トヨタ C-HRの買取相場と傾向

トヨタ C-HRは、2016年にプラットフォーム「TNGA（Toyota New Global Architecture）」の第2号車として登場したコンパクトSUVです。「我が意の走り」をコンセプトに、個性を際立たせたデザインで支持を拡大しました。

C-HRの開発は、「もっといいクルマづくり」の構造改革であるTNGAのもとで進められました。TNGA第1号車のプリウスとプラットフォームを共有しながらも、世界の多様な道でのテストや欧州でのチューニングを実施。独自の味付けにより、「レスポンス」「リニアリティ」「コンシステンシー」を突き詰めることで、「我が意の走り」というコンセプトを追求しました。

その市場評価は高く、2017年8月には2トーンカラーや特別仕様車を投入し、同年はSUV新車販売台数で第1位（117,299台）を獲得するなど存在感を示しました。なお、C-HRは複数の改良を重ねたのち、2023年7月に生産を終了しています。

生産終了後も中古車市場での評価は継続しており、カーセブンの実績では、装備が充実した後期モデルや特別仕様車、スポーツ系グレード（GR スポーツなど）を中心に高水準で取引されています。

買取相場は、年式が新しいほど高額になります。さらに、走行距離が少なく、上位グレード（G-T、GR スポーツなど）で、定番のボディカラーであるホワイト系やブラック系、または2トーンなどの組み合わせが相場を高めています。条件が揃えば200万円から300万円に近い高額査定も狙えるモデルです。

【年式別】トヨタ C-HRの買取価格目安

• 2023年式：215万〜275万円
• 2022年式：205万〜280万円
• 2021年式：150万〜306万円
• 2020年式：105万〜311万円
• 2019年式：92万〜256万円
• 2018年式：30万〜217万円
• 2017年式：90万〜215万円
• 2016年式：95万〜170万円

買取実績を見ると、2020年式や2021年式は最高値と最安値の差が2倍以上に開いていることがわかります。年式が新しいほど査定額は高額になる傾向がありますが、実際にはグレードや走行距離、車両の状態が価値に影響しています。

また、2020年8月の一部改良で安全装備が強化された後期モデルや、GR スポーツ、特別仕様車「モード ネロ」系は評価が伸びやすく、価格に差が広がっていると考えられます。

【走行距離別】査定額の変動傾向

• 1万km未満：155万〜275万円
• 1万〜2万km未満：120万〜280万円
• 2万〜3万km未満：96万〜311万円
• 3万〜4万km未満：96万〜265万円
• 4万〜5万km未満：130万〜249万円
• 5万〜6万km未満：80万〜220万円
• 6万〜7万km未満：95万〜220万円
• 7万〜10万km未満：80万〜195万円
• 10万km以上：30万〜173万円

走行距離5万km前後を境に緩やかに下落、7万kmを超えるとさらに一段階査定価格が下がる傾向です。一方で3万km前後と走行距離が少ない車両で、上級グレードになると311万円といった高い査定実績があります。

【グレード・仕様別】人気と買取価格差

• G-T：30万〜311万円
• S-T：120万〜175万円
• G／S（LEDエディション／LEDパッケージ含む）：80万〜217万円
• GR スポーツ（S／S-T）：170万〜306万円
• モードネロ（Safety Plus 〜 III）：210万〜275万円

実績のなかでも特に査定額が高額になったのは、グレード「G-T」で311万円（2020年式・29,500km）。続いて「S-T GR スポーツ」の306万円（2021年式・29,300km）です。このことから、上級グレードやスポーツ系の評価が高いとわかります。

人気カラー・オプションが査定に与える影響

C-HRはデザインにも力を入れており、2020年の一部改良時にはブラック基調の特別仕様車「G Mode-Nero Safety Plus（モード ネロ セーフティプラス）」や「G-T Mode-Nero Safety Plus」が発売されています。装備面では、安全予防パッケージの「Toyota Safety Sense（トヨタ セーフティセンス）」、LEDヘッドランプ／フォグ、ナビ・ETC・ドラレコといった装備が評価を高めるでしょう。

ボディカラーは定番のホワイト系やブラック系に加え、特別仕様車の専用加飾・限定設定色がプラス要素になります。

トヨタ C-HRを高価買取してもらうための査定のコツ

査定前にチェックしたい車両状態と清掃のポイント

C-HRは「デザイン性」と「走りの質」を軸にして選ばれる傾向があります。外装は洗車後に水ジミを除去し、樹脂モール・スポイラー・ホイールのくすみをきれいにしておくのがおすすめです。クーペ調のリヤ周りは擦りキズが目立ちやすいため、荷室開口部やバンパー上面のキズは丁寧にクリーニングしましょう。

LEDヘッドランプやフォグのレンズのくもりは、夜間の印象に直結するため点検おきましょう。安全装備はフロントエンブレム（ミリ波レーダー）やフロントカメラ／フロントガラス上部の汚れを落として作動状態を確認します。室内は、ダッシュ・ドア内張りの皮脂、シートのシミ、フロアマットの砂を除去し、ラゲッジの汚れもケアしましょう。

一方で、小さなキズを自己流のタッチアップやコンパウンドをすることで、キズや色ムラを広げる可能性があります。査定額にプラスされる金額よりも、修理費のほうが高くなることが多いため、無理に直さず査定に出すのがおすすめです。

査定額アップにつながる純正オプション

C-HRに装備された安全予防パッケージ「Toyota Safety Sense」に加え、後期で機能拡充された予防安全やLEDパッケージ、ナビ、ETC、バックカメラは、査定額によい影響が期待できます。

2トーンカラー、ブラック基調の特別仕様車（モード ネロ系）、スポーティ志向のGR スポーツ系は商品性を底上げし、同年式内で評価が伸びやすい傾向があります。社外品を装備した場合は、純正パーツのホイールやエアロを保管し査定時に持ち込みましょう。ドラレコ・ナビは動作証明や取付明細があると、査定時の説明がスムーズになります。

売却タイミング：モデルチェンジ前後の相場変動

C-HRは2016年デビュー後、マイナーチェンジや特別仕様車で商品力を高め、2022年8月モデルを最後に生産は2023年8月で終了しました。車は一般的に、マイナーチェンジ、フルモデルチェンジ後のモデルが注目され、旧モデルは買取相場が下がる可能性があります。

C-HRの場合も、特別仕様車（モード ネロ系）や安全機能拡充後の車両はニーズが高い傾向です。売却は、少しでも査定額が高い店舗で売却をするために、複数の店舗で査定依頼をするのがおすすめです。また、中古車の需要が高まる春などに査定依頼をするのもよいでしょう。

マイナス査定を避ける修復歴・事故歴の正しい申告方法

車の修復歴や事故歴は隠しても査定の際に判明するため、正しい申告をしましょう。フレームに及ばない軽微な外装修理（バンパー・ドア交換など）は、状態次第で大きな査定額の減点にならない可能性もあります。一方で、フレームやピラーといった骨格損傷を伴う修復歴は減額要因になりますが、修理明細・作業写真・使用部品・完成検査記録などの資料を提示し、適正に復元されたことを説明できれば、評価の低下を抑えられるかもしれません。

あわせて安全装備（Toyota Safety Sense関連のカメラ／レーダー）、LEDライト、駆動・制動系の作動確認、警告灯の有無を事前に点検しておくのもよいでしょう。透明性のある情報開示と現状が良好であることの証明が、納得性と価格の両立につながります。

歴代トヨタ C-HRの変遷と買取市場での評価

初代モデル（2016年12月～2023年8月）

C-HRは、フルモデルチェンジをしない一代限り（2016年12月〜2023年8月）のモデルながら、TNGA第2号車として走りの質感とデザイン性を強く打ち出したコンパクトSUVです。プリウスと共通のプラットフォームに、欧州一般道でのステアリング／サスチューニングや、ニュルブルクリンク24時間参戦で磨いた「レスポンス」「リニアリティ」「コンシステンシー」を与え、「我が意の走り」を掲げて商品化されています。

パワートレーンは1.8Lハイブリッド（G／S）と1.2Lターボ（G-T／S-T）を設定し、燃費性能においてはハイブリッドが30.2km/L（JC08モード）、ターボが15.4km/L（JC08モード）を達成しました。

安全面では、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を全車標準化しています。外観は「センシュアル スピード-クロス」をキーワードに、ダイヤモンドをモチーフとした強い絞りと張り出したフェンダーで独創的なシルエットを形成し、インテリアもドライバー指向で上質にまとめられました。

中古車市場では、年式が新しい車両、上級グレード、特別仕様車が高い評価を得る傾向があります。

グレードの例

• G
• S
• G-T
• S-T
• S GR スポーツ
• S-T GR スポーツ
• G モード ネロ Safety Plus
• G-T モード ネロ Safety Plus
• G モード ネロ Safety Plus II
• G-T モード ネロ Safety Plus II
• G モード ネロ Safety Plus III
• G-T モード ネロ Safety Plus III

ボディカラーの例

• ホワイトパールクリスタルシャイン
• メタルストリームメタリック
• ブラックマイカ
• センシュアルレッドマイカ
• ダークブラウンマイカメタリック
• イエロー
• ラディアントグリーンメタリック
• ブルーメタリック

マイナーチェンジや改良、特別仕様車が査定に与える影響

トヨタ C-HRはフルモデルチェンジこそ行っていませんが、ボディカラーや装備、安全装備の進化により、商品力を段階的に強化し、その改良の差が買取査定に反映されています。

外観・特別仕様車の影響は特に大きく、2017年8月に設定された2トーンボディカラーや、2018年12月（ブラック系・ブラウン系）に設定された特別仕様車は査定を押し上げる重要な要素です。中でも、2020年8月の改良で登場し、以降2021年6月、2022年8月と系譜が続いたブラック基調の特別仕様車「モード ネロ セーフティプラス」系は、専用の加飾や内外装の質感向上がリセールバリューにも反映されやすいでしょう。同年式のエントリーグレード（S-T）などと比較しても、高値で評価されるケースが目立ちます。

走行性能とグレードの影響では、2019年10月のマイナーチェンジで設定されたGR スポーツの存在感が際立っています。専用の足まわりとスポーティな外観が指名買いを生み、相場を強く牽引する要因となりました。

そして、査定差を生む最も重要なポイントが安全装備の進化です。特に2020年8月の一部改良では、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」のプリクラッシュセーフティにおいて、検知対象に、歩行者（夜間）や自転車運転者（昼間）、そして交差点右折時に直進してくる対向車および、右左折時に対向方向から横断してくる歩行者も加わりました。予防安全の世代差は中古車選びのポイントになることがあり、前期モデルより後期モデル、エントリーグレードよりも特別仕様車のほうが、高い査定額になるでしょう。

C-HRのように、2017年にはSUV新車販売台数第1位を獲得するなど流通量が多いモデルでは、年式だけでなく「前期・後期」「特別仕様車」「ボディカラー」「Toyota Safety Senseの種類」を伝えるのがおすすめです。点検記録簿やオプション明細で「装備価値の見える化」を行うとよいでしょう。

トヨタ C-HRの売却で後悔しないための業者選び

買取業者とディーラー下取りの違いとメリット・デメリット

車を手放す方法として、新車購入時にディーラーで行う「下取り」と、買取専門店に売却する「買取」があります。

下取りは、新車の購入と古い車の引き取りが同時に行えるため、手続きのスムーズさが魅力です。しかし、そのぶん査定額は市場の相場や人気度よりも、新車の販売価格調整に利用される傾向があり、本来の適正価格よりやや低めになることがあります。

一方、買取専門店は、再販売を目的としているため、C-HRの個性が評価される「2トーンカラー」や人気の「ブラック系・ホワイト系」など、細かく市場価値を査定額に反映させます。特にトヨタ C-HRは、個性的なデザインと走行性能で需要が安定しており、高年式車では新車価格に迫るほどの高額査定がつくかもしれません。

愛車を売却する際は、まずは買取専門店の査定を受け、C-HRのもつ市場価値（相場価格）の確認をしてみましょう。その査定額を知ったうえで、下取りと比較検討するというのもひとつの選択肢です。

買取業者を見極める口コミと信頼性の調べ方

価格と同様に重要な点は、信頼できる買取業者選びです。

まずはインターネットで口コミや評価を確認し、過去の取引事例や利用者の満足度をチェックしましょう。特に「査定の丁寧さ」「契約時の説明」「入金の早さ」などの評価は、実際の対応力を判断する指標になります。 また、公式サイトで買取実績を確認し、自分の車種の実績の多さなども参考になるでしょう。

査定時に即決を迫るような業者は避け、冷静に判断することが大切です。契約前にはキャンセル規定や手数料の有無を必ず確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。

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査定は無料で、まずは愛車の現在価値を知ることからはじめられます。 実際に契約するかどうかは、金額を確認してから検討できるため、初めての方でも安心です。全国展開のネットワークを活かし、市場データに基づいて査定が行われるため、納得感のある価格を把握できることも特徴です。

「高く売りたいけれど、まずは気軽に相談したい」という方は、複数社の比較をする前に、カーセブンの無料査定で一度愛車の価値をチェックしてみましょう。

※本記事は2025年10月時点の情報をもとに作成しています。中古車の相場は市場動向により変動するため、最新の価格と異なる場合があります。