ダイハツ タフトの買取相場と傾向

ダイハツが販売する軽クロスオーバーSUV「タフト」は、1974年8月にデビューした初代モデルに由来します。1984年からは「タフト」の名は一旦途絶え、1989年4月に後継車が「ラガー」という名称で発売されていました。この間、トヨタにも「ブリザード」の名前で1990年までOEM供給を行うなどした後、1997年に一旦その歴史に正式に終止符が打たれました。そして、2020年6月、軽クロスオーバーSUVとして「タフト」の名称が約46年ぶりに復活を果たしました。

2代目となる軽自動車のタフトは、「Tough & Almighty Fun Tool（日常からレジャーシーンまで大活躍、毎日を楽しくしてくれる頼れる相棒）」をコンセプトに、新世代の車づくり「DNGA」第3弾として登場。エクステリアは、SUVらしいタフさや力強さを表現するスクエアなボディと高い最低地上高が特徴です。安全面でも、進化した予防安全機能「スマートアシスト」が全車標準装備となり、ダイハツ初となる「電動パーキングブレーキ」が採用されるなど、基本性能と安全性能が向上しています。

このような魅力と実用性の高さから、タフトは中古市場でも需要が高く、買取実績を見ても65万〜160万円程度と安定したリセールバリューを維持しています。特に、走行距離が少なく、初年度登録から3年以内の車両は、150万円以上の高額査定がつくケースもあります。

また、走行距離が6万〜7万kmを超える車両でも、外装や内装の状態がよければ80万円以上での査定が期待でき、軽自動車としては高水準だと考えられるでしょう。

【年式別】ダイハツ タフトの買取価格目安

カーセブンの査定実績から見ると、新しい年式ほどリセールが強く、特に2022年以降のモデルは150万円程度の高値がついています。

一方、2020年式〜2021年式でも装備や走行距離次第で100万円を超える査定が見込めます。

年式別の平均買取価格（目安）

• 2024年式：120万〜155万円
• 2023年式：75万〜160万円
• 2022年式：90.3〜150万円
• 2021年式：65万〜155万円
• 2020年式：70万〜142万円

特に、2022年以降に登場した、特別仕様車の「クロム ベンチャー」や「ダーククロム ベンチャー」は高い人気を維持。限定カラーや専用装飾の影響で、中古市場では標準グレードより10万〜20万円程度高い査定額になる傾向があります。

【走行距離別】査定額の変動傾向

走行距離による価格差は査定に大きく影響しており、1万km未満の車両では150万円以上の高値査定となる場合もあります。ただし、走行距離が増えても、3万km程度のものであれば130万円以上の買取額が期待できる点も特徴です。

走行距離別の平均買取価格（目安）

• 1万km未満：90.3万〜160万円
• 1万〜2万km未満：75万〜150万円
• 2万〜3万km未満：65万〜143万円
• 3万〜4万km未満：85万〜138万円
• 4万〜5万km未満：70万〜123.5万円
• 5万〜6万km未満：100万〜130万円
• 6万〜7万km未満：90万〜110万円
• 8万〜9万km未満：78万円

特別仕様車やターボモデルでは走行距離が伸びていても需要があり、特にアウトドア利用を想定したユーザー層から支持されているため、値落ちが緩やかな傾向です。

【グレード・仕様別】人気と買取価格差

タフトの買取価格は、グレードや仕様によって差がでています。特に高く評価されるのは、走行性能が高く装備が充実した上位グレード「Gターボ」や、内外装に上質感がある特別仕様車の「クロム ベンチャー」や「ダーククロム ベンチャー」です。

実際の査定実績を見ると、2023年式の「G ダーククロム ベンチャー」は160万円の査定額になった例があり、次いで「Gターボ」（155万円）、「G クロム ベンチャー」（151.3万円）が続くなど、上位グレードの強さが証明されています。標準仕様の「X」でも、100万円以上の査定額がつく可能性があり、タフト全体としてリセールバリューが高水準に保たれているのが特徴です。

また、走行性能に関わる仕様も査定に影響します。ターボ車は、その走行性能の高さと市場での希少性から特に高く評価される傾向があります。雪が多い地域では4WD車の需要が高くなることも考えられ、同じグレードでも2WD車と比較して査定額が高くなる可能性もあります。売却を検討する際は、これらのグレードや駆動方式が買取価格に影響することもあると覚えておきましょう。

人気カラー・オプションが査定に与える影響

タフトは軽クロスオーバーSUVという特性上、アウトドアでも映えるカラーバリエーションが豊富であり、査定では特に人気色の評価が価格に反映されます。

店舗での人気ランキングを参考にすると、カタログの表紙を飾る「フォレストカーキメタリック」をはじめ、かわいらしさが人気の「サンドベージュメタリック」、そして「レイクブルーメタリック」といったアースカラーや鮮やかな色が需要を集めています。

これらの人気カラーは、ほかの色と比較してプラス数万円程度の評価がつく可能性があります。また、特別仕様車専用色や2トーン仕様も希少性から中古市場での需要が高く、高額査定につながりやすいでしょう。

標準装備やオプション装備についても、再販時の人気に直結する装備は、有無や機能するかが査定の対象です。スマートアシストの「全車速追従機能付ACC」や「スマートパノラマパーキングアシスト」、運転を支援する「純正ナビ」や「パノラマモニター」、「ドライブレコーダー（ドラレコ）」などは評価するうえで重要な材料になるでしょう。

さらに、アウトドアでの使用を連想させる「ルーフキャリア」なども、メーカオプションであれば中古車市場で選ばれる仕様として買取価格アップの要因となる可能性があります。

ダイハツ タフトを高価買取してもらうための査定のコツ

ダイハツ タフトは発売からまだ年数が経っておらず、中古車市場での人気も高いため、状態次第では高額査定が狙える車種です。少しの工夫で買取額が変わるポイントを押さえておきましょう。

査定前にチェックしたい車両状態と清掃のポイント

SUVとしてアウトドア用途に使われやすいタフトは、外装や足まわりの汚れや小キズが査定時に目立ちやすい傾向があるため、事前の清掃が大切です。洗車をする際は、ボディだけでなく、ホイールハウスや荷室、フロアマットなども丁寧に清掃しておきましょう。

また、小さなキズやヘコミに関しては、自身で直そうとせず、そのまま査定に出すことをおすすめします。中途半端な補修や素人による塗装はかえって状態を悪化させ、マイナス評価につながるリスクがあります。また、費用をかけて修理しても、査定額アップで元を取るのは難しいためです。自信のない修理は避け、現状のまま査定に出すのが賢明でしょう。

加えて、定期点検記録簿や整備履歴が残っていると、メンテナンス状態のよさを証明でき、プラス評価につながりますので、忘れずに準備しておきましょう。

査定額アップにつながる純正・社外オプション

人気グレード「Gターボ」や「クロム ベンチャー」など、メッキ加飾や専用内装を備えたモデルは需要が高く、査定でも高評価を得やすいです。純正ナビやドライブレコーダー、ルーフキャリアなど実用性のある装備もプラスに働きます。

一方、過度なカスタムや社外パーツは好みがわかれるため、純正部品を保管しておくと安心です。

売却タイミング：モデルチェンジ前後の相場変動

タフトはこれまでに数度の一部改良を行っており、安全装備が進化した2024年モデル以降は特に評価が高い傾向にあります。新仕様が発表される直後は旧モデルの相場が下がるため、そのタイミングを狙って売却するのもひとつの手段です。

ただし、中古車は年数が経つほど価値が下がるのが一般的です。そのため、売却を考えているなら、なるべく早く査定をして現在の価値を調べておくことをおすすめします。

マイナス査定を避ける修復歴・事故歴の正しい申告方法

軽微な修復や小キズであれば大きな減額にはなりませんが、修復歴や大きな事故歴を隠すと、後で発覚した際に大幅減額となる可能性があります。修理記録や修復内容を正直に伝え、透明性をもって査定を受けることで、信頼感のある取引と納得の価格を実現できます。

歴代ダイハツ タフトの変遷と買取市場での評価

旧モデル（1974年〜1984年）

1974年に誕生した初代「ダイハツ タフト」は、軽自動車という枠を超えた本格的な小型クロスカントリー車として登場しました。当時のタフトは堅牢なラダーフレーム構造と4WDシステムを備え、オフロード走行性能に優れた“日本のジープ”とも呼ばれる存在でした。その後、1980年代後半にはモデルチェンジを経て「ラガー」という名称に変更され、より乗用車的な快適装備を備えた派生モデルとして進化します。

ラガーでは、3ドア幌タイプのほか、バンタイプやレジントップなど多彩なボディ形状を展開。パワートレインには直列4気筒OHVディーゼルターボエンジンを採用し、全車5速MTを組み合わせていました。マイナーチェンジでは15インチアルミホイールやオーバーフェンダーを追加し、よりタフなスタイルを強調。さらに、パワーウィンドウや集中ドアロックといった快適装備も導入され、日常使いにも適したSUVへと進化しました。

1980年〜1990年代にはトヨタにもOEM供給され、「ブリザード」の名で販売されるなど、国産オフローダーの黎明期を支えた存在でもあります。1997年に販売を終了したものの、その高い耐久性と無骨なデザインは一部のファンから根強い支持を受けており、状態のよい個体は中古市場でプレミア価格がつくこともあります。

2代目モデル（2020年〜）

およそ四半世紀ぶりとなる2020年、ダイハツはDNGA（Daihatsu New Global Architecture）第3弾として新型「タフト」を発売。コンセプトは“Tough & Almighty Fun Tool”──日常からレジャーまで使える、頼れる軽クロスオーバーです。スクエアフォルムと大径タイヤによるSUVらしい外観に加え、前席上部にパノラミックガラスルーフ「スカイフィールトップ」を全車標準装備。開放感と非日常感を味わえるデザインが大きな特徴です。

室内は「Backpackスタイル」という新発想のパッケージングを採用。前席は運転を楽しむ“クルースペース”、後席は荷物やレジャー用品を自由に積み込める“フレキシブルスペース”として構成され、日常からレジャーまで使えるシートアレンジのしやすさが評価されています。

また、安全面では最新の「スマートアシスト」を全車標準装備し、夜間歩行者検知や衝突回避支援ブレーキ機能などを強化。ダイハツ初となる電動パーキングブレーキも採用し、安全安心性能が大幅に進化しました。

軽SUVとしての走行性能も充分で、最低地上高190mmを確保しながら、安定した乗り心地と燃費のよさを両立。DNGAプラットフォームによる剛性向上で、高速走行やコーナリングでも安定感があります。

発売当初からレジャー志向の若年層やアウトドアユーザーを中心に人気を集め、中古車市場でも高リセールを維持。3年落ちでも120万〜150万円の査定がつくケースがあります。

ボディカラーの例

• レイクブルーメタリック
• セラミックグリーンメタリック
• フォレストカーキメタリック
• サンドベージュメタリック
• コンパーノレッド
• レーザーブルークリスタルシャイン
• シャイニングホワイトパール
• クロムグレーメタリック
• ブラックマイカメタリック

グレード別新車価格帯

• X：141.9万〜154.55万円
• Xターボ：151.25万〜163.9万円
• G：160.6万〜173.25万円
• Gターボ：168.85万〜181.5万円
• 特別仕様車 G“クロム ベンチャー”：167.2万〜179.85万円
• 特別仕様車 G“ダーククロム ベンチャー”：167.75万〜180.4万円
• 特別仕様車 Gターボ“クロム ベンチャー”：175.45万〜188.1万円
• 特別仕様車 Gターボ“ダーククロム ベンチャー”：176万〜188.65万円

マイナーチェンジや改良が査定価格に与える影響

2020年以降のタフトは、発売から数年の間に複数回のマイナーチェンジを実施しており、それぞれが査定価格にも影響を与えています。

2021年5月に登場した特別仕様車「クロム ベンチャー」は、外装にメッキ加飾を採用し、内装のアクセントカラーをダークシルバーとした上質仕様。この限定モデルはデザイン性が高く、通常グレードより査定額がプラスされることもあります。

また、同年にはターボ仕様「Xターボ」も追加されており、走行性能を重視する層からの人気が高い可能性があります。

2024年11月の一部改良では、予防安全装備を搭載し、より幅広い層に対応。安全性能の進化は中古車購入者の安心材料となるため、改良後モデルは相場下落が緩やかです。

一方で、初期型（2020年式〜2021年式）でも比較的価格の下落は落ち着いており、安定した需要を維持。装備の更新や限定仕様の存在が査定に影響しやすいため、グレードやカラー、装備の組み合わせ次第で価格差が出やすいモデルといえます。

ダイハツ タフトの売却で後悔しないための業者選び

買取業者とディーラー下取りの違いとメリット・デメリット

車を手放す方法として、新車購入時にディーラーで行う「下取り」と、買取専門店に売却する「買取」があります。下取りは、新車の値引きと古い車の引き取りをまとめて行えるため、手続きのスムーズさが魅力です。しかしそのぶん、査定額は市場の相場や人気度よりも、新車の販売価格調整に利用される傾向があり、本来の適正価格よりやや低めになることがあります。

一方、買取専門店は、再販売を目的としているため、「フォレストカーキメタリック」や「サンドベージュメタリック」のような人気のボディカラーまで、細かく市場価値に反映させます。

特に、タフトは軽クロスオーバーSUVとして中古市場での需要が非常に安定しており、発売からの年数が経っていない車や充実した装備の個体は高額査定がつくケースも珍しくありません。この安定した高水準の相場変動を、いち早く、かつ正確に価格に反映できるのが買取専門店です。

愛車を売却する際は、まずは買取専門店の査定を受け、ダイハツ タフトが持つ市場価値（相場価格）を確認することをおすすめします。その査定額を知ったうえで、下取りと比較検討するというのが賢明な選択肢です。

買取業者を見極める口コミと信頼性の調べ方

高価買取を実現するためには、信頼できる買取業者の選定が大切です。

まずは、インターネット上でその業者の口コミや評価を確認し、過去の取引事例や利用者の満足度を調べてみるのが一般的です。特に、「査定の丁寧さ」「契約時の説明」「入金の早さ」といった点に関する評価は、実際の対応力を判断する際の参考になります。

査定の際には、即決を強く迫るような業者は避け、複数社の査定額を比較して、ご自身のペースで冷静に判断することも重要です。さらに、契約を結ぶ前には、万が一に備えてキャンセル規定や手数料の有無について必ず確認し、予期せぬトラブルを未然に防ぐようにしましょう。

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※本記事は2025年10月時点の情報をもとに作成しています。中古車の相場は市場動向により変動するため、最新の価格と異なる場合があります。