トヨタ ヤリスクロスの買取相場まとめ

トヨタ ヤリスクロスは2020年8月に登場したコンパクトSUVです。ベースとなるヤリスの「軽快な走り」「高い安全性能」「優れた燃費」を継承しつつ、SUVならではの力強さや使い勝手をプラス。街乗りからアウトドアまで幅広く対応できる1台として注目を集めています。

パワートレインは1.5Lのダイナミックフォースエンジンを搭載するガソリン仕様と、新世代ハイブリッドシステムを採用したモデルを用意。グレードは「Z」「G」「X」に加え、装備をシンプルに抑えた「X Bパッケージ」を展開し、それぞれに2WDと4WDを設定しています。ハイブリッド車にはE-Four（電気式4WDシステム）を採用し、ガソリンモデルには路面状況に応じた走行支援が可能なマルチテレインセレクトを搭載するなど、SUVらしい走行性能を備えているのが特徴です。

内外装のデザインは「Robust＆Minimalist」をテーマに、アクティブで洗練されたスタイルを追求。水平基調のラインが力強さを演出し、コンパクトSUVながら存在感のあるシルエットを実現しています。インテリアは視認性を重視したディスプレイ配置や、クラストップクラスの荷室容量を確保するなど、日常使いからレジャーまで高い利便性を提供。さらに、予防安全技術「Toyota Safety Sense（トヨタセーフティセンス）」を全車に標準装備（X Bパッケージを除く）している点も安心材料です。

新車価格は発売当初の約180万〜323万円から、装備充実に伴い2025年には約205万〜324万円へと拡大。中古車市場でも安定した需要があり、カーセブンの買取実績では135万〜275万円の査定例が見られます。（2025年9月時点）年式や走行距離によって差は出るものの、比較的新しいモデルは価格下落は緩やかで、今後もしばらくは高いリセールバリューを維持すると考えられます。

年式別の買取価格目安と傾向

ヤリスクロスは比較的新しいモデルということもあり、どの年式でも安定した高値で取引される傾向にあります。特に、新車登録から日が浅い2024年式や2023年式は、高価買取が期待できます。2022年式や2021年式は、走行距離や車両の状態によって価格に幅がありますが、総じて高水準を維持しています。年式が古くなるにつれて買取価格は緩やかに下落しますが、ヤリスクロスのような人気の高い車種の場合、極端に価値が下がることは少ないでしょう。

カーセブンの年式別の査定実績（例）

• 2024年式：170万〜275万円
• 2023年式：136万〜260万円
• 2022年式：140万〜260万円
• 2021年式：135万〜265万円
• 2020年式：140万〜268万円

走行距離による査定額の違い

走行距離は査定額を左右する重要な要素です。一般的に、走行距離が少ないほど高値がつきやすくなりますが、ヤリスクロスの場合は走行距離による価格の下落幅は比較的緩やかです。1万km未満の車両は高値で取引されており、2万〜3万km未満の車両も安定した価格を維持しています。また、9万〜10万kmの車両でも150万円の買取実績があるように、ある程度の走行距離を重ねていても一定の需要が見込めるのが特徴です。

カーセブンの走行距離別の買取実績（目安）

• 1万km未満：140万〜275万円
• 1万〜2万km未満：135万〜260万円
• 2万〜3万km未満：165万〜222万円
• 3万〜4万km未満：140万〜268万円
• 4万〜5万km未満：175万〜179万円
• 5万〜6万km未満：185万〜190万円
• 9万〜10万km未満：〜150万円程度

グレード・仕様による買取価格差

ヤリスクロスのグレードや仕様は、買取価格に影響する要素です。特に上級グレードである「Z」は、中古車市場でも人気が高く、最も高値で取引されています。また、「Z“Adventure”」のように、特定の仕様や特別グレードは、希少性から高値がつく傾向があります。オプション装備や人気のボディカラーも査定額アップの要因となるため、詳細な仕様を確認することが重要です。

カーセブンのグレード別の査定実績（上位例）

• Z：150万〜275万円
• G：140万〜250万円
• X：136万〜200万円
• X Bパッケージ：〜136万円程度
• Z“Adventure”：〜210万円程度

ヤリスクロスの世代別特徴と買取市場での評価

トヨタ ヤリスクロスは2020年に登場した比較的新しいコンパクトSUVで、まだ初代モデルのみが展開されています。ヤリスの持つ軽快な走りと優れた燃費性能にSUVらしい力強さを融合させた設計は、市場で高い評価を受けており、発売直後から安定した人気を維持しています。

中古車市場でも需要が強く、特に状態のよい低走行車は新車に近い査定額がつくことも少なくありません。カーセブンの実績によると、135万〜275万円と幅広い価格帯で取引されており、走行距離やグレードによる差はあるものの、比較的リセールバリューが安定している点が特徴です。

また、2022年以降に追加された「GR SPORT」や「Z“Adventure”」といった派生グレードは独自の価値を持ち、査定額でも高評価を得やすい傾向があります。さらに、2024年や2025年に行われた一部改良でデザインや装備が進化したことで、より完成度の高いモデルとなっており、市場での評価も引き続き堅調です。総じてヤリスクロスは、発売からの年数が浅いため大幅な値落ちは少なく、今後も高水準の査定が期待できる車種といえるでしょう。

初代モデル（2020年8月〜）

ヤリスクロスは2020年8月に都市型コンパクトSUVとして誕生しました。外観は「凝縮感のある力強さ」をテーマに、リアドアから立ち上がるキャラクターラインや力強いフェンダー造形が印象的で、コンパクトながら存在感のあるデザインを実現。インテリアではラゲージ容量の確保に注力し、後席を倒さなくても大型スーツケース（110L）を2個積載できる実用性を備えています。

ラインナップはガソリンとハイブリッドを両軸に展開し、E-Fourやマルチテレインセレクトなどを設定することで街乗りからアウトドアまで対応。発売当初の価格帯は約180万〜282万円でしたが、改良や装備充実に伴い2025年時点では約205万〜324万円まで上昇しています。中古市場での買取実績は135万〜275万円が目安となり、年式の浅い車両や人気グレードは特に高値がつく傾向があります。

また、2022年にはスポーティな走りを強化した「GR SPORT」や、アウトドア志向を打ち出した「Z“Adventure”」を追加。GR SPORTは剛性強化や足回りの専用チューニングにより、SUVでありながら俊敏なハンドリングを実現。Z“Adventure”は専用デザインや装備により個性を強調し、査定においてもプラス評価を得やすい仕様となっています。実際にZ“Adventure”では210万円前後の査定例も見られます。

さらに、2024年の一部改良ではフロントグリルをよりSUVらしい力強いデザインに変更し、利便性を高める装備も追加。2025年の改良でも商品力の底上げが行われており、中古車市場での競争力も維持されています。こうした進化の積み重ねにより、ヤリスクロスは新車としての魅力だけでなく、中古車としても高い評価を維持し続けているのが特徴です。

マイナーチェンジや改良が査定額に与える影響

ヤリスクロスは発売から数年の間に複数回の改良が行われており、その都度商品力を高めてきました。こうした改良点は、中古車査定においても重要な評価要素となります。

2024年1月の一部改良では、フロントグリルのデザインをよりSUVらしい力強い意匠へ変更（GR SPORTを除く）。さらに、利便性を高めるためにコンソールボックスつきフロントアームレストを採用しました（X、Uを除く）。これにより、外観の印象が新しくなるだけでなく、日常使いでの快適性も向上しており、中古車市場では「改良後モデル」として評価が高くなりやすい傾向があります。

2025年2月の改良では、安全装備や利便性のさらなる強化が図られ、トヨタの最新技術が反映されました。特に予防安全機能の進化はユーザーからの注目度が高く、中古市場でも査定額アップにつながる要因となります。安全性や快適性に関する装備は購入者の安心感に直結するため、改良後のモデルはより高い相場で取引されやすいと考えられます。

このように、ヤリスクロスの査定額は走行距離や年式だけでなく、マイナーチェンジや一部改良の有無によっても変動します。購入を検討している層にとって「改良後モデル」は魅力的に映るため、売却を考える際には改良内容を整理してアピールすることが高額査定につながるポイントとなるでしょう。

ヤリスクロスの査定評価につながるポイント

ヤリスクロスを高く売却するためには、基本的なメンテナンスや清掃に加え、SUV特有のチェックポイントを意識することが重要です。ここでは査定でプラス評価を得るための実践的なポイントをまとめます。

ボディカラーが査定額に与える影響

ヤリスクロスは、ブラック系やホワイト系といった定番色に加えて、ツートーンカラーや特別仕様車専用色など、個性を際立たせるカラーも人気です。一般的に、定番色は中古車市場での需要が高く、買取価格も安定している傾向があります。一方で、レッド系などの人気が一定層に限られるカラーは、価格に幅が出ることもありますが、希少性から高値で取引されるケースも見られます。

▼ワントーン

• ブラックマイカ
• プラチナホワイトパールマイカ
• センシュアルレッドマイカ
• シルバーメタリック
• マッシブグレー
• ベージュ
• グレイッシュブルー

▼ツートーン

• ブラックマイカ×マッシブグレー
• ブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ
• ブラックマイカ×センシュアルレッドマイカ
• ブラックマイカ×ベージュ

実績を見ると定番色のブラックマイカやプラチナホワイトパールマイカ系が高い取引実績を示しており、人気色の強さがうかがえます。一方、ベージュ、センシュアルレッドマイカなどの個性的なカラーは、定番色よりも低い傾向にあります。定番色が幅広い層に需要があるのに対し、個性的なカラーは好みが分かれるため、買取業者も慎重な査定になりやすいと考えられます。

売却前の準備と車両状態の最適化

アウトドアやレジャー用途で使われやすいSUVという特性上、ヤリスクロスは下回りのサビや荷室の汚れがつきやすい傾向があります。査定前には外装の洗車だけでなく、泥や砂を取り除き、車内の清掃も丁寧に行うと好印象につながりやすくなります。また、定期点検記録簿や整備履歴が揃っていると、「大切に乗られてきた車」として評価が高まるでしょう。

ヤリスクロスならではのアピールポイント

査定額を上げるためには、ヤリスクロスの持つ特徴をしっかりアピールすることが大切です。例えば、E-Four搭載車やGR SPORT、Z“Adventure”といった特別仕様車は人気が高く、高評価につながる傾向があります。また、ワンオーナーや「街乗り中心で使用していた」など、車両への負担が少ない使い方を強調するのも有効です。加えて、純正オプションやカスタムパーツが丁寧に取り付けられていれば、プラス査定を狙える場合があります。

最適な売却タイミングと市場動向

SUV市場は季節や需要に左右されやすいため、需要が高まる春や秋の行楽シーズンは売却に有利です。また、新型モデルや特別仕様車が登場すると旧モデルの相場に影響が出るため、売却時期の見極めも重要です。

修復歴・事故歴車の正しい売却方法

修復歴や事故歴がある場合でも売却は可能です。軽微な修理であれば大幅な減額にはならないこともありますが、フレーム損傷など重大な修復歴は数十万円単位のマイナス要因となります。査定時には必ず正直に申告し、複数業者に相談することで、修復歴車を専門に扱う業者から適正評価を受けられる可能性があります。

トヨタ ヤリスクロスの売却で後悔しないための業者選び

買取とディーラー下取りの違い

ディーラーでの下取りと比較すると、中古車専門店や一括査定サービスでの買取のほうが高くなるケースが一般的です。下取りは新車購入を前提としたサービスのため価格が控えめになりがちですが、買取では車の状態や装備、オプションパーツなども加味され、より正当な評価が得られる可能性があります。 複数業者に査定依頼を出すことで、適正価格を見極めることが重要です。

複数査定の効果的な活用方法

ヤリスクロスに限らず査定額を見極めるためには、複数の買取業者に査定を依頼することを意識しましょう。同じ車でも、業者によって在庫状況や販売ルートが異なり、提示される金額に差が出ることがあります。

ただし、複数業者に一括で査定依頼をする「一括査定」は便利な反面、複数業者から短時間に連絡が入るため、電話対応に追われてストレスになるケースもあります。むやみに多くの業者へ依頼するのではなく、公式サイトや口コミで信頼できるかを確認したうえで、実際に電話や店舗での対応を見て「安心して愛車を任せられる業者か」を見極めることが大切です。トラブルにつながることもあるため、業者選びは慎重に行いましょう。

サービスや口コミから信頼できる業者か調べる

業者選びでは事前のリサーチが重要です。インターネットでの口コミ確認や、業者の公式サイトでの取扱実績の確認を行いましょう。

特にヤリスクロスの買取実績が豊富で、SUVに関する専門知識を持つ業者かどうかを見極めることが大切です。査定時に即決を迫られた場合は、一度持ち帰って検討する旨を伝え、冷静に判断することが重要です。契約前には必ずキャンセル規定を確認し、後日のトラブルを避けるようにします。

また、査定士の対応や説明の丁寧さ、査定時間の充分な確保なども、信頼できる業者かどうかを判断する重要な要素となります。相場情報は複数のサイトで事前に調べ、提示された査定額の妥当性を判断できるよう準備しておきましょう。

ヤリスクロスが売れない場合の対処法

査定価格がつかない、または期待を大きく下回る場合は、まず原因をしっかり確認しましょう。修復歴や事故歴、走行距離、車両状態の悪化などが査定額に影響を与える主な要因です。

一般的な中古車買取店でも、事故歴や修復歴があっても運転に支障がなければ買取対象となる可能性があります。業者ごとに評価基準は異なるため、複数の買取店で査定を受けて比較するとよいでしょう。

それでも値段がつかない場合は、事故車や廃車を専門に扱う業者に相談するのもひとつの選択肢です。部品や素材として価値が認められるケースもあるため、思わぬ評価につながる場合があります。

また、どの業者に依頼する場合でも、修復歴や事故歴は隠さずに伝えることが大切です。トラブルを避けるためにも、信頼できる業者を選んで査定・売却手続きを進めましょう。

※本記事は2025年9月時点の情報をもとに作成しています。中古車の相場は市場動向により変動するため、最新の価格と異なる場合があります。