があります。キズやヘコミなどがある場合は、無理に自分で直して新たなキズをつけてしまうことは、さらに金額を低下させてしまう恐れもあるため注意しましょう。

また、純正パーツがあれば高く評価される可能性があるため、一緒に査定に出すことがおすすめです。また、取扱説明書やメンテナンスノートなどの付属品が揃っているかも確認しておきましょう。

中古車は時間が経つにつれて価値が下がる性質があるため、少しでも早く売却したほうが高値で売れる可能性もあります。売却を検討しているなら早めの査定を心がけましょう。

特徴的な機能や性能面のポイント

フリード＋の高価買取を実現するためには、車種独自の特徴的な機能や性能を適切にアピールすることが重要です。査定で高い評価を受けやすい人気のメーカーオプション・装備は純正ナビ（ホンダインターナビ）とされており、純正装備の充実度が査定に大きく影響します。

2列シート5人乗りの特徴である「ダウンフォール機構」の2列目シートは、フラットに倒すことで広大な荷室空間を実現できる独自の機能として高く評価されます。また、超低床化により荷物の積み下ろしが容易になっている点も、実用性を重視するユーザーから支持される要素です。

2019年10月以降に登場したモデルの場合、「Honda SENSING」の全車標準装備化により、安全性能の高さが査定でプラス要素になるでしょう。燃費性能の優秀さも評価ポイントで、特にハイブリッド車は環境性能の高さから高い残価率を維持しています。これらの機能や性能について、取扱説明書やメンテナンス記録と併せて査定時に説明することで、適正な評価を受けることができます。

ホンダ フリード＋（プラス）のモデル特徴と買取相場

ホンダ フリード＋は2016年9月に発売された2列シート5人乗りのコンパクトミニバンです。3列シート版のフリードと同時期に登場し、「7days Wonderful Mobility」をコンセプトに、「いつでも」、「どこでも」、「だれでも」用途に応じて使える車として開発されました。16通りのバリエーションが揃う多様性豊かなラインナップの一翼を担っています。

発売当初のグレード構成は、ガソリンモデルに「B」「G」「G Honda SENSING」、ハイブリッドモデルに「ハイブリッド B」「ハイブリッド G ホンダセンシング」「ハイブリッド EX」が設定されました。フリード＋の最大の特徴は、3列目シートを持たない2列シート設定により実現した広大なラゲッジスペースです。単に3列目シートを取り払っただけでなく、低床化により荷物の積み下ろしが容易になっています。

2列目シートには「ダウンフォール機構」が搭載され、フラットに倒すことで荷室空間をさらに拡大できます。この機能により車中泊や大型荷物の積載など、多様な用途に対応可能となっており、アクティブなライフスタイルを持つユーザーから高い支持を得ています。買取相場においても、この実用性の高さが評価され、2016年式でも状態が良好であれば80万〜100万円の査定実績が確認されています。

2019年10月のマイナーチェンジにより、内外装デザインの刷新とともに、クロスオーバースタイルの新グレード「クロスター」が追加されました。また、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」が全車標準装備となり、後方誤発進抑制機能も新たに追加されるなど、安全性能が大幅に向上しました。

2025年時点の買取相場を見ると、各年式の買取相場は次のようになっています。

• 2016年式：85万～132万円
• 2017年式：40万～156万円
• 2018年式：85万～160万円
• 2019年式：120万～182万円
• 2020年式：166万～210万円

2021年式：136万～205万円

特に「Honda SENSING」搭載車は高い評価を受けており、マイナーチェンジ後のグレード「クロスター」などでは200万円を超える査定実績も確認されています。

モデルチェンジ・マイナーチェンジがフリード＋（プラス）の査定に与える影響とは？

フリード＋において査定に大きな影響を与えた要素のひとつに、2019年10月に実施されたマイナーチェンジがあります。このマイナーチェンジでは、フリードらしい「親しみやすさ」はそのままに、より洗練されたデザインへと進化しました。フロントまわりではフード、グリル、バンパーやロアグリルの形状変更により、精悍で落ち着きのあるシンプルなスタイルに変更されました。

大きな変更点は、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」が全車標準装備となったことです。これにより、2019年10月以降のモデルは安全性能の面で大幅に向上し、中古車市場でも高い評価を受けています。実際の買取相場でも、2019年のマイナーチェンジ前後で明確な価格差が生じており、同じ年式・走行距離でもHonda SENSING標準装備車の方が10万円から20万円程度高い査定額となるケースが多く見られます。

また、新グレード「クロスター」の追加も査定額に大きな影響を与えています。クロスオーバースタイルのエクステリアデザインが特徴のクロスターは、専用のフロントグリルやフロント・リアバンパー、フロントスポイラー、サイドシルガーニッシュ、ルーフレールなどを採用し、アクティブさを感じさせる仕上がりとなっています。中古車市場でもSUV風のスタイルが人気を集めており、クロスターグレードは他のグレードと比較して20万円から30万円程度高い買取価格が期待できるでしょう

2022年6月のマイナーチェンジでは、特別仕様車「ブラックスタイル」が発売され、これらの特別仕様車も買取市場では高い評価を受けています。

マイナーチェンジの影響は、安全装備の充実による市場価値の向上だけでなく、デザインの洗練化により幅広い層からの支持を獲得したことも大きな要因です。特に2019年以降のモデルは、現在でも新車感覚で取引されており、3年落ちから5年落ちの車両でも高い買取価格を維持しています。

一方で、マイナーチェンジ前の2016年～2019年のモデルも、基本性能の高さから一定の需要があり、適切なメンテナンスが行われていれば安定した査定額が期待できます。

これらのモデルチェンジによる装備・デザインの変更は、売却タイミングを検討する上で重要な判断材料となります。特に次期モデルチェンジが予想される時期の前には、現行モデルの査定額が下落する傾向があるため、売却を検討している場合は市場動向を注視することが重要です。

ホンダ フリード＋（プラス）を高値で売るために知っておきたいこと

複数業者への査定依頼の重要性

フリード＋に限らず査定額を見極めるためには、複数の買取業者に査定を依頼することを意識しましょう。同じ車でも、業者によって在庫状況や販売ルートが異なり、提示される金額に差が出ることがあります。

ただし、複数業者に一括で査定依頼をする「一括査定」は便利な反面、複数業者から短時間に連絡が入るため、電話対応に追われてストレスになるケースもあります。むやみに多くの業者へ依頼するのではなく、公式サイトや口コミで信頼できるかを確認した上で、実際に電話や店舗での対応を見て「安心して愛車を任せられる業者か」を見極めることが大切です。トラブルにつながることもあるため、業者選びは慎重に行いましょう。

売却時期（需要期・季節）を考慮する

フリード＋の売却タイミングは査定額に大きな影響を与えます。中古車市場では1月から3月の年度末シーズンと8月から9月が需要のピークとなり、この時期は買取価格が上昇する傾向があります。特に決算期を迎える買取店が在庫確保に動く1月から3月は高額査定が期待できる絶好のタイミングです。

フリード＋のようなファミリー向けコンパクトミニバンは、新生活シーズンや転勤・引越しが多い春先に需要が集中します。また、7月・12月のボーナス期も購買意欲が高まるため売却に適した時期です。逆に4月や年末年始は需要が低下し査定額が下がりやすいため避けるべきでしょう。

さらに、新型モデルのフルモデルチェンジ前には旧型モデルの相場が下落する傾向があるため、モデルチェンジ情報にも注意を払い戦略的な売却タイミングを選ぶことが重要です。

アピールポイントを整理するコツ

フリード＋の査定額を最大化するには、車両の特徴や装備を適切にアピールすることが重要です。特に純正ナビや安全運転支援システム「Honda SENSING」、グレード「クロスター」といった要素をもつ車両は査定で高く評価されやすいでしょう。

整備記録簿、車検証、スペアキー、取扱説明書などの付属品の有無も査定に影響します。特にファミリーカーとして人気のフリード＋では、禁煙車かどうか、定期メンテナンスの実施状況、内外装の清潔さが重要な評価ポイントになります。購入時のオプション装備や特別仕様車の内容、メンテナンス履歴を事前に整理し、査定時に明確に説明できるよう準備することで、数万円の査定アップが期待できます。

修復歴・事故歴車の売却注意点

修復歴や事故歴があるフリード＋でも売却は可能ですが、査定価格への影響を正しく理解しておく必要があります。フレームに損傷が及ぶような大きな修復歴がある場合、数十万円単位で査定額が下がることもあるでしょう。一方、バンパー交換や軽微な板金修理程度であれば、大幅なマイナス評価にならないケースもあります。

重要なのは事実を正直に申告することです。査定時に修復歴を隠しても、後から発覚すれば信頼を損ね、減額や買取拒否につながる恐れがあります。業者によっては修復歴車専門の再販ルートを持っていることもあるため、複数の業者に相談することで適正な評価を受けられる可能性があります。修復歴の詳細な内容、修理箇所、使用した部品の品質などを整理し、透明性を持って説明することが、修復歴車でも納得できる価格での売却を実現するカギとなります。

※本記事は2025年7月時点の情報をもとに作成しています。中古車の相場は市場動向により変動するため、最新の価格と異なる場合があります。